悪女で悪魔

黒澤尚輝

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「あっ⋯⋯あっ、んぁっふぅ、んっ」
「はっ、ユナイデル、」

痛みだったはずのソレの出入りはいつの間にか快感へと変わり。恨み言を吐いていた男は吐息と私の名を呼び続けるだけになった。
ゆっくり動いてと言えば早くなり、やめてと言えば強く叩きつけられる。最初は入りきらなかったモノもいつしか全てを飲み込むようになり一番奥、触ったことのないところまで犯した。
ごちゅごちゅと奥を削るように穿つモノが何度も何度も快感を教え込む。男は未だ達していないのに私はすでに何度かイってしまっていた。何度達しても快感が押し寄せ止まらない。縋るように男に手を伸ばせば私の方へと身体を寄せ腰と肩を抱き密着した。お互い生まれたままの姿なのにも関わらず羞恥心が芽生えることなく、ただひたすら愉悦に浸る。
私も男の屈強な背中へと手を伸ばし抱きしめ合えば素肌の当たる気持ち良さを知った。熱く湿りドクドクと身体を巡る血流が心地良かった。

「あ、っイ、っくぅ」
「イけよ」

またイった。ビクビク身体を震わせ男に必死に抱きつき快感を逃す。もうどこに触れても気持ち良くて擦れる胸までもが快感を拾い全身が性感帯になってしまったようだった。
何度達しても男は腰を止めることなく動かしその度私は苦しいほどの快感をまた浴びた。

「ほ、とにま、お、かしくっなっ」
「なれよ。壊れろ」
「あ゙っまたっイくっっ」

ぷしゃっと音がした。じんわりと濡れる感触がお尻を伝う。あまりの快感に粗相をしてしまった?さすがに恥ずかしくなった私は男を止めるために身体を押し除けようとした。
しかし男はさっきよりも動きを早め始め私の口からは悲鳴のような嬌声が止まらない。

「ま、ってぇっ、あ、し、じゃっんあぁっ」
「ユナイデル、受け止めろ」

叩きつけるような動きに変わる。乾いた音と水音と私の喘ぎ声が響く。最奥へと突き刺さり大きく達したのと同時にナカへと感じた温かい感触。途端に湧き上がるのは魔力。ナカへの射精はどの行為よりも多くの魔力摂取が可能だと書いてあった。
魔力量は今までにないほど補給されそれと同時に今までにないほどの快感が襲う。

腰のびくつきが止む前にずるりと抜かれる。抜けきるギリギリで留まり片足を大きく持ち上げられる。男の肩に足が乗せられまたナカへと挿入り込む。さっきよりも深くなったそれにまたイった。
動きが再開すればさっきよりも深い場所をゆるゆると動き始める。その動きはまた大きくなりナカを深く抉る。

「ずっとイってるな」
「あっ、あぁん、んぁっあ、んっ」
「エメルネス、」

ナカが大きく収縮するのを感じた。より強く男の形を感じる。名前を呼ばれた途端驚くほどに反応した自分のナカ。それを感じとった男は嬉しそうに笑った。

「エメルネス、ははっぎゅうぎゅう吸い付くな。そんなに好きか」
「あっあっんぁぅっっ」
「気持ちいなぁ、エメルネス」
「あ、、っっっ」

シーツに縋る。もう絶頂が止まらない。目の前がチカチカ点滅し始める。何かダメな何かがくる。

「だ、めっこ、わいっなんか、きちゃ」
「大丈夫。受け入れろ」
「あっ、んぁっ、あぁぁっっ」

大きくナカに押し込まれるその瞬間、頭の中が白く染まった。ドクドクと感じる精液。大きな痙攣に襲われた。そして私はそのまま目の前が真っ暗に染まり気を失ってしまった。

────────

ゆっくりエメルネスのナカから引き抜くとどろりと性液が溢れ出てきた。赤く火照るエメルネスの身体を見ていればまた固くなり始める屹立。気を失っている女をどうこうするつもりなどなかったはずなのにまた泥濘みへと押し入る。
ぎゅうぎゅうと精液を絞り取ろうと収縮するナカは今までに感じたことのないほど気持ちが良く、あのエメルネスが俺で感じていると思えば思うほどに怒りたつモノは治ることをしらない。
寝息をたてているのに俺のを飲み込めばまた喘ぎ始めるいじらしさに腰の動きを早めていく。強く抱きしめ奥へ奥へと進むように挿入を繰り返す。

いつもは俺に反抗的な態度をとる女。他の男とはよろしくやっているようでイライラしていた。エメルネスと関係を持ったという男たちが自慢げに話すのを聞いているとその男を殺したくなった。しかしアメリアへ嫌がらせをするエメルネスに嫌悪をしていたしふしだらな行為をしていることにも忌まわしく思っていたのは事実だった。
恋、なんて考えたこともあったが好意があるのか聞かれればよく分からない。自分の気持ちが宙に浮き行き場を失っているようで気持ちが悪かった。

しかし今日エメルネスが俺の上で乱れているのを見た時に理解した。この女を陥落させたいのだと。俺に媚びない女を快楽漬けにしてドロドロにしてやりたいのだと。

ぐちゃぐちゃと音を鳴らし挿入を繰り返す。膣内の上壁側を擦ればより喘ぐことを知った。奥に着いた時少し押し込むと腰が跳ねるのを知った。

名前を呼べば強く締まることを知った。

俺に落ちていく女に優越感が溢れる。腰を掴む手に力が入りスピードが上がる。閉ざされた瞳の奥には血のような目がある。その目は興奮すると赤みを帯び俺を求めるように見つめる。気味悪いと思っていたはずなのに今では閉じていることを惜しく思うようになっていた。

3度目の中出しをする。1番奥に擦り付けるように押し込む。孕ませたい訳ではないはずなのになぜかこんなことをしている。ゴムもつけずにこんなこと、なんて考えている余地などなくまた固さを取り戻す。
何度やっても物足りない。喉の渇きに襲われる。細く白い首筋に噛みつき喰いちぎりたい欲望に支配される。こんな恐ろしいことを考えてる自分に恐怖した。

そのまま抜かずにまた動き始める。この飢えはどうしたら治るのか。今はエメルネスのナカを堪能することだけに集中するため眠る彼女にキスをする。眠っているにも関わらず舌を合わせる女にイラついた。一体誰にこんなことを仕込まれたのだろうか。

顔も知らない男への怒りを消し去るように腰を打ちつける。
エメルネスはまだ目を覚さない。
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