悪女で悪魔

黒澤尚輝

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-閑話-

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騒がれるのが嫌いだ。うるさい女に寄ってたかられるのも。静かに過ごすため空き教室で本を読んでいた。ここのところ調子が悪い日が続いている。理由は明白、夢見が悪かった。
とある女が夢に出てきては扇情的な姿で俺に迫ってくる。跳ね除ければいいものを俺はまんまとその女と睦み合い目が覚める。気分は最悪、なのに痛いほどまでに勃ち上がるモノに舌打ちをしてシャワーを浴びる。そしてそのままモノを扱き欲を吐き出す。頭に思い浮かべるのはその女。

なんて屈辱だろうか。他人を蔑み心無い言葉を吐くあの女に苛立ちを覚えていたはずなのに。そんな女で俺は毎日欲を吐き出す。白い肌を汚す白濁を思い浮かべてまた起き上がるモノを握り女を汚す妄想でひたすらに快感を貪った。

そんな日々が続き酷く疲れていた。少しでも休憩するためここに居たっていうのに。

「あっんっぁっっ」

俺に跨り必死に腰を振るユナイデル。白い肌を赤く染め快楽のため震える足に力を入れながら必死に動く。これはどういく状況だったか。
焼き切れそうな理性をかき集め考える。

突然教室に入ってきたユナイデルは俺に復讐を手伝えと宣った。そのまま制服をゆっくりと脱ぎ捨て俺の前に立ち期待を込めた目で見つめてくる。
何もせずとも濡れ始めたそこはパンツの色を変え甘い香りを漂わせていた。

──そして?俺はどうした?

そうだ。復讐なんて言うから。一体誰に復讐するつもりだったのか。好きな男が別の女といたのを見て悲しんだのか?付き合っている男が浮気したのか?一体どの男に対して感情を揺さぶられ嫌っている俺の元へ赴きこんなことを頼んだのか。

歯を食い縛り舌打ちを飲み込む。まんまとその復讐とやらに加担した自分にも苛立ち、想い人がいるユナイデルにもっとイラついた。

身体をビクつかせナカを強く締め付ける。うねるナカの感覚に搾り取ろうとしているように感じムクムクとまた硬さを増すモノ。しかしこの感覚を知っている男が他にいる、ふと冷静な自分がその事実を呟いた時辛うじて残っていた理性が四散した。

細いのに柔らかく少し強く握るだけで赤く色づく細腰。俺の手で包めば簡単に折れそうなそこを強く掴む。痕が付き二度と消えないように願い強く掴んだ。
そのまま下からモノを打ちつければユナイデルは濁音混じりの声で鳴いた。快楽を逃させないよう強く抱きエメルネスが動かないようにする。そのまま腰を打ちつければ漏れ出る嬌声が俺の耳元で聞こえる。

声が止まらない。エメルネスの顔が見たい。どんな顔で喘ぎ俺のモノにヨガっているのか見たい。今はとりあえず冷静になるためにも一度出してからゆっくり顔を見よう。そして滑らかな頬を撫で深く口付けを交わし責め立てる。

次のことを考え一心不乱に腰を動かす。ガタガタと椅子が喚く。そして1番奥深くへと突き立て熱い白濁を吐き出した。これが芽吹くように。俺のものになるように。エメルネスを縛り付けられるように。そんな仄暗い想いを抱きながら。


────────


ふと意識が戻る。時計は最後の記憶から2時間ほど過ぎていた。本を読んでいた。そこからどうしたのか。

「寝てたのか」

やけに体が重だるい。硬い椅子なんかで寝たらそうもなるか。立ち上がり伸び上がる。久しぶりによく寝た気がするが寝ていない気もする。気持ち悪い感覚に気を紛らわせるため本を開く。

息を吸い込んだ時香った匂いに違和感を覚える。甘い香りだ。どこかで嗅いだ気もするがどこだったか。記憶を手繰り寄せるが空を掴み思い出せない。そんなことを考えているとなぜか下半身に熱が集まり始める。

「ちっ」

学校でもこんな状態になるとは。ズボン越しでも分かるほどに硬く聳り立つそれを見て舌打ちが漏れる。

仕方なく施錠魔法、消音魔法を施し下衣を下げる。ドクドクと血が流れ硬くなったそれは存在を主張している。手を添えいつものように動かす。目を閉じて思い浮かべるのはあの女。

黒い髪に白い肌。そこから細い首を通り双丘へと繋がる。先は赤く染まり果実のようでそこに触れると小さく鳴く。ずっしりとした重みを掌で感じ先を摘むと身体が跳ねる。ぴくぴくと身体が震え頬が紅潮する。湿った息が漏れ腰が揺れる。

反対の手を腰から下へ滑らせれば触れてもいないのに濡れた花肉がある。突起に触れないようその周辺を優しく撫でれば無意識なのか腰を揺らし快感を得ようとする。泥濘に指を差し込みすぐに抜く。指先が濡れそのまま突起に軽く触れると一際大きな声が溢れる。くるくると周辺を撫で優しくタッピングする。足の力が抜けたのか俺の肩へ手を置き腰が曲がる女。快感から逃れようとしているのだろう。

人差し指、中指の2本を背部側へ少しずらし再度泥濘に埋める。温かく蠢くナカは貪欲に快感を求めて唸る。親指で突起を擦り人差し指と中指はナカを刺激する。前後に小さく揺らすだけで蜜が溢れ手を伝い垂れる。軽く指を曲げざらざらした部分を強めに擦ると大きく身体をビクつかせ俺に抱きつくような形で縋り付いてくる。
そこでやめるわけもなくそのまま指を動かし続けると女の細い指が俺の肩に爪を立てる。ぐちゃぐちゃと水音が大きくなる。逃げる腰を咎めるように引き寄せ快楽を逃せないようにする。大きく痙攣を起こし足の力が抜ける女を膝に座らせる。

焦る気持ちを見せないよう冷静を保ちながらズボンを下ろす。秘口へと当てがい少し擦る。女は期待を含んだ瞳でそこを食い入るように見つめていた。見せつけるようゆっくりと挿入していく。

「くっ⋯⋯」

何故かリアルすぎる妄想に早すぎる射精をしてしまった。誰も見てないはずなのに気恥ずかしく、しかし気持ち良すぎる行為にどっと疲れが押し寄せた。

「はぁ⋯⋯」

冷静になった頭で最低過ぎる行為を恥じる。ヤったこともないのにここまでリアルに妄想できる自分の頭を殴りたい。行為に目覚めたガキでもあるまいに。

白濁を見つめ虚しさが沸々と湧き出る。一体学校で何をしてるのか。ささっと洗浄し消臭魔法をかけ足早にその場を離れた。

また硬さを取り戻す前に家に帰るため。そして家で何をしようとしてるのか気づいているのに生理現象だと言い訳じみたことを考えていることを誰にも悟られないように。
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