ワールド・カスタマイズ・クリエーター

ヘロー天気

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カルパディア編

第八章:使節団報告会へ

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 悠介邸にコウがやって来た二日後。ポルヴァーティアに派遣されていたカルツィオ使節団が帰還した。
 カルツィオ側からの人材交流役の大使を向こうポルヴァーティアに預けて、フォンクランクとガゼッタの代表達は、それぞれの国に汎用戦闘機で送られた。

 ポルヴァーティア側から派遣される大使達は、後日、使節団報告会で各国代表が集まるカルツィオ聖堂に直接来る事になっており、それぞれの受け入れ先もほぼ決まっている。

「フォンクランク代表筆頭ヒヴォディル、ただいま戻りましたっ!」
「うむ、よく無事に戻ったな。父様達も報告を待っておるぞ」

 出迎えたヴォレットに労われながら、ヒヴォディル達はヴォルアンス宮殿の上層階、謁見の間へと向かう。
 謁見の間には、エスヴォブス王と側近の他、宮殿官僚に各宮殿衛士隊の隊長と副隊長も顔を揃えていた。
 居並ぶ重役達を前に、ヒヴォディルは聊かの緊張も見せず、ポルヴァーティア側との交渉で得た成果報告を堂々と披露した。

 まず、カルツィオとポルヴァーティアが融合したこの大地の総称を、『カルパディア』とする事が決まった。
 カルツィオとポルヴァーティアの呼称も、そのまま地域を指す大陸名として残される。

「ポルヴァーティアの大神官が率いる最大組織『真聖しんせい光徒機関こうときかん』ですが、ガゼッタとの繋がりを深くするようです」

 ガゼッタと真聖光徒機関の交流には、今後注視が必要になるという報告には、エスヴォブス王を含め宮殿官僚達も深刻そうに唸った。その反応を見越したように、ヒヴォディルは吉報も交える。

「対抗策として、我々はかの『勇者アルシア』を後ろ盾として活動するポルヴァーティア系の組織『暁の風』を始め、複数の有力組織勢力との協力関係を結んでまいりました」

 大神官の真聖光徒機関に対抗し得る有力組織勢力と、非公式会談を行う下地作りをして来たというヒヴォディルの報告には、皆一様に驚き、少し重苦しい空気になっていた謁見の間に称賛と安堵の溜め息が漏れ聞こえた。

「付け加えますが、ガゼッタと真聖光徒機関の接近には『里巫女アユウカス』の働きと申しますか……暗躍がありまして、我々と有力勢力組織とのコネには、件の黒翼の乙女サクヤが介入しています」

 それを聞いた皆の視線が、某闇神隊長に寄せられる。悠介が『ツヅキ』と呼ぶ『異界の魔術士サクヤ』に関しては、最近よくガゼッタで目撃されているという話があがっていた。
 朔耶とガゼッタの関係に対する見解を求められた悠介は、朔耶のガゼッタ訪問について説明した。

「向こうの不穏分子を牽制する為に、時々顔出して貰ってるんですよ」

 ガゼッタ国内も一枚岩でない事は、五族共和構想を秘密裏に押し進めていた頃から明らかだった。現在のガゼッタは、覇権主義を掲げる一部過激派勢力の不穏な動きが活発化しており、シンハ王に対する暗殺の危険すらあり得るという深刻な問題を抱えている。

 四大国の良好な関係とカルツィオの平和を維持する為にも、五族共和制に協力的なシンハ王には、健在で居てもらわなければならない。

「ガゼッタの不穏な動きが加速してるのも、ポルヴァーティアの武装組織が入り込んで暗躍してるのが大きな原因の一つらしいですからね」

 先の戦争でポルヴァーティアに多大な損害を与えた悠介と朔耶だが、フォンクランク国に属する悠介に比べて、基本的にどこにも属していない朔耶がガゼッタの中枢をうろつけば、ガゼッタ国内で暗躍する者達にとっては大層目障りな上に脅威を感じるだろうと見越しての依頼だった。

「なるほど。かの乙女は、貴殿を通して我が国の味方をしていると考えて良いのだな?」
おおむねその認識で大丈夫かと」

 朔耶の介入とガゼッタとの関係については特に問題無いらしいと納得した宮殿官僚達は、今後の対ポルヴァーティア戦略の方向性を議論する。

「ここはやはり、勇者アルシアを後ろ盾とする『暁の風』を中心に、有力組織勢力との結び付きを強固にしていく事が望ましいと思われる」
「では、彼等が望む非公式会談の早期実現を目指すという事で、よろしいかな」

 異議も上がらず、今回話し合われた対ポルヴァーティア戦略の方針は、エスヴォブス王が裁定を承認して即日国策事項となった。
 後日行われる四大国会談の使節団報告会にて、フォンクランク側の立場として表明する事になる。この場合、諸事情あれど真聖光徒機関との友好を選んだガゼッタとの対立が懸念された。

 トレントリエッタはフォンクランクに追随すると思われるが、ブルガーデンはポルヴァーティアの魔導技術取得に積極的な姿勢を見せている上に、リシャレウス女王とシンハ王は旧知の仲。
 一時は二人が婚姻を結んでガゼッタとブルガーデンの合併も有り得るか、と噂される事もあっただけに、どう出るかまだ分からない。

「まあ、あの女王様ならちゃんとバランス取って来るんじゃないかなぁ」

 という悠介の『心配無いんじゃないか』という呟きには、この場にいる誰もが同意の頷きを返していた。


 その晩、悠介邸にて。明日の使節団報告会に出席する為、カルツィオ聖堂に向かう準備を整えた闇神隊メンバーが、コウと顔合わせを行っていた。

 悠介は当初、コウを宮殿に連れて行ってヴォレットに紹介しつつ、闇神隊メンバーにも会わせるつもりだったのだが、コウの読心能力が想定外に強力過ぎた為、予定を変更してメンバーを屋敷に集め、身内だけで親睦を図らせる事にしたのだ。

 コウに関する情報を共有し、不測の事態が起きた場合など速やかに連携出来るよう、互いの特性を知ってもらうのが目的だ。

「へぇ~、この子もあのサクヤ嬢と同じ異世界人なんすかー」
「ぱっとみ、普通の子供にしかみえやせんね」

 割と物怖じしないフョンケと、すぐさま対象の観察に入るヴォーマルの感想に、悠介は少年姿のコウは基本的に普通の子供と大差無いと詳細を説明する。

「この姿のコウ君は少年型召喚獣っていう魔力で出来た身体なんだ。身体能力は一般的な子供達と同じくらいだけど、魔法――こっちでいう神技の扱いが飛び抜けて優れてると考えてくれ」

 特に相手の心を読む能力がとんでもなく、『レイフョルドが翻弄されるレベル』という説明で、皆その凄さを理解した。

「アイツが頭抱えてる姿とか……見てみたかったっす」

 フョンケが面白そうにしながら「ちょっとつついてみようか」等と危険な事を口走っている。

「やめとけ、やめとけ。結構気にしてたから、あんま煽らない方がいいぞ」

 悠介は、下手に弄って根に持たれでもしたら、秘密を暴かれるなどして色々面倒な事になり兼ねないので、本人に会っても触れてやるなと忠告した。
 祖国フォンクランクの優秀な密偵でもあるレイフョルドだが、彼は以前、悠介に催眠効果のある神技を使って操ろうとした前科があるので、闇神隊メンバーからはあまり印象が宜しくなかった。

「この子を同行させる事で、各国の思惑をより正確に探り出せる訳ですか。なるほど」
「いやいや、別にそこまでは考えて無いからな?」

 何やら「見事な策略です」と感服しているシャイードに、悠介はツッコむ。シャイードは悠介を崇拝する勢いで信望しているので、普段はあまり目立とうとしない悠介が、積極的に世界の動きに関わろうとするのが嬉しいらしい。

「私はエイシャ、闇神隊で水技の治癒を担当しているわ。よろしくね、コウ君」
「あ、わ、私はイフョカと言います……ふ、風技の伝達を、受け持ってます……」
「よろしくー」

 エイシャの『模範的な普通の挨拶』を見て、並び立つイフョカも慌てて自己紹介の挨拶をした。流石は闇神隊の良心だと、悠介は二人のこの上なく無難な対応に感心するのだった。


 そうして迎えた使節団報告会の日。ヒヴォディル達と共にカルツィオ聖堂に向かう闇神隊一行は、前回と同じように動力車に乗り込み、サンクアディエットの外周にある石の台座を目指す。
 ちなみに、今回レイフョルドは同行していない。

「わくわく」

 真ん中の席に座っているコウは、目的地までの移動に使う『シフトムーブ』を楽しみにしているようだ。対象物の部分入れ替えによる瞬間移動。『カスタマイズ・クリエート仕様上の反則技』であるシフトムーブ。コウは既に一度、魔王討伐の時に悠介の力の一端を体験している。

「それじゃあ実行~」

 コウ少年を加えた闇神隊一行が乗る動力車は、カルツィオ聖堂の近くまで瞬間移動した。


 湖の畔に聳えるカルツィオ聖堂。その敷地内にある馬車乗り場兼駐車場へと動力車を徐行させていると、助手席で窓の外を眺めていたスンがソレに気付いた。

「ユウスケさん、あれって汎用戦闘機では?」
「うん? あれ、本当だ、もうポルヴァーティアの大使が来たのかな」

 運転席からスンの指差した先を視線で追った悠介は、そこに箱付きの汎用戦闘機を認めて呟く。しかし、後ろの席の窓から同じく空を見上げていたヴォーマルが、違和感を訴えた。

「……方角が違いやせんか? それに、一機だけというのも――」

 汎用戦闘機は、武装を取り除いても一度に運べる人数は詰めて十人程度。なので、カルツィオの各国に滞在させるポルヴァーティアの大使達を乗せて来る場合は、三機ほど必要になる。
 そして、ポルヴァーティア大陸はこの位置から北側にあるのだが、件の汎用戦闘機はほぼ真南の方角から、月鏡湖を越えて飛んで来た。

 悠介達が注目していると、その汎用戦闘機はこちらに向かって高度を下げ始める。そこで、目の良いスンが気付いた。

「あ、ガゼッタの紋章が描かれてますよ?」
「え、まさか……」

 機体にガゼッタの紋章を付けた汎用戦闘機は、悠介達が駐車場に停めた動力車の隣に着陸した。やがて汎用戦闘機から降りて来たのは、アユウカス率いるガゼッタの代表達であった。

「アユウカスさん」
「やはりお主らも当日に来たか、ユースケや。見ない顔もおるようじゃが? お主とその娘の子供にしてはちと大きいか」

 動力車から降りて来るコウ少年を見つけたアユウカスが、スンを見ながらそんな事を言う。さっと顔を赤らめるスンはさておき、悠介は汎用戦闘機について訊ねた。

「これ、どうしたんすか?」
「ふふふ、見ての通りじゃよ」

 はぐらかして焦らすアユウカスは、とりあえず中で話そうと聖堂内へ誘う。ブルガーデンとトレントリエッタの代表も先日辺りから到着しており、予定通り四大国の代表が揃った。
 ブルガーデンの代表は前回と同じ顔触れだったが、トレントリエッタの代表は距離と日数の問題で迅速に移動できるよう人数を絞っていた。魅惑のボディな将軍ベネフョストと、勝ち気なお嬢様ヴォーレイエが出席し、彼等の世話係だったウェルシャとリフョナ、それに奴隷のオド少年は本国で留守番のようだ。


 会議室に皆が集まると、報告会を始める前の交流雑談タイムで、各国代表は揃ってガゼッタの汎用戦闘機について質問した。

「土産にもらったのじゃ」

 アユウカスは、あの貨物用汎用戦闘機は『個人的に譲渡されたモノである』と明かす。

「個人的に譲渡?」
「うむ、セドにおねだりしたらくれたわ」

 国や組織を代表して贈呈されたのではなく、個人の所有物を譲られたというアユウカス。

「セド?」
「セドリック・ディグロリア。大神官の真名じゃ。普段は秘匿されておるらしいの」
「うわー」

 悠介は、朔耶からも『アユウカスが大神官を誘惑していた』という話を聞いてはいたが、よもや汎用戦闘機を貢がせるとまでは思わなかった。

「アレは真性じゃな」
「……」

 アユウカスが大神官を表したその言葉の意味を、悠介は瞬時に察したが、他の者達は小首を傾げて意図を測り兼ねている。


 大神官にとって、不死身の神秘性と包み込むような母性を備えたアユウカスは、どストライクな存在だったらしい。加えて、異性としての性的な魅力にも満ち、清楚な少女が妖艶に誘惑してくる姿は、大神官が夢にまで見た理想の恋人像そのままだったようで、完全に虜になっているそうな。

 アユウカスは遥か昔から、国王を始め多くの権力者達を相手にして来た。得てして、過分な贅沢の延長で多種多様な嗜好が許される上流階級層には、特異な性癖を持つ者も珍しくない。
 閉鎖的な統治体制だったポルヴァーティアの中枢で純粋培養された、ある意味あまり擦れていない大神官は、実に扱い易い相手だったという。

「とりあえず、ポルヴァーティアの最大勢力の長は味方に付けた」
「何か、すげーっすね……」

 さらっと聞かされたが、結構とんでもない事をやっているアユウカスの暗躍と影響力を実感する。

「あの飛行機械は便利じゃのう。お主の動力車より汎用性があるかもしれんぞ?」
「煽っても作りませんよ」
「ちっ」

 ガゼッタを味方に繋ぎ止めておく為に、動力車の大量譲渡、とはいかない。「動力車もっと欲しいのう」とか言っているアユウカスに、他二国の代表達は顔が引き攣っていた。
 前回の緩いお喋り会談で見せたイメージと、あまりに掛け離れたアユウカスの辣腕ぶりに、ブルガーデンとトレントリエッタの代表達は『たばかられたか』と、若干警戒も露にしている。

 報告会の本題前から無駄にピリピリした空気になって、悠介はゲンナリした。そしてふとみれば、ヴォーマルやシャイード達闇神隊員の皆も少し不安そうな表情を浮かべている。

(う~ん、完全にアユウカスさんに呑まれてるな)

 ここまでガゼッタの優位性を強調されると、ポルヴァーティアの魔導技術が欲しいブルガーデン辺りは、ガゼッタ側に靡くかもしれない。
 先日、ヴォルアンス宮殿でヒヴォディル達の成果報告を受けた際に話し合われた懸念が、現実味を帯びて来た。

 一応、フォンクランクの顔としての立場もある悠介は、流石に何の対策も打たずに放置する訳にもいくまいと、ゲンナリさせられた意趣返しに口を開いた。

「汎用戦闘機は確かに強力で便利ですけど、今は操縦者も貸し出されている状態なんでしょ?」
「うん? まあそうじゃな」

「カルツィオで運用する場合、整備やらパイロットの育成やらの問題で、そう簡単には普及させられないと俺は見てます」

 それこそ、ポルヴァーティアにガゼッタを明け渡すくらいの勢いで、大神官の組織から人を受け入れでもしない限りは。

「一機の汎用戦闘機に専用設備と専属パイロットや整備員を用意して、定期的な修理点検が必須で維持費も掛かるし、コストに見合うだけの価値があるのか疑問ですけどね」

 まあ、俺なら一人で全部運用出来ますが、と付け加える。

「……存外イジワルじゃのうお主」

 悠介の指摘により、汎用戦闘機を手に入れたガゼッタが実はそれほど優位に立っている訳ではない事に気付いた各国代表は、にじみ出ていた警戒と動揺を緩めたようだ。
 大神官の籠絡という先制のインパクトをあっさり崩されたアユウカスは、大して問題無さそうに肩を竦めると、この部屋の一角に視線を向けて一言。

「ところで、あれは何をしておるのじゃ?」

 そう訊ねられて悠介達が見やれば、コウが光の花を作り出しては、会場で警備に当たっている兵士や使用人達に配っていた。

「これどうぞ」
「あ、いえ、自分は――」

 コウ少年が魔術で作り出したらしい白い光の花を差し出す。すると光の花は、相手が受け取ろうとしなくても、甲冑やメイド服の胸元にペタリと張り付いて仄かな光を放っていた。

「変わった技を使うのぅ。お主がわざわざ連れて来たという事は、普通の子供ではないな?」
「ええ、まあ」

 目線で朔耶の関係者かと問うアユウカスに、悠介は曖昧に肯定した。特に問題もなさそうなので、光の花配りは好きにさせておく。

 もう間もなく、ポルヴァーティアから人材交流役の大使を乗せた一団が、ここカルツィオ聖堂に到着する。
 彼等を交えながらの報告会と、各国に受け入れる大使の選定、振り分けが行われるのだ。

(あの花、何か意味があるんだろうなぁ)

 悠介は、後でコウ少年に意図を聞いておこうと考えつつ、これから報告会が行われる部屋の中を見渡した。



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