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第3話「お肉のために強くなるんだ!」
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第1話のヘルゼーの年齢を七歳に訂正しました。
ヘルゼー七歳がんばります!
――――――――――――
(ヘルゼー視点)
今日も朝早くからリュート兄に“くみて”ってやつをしてもらってる。
僕が本気でリュート兄をパンチしようとする遊びだ。
いつも全然パンチが当たらないけどね。
「うりゃー!」
今度こそと思って、思いっきりパンチした。
それをいつも通り空振りしたところに、リュート兄がチョップしてきた。
「いてっ!」
チョップを頭にくらって、大して痛くもないのに声が出てしまった。
「ヘルゼー。攻撃に一生懸命なのはいいけど、今のはちょっと防御をおろそかにしすぎだ」
「は~い……」
リュート兄は、防御をおろそかにするとすぐブーブー言うんだ。
アス姉は「リュートさんが優しいからだよ」って言ってたけどさ。
あれは恋する乙女ってやつだと思う。
まあ……、僕もブーブー言われてる時、なぜかちょっと温かい気持ちになるけどさ。
「ヘルゼー! そろそろ休憩するか?」
リュート兄が聞いてくる。
リュート兄はやさしいからすぐ僕を休ませようとするんだよ。
まだたったの2時間25セットしか“くみて”してないのにさ……。
リュート兄の毎朝の“とっくん”のおかげで、最近僕ちょっと強くなってきたんだ。
もっともっと強くなって、世界中のおいしいお肉を食べるんだ。
おいしい魔物をいっぱい狩るんだ。
それでそれで、僕の獲ったおいしいお肉で、みんなを喜ばせるんだ。
「あと10セットおねがいしますっ!」
だから強くなるために、いっぱい“とっくん”してもらうんだ!
◇◇◇
今日はマモ姉と二人で狩りにきた。
強い魔物は出ない草原っていう場所だ。
今日はちょっと風が強い日だ
耳のモフモフ毛が風にあおられて少し気持ちいい
気分そうかいってやつだ。
草原はリュート兄といっしょじゃなくても、マモ姉たちといっしょなら来ていいことになってるんだ。
危ない魔物は出ないからだってさ。
万が一出ても見晴らしがいいから逃げられるんだって。
ちょっと離れたところに冒険者が四人見える。
四人ともマモ姉やアス姉よりも、ちょっとだけ年上に見える。
男が三人と女が一人だ。
これはきっと逆ハーレムってやつだ。
アス姉が見たら、キャーキャーさわぐと思う。
それがグレートベアっていう魔物と戦っている。
冒険者たちのほうがかなり押され気味だ。
グレートベアは冒険者の倍以上大きい。
大きい……、じゅるり……。
「ちょっと冒険者たちの方がやばそうね。弱いくせにこの草原に来るからだよ……」
グレートベアを見つめてボーっとしてたら、マモ姉がつぶやくのが聞こえてきた。
マモ姉は毒舌ってやつらしい。
それに眼鏡っ娘ってやつでもあるらしい。
あっ! 一人が盾ごとふっ飛ばされた。
女の人は座り込んで泣き出してしまった。
「行ってもいい?」
マモ姉に聞いてみる。
リュート兄がいないときは、一緒にいるお姉ちゃんの言うことを聞くように言われてるからね。
「いいよ。でも面倒なことには巻き込まれたくないから、倒したらすぐ撤退だよ」
「いってきま~!」
マモ姉が言い終わると同時に、僕は動き出した。
僕はグレートベアに向かって駆けだしていた。
お肉~!!
じゃなかった……。
くま~~!!
グレートベアとの間合いをサクッとつめて、一気に飛びかかる。
「ヘルゼーキーック!!!」
とび蹴りってやつだ。
キックはグレートベアの頭に直撃した。
ゴキっと足応えをかんじた。
リュート兄には簡単にかわされるけど、グレートベアならよゆうよゆう。
グレートベアはリュート兄の倍以上大きいけど、強さはリュート兄の100分の1以下だ。
グレートベアはその場にズシンと倒れた。
ポカーンとしてる冒険者にはかまわず撤退しなきゃだった。
「じゃあね~。えーと……、逆ハーレムさんたち~!」
倒れているグレートベアをズリズリと引きずって、来た道を引き返す。
僕の言葉を聞いて、冒険者たちがさらにポカーンしてるけど気にしない。
「あ、マモ姉、ただいま!」
いつの間にかマモ姉のところまでグレートベアを引きずってきてたみたいだ。
「こら、ヘルゼー。相手が弱いからって、防御を考えない攻撃をしちゃ駄目だって、リュートに言われてるでしょ」
マモ姉が腕を組んでちょっと怒ってた。
そうだった……。すっかり忘れてた。
「ごめんなさい……。次から気をつけるね」
怒られてるのに、なぜか嬉しい気持ちになった。
マモ姉からリュート兄と同じ気持ちがつたわってきた……。
「やくそくだよ。じゃあこの話はおしまい。ほら、半分持つよ! 帰ったらアスミナに料理してもらおうね」
グレートベアを二人で家まで引きずって帰った。
夕飯は美味しい熊肉鍋だったよ。
ヘルゼー七歳がんばります!
――――――――――――
(ヘルゼー視点)
今日も朝早くからリュート兄に“くみて”ってやつをしてもらってる。
僕が本気でリュート兄をパンチしようとする遊びだ。
いつも全然パンチが当たらないけどね。
「うりゃー!」
今度こそと思って、思いっきりパンチした。
それをいつも通り空振りしたところに、リュート兄がチョップしてきた。
「いてっ!」
チョップを頭にくらって、大して痛くもないのに声が出てしまった。
「ヘルゼー。攻撃に一生懸命なのはいいけど、今のはちょっと防御をおろそかにしすぎだ」
「は~い……」
リュート兄は、防御をおろそかにするとすぐブーブー言うんだ。
アス姉は「リュートさんが優しいからだよ」って言ってたけどさ。
あれは恋する乙女ってやつだと思う。
まあ……、僕もブーブー言われてる時、なぜかちょっと温かい気持ちになるけどさ。
「ヘルゼー! そろそろ休憩するか?」
リュート兄が聞いてくる。
リュート兄はやさしいからすぐ僕を休ませようとするんだよ。
まだたったの2時間25セットしか“くみて”してないのにさ……。
リュート兄の毎朝の“とっくん”のおかげで、最近僕ちょっと強くなってきたんだ。
もっともっと強くなって、世界中のおいしいお肉を食べるんだ。
おいしい魔物をいっぱい狩るんだ。
それでそれで、僕の獲ったおいしいお肉で、みんなを喜ばせるんだ。
「あと10セットおねがいしますっ!」
だから強くなるために、いっぱい“とっくん”してもらうんだ!
◇◇◇
今日はマモ姉と二人で狩りにきた。
強い魔物は出ない草原っていう場所だ。
今日はちょっと風が強い日だ
耳のモフモフ毛が風にあおられて少し気持ちいい
気分そうかいってやつだ。
草原はリュート兄といっしょじゃなくても、マモ姉たちといっしょなら来ていいことになってるんだ。
危ない魔物は出ないからだってさ。
万が一出ても見晴らしがいいから逃げられるんだって。
ちょっと離れたところに冒険者が四人見える。
四人ともマモ姉やアス姉よりも、ちょっとだけ年上に見える。
男が三人と女が一人だ。
これはきっと逆ハーレムってやつだ。
アス姉が見たら、キャーキャーさわぐと思う。
それがグレートベアっていう魔物と戦っている。
冒険者たちのほうがかなり押され気味だ。
グレートベアは冒険者の倍以上大きい。
大きい……、じゅるり……。
「ちょっと冒険者たちの方がやばそうね。弱いくせにこの草原に来るからだよ……」
グレートベアを見つめてボーっとしてたら、マモ姉がつぶやくのが聞こえてきた。
マモ姉は毒舌ってやつらしい。
それに眼鏡っ娘ってやつでもあるらしい。
あっ! 一人が盾ごとふっ飛ばされた。
女の人は座り込んで泣き出してしまった。
「行ってもいい?」
マモ姉に聞いてみる。
リュート兄がいないときは、一緒にいるお姉ちゃんの言うことを聞くように言われてるからね。
「いいよ。でも面倒なことには巻き込まれたくないから、倒したらすぐ撤退だよ」
「いってきま~!」
マモ姉が言い終わると同時に、僕は動き出した。
僕はグレートベアに向かって駆けだしていた。
お肉~!!
じゃなかった……。
くま~~!!
グレートベアとの間合いをサクッとつめて、一気に飛びかかる。
「ヘルゼーキーック!!!」
とび蹴りってやつだ。
キックはグレートベアの頭に直撃した。
ゴキっと足応えをかんじた。
リュート兄には簡単にかわされるけど、グレートベアならよゆうよゆう。
グレートベアはリュート兄の倍以上大きいけど、強さはリュート兄の100分の1以下だ。
グレートベアはその場にズシンと倒れた。
ポカーンとしてる冒険者にはかまわず撤退しなきゃだった。
「じゃあね~。えーと……、逆ハーレムさんたち~!」
倒れているグレートベアをズリズリと引きずって、来た道を引き返す。
僕の言葉を聞いて、冒険者たちがさらにポカーンしてるけど気にしない。
「あ、マモ姉、ただいま!」
いつの間にかマモ姉のところまでグレートベアを引きずってきてたみたいだ。
「こら、ヘルゼー。相手が弱いからって、防御を考えない攻撃をしちゃ駄目だって、リュートに言われてるでしょ」
マモ姉が腕を組んでちょっと怒ってた。
そうだった……。すっかり忘れてた。
「ごめんなさい……。次から気をつけるね」
怒られてるのに、なぜか嬉しい気持ちになった。
マモ姉からリュート兄と同じ気持ちがつたわってきた……。
「やくそくだよ。じゃあこの話はおしまい。ほら、半分持つよ! 帰ったらアスミナに料理してもらおうね」
グレートベアを二人で家まで引きずって帰った。
夕飯は美味しい熊肉鍋だったよ。
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