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第一章 凍れる音楽
第五話
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「小夜ちゃん、行くところがないならずっとうちにいれば?」
夕食を食べ終えた後、そのまま台所でコーヒーを飲みながら楸矢が言った。
柊矢は先に部屋に引き上げていて、小夜と楸矢だけが残っていた。
「そこまでご迷惑をかけるわけには……」
「料理毎日作ってくれるならそれだけでいいよ。俺、家庭料理に飢えてたんだよね」
「でも……」
「あ、もしかして、男所帯だから警戒してる? それなら大丈夫だよ。俺、大人の彼女いるし、柊兄もロリコンじゃないから、襲ったりしないよ」
「そ、そう言うことを心配してるわけじゃ……」
小夜は赤くなって俯いた。
「ま、冗談は置いといて」
楸矢が真顔になった。
「うち、下宿やってるんだ。今は下宿人いないけど。料理作ってくれるんなら安くしてくれるよ」
「でも、お祖父ちゃんのお葬式もまだですし、お家賃も……」
小夜はバイトをしたことがない。
自分にどんな仕事が出来るのかすらよく分からない。
「その辺の手配は柊兄が何とかするよ。そういうの詳しいし。それにお金のことも大丈夫だと思うよ」
「え……」
「まぁ、そう言うことはまた改めて。片付けは俺がするから小夜ちゃんはもう休むといいよ」
楸矢はそう言って小夜を台所から送り出した。
台所を出た小夜は客間に行こうとして、二階から下りてきた柊矢に会った。
「丁度良かった。着替えが必要だろ」
「はい」
小夜は着の身着のままで、エコバッグに入れていた殆ど金の入ってない財布とスマホ以外は何も持っていない。
柊矢は小夜を連れて空き部屋に入ると、部屋に置かれている箪笥の引き出しを開けた。
中に入っていたのは女物の服だった。ぎっしりと詰まっている。
「この箪笥の中は全部女物だ。とりあえずこの中のものを使ってくれ。明日、必要なものを買いに行こう」
「これ、どなたのなんですか?」
「俺や楸矢が昔付き合ってた相手が置いてったものだ。誰の物でもないから遠慮なく使ってくれ。風呂は沸いてる。中から鍵をかけられるから」
「有難うございます」
小夜が頭を下げると柊矢は出ていった。
中を見てみると、大人物ばかりだった。
服やパンティのサイズはS、M、Lくらいだからいいとして、ブラジャーだけはそうはいかない。
自分に合うサイズのものを捜して箪笥の中の物を全部出し、ようやく一つだけ見つけた。
柊矢はともかく、楸矢の元カノの物もあるならもっと高校生らしいのもあって良さそうなのに、と考えてから彼氏の家に泊まり込む女子高生が子供っぽいものを着てるわけがないと思い至った。
小夜のクラスメイトでも、彼氏のところに泊まってるような子は大抵大人びていた。
もし自分だったとしても、恋人の家に泊まることになったら思い切り大人びたものを着ていくだろう。
そのとき、不意に柊矢の顔が浮かんだ。整った顔立ち、切れ長の目、額にかかって揺れる前髪。
小夜は慌ててその顔を振り払った。
別に自分は柊矢のことなんて何とも思ってない。
柊矢の方だってそうだ。
楸矢も、柊矢はロリコンじゃないといっていたし。
優しくしてくれたから、それで気になっただけだ。
でも、なんで優しくしてくれるんだろう。
私が歌う人間だからだろうか。
色々な考えが頭の中をぐるぐる回りだした。
小夜はそれを払いのけるようにして下着と寝間着に出来そうな服を持つと、風呂場に向かった。
翌朝、窓からレースのカーテン越しに朝日が差し込んでいた。
見慣れぬ部屋に、なんで自分はこんなところにいるんだろう、と一瞬パニクりそうになって、火事のことを思い出した。
やっぱり夢じゃないんだ。
お祖父ちゃんはもういない。
口数は少なかったけど、優しいお祖父ちゃんだった。
その優しさにいつも感謝していたけど、それを口にしたことはなかった。
言えば良かった。
一言「有難う」って言いたかった。
でも、もう二度と言えない。
西新宿の家ももう無い。
写真一枚残ってない。全部焼けてしまった。
泣きそうになったが、そのとき、ここは柊矢の家だと言うことを思い出した。
お世話になってるんだからご飯くらい作らなきゃ。
小夜は慌てて服を着替えると、台所へ向かった。
幸い、まだ二人は起きてないようだった。
和食なのか洋食なのか聞いてなかったことに気付いて、どうするか迷ったが、トーストならすぐに作れると考えて、ご飯を炊いて味噌汁を作り始めた。
丁度味噌汁が出来たとき、楸矢が入ってきた。
「おはようございます」
「おはよう。わぁ、お味噌汁かぁ」
楸矢が目を輝かせた。
「パンの方が良ければ、すぐにトーストを……」
「折角ご飯とお味噌汁があるのに? ご飯の方がずっといいよ」
それを聞いてご飯と味噌汁をよそうと楸矢の前に出した。
「コーヒーはないの?」
「あ、気付かなくてすみません」
小夜は慌ててマグカップを取り出すと、インスタントコーヒーの瓶を探した。
「いいよ。コーヒーは俺が入れるから」
楸矢はそう言うと、コーヒー豆とコーヒーメーカーを取り出した。
わ、本格的。
小夜はコーヒーの入れ方を覚えるために楸矢の手元を見ていた。
「小夜ちゃん、コーヒーくらい、自分で入れるよ」
楸矢が苦笑して言った。
「でも、私も入れられるようになりたいですから」
「そう」
楸矢はコーヒーメーカーをセットすると、食卓に着いて、
「いただきます」
と言ってすぐに食べ始めた。
「俺の彼女って料理はダメなんだよね。前は柊兄が作っくれてたんだけど、今はめんどくさがって作ってくれないんだ」
「もう子供じゃないんだから自分で作れ」
そう言いながら柊矢が入ってきた。
「あ、おはようございます。柊矢さんもご飯とお味噌汁でいいですか?」
柊矢が首肯すると、小夜はすぐにご飯と味噌汁をよそって差し出した。楸矢は立ち上がると、マグカップにコーヒーを注いだ。
「小夜ちゃんも飲む?」
「あ、じゃ、少しだけ」
楸矢が自分と柊矢と小夜の分をマグカップに注ぐと、小夜は柊矢にマグカップを渡した。
小夜は恐る恐るコーヒーに口を付けた。
苦っ!
思わず顔をしかめると、楸矢が微笑った。
「小鳥ちゃんにコーヒーは似合わないね」
「小鳥ちゃんって言うのやめてください」
楸矢に抗議しながらマグカップを置いた。
小夜は祖父と二人暮らしだったこともあってコーヒーを飲んだことがなかった。
「まぁ、小夜ちゃんはお茶にしておいたら?」
「そうします」
朝食の片付けを済ませ、小夜が冷蔵庫を覗いて昼食の献立を考えているとき、楸矢が台所に入ってきた。
「何してるの? 何か食べられるものある?」
「今、朝ご飯食べたばかりじゃないですか」
「そうだけど、食べようと思えばまだ食べられるよ」
楸矢の食欲は底なしのようだ。
「で、何してるの?」
「お昼ご飯、何がいいかと」
「何が作れそう?」
「えっと……」
小夜が考え込んでいると、柊矢が入ってきた。
「買い物に行くぞ。支度してきてくれ」
「夕食の買い出しですか?」
昨日、あれだけ大量の食材を買ったのに冷蔵庫はほとんど空になっていた。
「夕辺、必要なものを買い揃えに行くって言っておいただろ」
「でも、私、お金持ってな……」
「気にするな」
柊矢がどうでも良さそうな口調で言った。
霧生家ってそんなにお金持ちなの?
「小夜ちゃんさ、今くらい、そんなこと考えないでいたら?」
楸矢が言った。
「でも、お世話になりっぱなしで……」
「困ったときはお互い様でしょ」
「ほら、行くぞ。どうしても気になるなら金が出来たら返してくれ」
「俺も行く」
楸矢はそう言ってから、
「今日はテスト休みなんだ」
と、柊矢に言い訳するように付け加えた。
夕食を食べ終えた後、そのまま台所でコーヒーを飲みながら楸矢が言った。
柊矢は先に部屋に引き上げていて、小夜と楸矢だけが残っていた。
「そこまでご迷惑をかけるわけには……」
「料理毎日作ってくれるならそれだけでいいよ。俺、家庭料理に飢えてたんだよね」
「でも……」
「あ、もしかして、男所帯だから警戒してる? それなら大丈夫だよ。俺、大人の彼女いるし、柊兄もロリコンじゃないから、襲ったりしないよ」
「そ、そう言うことを心配してるわけじゃ……」
小夜は赤くなって俯いた。
「ま、冗談は置いといて」
楸矢が真顔になった。
「うち、下宿やってるんだ。今は下宿人いないけど。料理作ってくれるんなら安くしてくれるよ」
「でも、お祖父ちゃんのお葬式もまだですし、お家賃も……」
小夜はバイトをしたことがない。
自分にどんな仕事が出来るのかすらよく分からない。
「その辺の手配は柊兄が何とかするよ。そういうの詳しいし。それにお金のことも大丈夫だと思うよ」
「え……」
「まぁ、そう言うことはまた改めて。片付けは俺がするから小夜ちゃんはもう休むといいよ」
楸矢はそう言って小夜を台所から送り出した。
台所を出た小夜は客間に行こうとして、二階から下りてきた柊矢に会った。
「丁度良かった。着替えが必要だろ」
「はい」
小夜は着の身着のままで、エコバッグに入れていた殆ど金の入ってない財布とスマホ以外は何も持っていない。
柊矢は小夜を連れて空き部屋に入ると、部屋に置かれている箪笥の引き出しを開けた。
中に入っていたのは女物の服だった。ぎっしりと詰まっている。
「この箪笥の中は全部女物だ。とりあえずこの中のものを使ってくれ。明日、必要なものを買いに行こう」
「これ、どなたのなんですか?」
「俺や楸矢が昔付き合ってた相手が置いてったものだ。誰の物でもないから遠慮なく使ってくれ。風呂は沸いてる。中から鍵をかけられるから」
「有難うございます」
小夜が頭を下げると柊矢は出ていった。
中を見てみると、大人物ばかりだった。
服やパンティのサイズはS、M、Lくらいだからいいとして、ブラジャーだけはそうはいかない。
自分に合うサイズのものを捜して箪笥の中の物を全部出し、ようやく一つだけ見つけた。
柊矢はともかく、楸矢の元カノの物もあるならもっと高校生らしいのもあって良さそうなのに、と考えてから彼氏の家に泊まり込む女子高生が子供っぽいものを着てるわけがないと思い至った。
小夜のクラスメイトでも、彼氏のところに泊まってるような子は大抵大人びていた。
もし自分だったとしても、恋人の家に泊まることになったら思い切り大人びたものを着ていくだろう。
そのとき、不意に柊矢の顔が浮かんだ。整った顔立ち、切れ長の目、額にかかって揺れる前髪。
小夜は慌ててその顔を振り払った。
別に自分は柊矢のことなんて何とも思ってない。
柊矢の方だってそうだ。
楸矢も、柊矢はロリコンじゃないといっていたし。
優しくしてくれたから、それで気になっただけだ。
でも、なんで優しくしてくれるんだろう。
私が歌う人間だからだろうか。
色々な考えが頭の中をぐるぐる回りだした。
小夜はそれを払いのけるようにして下着と寝間着に出来そうな服を持つと、風呂場に向かった。
翌朝、窓からレースのカーテン越しに朝日が差し込んでいた。
見慣れぬ部屋に、なんで自分はこんなところにいるんだろう、と一瞬パニクりそうになって、火事のことを思い出した。
やっぱり夢じゃないんだ。
お祖父ちゃんはもういない。
口数は少なかったけど、優しいお祖父ちゃんだった。
その優しさにいつも感謝していたけど、それを口にしたことはなかった。
言えば良かった。
一言「有難う」って言いたかった。
でも、もう二度と言えない。
西新宿の家ももう無い。
写真一枚残ってない。全部焼けてしまった。
泣きそうになったが、そのとき、ここは柊矢の家だと言うことを思い出した。
お世話になってるんだからご飯くらい作らなきゃ。
小夜は慌てて服を着替えると、台所へ向かった。
幸い、まだ二人は起きてないようだった。
和食なのか洋食なのか聞いてなかったことに気付いて、どうするか迷ったが、トーストならすぐに作れると考えて、ご飯を炊いて味噌汁を作り始めた。
丁度味噌汁が出来たとき、楸矢が入ってきた。
「おはようございます」
「おはよう。わぁ、お味噌汁かぁ」
楸矢が目を輝かせた。
「パンの方が良ければ、すぐにトーストを……」
「折角ご飯とお味噌汁があるのに? ご飯の方がずっといいよ」
それを聞いてご飯と味噌汁をよそうと楸矢の前に出した。
「コーヒーはないの?」
「あ、気付かなくてすみません」
小夜は慌ててマグカップを取り出すと、インスタントコーヒーの瓶を探した。
「いいよ。コーヒーは俺が入れるから」
楸矢はそう言うと、コーヒー豆とコーヒーメーカーを取り出した。
わ、本格的。
小夜はコーヒーの入れ方を覚えるために楸矢の手元を見ていた。
「小夜ちゃん、コーヒーくらい、自分で入れるよ」
楸矢が苦笑して言った。
「でも、私も入れられるようになりたいですから」
「そう」
楸矢はコーヒーメーカーをセットすると、食卓に着いて、
「いただきます」
と言ってすぐに食べ始めた。
「俺の彼女って料理はダメなんだよね。前は柊兄が作っくれてたんだけど、今はめんどくさがって作ってくれないんだ」
「もう子供じゃないんだから自分で作れ」
そう言いながら柊矢が入ってきた。
「あ、おはようございます。柊矢さんもご飯とお味噌汁でいいですか?」
柊矢が首肯すると、小夜はすぐにご飯と味噌汁をよそって差し出した。楸矢は立ち上がると、マグカップにコーヒーを注いだ。
「小夜ちゃんも飲む?」
「あ、じゃ、少しだけ」
楸矢が自分と柊矢と小夜の分をマグカップに注ぐと、小夜は柊矢にマグカップを渡した。
小夜は恐る恐るコーヒーに口を付けた。
苦っ!
思わず顔をしかめると、楸矢が微笑った。
「小鳥ちゃんにコーヒーは似合わないね」
「小鳥ちゃんって言うのやめてください」
楸矢に抗議しながらマグカップを置いた。
小夜は祖父と二人暮らしだったこともあってコーヒーを飲んだことがなかった。
「まぁ、小夜ちゃんはお茶にしておいたら?」
「そうします」
朝食の片付けを済ませ、小夜が冷蔵庫を覗いて昼食の献立を考えているとき、楸矢が台所に入ってきた。
「何してるの? 何か食べられるものある?」
「今、朝ご飯食べたばかりじゃないですか」
「そうだけど、食べようと思えばまだ食べられるよ」
楸矢の食欲は底なしのようだ。
「で、何してるの?」
「お昼ご飯、何がいいかと」
「何が作れそう?」
「えっと……」
小夜が考え込んでいると、柊矢が入ってきた。
「買い物に行くぞ。支度してきてくれ」
「夕食の買い出しですか?」
昨日、あれだけ大量の食材を買ったのに冷蔵庫はほとんど空になっていた。
「夕辺、必要なものを買い揃えに行くって言っておいただろ」
「でも、私、お金持ってな……」
「気にするな」
柊矢がどうでも良さそうな口調で言った。
霧生家ってそんなにお金持ちなの?
「小夜ちゃんさ、今くらい、そんなこと考えないでいたら?」
楸矢が言った。
「でも、お世話になりっぱなしで……」
「困ったときはお互い様でしょ」
「ほら、行くぞ。どうしても気になるなら金が出来たら返してくれ」
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