いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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80:語彙力

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作業部屋に行き、ゴムの樹液を出す。

なにを混ぜていた?
クエン酸を掛けてゴムの塊にする動画は見たことある。
でも弾力がいまいち。なにかを混ぜて熱処理するとあった。
なんだ?
お願いしていきなり製品加工する?

んー、、とりあえず、レモンを絞って、クエン酸を作る。
混ぜると固まる。やっぱりゴムです。面白い。ゴムの塊。

小さく切る。

おパンツのゴムを抜く。
誰もいないが、一応トイレで。
ずってくるので、下ばきで押さえつけつように履く。
下ばき、こちらのズボンはすべてひもで結んで止めるタイプ。
是非ともゴムにしたい。


『ゴムさん、ゴムさん。こういうふうに弾力性を持ってもらいたいんですが、
なにが必要ですかね?ご自身で選んで変身できますかね?
ええ、そうでしょうとも!できますよ!!あなたなら!!レッツトライ!!』

パンツのゴムですがな。できましたよ。
ただ、綿でコーティングはされていない。きし麺状のゴム。

拍手した。

『すばらいい!いま、工業革新の歴史的瞬間を
目の当たりにしました。素晴らしい。
ちなみになにとドッキングなさったんでしょうか?分離できます?』


クエン酸を混ぜた塊と、なんだか黄色いもろもろしたものに分かれる。
何だろう?舐めるのも怖い。黄色いもろもろに対して

『えーと、もろもろさん?あなたの自然な状態に戻れます?』


黄色い塊になった。んーー?硫黄か!!
硫黄は無臭である。なんか、ニュース関連で話題になったな。

ゴムと硫黄か、なるほど。
硫黄はここいらに有るということだね。ん?火山があるのか?

『ゴムさんゴムさん、硫黄さんとくっついて混ぜ混ぜ高熱、
おパンツのゴムのように、えーと、切って使うのでシート状になれますか?』

・・・語彙力が欲しい。


シート状になった、ゴム。
ここからまた成型すればいい。
でもやはりおパンツのゴム。下ばきにもゴムを入れる。
頂いたレースと細くしたゴム糸で、セクシーランジェリーもベビードールも作れる。
デザインしなきゃ!!パレットは保存がきかないのでだめだ。
紙に書く。羽ペンもだめだ、使えん。
鉛筆ねー、、、
木があればいいのか?
木→炭→黒鉛+粘土+木でサンドイッチ?


天才じゃなかろうか?
ある程度の材料と結果が分かっていれば物ができる。
そこに行きつくまでの先人の苦労と努力を無視している。
いや、無視はしていない、感謝である。
みなみなさまの知恵があるので、異世界に飛ばされても生きていけます。
この世界の不思議な力を使わしてもらっているので生きていけます。
感謝です。

うん、こう、なにかにお祈りするっていう気持ちがわかるな。
感謝したいんだ、万物に。


ゴムもできた鉛筆もできた、デザインはもうすこし練ろう。
あ、消しゴムは?
ゴムは有る。今の消しゴムはプラスチックだよね?
昔は天然ゴムだったはず。だってごむっていってるもん。
硫黄君と混ぜる前のゴムではこすり付けるだけ。
硫黄君と混ぜて少し固めにまとめると、ポロポロするが先ほどより消える。
もっと滑らかにならんかと思い、もらったオイルを混ぜてみる。
お、なんかいい感じ。匂いを付けたいがマティスが拗ねるからやめた。
あつめたよなー、香消しゴム。


うまく消しゴムもできたのでさくさくデザインが進む。
ん?紙と鉛筆を分離すればいつでも新しい紙だったか?
ま、良しとしよう。

デザインも完成。大まかにレースを切って、
マティスが街で買ってきた絹も使う。布系は綿部屋に入れたので
呼び寄せた。便利だ。
縫わなくても結合してくれるのは素晴らしい。


さ、さくさくいくよ。

オイルに黒い実の樹液を混ぜる。
オイル単体では粘り気がありすぎる。あれの代わりだからか?
黒い実の樹液と混ぜるといい感じにさらりとなった。
マッサージオイルですよ。
ふふふ、マティスの新しい扉を開けて見せようぞ!
あ、爪きらなきゃね。



休憩もなしでマティスが飯だと呼びに来るまで
没頭した。






















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