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105:賢者
しおりを挟む「「ようこそ、我が家へ」」
身内を家に、我が家に招待できるのが、それも妻と一緒にできるのが、
これほど照れ臭く、誇らしいとは思わなかった。
「え?我が家?土?」
「ははは、壁はな。さ、まずはどうしようか?飯はもういいか?」
「マティスがはしゃいでどうするの?
おトイレとお風呂案内してあげたら?いっしょに入っておいで?
その間に、いろいろ用意しておくよ。作業部屋のほうに。」
「いいのか?」
「ん?いいよ?行っておいで?」
「いや、お前のことは?」
「ああ、隠さなくてもいい。」
「わかった。ありがとう。」
「ははは、変なの。あ、着替えは脱衣のところにあるから。予備の歯ブラシも。
マッパでここに来るのは無しね。」
「もちろんだ!さ、セサミン行こう。」
まずは便所に案内した。
「兄さん、ここは?それに彼女、姉さんは高原の民ではないのですか?
「ああ、彼女は、そうだな、直接彼女から話してもらったほうがいいか。
私ではうまく伝えられない。
それより、まず便所だ。」
「便所が姉さんのことより大事なのですか?そういえば名前も知らない。」
「名前はないんだ。だからお前は姉と呼べばいい。」
「そんな!」
「いいから。さ、ここが便所だ。改造しなくてよかったよ。
えーと、扉は勝手に開く。奥に座るような台があるから。
近づくとこれも勝手にフタが開く。
それに背を向けて座るんだ。もちろん、尻を出した状態でだぞ?
で、用を足すと。終わったら横に石があるからそれを押すんだ。
先に言っておくが、押すと、尻に暖かい湯が掛けられる。驚くなよ?我慢するんだ。
きれいになったら風が吹き乾かしてくれる。
終わったら、下ばきを履いて、壁から出てる突起物の前に手をかざすんだ。
水が出る。手を洗ったら、そのまま横に移動して、風で乾かす。
あ、フタが開いている間は水音が聞こえているが気にするな。」
「・・兄さん、何を言っているのかわからない。」
「そうだろ?私もわからなかった。だが、入ればわかる。ほら、行ってこい!」
セサミナを扉の前に立たせて、背中を押した。
近づくと扉が開く。びくつく姿がかわいい。
「に、兄さん?」
「いいから!行ってこい!」
入ってすぐ横にある砂漠石の飾りに声を上げる
「うわー」
奥に進みフタが上がり、水音が聞こえるのにびくつく
「なっ!」
下ばきと下着を下し座る。座面の柔らかさに感嘆する
「ふむ。」
しばし、キョロキョロするが、出るものは出る。
「ふー」
横の石を押し、尻を洗われる赤子以外体験しないようなことを体験する
「んっ!」
我慢だセサミナ、次が来るぞ!風だ
「!!!!」
声なき声が聞こえるようだ。
手を洗い、風だ乾かしたのだろう、ヨタヨタと出てきた。
「にいさん、僕は、僕は、、、」
「大丈夫だ、私もそうだった。ただ、お前は領主だ。
むやみやたらに声をあげるのは下のものに示しがつかないぞ?」
「そんな、こんなことをされて声をあげない人間なんているはずがない!
それこそ人ではない!!」
「はははは、彼女の故郷の便所はすべてではないが
こういう風になってるらしいぞ?ここは少し豪華すぎるがな。
部屋の便所のほうが落ち着く。次はそこに行けばいい。
さ、次は風呂だ。いっしょに入ろう。」
「姉さんはどこの出なんです。スパイル?かの国はここまで発展しているのですか?」
「それは後で聞け。風呂だぞ?風呂!家に風呂があるんだ!」
「兄さんは知らないと思いますが、屋敷にも湯殿を作ったんです。
贅沢だとは思ったんですが、みなが入れるようにしています。
大きいんですよ?兄さんもぜひ入っていってください。」
「そうか。それはいいな。大きさはそこまで大きくないな。
とにかく入ろう。」
動く扉はもう驚かないが、鏡には驚いていた。
「兄さん!鏡が!すごい!こんなにはっきりと映っている。」
「彼女が言うにはこれでも少し曇っているそうだ。」
「え?これで?何を使っているんだ?」
「銀だそうだ。」
「銀!!なんてことだ!」
「詳しくは彼女に聞け。私も説明されたがわからなかった。
これは予備のものだ。歯を磨け。」
「歯を?ガムは定期的に噛んでいますよ?」
「いや、ガムを噛んだ後でな、今はいいが、塩をつけてな?
このブラシで磨くんだ。喉をつくなよ?軽くでいいからな?」
セサミナは私のやり方を見ながらシャコシャコしている。
よかった、じょーずかなーあ、はできない。したくもない。
「あとはゆすげばいい。」
とりあえず、手を近づけると水が出るのに驚きながら、口をゆすいでいる。
「あ、これはいいですね。このブラシは画期的だ。これならすぐにできそうだ。 」
「あー、その棒な、それは砂漠石だ。」
「え!!それは・・・あの便所の飾りと言い、、、ここは王宮でもここまでのものはない。」
「そうだろ?私もそう思っていた。すごいが口癖だともいわれた。仕方がないと思う。
次の風呂はそれすら出なかった、ただ笑うだけだ。
そうだ、このガラスの扉な、これも砂漠石だ。鏡の表面も。」
「え?え?」
「ほら、服は自分で脱がないと。そこまで自動ではない。」
「・・・」
服を脱ぎ、扉を開ける。
しゃわあの説明をして、軽く洗い、湯舟に浸かる。
セサミナは黙ったままだ。
「・・・兄さん
石使いでもここまでのことはできない。
彼女、姉さんはやはり賢者なのですか?
これはすべて姉さんが作ったんですか?一人で?何人か配下がいるのですか?
わたしは、どうしたら?」
「どうしたらとは?」
「彼女を捕えてしまう。この英知を絞りと取ってしまう。領民のためだという大義名分で。
でも、彼女は姉なのです。それはもう、変えようがない。どうしたら?」
「ははは」
「兄さん!」
「いや、そのまま言えばいい。それで、教えを乞え。彼女は何もかも知っているわけではないが、
知っていることはすべて教えてくれるだろう。」
「・・・」
「お前も領主の力を引き継いだのだろ?
この石の力が支配するあやふやさもわかっているはずだ。
お前も疑問を持て。疑え。そして受け入れろ。
ほら。水を飲め。」
石から水を出し、石のコップを渡した。
「・・・兄さん。そんな贅沢なことを。」
「冷たくてうまいぞ。」
「・・・ほんとうだ、おいしい。」
「ほら壁の絵も動く。」
壁の砂をさっと動かす。
ゼムの顔をかいてみる。
「わぁ!なんで?動くの?あ、ゼム!似てる!最近彼は一段と肥えてきましたね。」
「な?もっと驚くぞ。そこの突起を押してみろ。」
「うわ、なにこれ?ふは!フハハハハハ!」
「な?笑うしかないだろ?」
「ほんとだ!なんだこれ?あははは!」
のぼせるぎりぎりまで子供の頃のように遊んだ。
男2人は風呂で遊んでいるのか?笑い声がここまで聞こえる。
さて、何を教える?
不思議空間はたぶんダメだ。移動、呼び寄せも。
空を飛ぶのもダメ。まさしく人ではない。
料理はいい、材料さえあれば教えられる、マティスが。
バター
ラスク
プリン
アイスクリーム
お好み焼き
白ご飯 これは炊き方だな
バターやアイスクリームは冷蔵庫・冷凍庫がないと話にならない。
砂漠石を使うものだ。
冷蔵庫は氷を使うタイプ?でも氷はどこから調達する?
やはり砂漠石が必要だ。
ポットは?
魔法瓶の仕組みは2重構造にして間を真空にする。
このポットは入れた温度を維持してもらっている。砂漠石に。
ゴム
鉛筆・消しゴム
タオル
鏡
色ガラス これはぎりぎりか?
歯ブラシ
甘いガム これは大丈夫。
領主の力とやらどこまで石の力を把握してるかだね。
うーん、聞けばいいか。
大きなホワイトボードを作り、買ってきてもらった付けペンのインクを
フェルト状にした綿にしみ込ませ、フェルトペンを作る。
お、書けるね。
なんとなく、白衣と白いシャツ、黒いタイトスカートとヒールを作った。
もちろん黒縁眼鏡もだ。
・・・わたしはコスプレ趣味もあったのか。
マティスではなく、わたしの新しい扉が開く。
いや、これは後だ。
先に料理関係。
台所に戻って2人が上がって来るのを待った。
もちろん、ふりふりのエプロンは製作済みだ。
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