177 / 869
177:戸車
しおりを挟む
城壁はなるほど、ジットカーフの豪華版だ。
で、1組通るたびに門が開閉する。人力で。
前の一行のやり取りはこうだ。
まず、門は閉っている。
かいもーん
と大声をあげると、門が開く。
外開きだ。地面を引きずりながら開いていく。
戸車を付ければいいのに。
で、2人の衛兵が槍を掲げて、前に進む。
もんどー
と、石を使った問答が始まる。
ここで答えるのは一番偉い人とかではなく、
そのときの衛兵の気分次第。
え!わたしが選ばれたらどうするの!?
聞かれるのはジットカーフと同じだ。
どこからきて何し来たのかだと。
コットワッツ領主と従者、護衛。
会合と資産院での資産受領に来たといえばいい。
心の中は多少見られるが、
表層の表層だ。問題ない。
心配なら晩飯のことか、私との睦言を考えておけばいいという。
大抵はそうらしい。
なんという罰ゲームなんだ!!
だれもこの恥ずかしさを理解していない!
セサミンも!!
大丈夫ですよ?だと?
ぜんぜん大丈夫じゃねーよ!!
覗き見たことを犯罪関係以外衛兵が話すことはできないらしい。
それでもだ!
あんたたちの羞恥心のほうがおかしい!!
わたしたちの番だ。
先頭の師匠は、わたしたちとは別組という括りで、とっとと入っていった。
晩飯時に呼んでほしいとのこと。自由ですね。
先頭がドーガーになって開門と大声をあげる。
どうか、そのままドーガーと問答が始まりますように!!
衛兵2人が出てきた。
わたしたちで最後なのか、若いほうに疲労の色が見える。
そりゃ見たくもない心の中も見えるだろうから疲れるよね?
ドーガーの頭の中はきっとフルーツタルトだ。
おすすめだよ?
なのに、わたしの前で止まり問答が始まった。
はー、だめだ。
『もんどー
汝、どこからきて、何用でニバーセルが王都の門を叩くか!』
無だ、無我の極致だ!
心を閉ざせ!
『コットワッツが領主一行、領主セサミナ、筆頭ルグ、次席ドーガー
両脇に控えし我ら2人は護衛として雇われしもの、2人で赤い塊と呼ばれている。
門を叩くは会合と資産院にて資産受領に参上した。
門戸を開き、我らを通せ!』
目を瞑って口上を述べた。目を開けると、衛兵の顔が赤い。
そしてわたしとマティスを見比べ、わたしを上から下まで見る。
そしてまた顔が赤くなった。うそ!なんか想像したの?わたし?
「ご、ごめんなさい。この問答はじめてで、それで、そういうの考え
とけばいいって、あ、でも!」
「ほかのことを考えて!早く!門を抜けるまで、流れてくるんだ!
俺だって若いんだ!早く!!」
「え?え?ほかの事?あ、門!門に戸車!!軽い!!」
「はーはー」
衛兵さんは息を整えている。もう一人の衛兵はニヤついている。
あ、わざと女のわたしと問答をさせたな!!パワハラだ!セクハラだ!!
『承知!通りませー』
これでワンセット。
後ろを振り返りペコペコ謝りながら通った。
誰が悪い?マティスだ!!
領国ごとに泊まる館が決まっているようで、
馬たちの厩は別にあり、そこに係の人が連れていった。
コットワッツ一行が泊まる館は一番奥。
案内の馬車が用意されている。だまって馬車に揺られる。
しゃべると酔う。
会合は明日だが、そのまえに謁見はあるらしい。王様だって。
呼ばれるまでここで待機だ。食事は各自で。
「マティスの馬鹿!!」
「ばか?ののしられているのはわかる。」
「えらい恥かいちゃったよ!!」
「愛しい人のことだから飯のことを考えると思たんだが、私のことを考えたのか?」
「そう!串カツだから、へたに何だと思われてもややこしくなるから!
マティスが最初に変なこと言うから!考えないようにしたのに考えた!
あの人顔真っ赤だった!!いいの?愛しいわたしの赤裸々な姿を見られたんよ?」
「そうなるな。少し待て、すぐに始末してくる。」
「遅い!これからこういうときはもう、姿消す!いいね!!」
「ああ、愛しい人、怒る姿もかわいいな。」
「もう!!」
少し落ち着いたので部屋を見回す。ん?
「セサミン?いつもこの館なの?」
「そうですね、最近は。」
「うわー、露骨だね。」
そうなのだ、趣のある館。早い話がぼろい。
絨毯もない。カーテンは外から見えることも考えてそれは有る。
ベットは?
「いつもは寝袋だけ持参します。
しかし!今回は小袋があるのでベット持参です!
もちろん、姉さんと兄さんの分もあります!」
嬉しそうに言うなよ、ねーちゃん泣けてくるよ。
「そっかー、じゃ、ちょっと飾りつけしようか?
晩御飯ここで食べるしね。師匠も呼ぶし。
そうだね。お風呂も作っちゃおう!もちろんトイレも。
暖炉廻りをステンドグラスで飾ってもいいし、鏡も置こうか?
シャンデリアも見たから同じもの作れるよ?どう?」
「姉さん!!」
また胸に飛び込んでぐりぐりされたが、マティスは何も言わなかった。
そういえば、ここはあの甘い匂いがする。
マスクを外してからそう感じる。
「んー、臭くない?」
「そうですか?かび臭いとか?」
「それもあるね。消臭しちゃおう。よし!
力仕事はルグとドーガーに任す!マティスが指導してやって。
わたしはそこの窓際にお風呂作るよ。
タイムリミットは、ワイプ師匠が待ちきれずに訪ねてくるまでだ!
あ、上着は脱いでね。以上解散!!」
「「「「イエス!マム!」」」」
で、1組通るたびに門が開閉する。人力で。
前の一行のやり取りはこうだ。
まず、門は閉っている。
かいもーん
と大声をあげると、門が開く。
外開きだ。地面を引きずりながら開いていく。
戸車を付ければいいのに。
で、2人の衛兵が槍を掲げて、前に進む。
もんどー
と、石を使った問答が始まる。
ここで答えるのは一番偉い人とかではなく、
そのときの衛兵の気分次第。
え!わたしが選ばれたらどうするの!?
聞かれるのはジットカーフと同じだ。
どこからきて何し来たのかだと。
コットワッツ領主と従者、護衛。
会合と資産院での資産受領に来たといえばいい。
心の中は多少見られるが、
表層の表層だ。問題ない。
心配なら晩飯のことか、私との睦言を考えておけばいいという。
大抵はそうらしい。
なんという罰ゲームなんだ!!
だれもこの恥ずかしさを理解していない!
セサミンも!!
大丈夫ですよ?だと?
ぜんぜん大丈夫じゃねーよ!!
覗き見たことを犯罪関係以外衛兵が話すことはできないらしい。
それでもだ!
あんたたちの羞恥心のほうがおかしい!!
わたしたちの番だ。
先頭の師匠は、わたしたちとは別組という括りで、とっとと入っていった。
晩飯時に呼んでほしいとのこと。自由ですね。
先頭がドーガーになって開門と大声をあげる。
どうか、そのままドーガーと問答が始まりますように!!
衛兵2人が出てきた。
わたしたちで最後なのか、若いほうに疲労の色が見える。
そりゃ見たくもない心の中も見えるだろうから疲れるよね?
ドーガーの頭の中はきっとフルーツタルトだ。
おすすめだよ?
なのに、わたしの前で止まり問答が始まった。
はー、だめだ。
『もんどー
汝、どこからきて、何用でニバーセルが王都の門を叩くか!』
無だ、無我の極致だ!
心を閉ざせ!
『コットワッツが領主一行、領主セサミナ、筆頭ルグ、次席ドーガー
両脇に控えし我ら2人は護衛として雇われしもの、2人で赤い塊と呼ばれている。
門を叩くは会合と資産院にて資産受領に参上した。
門戸を開き、我らを通せ!』
目を瞑って口上を述べた。目を開けると、衛兵の顔が赤い。
そしてわたしとマティスを見比べ、わたしを上から下まで見る。
そしてまた顔が赤くなった。うそ!なんか想像したの?わたし?
「ご、ごめんなさい。この問答はじめてで、それで、そういうの考え
とけばいいって、あ、でも!」
「ほかのことを考えて!早く!門を抜けるまで、流れてくるんだ!
俺だって若いんだ!早く!!」
「え?え?ほかの事?あ、門!門に戸車!!軽い!!」
「はーはー」
衛兵さんは息を整えている。もう一人の衛兵はニヤついている。
あ、わざと女のわたしと問答をさせたな!!パワハラだ!セクハラだ!!
『承知!通りませー』
これでワンセット。
後ろを振り返りペコペコ謝りながら通った。
誰が悪い?マティスだ!!
領国ごとに泊まる館が決まっているようで、
馬たちの厩は別にあり、そこに係の人が連れていった。
コットワッツ一行が泊まる館は一番奥。
案内の馬車が用意されている。だまって馬車に揺られる。
しゃべると酔う。
会合は明日だが、そのまえに謁見はあるらしい。王様だって。
呼ばれるまでここで待機だ。食事は各自で。
「マティスの馬鹿!!」
「ばか?ののしられているのはわかる。」
「えらい恥かいちゃったよ!!」
「愛しい人のことだから飯のことを考えると思たんだが、私のことを考えたのか?」
「そう!串カツだから、へたに何だと思われてもややこしくなるから!
マティスが最初に変なこと言うから!考えないようにしたのに考えた!
あの人顔真っ赤だった!!いいの?愛しいわたしの赤裸々な姿を見られたんよ?」
「そうなるな。少し待て、すぐに始末してくる。」
「遅い!これからこういうときはもう、姿消す!いいね!!」
「ああ、愛しい人、怒る姿もかわいいな。」
「もう!!」
少し落ち着いたので部屋を見回す。ん?
「セサミン?いつもこの館なの?」
「そうですね、最近は。」
「うわー、露骨だね。」
そうなのだ、趣のある館。早い話がぼろい。
絨毯もない。カーテンは外から見えることも考えてそれは有る。
ベットは?
「いつもは寝袋だけ持参します。
しかし!今回は小袋があるのでベット持参です!
もちろん、姉さんと兄さんの分もあります!」
嬉しそうに言うなよ、ねーちゃん泣けてくるよ。
「そっかー、じゃ、ちょっと飾りつけしようか?
晩御飯ここで食べるしね。師匠も呼ぶし。
そうだね。お風呂も作っちゃおう!もちろんトイレも。
暖炉廻りをステンドグラスで飾ってもいいし、鏡も置こうか?
シャンデリアも見たから同じもの作れるよ?どう?」
「姉さん!!」
また胸に飛び込んでぐりぐりされたが、マティスは何も言わなかった。
そういえば、ここはあの甘い匂いがする。
マスクを外してからそう感じる。
「んー、臭くない?」
「そうですか?かび臭いとか?」
「それもあるね。消臭しちゃおう。よし!
力仕事はルグとドーガーに任す!マティスが指導してやって。
わたしはそこの窓際にお風呂作るよ。
タイムリミットは、ワイプ師匠が待ちきれずに訪ねてくるまでだ!
あ、上着は脱いでね。以上解散!!」
「「「「イエス!マム!」」」」
13
あなたにおすすめの小説
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった
仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。
人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる