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植物園も魚の乾燥棚もちょっとしたキッチンスペースもすべて収納する。
そろそろ月が昇る。
すこし暗くなってきたところで、砂地を観察。
わかっていれば大丈夫だけど、マティスに後ろからしっかり抱きかかえてもらいながら
上空で待機。
さわさわと砂地が動く。
でかい!蜘蛛は蜘蛛だ。脚はおそらく10本以上あると思う。
うーあー、いや、ドキュメンタリー番組だと思えばいい。
カサカサと動き、砂の中に潜る。
少ししてから、砂漠石を抱えて、シャリシャリと食べている。
それから砂も食べて、吐き出している。
ああ、砂についている栄養を食べているのか?
カニもそんなことをしてると見たことがある。
なので、蜘蛛の廻りは小さな砂団子の山ができる。
もうじき月が昇る。
蜘蛛たちがまた砂に潜り始めた。
孔と山が、また砂に埋もれる。
『蜘蛛たちが作った砂団子!こちらに!!』
収納袋に移動してもらう。
ちょっとどれをどれに入れたか、わかるように目印しないと。
これはマトグラーサの砂漠の蜘蛛砂。
「それをどうする?」
「いや、どんなもんかとみるだけ。」
数個手のひらに出してみるが、結構重いし固い。
赤いきれいな球体。ビー玉のようだ。
「重いし、固いよ?これ、結構な数がここに埋まってるんだろうね。
そういえば、爆裂は起きてた?」
「いや、起きていない。爆裂で表面にはでないのか?
あまりにもコットワッツの砂漠と違いすぎる。」
「そうか、ちがうのか。じゃ、この大陸の砂漠みんな見て来よう。
うふふふ、楽しいね。
故郷にもね、砂漠はもちろんあるのよ。
で、そこの砂はそれぞれで色も比重も違う。
だからね。お風呂の壁に加えるとまたきれいな砂絵になるよ。
ここはちょっと赤っぽい、酸化鉄を多く含んでるのかな?
コットワッツは黄色ものね。
それでも砂鉄は含んでたけどね。
きっと青とか緑とかあるよ。それを集めよう。」
「ああ、それは楽しい話だ。」
「ね?これはどうしようかな。
これさ、きっと砂漠のなかにたくさんあるんだよ。
だから爆裂で砂漠石が上がってこないとか?
ほんとに研究して、これを取り除くことを開発したのかもね。
そりゃ、従来の方法より撤去分の手間がかかるか。
その方法はどうしてるか知らんけどね。
これは、とりあえず、しまっておこう。」
「ふはははは!」
「ん?」
「なるほどな。そうやって物が増えるのだな?」
「!それは、久々におとっつあん案件だよ?」
「ああ、そうか。いや、かまわないんだ。
幸いにして収納できるんだ。疑問に思ったものは集めよう。」
「うん!」
赤い砂団子、赤砂玉は磁鉄鉱にくっついた。
やはり鉄分が多いのだろ。
文字が書けるパレットは砂漠石に砂鉄をくっつけてもらっていたが、
それを磁石に変えればいいな。
しかし、これが離れない。
強力なマグネットフックのように固い。
丸いから点でしかくっついていないのに!
『離れられますか?』
とうとうお願いしてしまった。
すると、ポロポロと砂玉が落ちる。
『くっつける?』
たわわに実る木の実のようにくっついた。
こういうおもちゃあったよね。
『離れて?』
これでとれる。
「賢いね。ここの鉱物たちは。もう、天才?秀才?
わたしがもっと賢ければ最大限に活用できるのに!
たぶんリニアカーもこれでできるはず。でも原理がわからん!
砂鉄集めで終わってしまう!すまぬ!!」
「いや、お前の言霊だからだろう?
他の者ではできない。」
「え?そうか。んー、残念だ。
あ、完全に月が出たね。3つあるからね。それぞれで確かめてみよう。
ちょっと浮かせてね、自由にちょっとくるりと回す。どうだ?」
3つの石はやがて月のが沈む方向を差す。
磁場がこの大陸にもあるということだ。
その指し示す角に小さな砂漠石を埋め込む。
もちろんお願いした。
糸を通す孔も貫通。これで、月が沈む方向、北が分かる。
ただ、地面に近づけるとくるくる回ってしまう。
わたしの目の高さ以上にあげないとくるってしまう。
「ほらね?これでわかる。
でも、今日たまたまかもしれないから、
試していこう。月が沈んでもね。」
「お前は、いや、あなたは天才なのか?」
「ぶは!なにそれ?天才はもっと天才だよ?
こんなの子供が学校で習う知識だ。もっと簡単にわかる方法もあるはずだよ?
マティスはどうやって方向を知るの?コットワッツの砂漠にいたときは?」
「森があったからな。最初はその位置を覚える。
暦といっしょに覚えた。街道は道がある。それでわかる。」
「そうか、海の漁師さんたちは?」
「海に出るときは港に印をあげる。それが見える範囲しか漁には出ないと聞いた。」
「そんなのあった?」
「かなり大きいものだ。海に出たら見える。」
「なるほど。月が出れば方向が分かるからいいのかな?
季節によって動くこともなさそうだしね。月が離れるかくっつくか。
さ、夜はサクサク進もうか?
歩くことも鍛錬だからね。
半分になったら金銀集めて、磁鉄鉱も集めよう。
あ!影縫いだ!黒い影だからダメかな?
どう?」
「いや、なんともない。」
「そうだよね。うん、薄衣限定だ。
砂漠が無くなったらまた試そう。
でも、あんまり何もかも知りたがるのはよくないかな?
嫌な感じする?」
「おや、お前が楽しそうだから私も楽しい。」
「あははは!そう?じゃ、これもまたあとでしようね。
出発しよう!!」
そろそろ月が昇る。
すこし暗くなってきたところで、砂地を観察。
わかっていれば大丈夫だけど、マティスに後ろからしっかり抱きかかえてもらいながら
上空で待機。
さわさわと砂地が動く。
でかい!蜘蛛は蜘蛛だ。脚はおそらく10本以上あると思う。
うーあー、いや、ドキュメンタリー番組だと思えばいい。
カサカサと動き、砂の中に潜る。
少ししてから、砂漠石を抱えて、シャリシャリと食べている。
それから砂も食べて、吐き出している。
ああ、砂についている栄養を食べているのか?
カニもそんなことをしてると見たことがある。
なので、蜘蛛の廻りは小さな砂団子の山ができる。
もうじき月が昇る。
蜘蛛たちがまた砂に潜り始めた。
孔と山が、また砂に埋もれる。
『蜘蛛たちが作った砂団子!こちらに!!』
収納袋に移動してもらう。
ちょっとどれをどれに入れたか、わかるように目印しないと。
これはマトグラーサの砂漠の蜘蛛砂。
「それをどうする?」
「いや、どんなもんかとみるだけ。」
数個手のひらに出してみるが、結構重いし固い。
赤いきれいな球体。ビー玉のようだ。
「重いし、固いよ?これ、結構な数がここに埋まってるんだろうね。
そういえば、爆裂は起きてた?」
「いや、起きていない。爆裂で表面にはでないのか?
あまりにもコットワッツの砂漠と違いすぎる。」
「そうか、ちがうのか。じゃ、この大陸の砂漠みんな見て来よう。
うふふふ、楽しいね。
故郷にもね、砂漠はもちろんあるのよ。
で、そこの砂はそれぞれで色も比重も違う。
だからね。お風呂の壁に加えるとまたきれいな砂絵になるよ。
ここはちょっと赤っぽい、酸化鉄を多く含んでるのかな?
コットワッツは黄色ものね。
それでも砂鉄は含んでたけどね。
きっと青とか緑とかあるよ。それを集めよう。」
「ああ、それは楽しい話だ。」
「ね?これはどうしようかな。
これさ、きっと砂漠のなかにたくさんあるんだよ。
だから爆裂で砂漠石が上がってこないとか?
ほんとに研究して、これを取り除くことを開発したのかもね。
そりゃ、従来の方法より撤去分の手間がかかるか。
その方法はどうしてるか知らんけどね。
これは、とりあえず、しまっておこう。」
「ふはははは!」
「ん?」
「なるほどな。そうやって物が増えるのだな?」
「!それは、久々におとっつあん案件だよ?」
「ああ、そうか。いや、かまわないんだ。
幸いにして収納できるんだ。疑問に思ったものは集めよう。」
「うん!」
赤い砂団子、赤砂玉は磁鉄鉱にくっついた。
やはり鉄分が多いのだろ。
文字が書けるパレットは砂漠石に砂鉄をくっつけてもらっていたが、
それを磁石に変えればいいな。
しかし、これが離れない。
強力なマグネットフックのように固い。
丸いから点でしかくっついていないのに!
『離れられますか?』
とうとうお願いしてしまった。
すると、ポロポロと砂玉が落ちる。
『くっつける?』
たわわに実る木の実のようにくっついた。
こういうおもちゃあったよね。
『離れて?』
これでとれる。
「賢いね。ここの鉱物たちは。もう、天才?秀才?
わたしがもっと賢ければ最大限に活用できるのに!
たぶんリニアカーもこれでできるはず。でも原理がわからん!
砂鉄集めで終わってしまう!すまぬ!!」
「いや、お前の言霊だからだろう?
他の者ではできない。」
「え?そうか。んー、残念だ。
あ、完全に月が出たね。3つあるからね。それぞれで確かめてみよう。
ちょっと浮かせてね、自由にちょっとくるりと回す。どうだ?」
3つの石はやがて月のが沈む方向を差す。
磁場がこの大陸にもあるということだ。
その指し示す角に小さな砂漠石を埋め込む。
もちろんお願いした。
糸を通す孔も貫通。これで、月が沈む方向、北が分かる。
ただ、地面に近づけるとくるくる回ってしまう。
わたしの目の高さ以上にあげないとくるってしまう。
「ほらね?これでわかる。
でも、今日たまたまかもしれないから、
試していこう。月が沈んでもね。」
「お前は、いや、あなたは天才なのか?」
「ぶは!なにそれ?天才はもっと天才だよ?
こんなの子供が学校で習う知識だ。もっと簡単にわかる方法もあるはずだよ?
マティスはどうやって方向を知るの?コットワッツの砂漠にいたときは?」
「森があったからな。最初はその位置を覚える。
暦といっしょに覚えた。街道は道がある。それでわかる。」
「そうか、海の漁師さんたちは?」
「海に出るときは港に印をあげる。それが見える範囲しか漁には出ないと聞いた。」
「そんなのあった?」
「かなり大きいものだ。海に出たら見える。」
「なるほど。月が出れば方向が分かるからいいのかな?
季節によって動くこともなさそうだしね。月が離れるかくっつくか。
さ、夜はサクサク進もうか?
歩くことも鍛錬だからね。
半分になったら金銀集めて、磁鉄鉱も集めよう。
あ!影縫いだ!黒い影だからダメかな?
どう?」
「いや、なんともない。」
「そうだよね。うん、薄衣限定だ。
砂漠が無くなったらまた試そう。
でも、あんまり何もかも知りたがるのはよくないかな?
嫌な感じする?」
「おや、お前が楽しそうだから私も楽しい。」
「あははは!そう?じゃ、これもまたあとでしようね。
出発しよう!!」
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