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363:桑の葉
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「これはおいしい!ティスのもおいしかったけど、
うん、こっちが格段にうまい。何が違う?肉はモグラもどきじゃなくて鳥だから?
中の米?玉ねぎは入ってたよね?なんだろ?」
「確かにこちらの方がうまい。ご主人!」
マティスはこれもマスターするのだろうか?
「なんだ? 」
「これはうまいな。中に米と、玉ねぎはわかる、後は何が入ってるんだ?」
「うまいだろ?なんだ?あんたも料理人なのか?」
「いや、違うんだが、似たようなものは作ったことがあるんだ。
こちらの方がうまいのでな。愛しい人に作ってあげたい。」
「なんだ、お惚気か?食いたきゃ、うちに来ればいい。」
「すまない。我らは砂漠の民、砂漠で生きているんだ。
今日は街に買出しに来たんだ。それ以外は砂漠での生活だ。」
「へー。砂漠の民は砂漠で生活か。だから砂漠の民っていうんだな。
なるほど。そんだけ、褒められれば、教えてやろうか?
え?奥さん?うまそうに食べるのはいいが、食べるの早いよ?
お代りは?」
「お願いします。」
「じゃ、今は客がいないから、厨房で教えてやろう。
ちょっとしたコツがあるだけなんだよ。」
2人して手を裏手の井戸で洗って中に。
なんで?と聞かれたが、そこら辺の感覚はないのだろう。
ま、服はそのままだしね。
玉葱を炒め、米を炒め、後は鳥以外の肉、塩漬けの肉を入れる。
それを完全に冷めてから詰める。
で、弱火でじっくり焼く。
焼くのに時間がかかるから、ある程度先に焼いておく。
これでお米に肉汁がたっぷり含まれる。
それをもう一度焼くので、皮がパリッと、中がしっとりなるそうだ。
「なるほど。素晴らしいな!」
マティスは剣に興味がなければ絶対に料理人だ。
「おいおい、いや、そうか?そうなんだよ。がはははは!」
わたしはそんな料理人2人を見ながらもう一皿頂いている。
いや、小さいよ?1匹が、卵を産む鳥とはまた違う鳥のようだ。
「おい、いつものだ!」
「あ、しまった!飯時だ。」
お客さんがぞろぞろ入ってくる。
毎回あのやり取りをするのだろうかと思っていたが、
ここの住人は顔パス。いつもの、で、5銅貨。メニューも一緒。
違うのが食べたければ違う店に行けばいい。
鳥の米詰め、パン、赤茄のスープ。
あとはじゃがいもと、干し肉が少し。それとお酒が1杯。
素晴らしい。炭水化物+炭水化物
マティスと料理談議に花を咲かせていたので、
第一弾の焼きが間に合わない。
「手伝いましょうか?先に鳥以外を運べばいい?」
「ありがたいが、ほかのは味が薄い。鳥があってのはなしだ。」
「いもに、メイガの粉掛けますか?それでだいぶ味が濃くなりますよ。」
「メイガ?あれか?イリアスの湿地の?」
「さすが、ご存じですか?」
「あれは溶かしてスープにするんだろ?それを芋に?」
「愛しい人、乳酪を落とせばさらにうまいぞ?」
「おお!うまそー!ほくほくで食べたいね。」
「おい!まだか!」
「ちょっとまて!」
「ご主人、これでどうだ?芋に切れ目を入れて、粉、乳酪だ。」
「お?うまいな!すぐ作る。」
「じゃ、お酒?あれをコップ一杯?スープとパン。ああ、この順番ね。
追加とかは?ああ、込みなのね。了解。」
髪の毛は一応三角巾で。給食当番状態。
エプロンもつけるよ。もちろん、フリル無し。
「はい、お待たせ!鳥肉はいま焼いてるよ!
熱々が来るから、さきにこれを食べててくださいな!
はい!いらっしゃい!空いてる席にどーぞ!」
「え?エスワの奥さん?」
「あは!いやだ!今日だけの手伝いです。
うちの旦那は奥でエスワさんを手伝ってますよ。
すぐに来ますからね!あ、お芋おいしいですよ?冷めないうちに!」
「はいはい!3人さん!どうぞ!こちらに!」
「お客さん、ごめんね、相席お願いしますね!」
「はいはいすぐにお持ちしますよ!」
「肉焼けたよ!」
「はい!第一段!お待たせ!おかわりは?はーい。
1番さん、芋とお酒2人前追加!ティス!奥から1番で。
はい!厨房2人!返事!喜んで!!」
「「喜んで!!」」
「はいお待たせ!5番さん、鳥、芋追加!喜んで!」
「「喜んで!」」
「肉焼けたよ!」
「はい!お待たせ!本日のおすすめはお芋。
もちろん鳥はいつものお味だよ!」
「いらっしゃーい。」
「金、ここ置くよ!」
「はい、毎度!またのお越しを!1番2番さんお帰りだよ!
ありがとうございまーす!」
「「ありがとうございまーす!」」
「はい!お待たせ、すぐ引きますよ。どうぞ、こちらに。
はい!いらっしゃい!」
学生時代のバイトを思い出す。
20人ちょっとのテーブルだ。たかがしてれる。
が、回転が速い。マティスは洗い物をしている。
普段はどうしてるんだろうか?まさか、そのまま?いやそんなことはないだろう。
5回転はしただろうか?
「ありがとうございましたー。またお待ちしていまーす。」
「お、おわった。」
「お疲れ様です。あ、これ、回収したお金です。」
腰にくくった袋に回収していたのだ。ずっしり重い。
500枚は入っているだろ。んー、5リングか。5万円?
多いの?少ないの?
「すごい!4日分だよ!」
結局今日の大量のお客さんは芋の話と、
手伝いの女がいるという話を酒場で聞いて、来たお客さんのようだ。
食事をして、軽く飲むが、本格的なお酒は別の店で飲む。
これがここのスタイル。
「おお!それはすごい。
じゃ、わたしたちはそろそろ帰りますね。ティスもお疲れ様?
ここの鳥料理ばっちり?」
「もちろんだ。最後の方は私が作ったものだぞ?」
「あ!それは悔しいな!わたしも食べたい!」
「そうだな。ご主人?この鳥肉はどこで買えばいい?」
「いや、ちょっと待って!まずは座って?ああ、扉は閉めてくれ。
礼をしたい。それに料理の話ももっと聞きたい!
メイガの粉はイリアスから?」
正直に言おう。おなかがすいた。はやくマティスの料理が食べたい。
マティスに目で訴える。
「いや、ご主人。我々は今日だけここに泊まるんだ。
明日には出発する。なので、はやく帰りたい。」
「しかし、礼がしたい。ああ、明日、市場に行く。一緒に行こう。
そうすれば、鳥肉も買えるし、値段の交渉も一緒にしてやれる。
な?いいだろ?そのとき料理の話も聞かせてくれ。」
「愛しい人?どうだ?」
「市場!行ってみたい!」
「ではお願いできるか?」
「ああ、もちろん。明日、月が沈む前にここに来てくれ。」
「わかった。」
「・・・。」
「どうした?」
「おなかすきました。」
「ああ、すまないな。なにか食べていってほしいが、もう何もないんだ。
俺も腹が減ったよ。」
「ご主人?鳥の羽根の先端切ってたでしょ?
あれは?捨てるの?」
「いや、あれは肥料だ。桑畑に撒いているらしい。
毎日取りに来るよ。」
「そうか、売り物か。」
「ちがうちがう、引き取ってもらってるんだよ。こっちが金出してるんだよ。」
「え?すごい。えーともらっていい?」
「あ!なんかあるんだな?いいよ!使ってくれ。」
「あれ、小麦粉つけて、油で揚げて。あ、下味は濃いめで。メイガと胡椒かな?
パリッとね。骨まで食べちゃおう。
それで、のこりはスープ。これはお湯で湯がいて、
んー、ネギはないか。ご主人?
なにか、味の濃い、辛い?匂いのある野菜ってないですか?」
「ああ、薬味草がある。」
「あ!これ!そういえば、最近使ってないね。これを使おう。いいですか?
あと、卵。お米は?いいですか?炊いてしまおう。
ちょっと水につけておきたいけど、仕方がないね。」
手羽先の先の唐揚げと、手羽先の先のスープ。
それとご飯。超特急だ。あとはじゃがいもにバーターをのせて、
チーズを乗せる。
「食べよう。」
ご主人は葡萄酒を出してくれました。
食事の時に出してるのはこれを薄めたもの。水の代わり。
おいしい。
結構お肉も残ってる。骨?軟骨だね。
スープの方も、ほろりと取れる。
この骨は食べれないな。どんどん山積みなる。
骨だけなら、燃やして処分できるそうだ。
コラーゲンたっぷり。きっと明日はツルプリ。
ご飯はちょっと固い。これは仕方がない。
「おいしかったー!ティス、ありがとう。
ご主人も、結構お高いお酒だったんじゃないですか?
おいしかったです。ありがとう。」
唐揚げがおいしくて、ついついお酒が進んだ。
ご主人も結構飲でいた。
楽しいお酒であった。
メイガ、乳酪、この組み合わせ。
コンソメとバターがおいしくないはずがない。
「いやーうまかった。
あの先が、いままで、金を払って引き取ってもらってたものが
こんなにうまいとはな。油で?あげる?そんなことが出来るんだな。」
「もちろん、お肉にも粉付けてあげてもおいしいですよ?皮だけとかも。
パリパリしておいしい。内蔵とかはどうしてるんですか?」
「ああ、市場では、ある程度解体された状態で売っているんだ。
俺は、内蔵と首、足先を取ったものを買ってるんだ。で、あの先だけ落としていた。」
「明日行くところは鳥肉市場?」
「そうだな。この街は紡績とガルッスの飼育が盛んだ。
ガルッス、この鳥肉の名前な。
オスは肉、メスは卵を産んで、最後は肉だ。ニワトリ?ああ、あれと似ている。
あれの小さい種だな。卵はニワトリのほうがおおきいよ。
一月に1度だけ産む。でも、50個は産むんだ。
で、2月で大きくなって、オスは肉、メスは卵を産んで肉。その繰り返し。
野生にはいないな。完全に家畜化している。」
なんだ。じゃ、大量購入しないと。
「100匹まとめて買うんだよ。昨日仕入れたばっかりだったんだ。
しかし、もうなくなった。明日仕入れて、一日は下準備だ。」
「4日分?日持ちします?」
「ん?知らないか?肉を桑の葉でまくと長持ちするんだ。
さすが、お蚕様の食事だよ。」
「へー、初めて知りました。桑の葉も売ってるんですか?」
「もちろん。大判は結構高いがガルッスを包むくらいなら1銅貨だ。
それと1銅貨。お蚕様のお布施だ。10枚買えば11銅貨。
買うんなら大量に買うんだ。おれは50枚買ってる。
巻くと3日は持つんだ。」
「へー。便利ですね。それ、国中に広まってもいいのに。」
「桑の葉が、ナルーザしか育たない。
4日で枯れる。枯れると保存が効かないんだ。」
「氷室はないんですか?」
「ないよ!ここはニバーセルでも一番南側だ。氷自体ない。」
「そうか。んー、今度、コットワッツで食の祭りってあるのご存じ?」
「ああ、知ってるよ。ここから鳥肉料理を出すかってことになったけど、
葉で包んでもギリギリだ。だから諦めたよ。
でも、見に行くよ?楽しみなんだ。
あんたたちみたいに違う国の食べ物の話も、もちろん料理も楽しみなんだ。」
参加を勧めたたいけど、このお肉が日持ちするかどうか微妙なところだ。
その桑の葉の効果も。
参加して冷蔵庫のことを知ったら喜ぶだろう。
とにかく今日は遅い。
もう月が昇って半分すぎている。マティスの目が嘆いている。
よし、早く帰ろう。
宿に戻ると、ビヤンさんが起きて待てってくれた。
「遅いから心配したよ。なにかあったのか?」
食堂での話を聞かせる。
「なんだそりゃ?おまけどころか働かされたのか?」
「違いますよ!ご飯のお金もいらないって!
しかも、明日市場に案内してくれるんですよ!
それで値段の交渉もしてくれるって!楽しみです!」
「そうか?あんたたちが楽しんでるならいいけけどさ。
しかし、楽しそうだな?俺も行こうかな?」
「ここに迎えに来てくれますよ?」
「そうか?じゃ、行けそうなら行こうかな?」
「ええ。ご一緒に。」
部屋にある湯桶は使わず、扉君の家でお風呂。
宿のベットで思いっきりいちゃいちゃした。
もちろん防音はしている。
「マティス、マティス」
「ん?どうした?」
「面白いね。知らないことばかりだ。おいしいものも一杯ある。楽しいね。」
「ああ、楽しいな。あなたと一緒だから。」
「うん。マティスと一緒だからね。」
うん、こっちが格段にうまい。何が違う?肉はモグラもどきじゃなくて鳥だから?
中の米?玉ねぎは入ってたよね?なんだろ?」
「確かにこちらの方がうまい。ご主人!」
マティスはこれもマスターするのだろうか?
「なんだ? 」
「これはうまいな。中に米と、玉ねぎはわかる、後は何が入ってるんだ?」
「うまいだろ?なんだ?あんたも料理人なのか?」
「いや、違うんだが、似たようなものは作ったことがあるんだ。
こちらの方がうまいのでな。愛しい人に作ってあげたい。」
「なんだ、お惚気か?食いたきゃ、うちに来ればいい。」
「すまない。我らは砂漠の民、砂漠で生きているんだ。
今日は街に買出しに来たんだ。それ以外は砂漠での生活だ。」
「へー。砂漠の民は砂漠で生活か。だから砂漠の民っていうんだな。
なるほど。そんだけ、褒められれば、教えてやろうか?
え?奥さん?うまそうに食べるのはいいが、食べるの早いよ?
お代りは?」
「お願いします。」
「じゃ、今は客がいないから、厨房で教えてやろう。
ちょっとしたコツがあるだけなんだよ。」
2人して手を裏手の井戸で洗って中に。
なんで?と聞かれたが、そこら辺の感覚はないのだろう。
ま、服はそのままだしね。
玉葱を炒め、米を炒め、後は鳥以外の肉、塩漬けの肉を入れる。
それを完全に冷めてから詰める。
で、弱火でじっくり焼く。
焼くのに時間がかかるから、ある程度先に焼いておく。
これでお米に肉汁がたっぷり含まれる。
それをもう一度焼くので、皮がパリッと、中がしっとりなるそうだ。
「なるほど。素晴らしいな!」
マティスは剣に興味がなければ絶対に料理人だ。
「おいおい、いや、そうか?そうなんだよ。がはははは!」
わたしはそんな料理人2人を見ながらもう一皿頂いている。
いや、小さいよ?1匹が、卵を産む鳥とはまた違う鳥のようだ。
「おい、いつものだ!」
「あ、しまった!飯時だ。」
お客さんがぞろぞろ入ってくる。
毎回あのやり取りをするのだろうかと思っていたが、
ここの住人は顔パス。いつもの、で、5銅貨。メニューも一緒。
違うのが食べたければ違う店に行けばいい。
鳥の米詰め、パン、赤茄のスープ。
あとはじゃがいもと、干し肉が少し。それとお酒が1杯。
素晴らしい。炭水化物+炭水化物
マティスと料理談議に花を咲かせていたので、
第一弾の焼きが間に合わない。
「手伝いましょうか?先に鳥以外を運べばいい?」
「ありがたいが、ほかのは味が薄い。鳥があってのはなしだ。」
「いもに、メイガの粉掛けますか?それでだいぶ味が濃くなりますよ。」
「メイガ?あれか?イリアスの湿地の?」
「さすが、ご存じですか?」
「あれは溶かしてスープにするんだろ?それを芋に?」
「愛しい人、乳酪を落とせばさらにうまいぞ?」
「おお!うまそー!ほくほくで食べたいね。」
「おい!まだか!」
「ちょっとまて!」
「ご主人、これでどうだ?芋に切れ目を入れて、粉、乳酪だ。」
「お?うまいな!すぐ作る。」
「じゃ、お酒?あれをコップ一杯?スープとパン。ああ、この順番ね。
追加とかは?ああ、込みなのね。了解。」
髪の毛は一応三角巾で。給食当番状態。
エプロンもつけるよ。もちろん、フリル無し。
「はい、お待たせ!鳥肉はいま焼いてるよ!
熱々が来るから、さきにこれを食べててくださいな!
はい!いらっしゃい!空いてる席にどーぞ!」
「え?エスワの奥さん?」
「あは!いやだ!今日だけの手伝いです。
うちの旦那は奥でエスワさんを手伝ってますよ。
すぐに来ますからね!あ、お芋おいしいですよ?冷めないうちに!」
「はいはい!3人さん!どうぞ!こちらに!」
「お客さん、ごめんね、相席お願いしますね!」
「はいはいすぐにお持ちしますよ!」
「肉焼けたよ!」
「はい!第一段!お待たせ!おかわりは?はーい。
1番さん、芋とお酒2人前追加!ティス!奥から1番で。
はい!厨房2人!返事!喜んで!!」
「「喜んで!!」」
「はいお待たせ!5番さん、鳥、芋追加!喜んで!」
「「喜んで!」」
「肉焼けたよ!」
「はい!お待たせ!本日のおすすめはお芋。
もちろん鳥はいつものお味だよ!」
「いらっしゃーい。」
「金、ここ置くよ!」
「はい、毎度!またのお越しを!1番2番さんお帰りだよ!
ありがとうございまーす!」
「「ありがとうございまーす!」」
「はい!お待たせ、すぐ引きますよ。どうぞ、こちらに。
はい!いらっしゃい!」
学生時代のバイトを思い出す。
20人ちょっとのテーブルだ。たかがしてれる。
が、回転が速い。マティスは洗い物をしている。
普段はどうしてるんだろうか?まさか、そのまま?いやそんなことはないだろう。
5回転はしただろうか?
「ありがとうございましたー。またお待ちしていまーす。」
「お、おわった。」
「お疲れ様です。あ、これ、回収したお金です。」
腰にくくった袋に回収していたのだ。ずっしり重い。
500枚は入っているだろ。んー、5リングか。5万円?
多いの?少ないの?
「すごい!4日分だよ!」
結局今日の大量のお客さんは芋の話と、
手伝いの女がいるという話を酒場で聞いて、来たお客さんのようだ。
食事をして、軽く飲むが、本格的なお酒は別の店で飲む。
これがここのスタイル。
「おお!それはすごい。
じゃ、わたしたちはそろそろ帰りますね。ティスもお疲れ様?
ここの鳥料理ばっちり?」
「もちろんだ。最後の方は私が作ったものだぞ?」
「あ!それは悔しいな!わたしも食べたい!」
「そうだな。ご主人?この鳥肉はどこで買えばいい?」
「いや、ちょっと待って!まずは座って?ああ、扉は閉めてくれ。
礼をしたい。それに料理の話ももっと聞きたい!
メイガの粉はイリアスから?」
正直に言おう。おなかがすいた。はやくマティスの料理が食べたい。
マティスに目で訴える。
「いや、ご主人。我々は今日だけここに泊まるんだ。
明日には出発する。なので、はやく帰りたい。」
「しかし、礼がしたい。ああ、明日、市場に行く。一緒に行こう。
そうすれば、鳥肉も買えるし、値段の交渉も一緒にしてやれる。
な?いいだろ?そのとき料理の話も聞かせてくれ。」
「愛しい人?どうだ?」
「市場!行ってみたい!」
「ではお願いできるか?」
「ああ、もちろん。明日、月が沈む前にここに来てくれ。」
「わかった。」
「・・・。」
「どうした?」
「おなかすきました。」
「ああ、すまないな。なにか食べていってほしいが、もう何もないんだ。
俺も腹が減ったよ。」
「ご主人?鳥の羽根の先端切ってたでしょ?
あれは?捨てるの?」
「いや、あれは肥料だ。桑畑に撒いているらしい。
毎日取りに来るよ。」
「そうか、売り物か。」
「ちがうちがう、引き取ってもらってるんだよ。こっちが金出してるんだよ。」
「え?すごい。えーともらっていい?」
「あ!なんかあるんだな?いいよ!使ってくれ。」
「あれ、小麦粉つけて、油で揚げて。あ、下味は濃いめで。メイガと胡椒かな?
パリッとね。骨まで食べちゃおう。
それで、のこりはスープ。これはお湯で湯がいて、
んー、ネギはないか。ご主人?
なにか、味の濃い、辛い?匂いのある野菜ってないですか?」
「ああ、薬味草がある。」
「あ!これ!そういえば、最近使ってないね。これを使おう。いいですか?
あと、卵。お米は?いいですか?炊いてしまおう。
ちょっと水につけておきたいけど、仕方がないね。」
手羽先の先の唐揚げと、手羽先の先のスープ。
それとご飯。超特急だ。あとはじゃがいもにバーターをのせて、
チーズを乗せる。
「食べよう。」
ご主人は葡萄酒を出してくれました。
食事の時に出してるのはこれを薄めたもの。水の代わり。
おいしい。
結構お肉も残ってる。骨?軟骨だね。
スープの方も、ほろりと取れる。
この骨は食べれないな。どんどん山積みなる。
骨だけなら、燃やして処分できるそうだ。
コラーゲンたっぷり。きっと明日はツルプリ。
ご飯はちょっと固い。これは仕方がない。
「おいしかったー!ティス、ありがとう。
ご主人も、結構お高いお酒だったんじゃないですか?
おいしかったです。ありがとう。」
唐揚げがおいしくて、ついついお酒が進んだ。
ご主人も結構飲でいた。
楽しいお酒であった。
メイガ、乳酪、この組み合わせ。
コンソメとバターがおいしくないはずがない。
「いやーうまかった。
あの先が、いままで、金を払って引き取ってもらってたものが
こんなにうまいとはな。油で?あげる?そんなことが出来るんだな。」
「もちろん、お肉にも粉付けてあげてもおいしいですよ?皮だけとかも。
パリパリしておいしい。内蔵とかはどうしてるんですか?」
「ああ、市場では、ある程度解体された状態で売っているんだ。
俺は、内蔵と首、足先を取ったものを買ってるんだ。で、あの先だけ落としていた。」
「明日行くところは鳥肉市場?」
「そうだな。この街は紡績とガルッスの飼育が盛んだ。
ガルッス、この鳥肉の名前な。
オスは肉、メスは卵を産んで、最後は肉だ。ニワトリ?ああ、あれと似ている。
あれの小さい種だな。卵はニワトリのほうがおおきいよ。
一月に1度だけ産む。でも、50個は産むんだ。
で、2月で大きくなって、オスは肉、メスは卵を産んで肉。その繰り返し。
野生にはいないな。完全に家畜化している。」
なんだ。じゃ、大量購入しないと。
「100匹まとめて買うんだよ。昨日仕入れたばっかりだったんだ。
しかし、もうなくなった。明日仕入れて、一日は下準備だ。」
「4日分?日持ちします?」
「ん?知らないか?肉を桑の葉でまくと長持ちするんだ。
さすが、お蚕様の食事だよ。」
「へー、初めて知りました。桑の葉も売ってるんですか?」
「もちろん。大判は結構高いがガルッスを包むくらいなら1銅貨だ。
それと1銅貨。お蚕様のお布施だ。10枚買えば11銅貨。
買うんなら大量に買うんだ。おれは50枚買ってる。
巻くと3日は持つんだ。」
「へー。便利ですね。それ、国中に広まってもいいのに。」
「桑の葉が、ナルーザしか育たない。
4日で枯れる。枯れると保存が効かないんだ。」
「氷室はないんですか?」
「ないよ!ここはニバーセルでも一番南側だ。氷自体ない。」
「そうか。んー、今度、コットワッツで食の祭りってあるのご存じ?」
「ああ、知ってるよ。ここから鳥肉料理を出すかってことになったけど、
葉で包んでもギリギリだ。だから諦めたよ。
でも、見に行くよ?楽しみなんだ。
あんたたちみたいに違う国の食べ物の話も、もちろん料理も楽しみなんだ。」
参加を勧めたたいけど、このお肉が日持ちするかどうか微妙なところだ。
その桑の葉の効果も。
参加して冷蔵庫のことを知ったら喜ぶだろう。
とにかく今日は遅い。
もう月が昇って半分すぎている。マティスの目が嘆いている。
よし、早く帰ろう。
宿に戻ると、ビヤンさんが起きて待てってくれた。
「遅いから心配したよ。なにかあったのか?」
食堂での話を聞かせる。
「なんだそりゃ?おまけどころか働かされたのか?」
「違いますよ!ご飯のお金もいらないって!
しかも、明日市場に案内してくれるんですよ!
それで値段の交渉もしてくれるって!楽しみです!」
「そうか?あんたたちが楽しんでるならいいけけどさ。
しかし、楽しそうだな?俺も行こうかな?」
「ここに迎えに来てくれますよ?」
「そうか?じゃ、行けそうなら行こうかな?」
「ええ。ご一緒に。」
部屋にある湯桶は使わず、扉君の家でお風呂。
宿のベットで思いっきりいちゃいちゃした。
もちろん防音はしている。
「マティス、マティス」
「ん?どうした?」
「面白いね。知らないことばかりだ。おいしいものも一杯ある。楽しいね。」
「ああ、楽しいな。あなたと一緒だから。」
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彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
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彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
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