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570:精神的苦痛
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ドーム状のかまくら、いや、イグルー?
氷じゃなくて白石だけど。
結構がっしりした家を3つ。
1つは台所、もう1つはわたしたちの部屋、一つは来客用とした。
「ここで物を売りたいけど、そうなる相手はデルサートルだからね。
30リング払うのがどうしても嫌だね。
あ!閃いたよ!!」
「そうなのか?ラルトルガ領主のように?」
「いや、彼のは当たり確率は5割でしょ?
ん?そう考えると中々にすごいよ?
わたしは、そこまで行くかな?どうだろ?」
「あははは。ダメならやめればいい。なんだ?」
「うん。そこがお気楽なんだよね。
あのね、テルニの港、桟橋があったでしょ?そこで、海から売るの!
海は誰の物でもないでしょ?だから売り上げ税を取られることはない!」
「それはどうなんだろうか?それがまかり通れば、皆で売るぞ? 」
「そうか。そうだよね。
売上分の税はコットワッツに納税したいんだよね。
じゃ、やっぱりコットワッツか、ここで売るってことか。帳簿を付けて。」
「向こうから来てもらうのが一番だな。
こっちは入国税を取らなければいいんだ。」
「風の壁があるよ?砂漠に出るのは避けたいな。」
「熊の皮で仕切る?」
「熊には風よけの効果があるってそれを着こんで草原に来られたらいやだ。
わたしは世界を見て回りたいけど、他人がうちに来るのは嫌なの。
うん、境界石近くに半地下を作ろう。」
リアカーを作って、材料を運ぶ。
地道な作業だ。2人で作ったよってどこから見てるかわからないからね。
もう月が昇る時間。
境界石の近くにすすむと、前回にはなかった小屋ができている。
わたしたちが見えたのだろうな、3人の男が小屋から出てきた。
バイルとグリクだったかな?それともう一人。
やっぱり、近くに他国がやってきたら警戒するよね。
「どうした?あの方法に問題がでたか?」
「すまない。入国したとみなされる。
その代わり、売り上げの税はないから、2人分60リング払ってくれ。」
バイルが言う。
「その入国税を払ったという証書をもらえますか?」
後から言われるのがほんと嫌だ。
「それはもちろん。
それを納めてもらうために、こちらに入ってくれ。
2人だ。だから、合計120リングだ。」
えげつないね。
「前回分は納めよう。
が、それを納めるためにまた入国するのひどいのでは?
お前たちが、こちらに入ればいい。」
「黙れ!納税は大陸共通の義務だ!その都度支払うのが義務だろうが!!
腕であろうと、なんであろうと、
境界石を超えたら入国だ!!」
もう一人の男が声をあげた。
それを、バイルとグリクは黙って見つめている。
(どうしても入国してほしいみたいだね)
(どうする?)
(仕方がないね)
「わかった。」
熊の着ぐるみのままだけどいいかな?
「早くしろ!」
はいはい。小屋の中と後ろに結構人がいるけど、どうするんだろうね。
「えーと、そっちに行きますけど、先に支払い証明書?
2回分を2人分。見せてくださいな。」
「そんなものは後だ!早くしろ!」
名前の知らないおじさんが怒鳴ってくる。
「何を言ってる?お前たちが大陸の納税の義務を求めたのだろ?
筋は通せ!何だったら、後日、コットワッツからそちらの資産院を通して
納税することもできるんだぞ?
ちなみに、偽物かどうかはわかるからな。
前回、きちんと頂いている。それと見比べることもできる。
それを先に見せろ!!」
ひるんだら負けよ?
おじさん、おっさんでいいな、おっさんが、グリクに取ってこいと指示を出した。
グリクが小屋に走っていく。
上官なのかな?
「バイルさんだったけ?助言はダメだった?」
「・・・・。」
一瞬こちらを見るが、すぐに下を向く。
「これを。」
間違いなく証明書だね。
別にいらないんだけどね。
ではでは、2人で境界石を超えた。
風がないから不思議な感じ。
「皆出てこい!」
『待て!さきに税のことを済ませよう。
120リングだ。確かめろ。10リングずつまとめたものが12本だ。
風は数えられるよな?仮にも守衛をやっているんだ。数を数えるから待てとかいうな?
間違いはないだろ?では証明書を渡せ。早く!!』
数えやすいようにしているんだ。さっさと寄こせ。
『確かに。では入国税のことはこれで問題ないな?返事!』
「ない。」
「では、どうしようか?折角入国したから、街に買い物に行く?
お弁当を売ってみようか?港で?
それとも岩塩を取りに行く?」
「捕らえろ!」
小屋から出てきた者たちがわたしたちを取り囲む。
その中に記憶にある顔が一人いた。
「何の罪だ?入国税のことはすんだな?それを罪に問うなら
中央に出向き大審判にかけてもらうが?」
「税の話でない。」
「ではなんだ?」
「行商の夫婦。黒髪の女。一般には手に入らないもの扱っている。
お前たちのことだ。ダカルナ国から捕縛命令が出ている!」
「だから、他国が誰それを捕まえてくれと言われて、
ほいほいってその人を捕まえるの?
その行商の夫婦の名前は?罪は?そんなことも把握せずに捕らえろというのなら、
デルサートルの国力も知れているな!!」
「なに!」
「名前は何で、何の罪だ?」
「なまえはティスとモウだ。ダカルナの出頭命令を無視している罪だ。」
「出頭命令?それはいつどこでどういう理由で出したんだ?
当然確かめているよな?優秀なるデルサートル国は?ああ?」
「・・・・。」
「それに、その行商夫婦の素性は?」
「素性などどうでもいいだろ!」
「これは驚いた。どうでもいいと?」
「そうだ、どうでもいいんだ!!」
「だったら!どうして我らなんだ?その夫婦だという証拠は?
ただ単に入国税を取りたかっただけか?それも2重に?
黒髪の女はたくさんいるな?それで、夫婦で行商をしているものも。
売った商品はみなコットワッツの商品だ。
ダカルナの出頭命令なんぞ聞いたこともない!!
お前の勘違いでこの騒ぎ!精神的苦痛を受けたぞ?謝罪と賠償を!
出るところに出ようじゃないか!!ああ?」
熊の着ぐるみ着て何を言ってるんだか。
マティスは音を消して写真を撮っている。
うろうろするな。
「お前たちで間違いがないよ。」
「だから何度も問うている。何の罪だと?」
「わたしを無視した罪だね。」
「そんな法律聞いたことがない。自国の王ならまだしも、
たかが商人一人を無視した罪?
第一、あんたを無視した記憶はないね。」
ダカルナのアカッター、ニッケの櫓宿の女将のミフィル、情報屋のミフィルの妹。
この大陸の化粧水、髪油を扱っている、中央サロンの顔役。
「どこでどう勘違いしたのか、生意気な口を利くね。
あんたたちの商売、できなくすることだってできるんだよ?このわたしにはね。」
「はん!できるんだったらとっくにしてるだろ?
それに、今の言葉。脅迫だよ?
夫婦ものの行商が気に入らないからって、やけにみみっちいこと言うよね。
それが、名の知れた商人というのはこれは大笑いだ!!」
「口だけは廻るようだ。ほら!早く捕まえるんだよ!」
「だから何の罪で?無視したからっていうなよ?
だったら、わたしの問いを無視してるあんたたちも罪だろ?
待ってるんだから、答えろ!!」
「わたしの化粧瓶の製法を盗んだ罪だ!」
「なんだそれ?隠匿も何もしなかったら盗まれて当然だろ?
隠匿をかけて同じものを作られたら、隠匿がお粗末だったか、違うものだったか、
隠匿をかえる前に造られたものだ。なにをわからぬ理屈を言ってるんだ?」
「うるさい!!」
「あんたじゃ話にならんな。後ろの旦那?あんたはダカルナのえらいさん?」
マティスによれば、この人はツインと呼んでいると。
ツインと言えば、ダカルナの路地でわたしたちを捕えようとした人だ。
王が呼んでいるといって問答無用で連れてこいと。
「あんたなら話は分かってくれそうだ。デルサートルもまた聞きで
わかってないようだし、その商人は最初から訳が分からん。
ここに来たのはご令嬢の護衛か?
タトートの刺繍布の買いに来たか?コットワッツの管理地を見に来たとか?
で、そこに夫婦もの行商が管理で来ていると。
ここの守衛に聞いたな?
おしゃべりはいけないな?」
バイルとグリクを見ると、さらに下を向いてしまった。
うまくいってしゃべったか、うまくいかなくてしゃべったか、どっちかだな。
「賢い夫婦だとは聞いていたが、噂通りだな。」
「悪賢いだろ?で?」
「・・・・。わたしはダカルナ国、ツインという。
捕らえるというのは言葉が悪かったな。
ダカルナ王がお前たち2人の話を聞いてな、
是非にと会いたいと。」
「その話ははじめて聞いたし、今はじめて言ったよな?
でないと捕らえる云々は出てこない。みなが、勘違いしていたんだな?
そこの商人も含めて?そうだな?
一国の王が会いたいと言っているものを捕える何ぞは間違いだな?」
「そうだな。間違いだ。」
「なーんだ。よかった。
バイルさん、グリクさん!勘違いだって!こっちだって驚きだよ!
そんな恐縮しなくてもよかったんだよ?ま、入国税は仕方がないね。
勉強になったよ。ね?」
「なんだ、勘違いか!良かった!ちょっと、しゃべったんだよ!
そしたら、あれよという間に大事になって。すまない!」
「いいよー。勘違いがなければ、お客さんが来るかなって思ってたんだけどね。
30リングは痛いからね、違う方法を考えてるとこなの。」
「そうか?また食べれるか?」
「うん。楽しみにしててくださいね。」
「話は終わってないんだよ!!」
「ああ?あんたは黙っておきなよ。
あんたが噂話の一部分だけを聞いてここに皆さんを集めたんだろ?
捕らえるって話もあんたの話だ。プクク。その理由もお粗末すぎるがな。
もし、まったく別の者たちだったら大迷惑な話だよ?
謝っておきなよ。少なくとデルサートルの方々は関係ないだろ?
解散してもらいなよ。いいよね?ツイン殿?
詳しい話を皆の前で聞いてもいいけど?」
「・・・リブム殿。とにかく探していた2人に会えた。
情報感謝します。後はこちらで。」
「あなたの名でダカルナ国の捕縛命令取り消し宣言を。」
「・・・ツインの名において捕縛命令は取り消しだ。」
「いえ、デルサートル内で揉め事は困りますから。同席しますよ。」
「・・・・これを。」
「・・・・皆の者、解散だ!!」
露骨!
お金をもらって解散したよ!すごい!袖の下ではなく、手渡しだった!!
2人が笑顔で手を振っている。
こちらも手を振っておいた。
残ったのは、わたしたち2人と、
ツインとダカルナの人間だろうか、他3名、アガッターと他10名。
「自己紹介がまだでしたね。
我らは、ティスとモウと名乗っている行商の夫婦です。
この豪風領域?と呼ばれる土地を
ニバーセル、コットワッツが習得したのでその管理を任されています。
その報告は各国に行ってますよね?」
「ええ。ニバーセルコットワッツ領となったが、
その管理者が問題なんだ。」
「それは我らに関係すること?」
「あ、いや、これは関係ないな。」
ということは管理者と管理を任されたものは別だと認識している。
まだ、ティスの素性は分からないのか?
わたしはフードを取っているけど、マティスは耳付きフード被ったままだしね。
もう!かわいいな!!
「そのことは後でいい!この2人を早く捕らえて!!」
「アガッター、あんたも帰ってくれないか?」
「何を言ってるんだい!!」
氷じゃなくて白石だけど。
結構がっしりした家を3つ。
1つは台所、もう1つはわたしたちの部屋、一つは来客用とした。
「ここで物を売りたいけど、そうなる相手はデルサートルだからね。
30リング払うのがどうしても嫌だね。
あ!閃いたよ!!」
「そうなのか?ラルトルガ領主のように?」
「いや、彼のは当たり確率は5割でしょ?
ん?そう考えると中々にすごいよ?
わたしは、そこまで行くかな?どうだろ?」
「あははは。ダメならやめればいい。なんだ?」
「うん。そこがお気楽なんだよね。
あのね、テルニの港、桟橋があったでしょ?そこで、海から売るの!
海は誰の物でもないでしょ?だから売り上げ税を取られることはない!」
「それはどうなんだろうか?それがまかり通れば、皆で売るぞ? 」
「そうか。そうだよね。
売上分の税はコットワッツに納税したいんだよね。
じゃ、やっぱりコットワッツか、ここで売るってことか。帳簿を付けて。」
「向こうから来てもらうのが一番だな。
こっちは入国税を取らなければいいんだ。」
「風の壁があるよ?砂漠に出るのは避けたいな。」
「熊の皮で仕切る?」
「熊には風よけの効果があるってそれを着こんで草原に来られたらいやだ。
わたしは世界を見て回りたいけど、他人がうちに来るのは嫌なの。
うん、境界石近くに半地下を作ろう。」
リアカーを作って、材料を運ぶ。
地道な作業だ。2人で作ったよってどこから見てるかわからないからね。
もう月が昇る時間。
境界石の近くにすすむと、前回にはなかった小屋ができている。
わたしたちが見えたのだろうな、3人の男が小屋から出てきた。
バイルとグリクだったかな?それともう一人。
やっぱり、近くに他国がやってきたら警戒するよね。
「どうした?あの方法に問題がでたか?」
「すまない。入国したとみなされる。
その代わり、売り上げの税はないから、2人分60リング払ってくれ。」
バイルが言う。
「その入国税を払ったという証書をもらえますか?」
後から言われるのがほんと嫌だ。
「それはもちろん。
それを納めてもらうために、こちらに入ってくれ。
2人だ。だから、合計120リングだ。」
えげつないね。
「前回分は納めよう。
が、それを納めるためにまた入国するのひどいのでは?
お前たちが、こちらに入ればいい。」
「黙れ!納税は大陸共通の義務だ!その都度支払うのが義務だろうが!!
腕であろうと、なんであろうと、
境界石を超えたら入国だ!!」
もう一人の男が声をあげた。
それを、バイルとグリクは黙って見つめている。
(どうしても入国してほしいみたいだね)
(どうする?)
(仕方がないね)
「わかった。」
熊の着ぐるみのままだけどいいかな?
「早くしろ!」
はいはい。小屋の中と後ろに結構人がいるけど、どうするんだろうね。
「えーと、そっちに行きますけど、先に支払い証明書?
2回分を2人分。見せてくださいな。」
「そんなものは後だ!早くしろ!」
名前の知らないおじさんが怒鳴ってくる。
「何を言ってる?お前たちが大陸の納税の義務を求めたのだろ?
筋は通せ!何だったら、後日、コットワッツからそちらの資産院を通して
納税することもできるんだぞ?
ちなみに、偽物かどうかはわかるからな。
前回、きちんと頂いている。それと見比べることもできる。
それを先に見せろ!!」
ひるんだら負けよ?
おじさん、おっさんでいいな、おっさんが、グリクに取ってこいと指示を出した。
グリクが小屋に走っていく。
上官なのかな?
「バイルさんだったけ?助言はダメだった?」
「・・・・。」
一瞬こちらを見るが、すぐに下を向く。
「これを。」
間違いなく証明書だね。
別にいらないんだけどね。
ではでは、2人で境界石を超えた。
風がないから不思議な感じ。
「皆出てこい!」
『待て!さきに税のことを済ませよう。
120リングだ。確かめろ。10リングずつまとめたものが12本だ。
風は数えられるよな?仮にも守衛をやっているんだ。数を数えるから待てとかいうな?
間違いはないだろ?では証明書を渡せ。早く!!』
数えやすいようにしているんだ。さっさと寄こせ。
『確かに。では入国税のことはこれで問題ないな?返事!』
「ない。」
「では、どうしようか?折角入国したから、街に買い物に行く?
お弁当を売ってみようか?港で?
それとも岩塩を取りに行く?」
「捕らえろ!」
小屋から出てきた者たちがわたしたちを取り囲む。
その中に記憶にある顔が一人いた。
「何の罪だ?入国税のことはすんだな?それを罪に問うなら
中央に出向き大審判にかけてもらうが?」
「税の話でない。」
「ではなんだ?」
「行商の夫婦。黒髪の女。一般には手に入らないもの扱っている。
お前たちのことだ。ダカルナ国から捕縛命令が出ている!」
「だから、他国が誰それを捕まえてくれと言われて、
ほいほいってその人を捕まえるの?
その行商の夫婦の名前は?罪は?そんなことも把握せずに捕らえろというのなら、
デルサートルの国力も知れているな!!」
「なに!」
「名前は何で、何の罪だ?」
「なまえはティスとモウだ。ダカルナの出頭命令を無視している罪だ。」
「出頭命令?それはいつどこでどういう理由で出したんだ?
当然確かめているよな?優秀なるデルサートル国は?ああ?」
「・・・・。」
「それに、その行商夫婦の素性は?」
「素性などどうでもいいだろ!」
「これは驚いた。どうでもいいと?」
「そうだ、どうでもいいんだ!!」
「だったら!どうして我らなんだ?その夫婦だという証拠は?
ただ単に入国税を取りたかっただけか?それも2重に?
黒髪の女はたくさんいるな?それで、夫婦で行商をしているものも。
売った商品はみなコットワッツの商品だ。
ダカルナの出頭命令なんぞ聞いたこともない!!
お前の勘違いでこの騒ぎ!精神的苦痛を受けたぞ?謝罪と賠償を!
出るところに出ようじゃないか!!ああ?」
熊の着ぐるみ着て何を言ってるんだか。
マティスは音を消して写真を撮っている。
うろうろするな。
「お前たちで間違いがないよ。」
「だから何度も問うている。何の罪だと?」
「わたしを無視した罪だね。」
「そんな法律聞いたことがない。自国の王ならまだしも、
たかが商人一人を無視した罪?
第一、あんたを無視した記憶はないね。」
ダカルナのアカッター、ニッケの櫓宿の女将のミフィル、情報屋のミフィルの妹。
この大陸の化粧水、髪油を扱っている、中央サロンの顔役。
「どこでどう勘違いしたのか、生意気な口を利くね。
あんたたちの商売、できなくすることだってできるんだよ?このわたしにはね。」
「はん!できるんだったらとっくにしてるだろ?
それに、今の言葉。脅迫だよ?
夫婦ものの行商が気に入らないからって、やけにみみっちいこと言うよね。
それが、名の知れた商人というのはこれは大笑いだ!!」
「口だけは廻るようだ。ほら!早く捕まえるんだよ!」
「だから何の罪で?無視したからっていうなよ?
だったら、わたしの問いを無視してるあんたたちも罪だろ?
待ってるんだから、答えろ!!」
「わたしの化粧瓶の製法を盗んだ罪だ!」
「なんだそれ?隠匿も何もしなかったら盗まれて当然だろ?
隠匿をかけて同じものを作られたら、隠匿がお粗末だったか、違うものだったか、
隠匿をかえる前に造られたものだ。なにをわからぬ理屈を言ってるんだ?」
「うるさい!!」
「あんたじゃ話にならんな。後ろの旦那?あんたはダカルナのえらいさん?」
マティスによれば、この人はツインと呼んでいると。
ツインと言えば、ダカルナの路地でわたしたちを捕えようとした人だ。
王が呼んでいるといって問答無用で連れてこいと。
「あんたなら話は分かってくれそうだ。デルサートルもまた聞きで
わかってないようだし、その商人は最初から訳が分からん。
ここに来たのはご令嬢の護衛か?
タトートの刺繍布の買いに来たか?コットワッツの管理地を見に来たとか?
で、そこに夫婦もの行商が管理で来ていると。
ここの守衛に聞いたな?
おしゃべりはいけないな?」
バイルとグリクを見ると、さらに下を向いてしまった。
うまくいってしゃべったか、うまくいかなくてしゃべったか、どっちかだな。
「賢い夫婦だとは聞いていたが、噂通りだな。」
「悪賢いだろ?で?」
「・・・・。わたしはダカルナ国、ツインという。
捕らえるというのは言葉が悪かったな。
ダカルナ王がお前たち2人の話を聞いてな、
是非にと会いたいと。」
「その話ははじめて聞いたし、今はじめて言ったよな?
でないと捕らえる云々は出てこない。みなが、勘違いしていたんだな?
そこの商人も含めて?そうだな?
一国の王が会いたいと言っているものを捕える何ぞは間違いだな?」
「そうだな。間違いだ。」
「なーんだ。よかった。
バイルさん、グリクさん!勘違いだって!こっちだって驚きだよ!
そんな恐縮しなくてもよかったんだよ?ま、入国税は仕方がないね。
勉強になったよ。ね?」
「なんだ、勘違いか!良かった!ちょっと、しゃべったんだよ!
そしたら、あれよという間に大事になって。すまない!」
「いいよー。勘違いがなければ、お客さんが来るかなって思ってたんだけどね。
30リングは痛いからね、違う方法を考えてるとこなの。」
「そうか?また食べれるか?」
「うん。楽しみにしててくださいね。」
「話は終わってないんだよ!!」
「ああ?あんたは黙っておきなよ。
あんたが噂話の一部分だけを聞いてここに皆さんを集めたんだろ?
捕らえるって話もあんたの話だ。プクク。その理由もお粗末すぎるがな。
もし、まったく別の者たちだったら大迷惑な話だよ?
謝っておきなよ。少なくとデルサートルの方々は関係ないだろ?
解散してもらいなよ。いいよね?ツイン殿?
詳しい話を皆の前で聞いてもいいけど?」
「・・・リブム殿。とにかく探していた2人に会えた。
情報感謝します。後はこちらで。」
「あなたの名でダカルナ国の捕縛命令取り消し宣言を。」
「・・・ツインの名において捕縛命令は取り消しだ。」
「いえ、デルサートル内で揉め事は困りますから。同席しますよ。」
「・・・・これを。」
「・・・・皆の者、解散だ!!」
露骨!
お金をもらって解散したよ!すごい!袖の下ではなく、手渡しだった!!
2人が笑顔で手を振っている。
こちらも手を振っておいた。
残ったのは、わたしたち2人と、
ツインとダカルナの人間だろうか、他3名、アガッターと他10名。
「自己紹介がまだでしたね。
我らは、ティスとモウと名乗っている行商の夫婦です。
この豪風領域?と呼ばれる土地を
ニバーセル、コットワッツが習得したのでその管理を任されています。
その報告は各国に行ってますよね?」
「ええ。ニバーセルコットワッツ領となったが、
その管理者が問題なんだ。」
「それは我らに関係すること?」
「あ、いや、これは関係ないな。」
ということは管理者と管理を任されたものは別だと認識している。
まだ、ティスの素性は分からないのか?
わたしはフードを取っているけど、マティスは耳付きフード被ったままだしね。
もう!かわいいな!!
「そのことは後でいい!この2人を早く捕らえて!!」
「アガッター、あんたも帰ってくれないか?」
「何を言ってるんだい!!」
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