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626:火薬
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「ここに弾と砂漠石を入れる。
で、やはり引き金を引くんだよ。そうすれば、これが下に降りるだろ?
その時に石が弾を押す。」
「そのときなんて思った?引くだけでは石は動かない。」
「・・・当たれ?」
「ね?そりゃ当たるよ。よっぽど明後日の方向に構えていない限り。」
「じゃ、じゃ、このルカリアで的に当たれと願えば?」
「んー、やってみ?」
当たらない。
それは省かれている。銃に組み込まれた砂漠石は、引き金を引けば、
弾を前に押し出すだけ。そこに隠匿というか制御がかかっている。
それを石にお願いしているのだ。
そのおかげで、小さな砂漠石で済んでいるということだな。
あれも、これも、と願えば石は大きく消費するが、
押し出すだけなら小さくて済む。
大きさとの兼ね合いもあっただろう。
それがこの世界の技術なんだ。
「モウ?あなたはどうして当てれるんですか?」
ガイライが聞いてくる。
「これは、いい銃だよ?
だって、まっすぐ飛ぶもの。
さすが砂漠石だ。
そして銃身もね。ゆがみがないんだろうね。
あとは構えだ。
マズルジャンプを押さるように包み込むようにグリップを密着させると。
ぶれないように、指先で刺すように。それだけでまっすぐ飛ぶ。」
「・・・・それ、それを教えれば誰だってモウのようにできますか?」
「あはははは!それができればいいよ?
それこそ、訓練はいらないよね?
まっすぐ飛ぶけど、多少は癖がある。で、自分の癖もある。
剣だって、振り下ろせば相手を切れるよ?だったら、皆が剣のなんちゃらだ。
で、動く得物を撃つときは当たるまでの時間差があるから、
予測しないと。
やっぱり鍛練というか訓練かな?」
「あなたの故郷では砂漠石がないのに
どうやって弾を打ち出していたんですか?」
「うん。火薬っていうものがある。それはなんだよね?
仕組みはもう、複雑すぎてわかんないよ?
雷管とかいるし。その仕組みもいまいち。
なんせ、そういう風だって言うのが漠然と知っているだけ。
再現は無理です。計算する箱を作るようにね。
わたしはあるものを使っていただけ。理屈なんて知らなくていいんだよ。」
「それでも、愛しい人の知識は素晴らしいものだ。」
「・・・・。わたしの故郷ではみんながみんなこれくらいは知っている。
わたしの知識は低い方だ。いつもいってるけど、
専門の人に話すときは気を付けて。」
「その専門の人なんていないんですから。」
「そうなんだけどね。
・・・・。あのね、話がちょっとかわるけど、
急に火事になったとか、建物が吹っ飛んだとか?
なかった?お便所廻りで。」
「よく知ってますね。糞尿泥棒のことを調べるときに出てきましたよ?
火の不始末らしいですが、火事というより、爆発?」
「爆発って、現象は同じだね。どんな時に使いますか?」
「窯で肉を焼きすぎたときとか?卵を殻のまま焼いた時とか?
その時につかますよ?なにかがはじける?爆裂のもっと激しいもの。
便所廻りのものはそれのもっと激しいものだと報告がありました。」
「どこで?マトグラーサ?」
「あなた?なにを知ってます?」
「最初の爆発は偶然だ。
それを誰かが再現したんだ。で、その再現には糞尿がいると思ってるのかな?
糞尿泥棒は、操りの糸工場にいるものとはまた別の話だ。
両方かもしれないけどね。」
「たしかに頻繁に起こっていたのはマトグラーサとここタフトです。
なので、マトグラーサとタフトは水に流すということが主流になっている。」
「ああ、そうなんだ。でも、なんで?」
「糞尿を乾かして保存していたんですね。
それに火が付いて爆発するんだから、水に流せばいいということだと。」
「糞尿を乾燥さるだけでは問題なかったはずだよ?」
「保存場所に燃やしたゴミも一緒に入れていたと。」
「で、火が付いて爆発?」
「そう聞いています。水に流すようになって、臭いもなくなり、
爆発も起こっていない。いずれ、大陸に広がるでしょうね。
回収業のものは、回収する回数と量が増えたのに、
料金が同じだと、揉めているという話もありますね。
王都でも、先に水で流す方式に変わる前に値上げをしていってますよ?」
「それでか!」
吹っ掛けられたニックさんが納得している。
値上がり幅が大きいな。
コットワッツでもそうなるんだろうか?
下水のしくみを話しておいたほうがいいかな?
配管を何で作るか?コンクリート?セメント?
砂レンガは何で固めてるんだろうか?
これ上位確認案件だ。
「それで?そのカヤクというものは作れると?
それに火をつければ爆発すると?」
「うん。」
「それはあなた、作れる?」
「作らない。」
「作れなんじゃなくて?」
「銃よりまずい。だけど、役に立つものなんだ、戦争以外で。」
「?」
「例えば、山を削って、畑を作ったり、鉱山で穴を掘るときに使ったり、
建物を破壊するのも簡単だ。
だけど、建物を破壊できるぐらいの威力があるんだったら、
人は簡単に死ぬ。
砂漠石の原石級で先に隠匿を掛けてもいいけど、
それは進化を止める行為だ。」
「・・・・。マトグラーサはそれを作っていると?」
「わかんない。でも、気付いてもおかしくない。
それは悪いことじゃないんだ。発見なんだ。どう使うかが問題なの。
故郷でも、最初は鉱山開発の為だったと思う。
だけど、すぐに戦争に使われたよ。
そこから、爆弾はさらに進化した。
軍事と文明の進化は切り離せないんだよ。」
「先に作ったほうが有利なんじゃないですか?」
「なにに対して?戦争?
その協力はできない。ただ、爆弾が開発され、
隠匿されて、こちら側、身内が不利になるんだったら提示はする。
まだ、開発されているかどうかも分からないものを作ることはしない。
話したのは、あなただからだ。我が師、ワイプ。
蜘蛛の糸ばかりに目を向けてはダメだ。
そういうこともあると思っていてほしい。」
「ありがとう、モウ」
で、やはり引き金を引くんだよ。そうすれば、これが下に降りるだろ?
その時に石が弾を押す。」
「そのときなんて思った?引くだけでは石は動かない。」
「・・・当たれ?」
「ね?そりゃ当たるよ。よっぽど明後日の方向に構えていない限り。」
「じゃ、じゃ、このルカリアで的に当たれと願えば?」
「んー、やってみ?」
当たらない。
それは省かれている。銃に組み込まれた砂漠石は、引き金を引けば、
弾を前に押し出すだけ。そこに隠匿というか制御がかかっている。
それを石にお願いしているのだ。
そのおかげで、小さな砂漠石で済んでいるということだな。
あれも、これも、と願えば石は大きく消費するが、
押し出すだけなら小さくて済む。
大きさとの兼ね合いもあっただろう。
それがこの世界の技術なんだ。
「モウ?あなたはどうして当てれるんですか?」
ガイライが聞いてくる。
「これは、いい銃だよ?
だって、まっすぐ飛ぶもの。
さすが砂漠石だ。
そして銃身もね。ゆがみがないんだろうね。
あとは構えだ。
マズルジャンプを押さるように包み込むようにグリップを密着させると。
ぶれないように、指先で刺すように。それだけでまっすぐ飛ぶ。」
「・・・・それ、それを教えれば誰だってモウのようにできますか?」
「あはははは!それができればいいよ?
それこそ、訓練はいらないよね?
まっすぐ飛ぶけど、多少は癖がある。で、自分の癖もある。
剣だって、振り下ろせば相手を切れるよ?だったら、皆が剣のなんちゃらだ。
で、動く得物を撃つときは当たるまでの時間差があるから、
予測しないと。
やっぱり鍛練というか訓練かな?」
「あなたの故郷では砂漠石がないのに
どうやって弾を打ち出していたんですか?」
「うん。火薬っていうものがある。それはなんだよね?
仕組みはもう、複雑すぎてわかんないよ?
雷管とかいるし。その仕組みもいまいち。
なんせ、そういう風だって言うのが漠然と知っているだけ。
再現は無理です。計算する箱を作るようにね。
わたしはあるものを使っていただけ。理屈なんて知らなくていいんだよ。」
「それでも、愛しい人の知識は素晴らしいものだ。」
「・・・・。わたしの故郷ではみんながみんなこれくらいは知っている。
わたしの知識は低い方だ。いつもいってるけど、
専門の人に話すときは気を付けて。」
「その専門の人なんていないんですから。」
「そうなんだけどね。
・・・・。あのね、話がちょっとかわるけど、
急に火事になったとか、建物が吹っ飛んだとか?
なかった?お便所廻りで。」
「よく知ってますね。糞尿泥棒のことを調べるときに出てきましたよ?
火の不始末らしいですが、火事というより、爆発?」
「爆発って、現象は同じだね。どんな時に使いますか?」
「窯で肉を焼きすぎたときとか?卵を殻のまま焼いた時とか?
その時につかますよ?なにかがはじける?爆裂のもっと激しいもの。
便所廻りのものはそれのもっと激しいものだと報告がありました。」
「どこで?マトグラーサ?」
「あなた?なにを知ってます?」
「最初の爆発は偶然だ。
それを誰かが再現したんだ。で、その再現には糞尿がいると思ってるのかな?
糞尿泥棒は、操りの糸工場にいるものとはまた別の話だ。
両方かもしれないけどね。」
「たしかに頻繁に起こっていたのはマトグラーサとここタフトです。
なので、マトグラーサとタフトは水に流すということが主流になっている。」
「ああ、そうなんだ。でも、なんで?」
「糞尿を乾かして保存していたんですね。
それに火が付いて爆発するんだから、水に流せばいいということだと。」
「糞尿を乾燥さるだけでは問題なかったはずだよ?」
「保存場所に燃やしたゴミも一緒に入れていたと。」
「で、火が付いて爆発?」
「そう聞いています。水に流すようになって、臭いもなくなり、
爆発も起こっていない。いずれ、大陸に広がるでしょうね。
回収業のものは、回収する回数と量が増えたのに、
料金が同じだと、揉めているという話もありますね。
王都でも、先に水で流す方式に変わる前に値上げをしていってますよ?」
「それでか!」
吹っ掛けられたニックさんが納得している。
値上がり幅が大きいな。
コットワッツでもそうなるんだろうか?
下水のしくみを話しておいたほうがいいかな?
配管を何で作るか?コンクリート?セメント?
砂レンガは何で固めてるんだろうか?
これ上位確認案件だ。
「それで?そのカヤクというものは作れると?
それに火をつければ爆発すると?」
「うん。」
「それはあなた、作れる?」
「作らない。」
「作れなんじゃなくて?」
「銃よりまずい。だけど、役に立つものなんだ、戦争以外で。」
「?」
「例えば、山を削って、畑を作ったり、鉱山で穴を掘るときに使ったり、
建物を破壊するのも簡単だ。
だけど、建物を破壊できるぐらいの威力があるんだったら、
人は簡単に死ぬ。
砂漠石の原石級で先に隠匿を掛けてもいいけど、
それは進化を止める行為だ。」
「・・・・。マトグラーサはそれを作っていると?」
「わかんない。でも、気付いてもおかしくない。
それは悪いことじゃないんだ。発見なんだ。どう使うかが問題なの。
故郷でも、最初は鉱山開発の為だったと思う。
だけど、すぐに戦争に使われたよ。
そこから、爆弾はさらに進化した。
軍事と文明の進化は切り離せないんだよ。」
「先に作ったほうが有利なんじゃないですか?」
「なにに対して?戦争?
その協力はできない。ただ、爆弾が開発され、
隠匿されて、こちら側、身内が不利になるんだったら提示はする。
まだ、開発されているかどうかも分からないものを作ることはしない。
話したのは、あなただからだ。我が師、ワイプ。
蜘蛛の糸ばかりに目を向けてはダメだ。
そういうこともあると思っていてほしい。」
「ありがとう、モウ」
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