いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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「なので、ここでの商売はできないんですよ。」
「・・・・わたしともですか?」
「ええ。名を懸けての約束は絶対だ。
彼がそれなりの地位にいるのならできないでしょうし、
それに彼、彼らに対しても失礼だ。
先に取引が終わっていてよかった。
それで?いかがでしたか?お嬢さんたちは?
さ、キャムロンサンドをいただきながら教えてくださいな。」


キャムロンサンドは絶品だ。
もちろん、カレーパンもあんパンも。
ポットの丸焼きもうまいという言葉しか出ない。


カリク殿はお嬢たちの取引話を教えてくれた。
商売ができない、しないという話をそれ以上は聞かずに。

3人娘の
ダカルナ国、アートル
ピクト国 ベビエ
デルサートル国 イント
は、同じ宿にいたので3人ともお買い上げ。

スダウト家のココエート嬢、シルト嬢。
この2人も同じ宿で2人ともお買い上げ。
もう一人、スダウト家のお嬢、かろうじて顔を覚えている、
ルリチ嬢は買う?なにそれ?状態だったと。
なので、では失礼と宿を後にした。
タレンテ家のトウキ嬢は買って、もう一方、ルパラ嬢はかなり従者ともめて断念。
ダクツ家のカミツ嬢は唯一、素敵といって買ってくれたとか。
ダクツ?あの人の親戚縁者か?
イボン家のデンプ嬢も即金でというと態度を急変させた。
帰れと。



「では襲ってきたのはそのお買い上げしなかったところ?」
「そうではないようですね。
確認すれば、襲ってきたお嬢組は、
ルリチ嬢とデンプ嬢、あとはダカルナのものですね。」
これは師匠が報告。

「ルリチちゃんは父ちゃんはゆくゆくは王になるって口滑らせたけど、
財政厳しいんだね。いや、娘に無駄遣いさせないのはいいことか?
襲うのはダメだけど。襲ったのはお嬢の指示か家の方針か?師匠?」
「いずれわかります。」

仕込んだんだ。怖いねー。

「誰か似合う娘、いましたか?コールオリンもどきとかが?」
「モウ殿がおっしゃったように、ダクツ家のカミツ様が身に付けたときが
一番輝いておりましたよ?」
「へー。それはよかった。やっぱり喜んでほしいものね。
ダクツ家ってあの?」
「あれはそう名乗っていますが、ダクツという名前ではないのですよ。
一番護衛がダクツ家ということで。」
「名前はややこしいね。
じゃ、一番護衛をやってる家が、マティス獲りに参加していると考えていいのかな?」
「参加しないといけないのでしょうね。」
「難儀ですな。」

んー、しかし、どのお嬢だろ?
恐ろしいぐらい相手をけなしてたけどな?
いや、わたしもあの中にはいれば同じようにやってるか。


それから、ジェフェニさんのお店を作るのならと、
手伝いにいくことに。
師匠たちは居残り。
タンダートという名のジュリエットのお守はガイライ。起こすのも。
ニックさんも当然残る。

「ムムロズは今日は終わりでいいぞ?
ニック殿とゆっくり話したいだろ?
ここでは何も問題ないだろう。」
「しかし!」
「では、今度は我らを雇いますか?
商売はダメでも、護衛業はかまわないでしょう?」
「お二人を?それは素晴らしい!」
「我らの名前は、2人で赤い塊と名乗っております。
または、剣のマティスと異国の石使いモウとも呼ばれているもの。
条件あいますれば、あなた様のお命お守りいたしましょう。」

マティスと2人並んで、掌を合わせた。
ほんとうは、抱拳礼あたりをすればいのだろうけど、
臣の腕を捧げるときに、似たようなしぐさをする。
マティスに聞けば、このポーズは知らないというので、採用した。
いただきますのポーズ。
なにをいただくか?
オゼゼですがな。
複数に雇われるのはいいのかな?
一応セサミンには話しておこうか。

「赤い塊を雇うには条件があるとか?
それは?」
「そんな噂話に騙されちゃだめですよ?
理由を揚げれば、ジェフェニさんのパンがすごくおいしかったこと、
あとはちょっとお願いしたいことがあるんです。
もちろん、ダメならダメと教えてほしいことなんですけどね。
いかがでしょうか?」

虫のことを聞かないと。
あとギーのことも。

「モウちゃん?あのことか?」
「うん。まだお話してないよね?わたしから話してみるよ。」
「一緒に行こうか?」
「いいよー。ゆっくりしてて?
海鮮セットと、ポン酒各種出すよ?ぬる燗と冷で。
あと焼酎も。
楽しんで?
ガイライもね?」
「やった!遠慮なくそうさせてもらおう。ムムロズ?
守りに関しては問題ない。
呑もう!」

(師匠?護衛対象は複数はいいの?)
(一組ですね。今この時点で外れます。念のため、セサミナ殿には連絡を)
(わかりました。師匠は?)
(戻ります)
(やっぱり。月無し石君の判断でこちらに連絡は来ますけど、
油断はしないでください)
(ええ。わかっています。あなた方も)
(2度目はないから)
(はいはい)
(師匠の分の海鮮は別にとっておきますから)
(甘味もおねがいします)
(はーい)


テントから出したように木材を荷車に乗せ、
出発だ。
と、その前に。
海鮮セットを出して、その前にニックさんとムムロズさんを座らせる。
海の物はここではまだ珍しいのか、
ムムロズさんが少し笑顔になった。
その瞬間を。うむ。ホウ姐がお喜びになることだろう。


「マティス?あれよ?
ホウの観賞対称なだけよ?」
「わからん。」
「じゃ、今度一緒にお話聞く?」
「スーは?」
「そうだね。スーも一緒に聞こうか。
ホウ姐のお話は、いいよ?男もはまるって!そうだよ!一緒に!」
 「そ、そうか。」

また楽しみが増えてしまった。




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