716 / 869
716:統治力
しおりを挟む「ふーん。
あれか、宣言したもの勝ちかな?ラーゼムみたいに?」
「ああ。コットワッツの草原の話な。
そう考えればいんじゃないのか?」
リーズナ先生でその程度の認識。
いや、ニックさんに話せるのがその程度。
どっちだ?
だけど、王の力はある。
あれが統治者だ。それは分かるな。
統治すると宣言したんだろうな。
かなりがっつりと。
ここでの言葉はそのままの力になるから。
それと、王だからという思い込みもあるな。
怖い世界だ。
そのなかで、ここまで発展しているということは、
すばらしき統治力だ。
おまかせでいいのだろうな。
わたしに関すること以外は。
そう、自分本位だ。
だれのためでもない。
それは、マティスの為でもない。
わたしの為だ。
?
ここらへんかな?
新年にある王の言葉は。
グラシオル大陸、中央が上位優先順位。
いまは、ニックさんだけがコットワッツの館に来ている。
ガイライは第三軍の調整、タンダードのこと、
ナソニールのこと。
軍部第一副隊長時よりも各方面に根回しで動いている。
妖精の酒ぶちまけ事件の顛末は極秘内容となったらしい。
妖精の言葉を理解できること
妖精の酒をあの2人が隠し持っていたこと
この2つが大問題となった。
最初は余りにも下品な言葉だったので、
意味が違うかもしれないという意見も出たらしい。
が、妖精の言葉を通訳していた人が
認めたのだ。
今までは漠然とそうだろうと通訳していた言葉が、
こちらと同じ意味で聞こえていると。
うまく、妖精を使うつもりはなかったようだ。
理解したまま翻訳していたらしい。
開拓院の?言語部?へー。
「あの2人は前王の血筋だそうだ。
娘か兄弟か?それは知らない。近い血筋だとは聞いている。
前王の横にいつもいた。
が、代替わりになって姿は見なくなった。
今は王よりも発言力があるそうな。
リーズナの話だがな。もともと、王は話さない。
もちろん、傍付きとは話すだろう?
衛生部のダクツとかな。
今回はモウの甘味が無くなったと、メレントに話したらしい。
あれも衛生部だ。
それで、メレントがモウの所で調達というか、
これからも定期的に買えるようにしようという話が漏れた。
王が食している甘味はモウモウ商会から調達しているとな。
で、それが、あの赤い塊の曾孫、モウだ。
サブコとノトンは失敗。
2人が自ら話をすると言ったそうだ。
それであの面談だ。
メレントはかなり落ち込んでいるそうだぞ?
リーズナはその相談を受けて館前で待機していたそうだ。
軍部の話と妖精の話だったな。
王族上位のほとんどが髪をかじられていた。
妖精の酒はほとんど妖精が呑んだようだが、
ほんの数滴、入れ物に残っていたものを奪い取れた。
他にはないのかと石を使っての確認をしたが、
ないという返事。
どうやって手に入れたかも、数ある付け届けの中にあったとだけ。
酒器に入っていたようだ。
酒があるとわかったからな。探索隊も出る。
妖精?大広間に閉じ込めている。
見目がよくても、あの言動ではな。
が、何人かの王族は面倒を見ると名乗りを上げているようだ。
好きにすればいいさ。
モウちゃんことは、やはり優秀なる異国の石使い、
赤い塊の曾孫だという認識だ。
それなりに、石は使えるとな。
それに加え、剣のマティスの妻だ。
マティスも移動ができると石使いだと思われている。
モウちゃんを押さえれば、剣も手に入る。
雨の夜会でタトーロイン卿がモウちゃんを手に入れる前に、
自分達の手駒にしたかったようだ。
娘にする話を断ったことはリーズナにしている。
あいつ、さも、自分がそのように持っていたごとく、
話しやがった!」
13
あなたにおすすめの小説
文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~
カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。
気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。
だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう――
――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
唯一無二のマスタースキルで攻略する異世界譚~17歳に若返った俺が辿るもう一つの人生~
専攻有理
ファンタジー
31歳の事務員、椿井翼はある日信号無視の車に轢かれ、目が覚めると17歳の頃の肉体に戻った状態で異世界にいた。
ただ、導いてくれる女神などは現れず、なぜ自分が異世界にいるのかその理由もわからぬまま椿井はツヴァイという名前で異世界で出会った少女達と共にモンスター退治を始めることになった。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
目の前で始まった断罪イベントが理不尽すぎたので口出ししたら巻き込まれた結果、何故か王子から求婚されました
歌龍吟伶
恋愛
私、ティーリャ。王都学校の二年生。
卒業生を送る会が終わった瞬間に先輩が婚約破棄の断罪イベントを始めた。
理不尽すぎてイライラしたから口を挟んだら、お前も同罪だ!って謎のトバッチリ…マジないわー。
…と思ったら何故か王子様に気に入られちゃってプロポーズされたお話。
全二話で完結します、予約投稿済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる