いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

文字の大きさ
737 / 869

737:確保

しおりを挟む

「・・・・ごめん。ありがとう。」
「謝るな。ナソニールでは苦労したんだな?
それはわかった。
だったら、名乗りを上げれば、ナソニールの領主なれるんだぞ?
マトグラーサ出身なんだろ?母方の方が。
たぶん、カップの村の出身なはずだ。
だからな、マトグラーサが後見すると言っているんだ。
カップもきっと新しくなるナソニールでいい地位がもらえると思うぞ?
ツイミ殿にこの話をしてくれないか?」

どこまで知っている?ばあちゃんのことは押さえているのか?
母さんは?


「・・・・ツイ兄はきっと関わりたくないというと思う。」
「しかし、それは、カップにはわからない話だろ?
実質ナソニールを運営していたんだ。
領民たちを不安にさらすのも良くないだろ?」
「・・・・わかった。話すだけ、話してみるよ。
ん?ぼくの引き抜きとか関係ないじゃん!
フーサカだって、セサミナ様が今までなにをしてたかって、
文句を言いに来たの?
なにそれ?その天文院の読み間違い?
フーサカのせいなの?」
「ああ!そういうことか!フーサカが読み間違えて、
立場を悪くしたってことだな?で、文句を言いに来たと?」
「ち、違う!コットワッツでの認識はどうなってるか聞きたかっただけだ。
直接聞くこともできないし、傍付きに聞いても一緒だろ?
最近コットワッツに来たっていうカップに聞くのが一番いいと思っただけだ。」
「やっぱり、引き抜きじゃないじゃんか!」
「そうかもしれないけど、話したかったというのは本当だ。」
「そうだ、わたしもだぞ?コットワッツの躍進はすごいからな。
どんなところか、話が聞きたかったんだ。」
「・・・いいよ、もう。
フーサカの話はそれとなく聞いてみるよ。
ラートの話もな、ツイ兄、ツイミ様に話しておく。
でもさ、そんな話、なんで、今この時期に、
俺にするんだ?
俺、ああ、ぼくか、ああ、もういいや。」



ちょっとカッコつけてみよう。

気を最大限にあげておく。
で、わざと髪や服をワサワサ揺らすといいらしい。
気を見えない人に見えるようにするということだ。

・・・・モウ様の指示はいつも不思議な言葉で表現される。
が、実際にやってみるとまさしく、ワサワサ。
楽しいな。


「「!!!」」

「わたしは、コットワッツ領国が領主セサミナ様の傍付きだ。
傍付きと名乗れるのは、正式に忠誠を誓っているからだ。

この引き抜き話、既にセサミナ様に報告しているとは思わないのか?
セサミナ様の護衛、兄君である剣のマティス様、その伴侶、
石使い赤い塊のモウ様が
何も言わないとでも思ったのか?

武官を雇えないから、わたしが兼務していたんだ、
ナソニールで。
腕はそれなりにあると思っている。
あの隠密の前ではなにもできなかったけど、今はいないな?
お前たちについてきた隠密はドーガーさんが相手をしているのか?

今度はわたしの話ではなく、お前たちの話を聞かせてくれ。」




─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘



「けど、やっぱりさ、確保しとこうか?」



─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘





完全に敷地内。
入ってこれたから安心してしまったが、
もしかして、俺と一緒だからとか?
ありうる。

かなり歩かされている。
敷地内を把握しようとしているのか?
まずいな。

鍛練場の上に廻ってきた。

鍛練場は地下なのに光が入る。
なんでなんだろか?

え?ここを進むの?
砂の模様を踏んでいく。

自信満々でモウ様に案内されたが、
なにがどういいのか、誰もわからなかった。
クーとビャクに、そうだよね?そうだよね?と、
首を傾げた俺たちを無視して中ほどに進んでいったんだ。

「兄さん?ワビサビってなんです?意味が分からない言葉だ。」
「私もわからん。
が、無理に理解をしなくてもいい部類なんだろ?
必要なら教えてくれえるし、
興味があるなら聞いてみろ。」
「兄さんは?」
「楽し気にしているからどちらでもいい。
へたに理解しようとすると、逆にどう説明すればいいのか
悩むことがあるからな。
得意分野なら聞かなくても教えてくれる。
これはきっとそこまで探求はしてないんだろう。」
「なるほど。」

戻ってきたモウ様は
ビャクとクーが一番理解していると喜んでいた。

これ、あとでものすごく怒られることじゃないの?
・・・この模様、きっと踏んではダメな奴だ。


中央に腰を掛けれるような木組みがあるところで止まる。




こいつは見晴らしがいい、邪魔が入らないところをえらんだんだろうが、
ここでやり合ったらどうなる?

たぶん、砂の一粒も動かしてはダメだとおもう。


こいつとやり合って、この模様が崩れたら、きっとモウ様が泣く。

そうなるとどうなる?
セサミナ様に殴られる?
あれから簡単な鍛錬は続けているし、
筋肉も付いてきている。
やはり鍛錬狂いの兄と同じ血筋なんだ。
顔が腫れるぐらいで済むだろうか?
ルグさんは?
いや、ルグさんはコットワッツだ。これは大丈夫。
マティス様は?
それこそ即殺だ。
2度目はないんだ。

・・・・怖い。

「震えているのか?次席だろ?」
「あの?」
「少し話がしたい。座れ。」
「先に言いますが、
あなたが護衛していたあの2人よりもカップの方が強い。
向こうに回ったほうがいいのでは?」
「護衛ではない。フーサカがコットワッツと話をすると息まいていたからな、
付いて来ただけだ。
当然フーサカのことはコットワッツに筒抜けだ。
他に出てきた奴と、話をしようと思っただけだ。
それがお前だ。
剣のマティスか、赤い塊モウか、どちらかが出てくると期待していたんだがな。
残念だ。
座れ。」
「もう一つ!
この場所に誘導したのはあなただ!」
「?」
















─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘




「!!!」


(?)
(((!)))


ワイプが愛しい人を抱えて戻ってきた。
セサミナの執務室だ。


セサミナの気が乱れる。
主の気の乱れに傍付き3人が反応したか?
つながりのあるガイライもだ。



『ガイライ!愛しい人が戻っただけだ!問題は無い!
ルグ、ドーガー、カップ!お前たちも動くな!
目の前の問題を先に片付けろ!!』


セサミナが気を上げている。



「セサミナ!!!」












しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった

仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。

人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)

葵セナ
ファンタジー
 主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?  管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…  不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。   曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!  ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。  初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)  ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。

小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。 「マリアが熱を出したらしい」 駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。 「また裏切られた……」 いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。 「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」 離婚する気持ちが固まっていく。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

処理中です...