6 / 100
第6話:白い泥と、透き通る肌
しおりを挟む
鉄の生産が軌道に乗ってから、一週間が過ぎた。
かつて静寂に包まれていたガンツの村からは、朝から晩まで槌音が響くようになった。
釘、鍬、鍋、そして斧。
沼から湧き出る鉄は、次々と生活の道具に姿を変え、領民たちの生活水準を物理的に底上げしていた。
「衣食住の住はこれでなんとかなるわね。次は衣と食……、と言いたいところだけど、まずは金よ」
朝の散歩中、私はステッキ代わりの地質ハンマーを振り回しながら言った。
後ろを歩くセバスチャンは、すっかり馴染んだ作業服姿で、大きな背負子を担いでいる。
「お言葉ですがお嬢様、鉄を売れば良いのでは? ガンツの作った農具は、王都のものより頑丈だと評判ですが」
「鉄は戦略物資よ。まずは領内のインフラ整備が最優先。それに、鉄は重くて輸送コストがかかるわ。私たちが当座の資金を得るためには、もっと軽くて、付加価値が高くて、貴族たちが喜んで財布の紐を緩めるブランド品が必要なの」
「はぁ。そんな都合の良いものが、この荒野に?」
「あるわよ。地質図が正しければ、ね」
私は小川のほとりで足を止めた。
上流にある花崗岩地帯から流れてくる水だ。
花崗岩は長石を含み、それが長い年月をかけて風化すると、ある特別な泥に変わる。
私は川岸の土手を削り、その下にある白い粘土層を指差した。
「これよ」
「……また泥ですか。今度は白い泥ですな」
セバスが呆れたように言う。
私はその白い粘土を指ですくい、こねて感触を確かめた。
粒子が細かく、可塑性が高い。
そして何より、純白だ。
「これはカオリン。最高級の磁器の原料よ」
「磁器……、ですか? 焼き物のことなら、ジェラルド殿下の領地が名産地ではありませんか。あの、厚ぼったくて茶色い皿」
「ええ、そうね」
私は鼻で笑った。
元婚約者ジェラルド殿下の領地で作られているのは、低温で焼成された陶器だ。
吸水性が高く、分厚く、叩くと鈍い音がする。
彼らはそれを伝統ある重厚な器と自慢しているけれど、私に言わせれば単なる焼き締まりの悪い泥皿だ。
「殿下の領地の土は鉄分が多いから、どうしても茶色くなるの。でも、このカオリンは違う。高温で焼くとガラス化して、白く、薄く、硬くなる。……見せてあげるわ、セバス。本当の美というものを」
屋敷に戻った私は、さっそく実験に取り掛かった。
採取した白い粘土を水に溶かし、上澄みを取って不純物を取り除く(水簸という工程だ)。
これに、粉砕した長石と珪石を絶妙な配合で混ぜ合わせる。
「お嬢様、まるでパン生地をこねているようですな」
「似たようなものよ。ただし、イースト菌の代わりに熱で膨らませるのではなく、収縮させて焼き締めるの」
ろくろはないので、手びねりで小さなカップを成形した。
そして、鉄精錬のために改良した高温炉の片隅に、耐火煉瓦で作った即席の鞘に入れたカップを投入する。
「温度は1300度。鉄が溶ける寸前の高温が必要よ。ガンツのところの炭を使えばいけるはず」
数時間の焼成。
炉の中は太陽の表面のように白熱している。
普通の陶器なら溶けて形崩れしてしまう温度だが、カオリンと長石の混合物は、この熱の中で結晶構造を組み替え、劇的な変身を遂げる。
「……そろそろね。火を落として!」
翌朝、炉が冷めるのを待って、私はそれを取り出した。
朝日が差し込む作業場。
煤けた私の手のひらに乗っているのは、信じられないほど白い、小さな器だった。
「こ、これは……」
セバスが息を呑んで、眼鏡の位置を直した。
それは、ジェラルド殿下の領地で作られる茶色い皿とは、似ても似つかないものだった。
雪のように白く、滑らかな肌触り。
そして何より――
私はその器を、太陽の光にかざしてみせた。
「ご覧なさい、セバス」
光が、器を透過していた。
向こう側の私の指の影が、ぼんやりと透けて見える。
「透けて……、おります。石や泥で作った器が、なぜ?」
「これが磁器よ。高温で焼くことで、粘土の中の成分がガラス質に変化したの。吸水性はゼロ。汚れもつきにくい。そして……」
私は指先で、器の縁をピンと弾いた。
涼やかで、長く尾を引く金属的な音色が響いた。
「美しい音でしょう? 殿下の領地の皿を叩いても、せいぜい『ボフッ』という音がするだけ。あれは泥の塊だけど、これは白い宝石よ」
セバスは震える手でそのカップを受け取り、恐る恐る口元に運ぶ真似をした。
「軽い。それに、口当たりが驚くほど滑らかです。……お嬢様、これは売れますぞ。いや、売れるどころではありません」
セバスの商売人としての目が光った。
「王都の貴族たちは、見た目を何より重視します。殿下の領地の皿は無骨が売りですが、本音では重くて使いにくいと思っている者も多い。そこへ、この白く輝く、羽のように軽い器が現れたら……」
「ええ。社交界のティータイムがひっくり返るわね」
私は満足げに頷いた。
ジェラルド殿下は、自分の領地の陶器産業を誇りに思っている。「我が国の食卓を支えているのは私だ」と。
そこへ、この圧倒的に上位互換である磁器をぶつける。
彼が最高級と信じているものが、一瞬で野暮ったい田舎の皿に変わる瞬間が見えるようだ。
「商品名はホワイト・アース(白い大地)にしましょう。皮肉が効いていていいでしょう?」
「性格が悪くて最高です、お嬢様」
「褒め言葉として受け取っておくわ。さあ、忙しくなるわよ。次は釉薬の研究と、量産体制の構築ね。隣国のハイランド大公国へ輸出して、外貨を稼ぎまくるわよ」
白いカップに残った朝の光が、希望のように輝いていた。
泥から鉄を作り、泥から宝石を作る。
私の計画は、まだ始まったばかりだ。
かつて静寂に包まれていたガンツの村からは、朝から晩まで槌音が響くようになった。
釘、鍬、鍋、そして斧。
沼から湧き出る鉄は、次々と生活の道具に姿を変え、領民たちの生活水準を物理的に底上げしていた。
「衣食住の住はこれでなんとかなるわね。次は衣と食……、と言いたいところだけど、まずは金よ」
朝の散歩中、私はステッキ代わりの地質ハンマーを振り回しながら言った。
後ろを歩くセバスチャンは、すっかり馴染んだ作業服姿で、大きな背負子を担いでいる。
「お言葉ですがお嬢様、鉄を売れば良いのでは? ガンツの作った農具は、王都のものより頑丈だと評判ですが」
「鉄は戦略物資よ。まずは領内のインフラ整備が最優先。それに、鉄は重くて輸送コストがかかるわ。私たちが当座の資金を得るためには、もっと軽くて、付加価値が高くて、貴族たちが喜んで財布の紐を緩めるブランド品が必要なの」
「はぁ。そんな都合の良いものが、この荒野に?」
「あるわよ。地質図が正しければ、ね」
私は小川のほとりで足を止めた。
上流にある花崗岩地帯から流れてくる水だ。
花崗岩は長石を含み、それが長い年月をかけて風化すると、ある特別な泥に変わる。
私は川岸の土手を削り、その下にある白い粘土層を指差した。
「これよ」
「……また泥ですか。今度は白い泥ですな」
セバスが呆れたように言う。
私はその白い粘土を指ですくい、こねて感触を確かめた。
粒子が細かく、可塑性が高い。
そして何より、純白だ。
「これはカオリン。最高級の磁器の原料よ」
「磁器……、ですか? 焼き物のことなら、ジェラルド殿下の領地が名産地ではありませんか。あの、厚ぼったくて茶色い皿」
「ええ、そうね」
私は鼻で笑った。
元婚約者ジェラルド殿下の領地で作られているのは、低温で焼成された陶器だ。
吸水性が高く、分厚く、叩くと鈍い音がする。
彼らはそれを伝統ある重厚な器と自慢しているけれど、私に言わせれば単なる焼き締まりの悪い泥皿だ。
「殿下の領地の土は鉄分が多いから、どうしても茶色くなるの。でも、このカオリンは違う。高温で焼くとガラス化して、白く、薄く、硬くなる。……見せてあげるわ、セバス。本当の美というものを」
屋敷に戻った私は、さっそく実験に取り掛かった。
採取した白い粘土を水に溶かし、上澄みを取って不純物を取り除く(水簸という工程だ)。
これに、粉砕した長石と珪石を絶妙な配合で混ぜ合わせる。
「お嬢様、まるでパン生地をこねているようですな」
「似たようなものよ。ただし、イースト菌の代わりに熱で膨らませるのではなく、収縮させて焼き締めるの」
ろくろはないので、手びねりで小さなカップを成形した。
そして、鉄精錬のために改良した高温炉の片隅に、耐火煉瓦で作った即席の鞘に入れたカップを投入する。
「温度は1300度。鉄が溶ける寸前の高温が必要よ。ガンツのところの炭を使えばいけるはず」
数時間の焼成。
炉の中は太陽の表面のように白熱している。
普通の陶器なら溶けて形崩れしてしまう温度だが、カオリンと長石の混合物は、この熱の中で結晶構造を組み替え、劇的な変身を遂げる。
「……そろそろね。火を落として!」
翌朝、炉が冷めるのを待って、私はそれを取り出した。
朝日が差し込む作業場。
煤けた私の手のひらに乗っているのは、信じられないほど白い、小さな器だった。
「こ、これは……」
セバスが息を呑んで、眼鏡の位置を直した。
それは、ジェラルド殿下の領地で作られる茶色い皿とは、似ても似つかないものだった。
雪のように白く、滑らかな肌触り。
そして何より――
私はその器を、太陽の光にかざしてみせた。
「ご覧なさい、セバス」
光が、器を透過していた。
向こう側の私の指の影が、ぼんやりと透けて見える。
「透けて……、おります。石や泥で作った器が、なぜ?」
「これが磁器よ。高温で焼くことで、粘土の中の成分がガラス質に変化したの。吸水性はゼロ。汚れもつきにくい。そして……」
私は指先で、器の縁をピンと弾いた。
涼やかで、長く尾を引く金属的な音色が響いた。
「美しい音でしょう? 殿下の領地の皿を叩いても、せいぜい『ボフッ』という音がするだけ。あれは泥の塊だけど、これは白い宝石よ」
セバスは震える手でそのカップを受け取り、恐る恐る口元に運ぶ真似をした。
「軽い。それに、口当たりが驚くほど滑らかです。……お嬢様、これは売れますぞ。いや、売れるどころではありません」
セバスの商売人としての目が光った。
「王都の貴族たちは、見た目を何より重視します。殿下の領地の皿は無骨が売りですが、本音では重くて使いにくいと思っている者も多い。そこへ、この白く輝く、羽のように軽い器が現れたら……」
「ええ。社交界のティータイムがひっくり返るわね」
私は満足げに頷いた。
ジェラルド殿下は、自分の領地の陶器産業を誇りに思っている。「我が国の食卓を支えているのは私だ」と。
そこへ、この圧倒的に上位互換である磁器をぶつける。
彼が最高級と信じているものが、一瞬で野暮ったい田舎の皿に変わる瞬間が見えるようだ。
「商品名はホワイト・アース(白い大地)にしましょう。皮肉が効いていていいでしょう?」
「性格が悪くて最高です、お嬢様」
「褒め言葉として受け取っておくわ。さあ、忙しくなるわよ。次は釉薬の研究と、量産体制の構築ね。隣国のハイランド大公国へ輸出して、外貨を稼ぎまくるわよ」
白いカップに残った朝の光が、希望のように輝いていた。
泥から鉄を作り、泥から宝石を作る。
私の計画は、まだ始まったばかりだ。
419
あなたにおすすめの小説
「『お前に書く手紙などない』と言った婚約者へ、私は7年間手紙を書き続けた——ただし、届け先は別の人でした」
歩人
ファンタジー
辺境伯令嬢リゼットは、婚約者に7年間手紙を書き続けた。返事は一度もなかった。
「お前に書く手紙などない。顔も覚えていない」——婚約破棄。しかしリゼットは
泣かなかった。手紙の本当の届け先は、最初から別にあったから。前世の情報分析
能力で辺境の異変を読み解き、暗号として織り込んだ7年分の手紙。それを受け取り
続けていたのは第一王子。リゼットは誰にも知られず、王国を守っていた。
婚約破棄の翌朝、王子からの手紙が届く。「7年間、ありがとう。迎えに行く」
婚約を奪った義妹は王太子妃になりましたが、王子が廃嫡され“廃嫡王子の妻”になりました
鷹 綾
恋愛
「お姉様には、こちらの方がお似合いですわ」
そう言って私の婚約者を奪ったのは、可憐で愛らしい義妹でした。
王子に見初められ、王太子妃となり、誰もが彼女の勝利を疑わなかった――あの日までは。
私は“代わり”の婚約者を押し付けられ、笑いものにされ、社交界の端に追いやられました。
けれど、選ばれなかったことは、終わりではありませんでした。
華やかな王宮。
厳しい王妃許育。
揺らぐ王家の威信。
そして――王子の重大な過ち。
王太子の座は失われ、運命は静かに反転していく。
離縁を望んでも叶わない義妹。
肩書きを失ってなお歩き直す王子。
そして、奪われたはずの私が最後に選び取った人生。
ざまあは、怒鳴り声ではなく、選択の積み重ねで訪れる。
婚約を奪われた姉が、静かに価値を積み上げていく王宮逆転劇。
婚約破棄された公爵令嬢ですが、戻らなかっただけです
鷹 綾
恋愛
王太子カイル殿下から、社交界の場で婚約破棄を言い渡された公爵令嬢リュシエンヌ。
理由は――
「王太子妃には華が必要だから」。
新たに選ばれたのは、愛らしく無邪気な義妹セシリア。
誰もが思った。
傷ついた令嬢は泣き、縋り、やがて戻るのだと。
けれどリュシエンヌは、ただ一言だけ告げる。
「戻りません」
彼女は怒らない。
争わない。
復讐もしない。
ただ――王家を支えるのをやめただけ。
流通は滞り、商会は様子を見始め、焦った王太子は失点を重ねる。
さらに義妹の軽率な一言が決定打となり、王太子妃候補の座は静かに消えた。
強いざまあとは、叫ぶことではない。
自らの選択で、自らの立場を削らせること。
そして彼女は最後まで戻らない。
支えない。
奪わない。
――選ばれなかったのではない。
彼女が、選ばなかったのだ。
これは、沈黙で勝つ公爵令嬢の物語。
婚約破棄はあなたの意思でしたわね? ~王太子を廃嫡に追い込み、義妹を平民に落とした公爵令嬢は新時代の王妃になります~
鷹 綾
恋愛
王立学園の卒業舞踏会――
公爵令嬢ヴェルミリアは、王太子アルヴァリオから突然の婚約破棄を言い渡された。
「俺は、君の義妹セシルを愛している」
涙を浮かべる“可哀想な妹”。
それを守ると宣言する王太子。
社交界はヴェルミリアを冷酷な姉と断じた。
けれど彼女は、ただ微笑んだ。
なぜなら――
王家が回っていたのは、彼女の裏調整と資金管理のおかげだったから。
婚約破棄の翌日、王家の事業は次々と停止。
王太子の無責任な契約、義妹の盗用、不正資金の流れが暴かれていく。
守ると誓ったはずの義妹を、王太子は切り捨てる。
だがもう遅い。
王太子は廃嫡。
義妹は爵位剥奪のうえ平民落ち。
二人はすべてを失う。
そして――
「責任を共有できるなら、共に歩みましょう」
冷静沈着な第二王子との正式婚約。
王国再建の中心に立つのは、かつて捨てられたはずの公爵令嬢だった。
婚約破棄はあなたの意思でしたわね?
選んだ未来の責任を――
きちんとお取りいただきます。
「10歳の頃の想いなど熱病と同じ」と婚約者は言いました──さようなら【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王太子フリードリヒの婚約者として、幼い頃から王妃教育を受けてきたアメリア・エレファウント公爵令嬢。
誰もが羨む未来を約束された彼女の世界は、ある日突然1人の少女の登場によって揺らぎ始める。
無邪気な笑顔で距離を(意図的に)間違える編入生ベルティーユは、男爵の庶子で平民出身。
ベルティーユに出会ってから、悪い方へ変わっていくフリードリヒ。
「ベルが可哀想だろ」「たかがダンスくらい」と話が通じない。
アメリアの積み上げてきた7年の努力と誇りが崩れていく。
そしてフリードリヒを見限り、婚約解消を口にするが話は進まず、学園の卒業パーティーで断罪されてしまう……?!
⚠️ 本作は AI の生成した文章を一部に使っています
追放された悪役令嬢、規格外魔力でもふもふ聖獣を手懐け隣国の王子に溺愛される
黒崎隼人
ファンタジー
「ようやく、この息苦しい生活から解放される!」
無実の罪で婚約破棄され、国外追放を言い渡された公爵令嬢エレオノーラ。しかし彼女は、悲しむどころか心の中で歓喜の声をあげていた。完璧な淑女の仮面の下に隠していたのは、国一番と謳われた祖母譲りの規格外な魔力。追放先の「魔の森」で力を解放した彼女の周りには、伝説の聖獣グリフォンをはじめ、可愛いもふもふ達が次々と集まってきて……!?
自由気ままなスローライフを満喫する元悪役令嬢と、彼女のありのままの姿に惹かれた「氷の王子」。二人の出会いが、やがて二つの国の運命を大きく動かすことになる。
窮屈な世界から解き放たれた少女が、本当の自分と最高の幸せを見つける、溺愛と逆転の異世界ファンタジー、ここに開幕!
お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ
Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。
理由は決まって『従妹ライラ様との用事』
誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。
「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」
二人の想いは、重なり合えるのだろうか ……
※他のサイトにも公開しています。
『「君は飾りだ」と言われた公爵令嬢、契約通りに王太子を廃嫡へ導きました』
ふわふわ
恋愛
「君は優秀だが、王妃としては冷たい。正直に言えば――飾りとしては十分だった」
そう言って婚約者である王太子に公然と切り捨てられた、公爵令嬢アデルフィーナ。
さらに王太子は宣言する。
「王家は外部信用に頼らない」「王家が条文だ」と。
履行履歴も整えず、契約も軽視し、
新たな婚約者と共に“強い王家”を演出する王太子。
――ですが。
契約は宣言では動きません。
信用は履歴の上にしか立ちません。
王命が止まり、出荷が止まり、資材が止まり、
やがて止まったのは王太子の未来でした。
自ら押した承認印が、
自らの継承権を奪うことになるとも知らずに。
公然侮辱から始まる、徹底的な強ザマァ。
救済なし。
やり直しなし。
契約通りに処理しただけですのに――
なぜか王太子が廃嫡されました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる