転生したら乙ゲーのモブでした~番外編~

おかる

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フローライト辺境伯家の人々

妻と交流会 その1

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決闘漬けの10日間を乗り切った俺すごい。
休日返上がちょっとばかりイヤだったけど。
しっかし、放課後・休日以外で不意打ちしてこられたのは参った。
しかもそれが、アドニス王太子の取り巻きたちだったから尚更だ。
先輩といえど手加減はしなかったよ?
まぁ、仮にも3年連続騎士科主席の俺の敵じゃないけど(笑)
それに、王太子殿下にもしっかりとお話し・・・したしね。
ってか、自分じゃ勝ち目ないからってさぁ取り巻きに可愛い後輩(笑)を襲わせるかね?
中にはコルヌス辺境伯令嬢狙いの子息も混じってたみたいだしね~
下手すると、王太子婚約者なしのまま学園卒業とかになるんじゃね?
それにアスター殿にも、この事はしっかりと報告(笑)してあるし。
フェリス嬢にもこの事は伝わってるみたいだし?
【王太子失恋決定!】(笑)
ってか元々、脈なしだったらしいし?アスター殿からの情報じゃあ、エメリア侯爵が相当悔しがってるみたい。
それに、大変だったのは俺だけじゃなく、フェリス嬢の方も大変だったらしい。
俺がパートナーになる事が決まって、子息たちが俺のとこに大挙してきたのと同様に、フェリス嬢のところには、俺のパートナーになりたい令嬢たちが大挙してきたらしい。
しかも、陰湿なイビリ付で。
アスター殿の婚約者が、未来の義妹を守ってたからそこまでひどくはなかったらしい。
・・・令嬢たちはある意味勇者だよな。
アスター殿のシスコンっぷりを考えると、後々報復されんじゃないか?


お互いに大変だった日々を乗り越え(笑)ようやく迎えた交流会当日。
俺はアスター殿と一緒に、フェリス嬢を迎えに普通科1年の教室がある階へと向かう。

「ギルフォード殿、連日の決闘お疲れ様~」

「・・・休日返上になるとは想定外だったよ。それに、廊下とかで不意打ちしてきたのもいたし」

「あぁ・・・その件については、私からも黒幕・・にきちんとお話ししたから」

そうか・・・話したのか。王太子は今日の交流会に参加できるのか?
ちょっと心配してしまうが・・・まぁ卑怯なマネをしたんだから自業自得だよな!
おっと、話してる間に教室に到着した。

「ウィンディ。待たせてしまってすまないね。今日の君もとても美しい」

「アスター様・・・ありがとうございます。アスター様もとてもかっこいいですわ」

うぉっ!!なんだか二人だけの世界を作り始めた!
正直ちょっと居た堪れないんだが・・・
ってか、あれダレだよ?アスター殿の皮をかぶった誑しヤロウか?
フェリス嬢に視線を向けると、いつもの事なのか何を言っても無駄なのかスルーしている。

「ギルフォード様。本日はよろしくお願いいたします」

「フェリス嬢。こちらこそよろしく。交流会の最中はなるべく私から離れないようにして下さい。諦めの悪い子息がいるかもしれません。それにアスター殿から聞きました。令嬢方がフェリス嬢のところに大挙しておしかけてきたと。その令嬢たちから何をされるかもわかりませんから」

「っ!!はい!」

うむ。可愛い(小動物的な感じで)

「じゃあ、そろそろ会場へ移動しようか~」

「そうだな。ではフェリス嬢。お手をどうぞ?」

真っ赤になってるフェリス嬢はオズオズと差し出した手に触れてきた。
なんだかフラフラというかフワフワ?してるが大丈夫か?

「フェリス嬢?もしや具合でも悪いのですか?」

「いえっ!大丈夫です」

「そうですか?具合が悪いのなら遠慮せず仰ってくださいね?」

「ありがとうございます」

前を歩いてるバカップルを見れば、アスター殿はニヤニヤ、ウィンディ嬢はなにやら生ぬるい眼差しで俺とフェリス嬢を見ている。
なんなんだよ!言いたいことがあるならハッキリ言えよ!


交流会会場に到着すると、一斉に俺たちを見てくる。
勘弁してくれよ・・・
一際キツイ眼差しで俺を睨んでくるのは、失恋決定王太子(笑)とその取り巻きたち。
王太子の隣には、コルヌス辺境伯令嬢のパトリシア嬢がいる。
・・・フェリス嬢が美少女なら、パトリシア嬢は美女だな。
王太子は何でフェリス嬢に執着するんだろうな?不思議だ。
俺の視線の先に気づいたアスター殿が、王太子とその取り巻きに向かって黒い笑みを向けた。
一瞬、パトリシア嬢以外がビクっとしたな(笑)
マジでアスター殿は敵に回したくないな・・・

「・・・お兄様?笑顔が黒いですわよ?そんなお顔しているとウィンディに嫌われますわよ?」

フェリス嬢の一言に、今度はアスター殿がビクっとした。
すげぇな。ウィンディ嬢最強伝説(笑)

「フェリス嬢、とりあえず挨拶まわりをしましょうか?」

「はい。ギルフォード様のご友人も紹介していただけますか?」

「?もちろんです」

なぜか、友人を紹介して欲しいというフェリス嬢の言葉に俺の胸がモヤっとした。
なんだこれ?俺が体調不良なのか?
このモヤっとしたものが嫉妬だと知るのは交流会が終了してアスター殿に指摘されてからだった。
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