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【第49話】 スライム談議
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宇宙での戦闘を終えたオレ(春埼隆人=創造主)とスラ吉(スライム)とカミール(平行宇宙(パラレル・ワールド)の吸血鬼の女王)は、惑星アルファザードの空中神殿(の食堂)に戻って来た。
そこで待っていた8人(ファイナ、アイネ、ヒーリス、サンダリオン、リグザ、フォンファン、ヤマテ、エイル)に対し、宇宙での出来事を口頭で説明するのが面倒なオレは、スキル【記憶伝達】を使ったのだった…。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「「「「「「「「 えっっっ…!!? 」」」」」」」」
空中神殿内に8人の声が こだまする。
宇宙での戦いの内容・結末を知って、8人とも驚いている。
が、どちらかと言うと、こちら側の4人(ファイナ、アイネ、ヒーリス、サンダリオン)よりも、カミール側の4人(リグザ、フォンファン、ヤマテ、エイル)の方が驚きが大きいようだ。
4人はカミールが敗北したことが信じられないという旨を次々に口にしている。
「 バカなっ…あのカミール様が負けたってのかっ…!!? 」
「 そんな…信じられないアルよ… 」
「 まったくでござる… 」
「 たしかに、にわかには信じられない話ですが… 」
リグザが更に言葉を続ける。
「 しかも、カミール様は創造主本人じゃなく、創造主が創り出したスライムに負けたってんだろっ!? このスライムにっ…スライ…ム…?? えっ…?? コイツ本当にスライムなのかっ!? オレの故郷の惑星アマゾナのスライムと全然 カタチが違うぞっ…?? スライムってのは、もっとグチャグチャしてて…でっかいアメーバみたいな感じで…あと、身体(からだ)は半透明で透き通ってて…。 まぁ、色に関しては、青色っぽいのが多いが、コイツ(スラ吉)みたいに黄緑色のもいるが…。 」
それを聞いて、他の3人…フォンファン、エイル、ヤマテも様々な意見を口にする。
「 たしかに、そうアルな…。 ウチの故郷の惑星チャイヌのスライムも微生物のアメーバみたいな不定形で、自在に変形するアル。 けど、こんな大福みたいなカタチに…しかも大きな目とネコみたいな口を持ったカタチに変形するスライムなんて見たことないアル! それに、普通、スライムというのは知能も昆虫並みで、本能で動物を襲って消化して食べるだけの生物アル! 人間の言葉をしゃべるスライムなんて聞いたこともないアルよ! 」
「 う~ん…わたくしの故郷の惑星エルフィネのスライムは、この…スラ吉?…というスライムと似た形状をしていますが… 」
「 ちょっと待つでござる! スライムというのは普通タマネギみたいなカタチをしてるものでござるよ。 で、目はあるが口はない。 知能については、人語は介せなくても、犬や猫くらいの知能はある。 拙者の故郷の惑星エドでは、ペットとして飼ってる人もいるでござるよ。 」
それに対し、ファイナ、サンダリオン、ヒーリスも言及する。
「 何を言ってるんスか? スライムと言ったら、このカタチに決まってるじゃないっスか? 」
「 うむ…昔、儂が(ドラゴン形態で)巣穴で くつろいでいる時にスライムが紛れ込んできたことがあったが、このスラ吉というスライムと同じような姿じゃった。 」
「 そうですね…このスラ吉さんは、ここアルファザードにおける一般的なスライムの形状をしています。 ただ、一般的なスライムと外見上で少し違うのは、目が大きめで、口がネコ口(ねこぐち)になっていて、頬っぺたのあたりが 人間の幼い子供みたいに うっすら赤みががっているところですかね…。 全体的に、一般的なスライムより『かわいらしい』感じですね。 」
「 ……… 」
アイネは黙ったまま、スラ吉を抱っこして撫でまわしている。
基本的に無表情なアイネだが、口元がほんの少し緩んで、なにやらご満悦のようだ。
スラ吉のことが気に入ったらしい。
スラ吉の方も、ご満悦といった表情で撫でまわされている。
…と、ここで、アイネに抱っこされたままのスラ吉が『スライム』について語りはじめた。
「 え~…皆さん、創造主様の【記憶伝達】でご存知のように、オイラは『スラ吉』というでヤンス♪ 皆さんの中には『こんなの自分の知ってるスライムじゃない』って言う人も何人かいたでヤンスが、スライムってのは、各惑星によって…もっと言えば、その環境など様々な要因によって色々なタイプがいるんでヤンス。 だから、惑星ごとにスライムの容姿が異なっていても、全然、不思議なことじゃあないでヤンスし、同じ惑星内のスライムでも、環境の違いによって、サイズ・形状・色・透明度などが微妙に違ってたりもするんでヤンス。 …んで、ここ惑星アルファザードの一般的なスライムはオイラのような姿をしてるでヤンス。 あ…と言っても、基本的には今の この大福みたいな形態でヤンスが、自在に変身することもできるでヤンスよ。 既に皆さんも【記憶伝達】で見たように、人間に変身することもできるでヤンス♪ こんなふうに♪ 」
そう言うと、スラ吉は大福型だった身体をあっという間に変形し、人間の姿…ってか、(先ほどカミールと戦った時のように)このオレ…春埼隆人の姿に変身して見せた。
それを見ていた皆から「 おぉ~っ… 」と、ちょっとした歓声があがった。
「 へぇ~…ホントに【記憶伝達】で見た通り、人間の姿に変身しやがった… 」
リグザが感心している。
ただ…ほとんど皆が歓声を上げ感心してる中、アイネだけは、
「 …スライムの姿のがいい… 」(ボソッ…)
と呟いていた。
( …スラ吉はオレの姿に変身してるわけで…つまり、アイネ的には、『 スラ吉 > オレ 』ってことになる…。 地味にショックなんだが…まぁ、いい…。 )
スラ吉は話を続けた。
「 …まぁ、自分で言うのも自慢みたいになっちゃうでヤンスが、ここまで完全に人間の姿に変身できるスライムってのは、実は そう多くないんでヤンス。 え~…あとは…ここアルファザードのスライムに関して言えば、知能は人間の子供並みにあって、教えれば人語も覚えるでヤンスよ。 まぁ、オイラの場合は、自分で言うのもアレでヤンスが、一般的なスライムより若干(?)知能が高めでヤンスが…。 とりあえず、そんなとこでヤンスかね。 」
一通り説明を終えると、(先ほどのアイネの呟きが聞こえていたのか、)スラ吉は再び元の大福型のスライムの姿に戻って、アイネの爆乳の下に抱っこさっれた。
…にしても、オレが説明しようかと思っていたことを、スラ吉が代わりに説明してくれた。
中々、有能なヤツだ。
スラ吉の説明を聞いて、リグザとフォンファンは…
「 マジかよ…。 …オレの故郷じゃ『本能で動く知能のない でっかいアメーバ』が一般的なスライムだから、まだ、(スラ吉がスライムということに)違和感バリバリだが…。 」
「 ウチの故郷のスライムも無知性のアメーバ型だから、(スラ吉がスライムということに)違和感を感じるアル…。 …にしても、まさかスライム(スラ吉)からスライムについて講義を受けるとは思わなかったアルよ…。 」
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