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77話
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「緊張が…」
「セイ大丈夫ですわ、私たちがついておりますから…ね?」
「ありがとうございます」
「到着いたしました」
「さぁ…皆様準備はよろしくって?」
「ええ、もちろんです!」
「私たちにマリアンヌ様もきっとお力をお貸ししてくださいます!」
「警備は万全です!!」
「ふふふっ…セイジュ様に手を出すということがどういうことか…教えて差し上げますわ!」
緊張するセイジュの手を優しく握り励ますアンジェと婚約者たちはセイジュが全員で移動できるようにと新たに作っていた真新しい馬車で王家主催の誕生祭参加のため王城へとついた。
======================================
「セイジュ君、このような時まで尽力してくれ感謝しているよ」
「い、いえ!このような大役をお任せくださってありがとうございます」
「慈愛と豊穣の神マリアンヌ様の誕生祭にふさわしい会場です、セイちゃん感謝いたします」
「い、いえ!慈愛と言われすぐ思い浮かんだのがエスメラルダ様とカリーナ様そして私の母だったもので…このような飾りつけになりました」
「まぁ!セイちゃんったら!ふふふ」
照れながら必死に理由を伝えたセイジュにエスメラルダはパァっと明るく優しい笑顔をむけた。
「しかしよくこれだけの花を用意できたな」
「はい、それはこのような時のために温室で育てているもので」
「な、なんとそうだったのか」
「はい、お茶会やパーティーなど年間に結構開催されるとお聞きして、ではそれ専用の花を育てようと思いまして」
「そ、そうか」
「はい」
「お兄様、セイ様はおじいさまから土地をお借りして温室をいくつもお作りなってくださったんです!今日の会場のお花はホーネット家の温室から持ってきたものなんですよ!」
「んん?ちょっとまってくれメリダ! セイジュ君…よもや…それぞれの家に温室があるのか?」
「え?そうですが…いつでもというわけではありませんが温室1棟で約1万から2万本ほどの花を育てています」
「そ、そうか…」
「お母様!ソフィアお姉さまも!お花が必要な時はいつでもおっしゃってくださいね!」
「ふふふ、ありがとうメリダ、セイちゃん」
「うれしいですメリダちゃん、セイジュ様もありがとうございます」
誕生祭がはじまり、参加者が自由にあいさつなどを行って会場中を歩き回る中、セイジュは国王リカルドの元へ挨拶に行き、そしてその周りには婚約者たちとその実家の者たちが地味に陣取っていてセイジュに近づけないようになっていた。
「セイよ大丈夫か?」
「はい、明日の準備もアンドレ料理長やセルジュさんと準備していたので万全です」
「くっくっく!それは感謝しているけど、君の体調のことを皆心配しているんだよ」
「え?僕は病気などはしておりませんが…」
「セイちゃん?お疲れじゃありませんか?」
「セイちゃん?無理だけはダメですよ?」
「ご心配していただきありがとうございます緊張で大変なだけで疲れは特に感じてません」
「お兄様?お姉さまも大丈夫ですわご安心ください私がしっかり休養も取らせております」
「さすがアンジェだね」
「当然ですわ、セイが物を作るため集中するとどうなるのか私が一番しっておりますもの」
「言葉の重みがちがうわ!さすがアンジェちゃんね!」
胸を張って言うアンジェリーナにホルマトロ家の面々は生暖かい笑顔をうかべていた。
その後もセイジュは婚約者たちの家に挨拶をしていった。
「アキュオス様…」
「ちっ!さすがに王城内で露骨なことはできない…様子だけ見て居よう」
「…はい」
アキュオスがセイジュ達の元に挨拶しに行った際、セイジュは一瞬アキュオスをみて驚いていたが、対応はすべて婚約者やその時いっしょにいたホマス家が対応しており、ほぼ接点がないまま誕生祭が進んでいった。
「セイジュ様お疲れ様です!」
「あ、皆さんも警備にあたってくださっていたんですか?」
「はい!王城の警備ならびにセイジュ様の安全は我らがしっかりお守りいたします!」
「僕などにそのような…過剰な戦力では…」
「いえ!我々グラドス、セイジュ様のためならば何でもしてみませ増すのでご安心ください!」
「あ、ありがとうございます。心強いです」
少し人ごみから離れようと会場のドアを開けてもらった瞬間、グラドスから派遣されている兵が二人セイジュの警備にあたり誰もセイジュに接することができなかった。
「くすっ…動きましたわ…」
「ん?どうしたんだい?カリン」
「セイジュ様が会場をお出になり後を追うようにアンジェリーナ様も会場をお出になられましたの」
「おいおい、二人とも別々に動いて大丈夫なのかい?」
「はい、アンジェリーナ様は作戦のためです…さて…そろそろですわ」
「ん?動いたようですよ」
「そのようですね…」
「では私たちも行きましょう!」
カリンからの目線で作戦を決行するためメリダ、カリン、マチルダがそれぞれぞの兄達をマーリンは言葉巧みに他の有力な貴族の娘たちを会場の外に連れ出した。
「フフン!まずは公爵の娘か…悪くない」
「んー…なかなかセイジュ様に接近できない…どうしよう…」
「ふふ…そろそろですわね」
アキュオスとダリアがそれぞれ別れアンジェリーナとセイジュを追いかけていてそれをアンジェリーナは気づいていてアンジェリーナも作戦を決行することにした。
「それではセイジュ様我々は少し離れさせていただきますがお気を付けください」
「ありがとうございます」
「チャンスだわ!」
グラドスの兵が顔を見合わせて頷いた後わざとらしくセイジュに声をかけその場を離れダリアはチャンスと見てセイジュに声をかけようと物陰から一歩踏み出した。
「お?止まった…よし!」
アキュオスは立ち止まったアンジェリーナに声をかけるため後ろから足早に歩き始めた。
「おぉ!これはこれは!」
「え?あら、探していましたのよ?」
アキュオスがアンジェリーナに声をかけるとアンジェリーナが振り返り笑顔を浮かべ行った。
「あら、奇遇ですわね…え?」
「あれ?アンジェリーナ様このような場所にどうなさいました?」
「セイを探しに来たのですわ、あら、アキュオス様それと…たしかあなたはダリア様だったかしら?」
「え?ええ、アンジェリーナ様、セイジュ様ごきげよう」
「どうも…奇遇ですね」
アキュオスが声をかけた瞬間、右の通路からセイジュがでてきてそれを追いかけたダリアが結果的にアキュオスの隣に立ち、アキュオスとダリア、アンジェリーナとセイジュという2対2の構図のようになった。
「お二人もご一緒にこちらでお休みになられてたのですわね」
「え!?いや!」
「あ、こちらにいらっしゃったのですね!」
アンジェリーナがアキュオスとダリアに声をかけアキュオスが焦りながら否定しようとしたことろにメリダ達が現れ声をかけた。
「セイ様、あまりお一人で移動しないでくださいね!」
「少々休憩をしようかと…あははは、すみません」
「あら、アキュオス様とダリア様もお二人でご休憩なさってたのですね」
「いえ、マーリン様、我々は…たまたま…」
「まぁ!お二人はそのようなご関係だったのですわね!」
「美男美女で素敵ですわぁ!」
「いえ!そのような間柄では…」
必死に取り繕おうとした二人に何も知らないマーリンに連れてこられた貴族の娘たちはアキュオスとダリアがそういう関係と勘違いし黄色い声を上げキャッキャと話し始めた。
「このような場所でお騒ぎしてもご迷惑になりますわ。皆さん会場へ行きましょう」
頃合いをみてアンジェリーナが声をかけるとアキュオスとダリアを置いて皆が会場へと移動した。
「ああ、お二人はごゆっくり!私たちもこれ以上野暮なことはしたくはないですからね」
最後にアメリアと腕を組み実ににこやかな笑顔をむけハンスがいった。
「アキュオス様とダリア様が親密なご関係だとはわからずご迷惑をおかけしてしまいましたね」
「ぷふっ!そうだね!今後は学園でもみんなきをつかってあげようじゃないか、アキュオス様はこちらにご滞在なさる期限があるからね」
自分の婚約を破棄しようとしていると聞いていた二人が恋仲だったことに驚いたが邪魔するような結果になったことにセイジュが申し訳なさそうにしているのをみてハンスがアメリアにつつかれ必死に笑いをこらえながら言うとその場にいた全員が笑顔でうなずき二人を祝福した。
「はぁ~…さすが我が妹というべきか…ハンス様は相変わらずですし…一気に疲れましたね」
「お兄様?女の戦いは向かい合って戦う前に勝負を決めてしまうものなのですわ」
「くっくっく!カリンの考え方は非常に素敵だな」
「はぁ~あなたに褒められてもこの場合まったくうれしくはないですね」
さわやかに心底たのしそうなハンスにスタークがため息をついて言った。
「セイジュ様と私たちの間を壊そうとしているんですもの…地獄に落とさないだけ優しいと思っていただきたいですわ」
「まぁ、あまりにも酷いことをしてくるようでしたらセイジュ様への不敬で各国から指名手配されてしまいますから…というかしますし逃がしません」
カリンとマチルダの言葉を聞き、スタークがげんなりしエドワードは妹がたのもしく成長したと満足げにうなずいていた。
===================================
「無事に届いてるといいですね」
「そうですわね」
王城での誕生祭が終わり、無事に邸宅へと帰ってきたセイジュ達がゆっくりと寝る前にお茶を飲みながら藩士をしていた。
「まさかセイ様がお姉さまたちの祖国に誕生祭のお祝いの品を送っていらっしゃるとはおもいませんでした!」
「色々、便宜を図っていただいておりますから…せめてこれくらいはさせていただかないと」
「教皇が驚いていらっしゃいました」
「教皇様にも色々おねがいしてしまいすみません」
「いいえ!大変うれしいです!」
セイジュがメーカーを賜った各国に誕生祭のお祝いとしていくつかの品物を送り、教皇には5つの国にある孤児院すべてにモンド商会を使い誕生祭で配るためのお菓子などを送るのを認めてほしい事と怪しまれないようできれば教皇様からも一筆名前をいただきたい旨の手紙を送り許可がでたので何台もの馬車で品物を各国に届けてもらっていた。
「いつか各国を回りその国々の方々と誕生祭などをやってみたいですね」
「そうですわね」
セイジュの言葉にアンジェリーナたちは未来を想像し笑顔でうなずいた。
「セイ大丈夫ですわ、私たちがついておりますから…ね?」
「ありがとうございます」
「到着いたしました」
「さぁ…皆様準備はよろしくって?」
「ええ、もちろんです!」
「私たちにマリアンヌ様もきっとお力をお貸ししてくださいます!」
「警備は万全です!!」
「ふふふっ…セイジュ様に手を出すということがどういうことか…教えて差し上げますわ!」
緊張するセイジュの手を優しく握り励ますアンジェと婚約者たちはセイジュが全員で移動できるようにと新たに作っていた真新しい馬車で王家主催の誕生祭参加のため王城へとついた。
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「セイジュ君、このような時まで尽力してくれ感謝しているよ」
「い、いえ!このような大役をお任せくださってありがとうございます」
「慈愛と豊穣の神マリアンヌ様の誕生祭にふさわしい会場です、セイちゃん感謝いたします」
「い、いえ!慈愛と言われすぐ思い浮かんだのがエスメラルダ様とカリーナ様そして私の母だったもので…このような飾りつけになりました」
「まぁ!セイちゃんったら!ふふふ」
照れながら必死に理由を伝えたセイジュにエスメラルダはパァっと明るく優しい笑顔をむけた。
「しかしよくこれだけの花を用意できたな」
「はい、それはこのような時のために温室で育てているもので」
「な、なんとそうだったのか」
「はい、お茶会やパーティーなど年間に結構開催されるとお聞きして、ではそれ専用の花を育てようと思いまして」
「そ、そうか」
「はい」
「お兄様、セイ様はおじいさまから土地をお借りして温室をいくつもお作りなってくださったんです!今日の会場のお花はホーネット家の温室から持ってきたものなんですよ!」
「んん?ちょっとまってくれメリダ! セイジュ君…よもや…それぞれの家に温室があるのか?」
「え?そうですが…いつでもというわけではありませんが温室1棟で約1万から2万本ほどの花を育てています」
「そ、そうか…」
「お母様!ソフィアお姉さまも!お花が必要な時はいつでもおっしゃってくださいね!」
「ふふふ、ありがとうメリダ、セイちゃん」
「うれしいですメリダちゃん、セイジュ様もありがとうございます」
誕生祭がはじまり、参加者が自由にあいさつなどを行って会場中を歩き回る中、セイジュは国王リカルドの元へ挨拶に行き、そしてその周りには婚約者たちとその実家の者たちが地味に陣取っていてセイジュに近づけないようになっていた。
「セイよ大丈夫か?」
「はい、明日の準備もアンドレ料理長やセルジュさんと準備していたので万全です」
「くっくっく!それは感謝しているけど、君の体調のことを皆心配しているんだよ」
「え?僕は病気などはしておりませんが…」
「セイちゃん?お疲れじゃありませんか?」
「セイちゃん?無理だけはダメですよ?」
「ご心配していただきありがとうございます緊張で大変なだけで疲れは特に感じてません」
「お兄様?お姉さまも大丈夫ですわご安心ください私がしっかり休養も取らせております」
「さすがアンジェだね」
「当然ですわ、セイが物を作るため集中するとどうなるのか私が一番しっておりますもの」
「言葉の重みがちがうわ!さすがアンジェちゃんね!」
胸を張って言うアンジェリーナにホルマトロ家の面々は生暖かい笑顔をうかべていた。
その後もセイジュは婚約者たちの家に挨拶をしていった。
「アキュオス様…」
「ちっ!さすがに王城内で露骨なことはできない…様子だけ見て居よう」
「…はい」
アキュオスがセイジュ達の元に挨拶しに行った際、セイジュは一瞬アキュオスをみて驚いていたが、対応はすべて婚約者やその時いっしょにいたホマス家が対応しており、ほぼ接点がないまま誕生祭が進んでいった。
「セイジュ様お疲れ様です!」
「あ、皆さんも警備にあたってくださっていたんですか?」
「はい!王城の警備ならびにセイジュ様の安全は我らがしっかりお守りいたします!」
「僕などにそのような…過剰な戦力では…」
「いえ!我々グラドス、セイジュ様のためならば何でもしてみませ増すのでご安心ください!」
「あ、ありがとうございます。心強いです」
少し人ごみから離れようと会場のドアを開けてもらった瞬間、グラドスから派遣されている兵が二人セイジュの警備にあたり誰もセイジュに接することができなかった。
「くすっ…動きましたわ…」
「ん?どうしたんだい?カリン」
「セイジュ様が会場をお出になり後を追うようにアンジェリーナ様も会場をお出になられましたの」
「おいおい、二人とも別々に動いて大丈夫なのかい?」
「はい、アンジェリーナ様は作戦のためです…さて…そろそろですわ」
「ん?動いたようですよ」
「そのようですね…」
「では私たちも行きましょう!」
カリンからの目線で作戦を決行するためメリダ、カリン、マチルダがそれぞれぞの兄達をマーリンは言葉巧みに他の有力な貴族の娘たちを会場の外に連れ出した。
「フフン!まずは公爵の娘か…悪くない」
「んー…なかなかセイジュ様に接近できない…どうしよう…」
「ふふ…そろそろですわね」
アキュオスとダリアがそれぞれ別れアンジェリーナとセイジュを追いかけていてそれをアンジェリーナは気づいていてアンジェリーナも作戦を決行することにした。
「それではセイジュ様我々は少し離れさせていただきますがお気を付けください」
「ありがとうございます」
「チャンスだわ!」
グラドスの兵が顔を見合わせて頷いた後わざとらしくセイジュに声をかけその場を離れダリアはチャンスと見てセイジュに声をかけようと物陰から一歩踏み出した。
「お?止まった…よし!」
アキュオスは立ち止まったアンジェリーナに声をかけるため後ろから足早に歩き始めた。
「おぉ!これはこれは!」
「え?あら、探していましたのよ?」
アキュオスがアンジェリーナに声をかけるとアンジェリーナが振り返り笑顔を浮かべ行った。
「あら、奇遇ですわね…え?」
「あれ?アンジェリーナ様このような場所にどうなさいました?」
「セイを探しに来たのですわ、あら、アキュオス様それと…たしかあなたはダリア様だったかしら?」
「え?ええ、アンジェリーナ様、セイジュ様ごきげよう」
「どうも…奇遇ですね」
アキュオスが声をかけた瞬間、右の通路からセイジュがでてきてそれを追いかけたダリアが結果的にアキュオスの隣に立ち、アキュオスとダリア、アンジェリーナとセイジュという2対2の構図のようになった。
「お二人もご一緒にこちらでお休みになられてたのですわね」
「え!?いや!」
「あ、こちらにいらっしゃったのですね!」
アンジェリーナがアキュオスとダリアに声をかけアキュオスが焦りながら否定しようとしたことろにメリダ達が現れ声をかけた。
「セイ様、あまりお一人で移動しないでくださいね!」
「少々休憩をしようかと…あははは、すみません」
「あら、アキュオス様とダリア様もお二人でご休憩なさってたのですね」
「いえ、マーリン様、我々は…たまたま…」
「まぁ!お二人はそのようなご関係だったのですわね!」
「美男美女で素敵ですわぁ!」
「いえ!そのような間柄では…」
必死に取り繕おうとした二人に何も知らないマーリンに連れてこられた貴族の娘たちはアキュオスとダリアがそういう関係と勘違いし黄色い声を上げキャッキャと話し始めた。
「このような場所でお騒ぎしてもご迷惑になりますわ。皆さん会場へ行きましょう」
頃合いをみてアンジェリーナが声をかけるとアキュオスとダリアを置いて皆が会場へと移動した。
「ああ、お二人はごゆっくり!私たちもこれ以上野暮なことはしたくはないですからね」
最後にアメリアと腕を組み実ににこやかな笑顔をむけハンスがいった。
「アキュオス様とダリア様が親密なご関係だとはわからずご迷惑をおかけしてしまいましたね」
「ぷふっ!そうだね!今後は学園でもみんなきをつかってあげようじゃないか、アキュオス様はこちらにご滞在なさる期限があるからね」
自分の婚約を破棄しようとしていると聞いていた二人が恋仲だったことに驚いたが邪魔するような結果になったことにセイジュが申し訳なさそうにしているのをみてハンスがアメリアにつつかれ必死に笑いをこらえながら言うとその場にいた全員が笑顔でうなずき二人を祝福した。
「はぁ~…さすが我が妹というべきか…ハンス様は相変わらずですし…一気に疲れましたね」
「お兄様?女の戦いは向かい合って戦う前に勝負を決めてしまうものなのですわ」
「くっくっく!カリンの考え方は非常に素敵だな」
「はぁ~あなたに褒められてもこの場合まったくうれしくはないですね」
さわやかに心底たのしそうなハンスにスタークがため息をついて言った。
「セイジュ様と私たちの間を壊そうとしているんですもの…地獄に落とさないだけ優しいと思っていただきたいですわ」
「まぁ、あまりにも酷いことをしてくるようでしたらセイジュ様への不敬で各国から指名手配されてしまいますから…というかしますし逃がしません」
カリンとマチルダの言葉を聞き、スタークがげんなりしエドワードは妹がたのもしく成長したと満足げにうなずいていた。
===================================
「無事に届いてるといいですね」
「そうですわね」
王城での誕生祭が終わり、無事に邸宅へと帰ってきたセイジュ達がゆっくりと寝る前にお茶を飲みながら藩士をしていた。
「まさかセイ様がお姉さまたちの祖国に誕生祭のお祝いの品を送っていらっしゃるとはおもいませんでした!」
「色々、便宜を図っていただいておりますから…せめてこれくらいはさせていただかないと」
「教皇が驚いていらっしゃいました」
「教皇様にも色々おねがいしてしまいすみません」
「いいえ!大変うれしいです!」
セイジュがメーカーを賜った各国に誕生祭のお祝いとしていくつかの品物を送り、教皇には5つの国にある孤児院すべてにモンド商会を使い誕生祭で配るためのお菓子などを送るのを認めてほしい事と怪しまれないようできれば教皇様からも一筆名前をいただきたい旨の手紙を送り許可がでたので何台もの馬車で品物を各国に届けてもらっていた。
「いつか各国を回りその国々の方々と誕生祭などをやってみたいですね」
「そうですわね」
セイジュの言葉にアンジェリーナたちは未来を想像し笑顔でうなずいた。
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