歪み。歪ませ、元通り。

一緒に死んで

【前編】きょーだいあい

ねえ、すきだよー！！

大好きだよー！！！

僕がいっつも思ってる事。


「…なんで伝わらないのかな。僕はすきなのに、なんで優ゆうは嫌いなの？」

本当に悩んでるの。

だけど優は苛立った声で僕に言います。


「それ…何度目。答え飽きたんだけど、俺の方が大好きだよーっで何回言えばわかんの。」


煙草を吸っていた優は、僕の顔にふうっと煙を吹きかけてきました。


「あっはは！！くさーい。でも、好き。愛されてる感じ！」

僕が笑うと、優しい顔をして、僕にキスしてくれました。


「…もう、やめにしよう。俺たち。」















え。







聞き間違えた。




「え、え…？」




優は黙って俯きます。











最悪の気持ちです。











「僕、悪い事した！？…ごめん、ごめんね！！そんな事言わないでよ！ねえ！！！」









僕は泣いちゃいました。
優と離れるなんて考えられません。
だって、優は、 





僕のヒーローで、いつも守ってくれる、優しいお兄ちゃんです。













「湊みなと。…もう俺なんかと居るな。俺は……分かるだろ？……。」



分かんないよ。 
知らないよどうだっていい。












「俺は！！！！
……………俺は、人を殺したんだ。親を、殺したんだ。……もう、駄目なんだ。」










？？？






あれ…

ああなんだ。


てっきり僕の事、本当に嫌いになったのかと思った。

安心安心です。


僕は安堵しました。


「………そんな事かあ、優が僕のためにやってくれた事じゃん。全然恐れる事なんかないよ。」


僕は、震える優の手にそっと触れます。
そんな事どうだっていいのにね！




ねえ、僕はずーっと優が好きなんだ！

はやく分かって！！