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第5章 嵐
第5章 嵐 第4話*
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激しい夜だった。何度も求められた。
世界の全ての目から隠すかのように抱きしめられ、奥の奥まで突かれる。体中にキスの雨が降る。食べられてしまいそうで怖くなるくらい。後ろからも……ぷっくり膨れた敏感なところを弄りながら「気持ちいいか?」って聞かれて、恥ずかしくて答えられない。
「衣純? 返事は」
私を満たす太くて長い、硬いものが、緩やかに動きを止めてしまった。
「や……いじわる……」
「言わないとこのままだぞ……ほら」
大好きな指が、突起をとんとん叩く。
「腰がおねだりしてる……欲しいなら、はっきり口で言わないとな?」
耳元で囁かれて、羞恥心を刺激される。
「溢れてきた。言葉責め、好きだったもんな」
そういう風に、あなたが教えたくせに……。
「きもち、いい……もっと、欲しい……恭一郎の」
「いい子だ」
耳にキスされて、熱い塊が再び動き始めた。
「あ、あぁっ……」
脳が痺れるくらい、気持ちいい……。
「こっちは?」
両手が胸に伸びてきて、包まれる。
「ン……そこも、して……」
「かしこまりました、お姫様」
体内を擦るものは熱くて激しいのに、乳房やツンと立ったところに触れる手は、泣きたくなるくらい優しい。ひとつひとつ、確かめられているみたい。教えたこと、忘れてないよな?って……。
肩に、うなじに、所有印が増えていく。止める間も、止めるつもりもなかった。私に執着してくれてる……ごめんね、一人にして……。
「あ、ぁ――――」
肩に噛みつかれた瞬間、私の体がうねった。ぎゅっと抱きしめられる。彼は私に自身を強く締め付けられながら、なおも動き続け……限界寸前で引き抜いた。
「うっ……」
達した時の声を聞きながら、私はシーツの上に崩れ落ちた。
「はぁ、はぁ……」
突っ伏して呼吸を整えていると、お尻に飛び散ったものをさっと拭き取られた。全部私の中で受け止められる関係だったら、いいのにな……。
雨の中の涙は、恭一郎の激情で押し流された。全部綺麗だ、って言い聞かせるように愛してくれた。
畳の上に広がった布団の中、今は彼の胸に優しく抱かれている。体をぶつけ合ったあとのこの時間、懐かしい。瞳の奥の炎にもっと応えたくて、頬を寄せて甘える。「今日はここまで。寝ろ」って言われるのも、頭から背中へかけて撫でてくれるのも、あの頃と同じ。
でも、少し違う。炎は前より大きい。高校生の私は、立ち尽くして燃やし尽くされてしまったけど、今の私は一緒に燃えている。彼の火を分けてもらって、それを燃やし続ける場所が私の中に見つかったような……うん、そんな感覚。それが正しいことなのかどうかは、分からないけど。
もうちょっと、話したい。見つめると、髪にキスして、とても切ない目をされた。
「見合いした、って聞いた」
「あ……うん」
ドキッとした。
「麻衣さんと……お前のお母さんと手続きしてる時、聞かずにはいられなかった。娘さんはお元気ですかってな。そしたら大学のことを少し話してくれて、『勉強ばっかりでねぇ。息抜きにお見合いさせたら気が合ったみたいで』って……そのあと、言葉を濁してた」
「……それで?」
「『まあ一度ご縁ができれば、あとどうなるかなんて分かんないしね』って言ってた」
「お母さん、また適当なことを……」
「そいつとうまくいけばいい、って……幸せになれよって、一応は本気で願ってた」
「一応なんだ?」
「今思えばな。やっぱり無理だ……ごめんな」
「ううん……嬉しい」
物凄く嬉しい。
「あのね。その人、会社の取引相手で私も担当になったんだけど、今は何もないから」
「いいやつなんだろ?」
「うん。王子様みたいな人でね……私に、自由になってほしいって言ってた」
「何者だよ、そいつ。いくつだ」
「私よりひとつ下」
「はー……若くてもそこまで言えるやつもいるってのに、俺は」
指で頬を、顎のラインをなぞられた。ゾクッとする。執着を思い知らせるかのような触り方。
「またお前を閉じ込めちまったな」
「うぅん」
私は何度も首を横に振った。
この腕だけが現実で、ほかのことが全部夢だったら、簡単なのに。この家にずっと二人でこもっていたら、私と恭一郎が結ばれることが許される日が来るかもしれない。でも……朝は来る。
世界の全ての目から隠すかのように抱きしめられ、奥の奥まで突かれる。体中にキスの雨が降る。食べられてしまいそうで怖くなるくらい。後ろからも……ぷっくり膨れた敏感なところを弄りながら「気持ちいいか?」って聞かれて、恥ずかしくて答えられない。
「衣純? 返事は」
私を満たす太くて長い、硬いものが、緩やかに動きを止めてしまった。
「や……いじわる……」
「言わないとこのままだぞ……ほら」
大好きな指が、突起をとんとん叩く。
「腰がおねだりしてる……欲しいなら、はっきり口で言わないとな?」
耳元で囁かれて、羞恥心を刺激される。
「溢れてきた。言葉責め、好きだったもんな」
そういう風に、あなたが教えたくせに……。
「きもち、いい……もっと、欲しい……恭一郎の」
「いい子だ」
耳にキスされて、熱い塊が再び動き始めた。
「あ、あぁっ……」
脳が痺れるくらい、気持ちいい……。
「こっちは?」
両手が胸に伸びてきて、包まれる。
「ン……そこも、して……」
「かしこまりました、お姫様」
体内を擦るものは熱くて激しいのに、乳房やツンと立ったところに触れる手は、泣きたくなるくらい優しい。ひとつひとつ、確かめられているみたい。教えたこと、忘れてないよな?って……。
肩に、うなじに、所有印が増えていく。止める間も、止めるつもりもなかった。私に執着してくれてる……ごめんね、一人にして……。
「あ、ぁ――――」
肩に噛みつかれた瞬間、私の体がうねった。ぎゅっと抱きしめられる。彼は私に自身を強く締め付けられながら、なおも動き続け……限界寸前で引き抜いた。
「うっ……」
達した時の声を聞きながら、私はシーツの上に崩れ落ちた。
「はぁ、はぁ……」
突っ伏して呼吸を整えていると、お尻に飛び散ったものをさっと拭き取られた。全部私の中で受け止められる関係だったら、いいのにな……。
雨の中の涙は、恭一郎の激情で押し流された。全部綺麗だ、って言い聞かせるように愛してくれた。
畳の上に広がった布団の中、今は彼の胸に優しく抱かれている。体をぶつけ合ったあとのこの時間、懐かしい。瞳の奥の炎にもっと応えたくて、頬を寄せて甘える。「今日はここまで。寝ろ」って言われるのも、頭から背中へかけて撫でてくれるのも、あの頃と同じ。
でも、少し違う。炎は前より大きい。高校生の私は、立ち尽くして燃やし尽くされてしまったけど、今の私は一緒に燃えている。彼の火を分けてもらって、それを燃やし続ける場所が私の中に見つかったような……うん、そんな感覚。それが正しいことなのかどうかは、分からないけど。
もうちょっと、話したい。見つめると、髪にキスして、とても切ない目をされた。
「見合いした、って聞いた」
「あ……うん」
ドキッとした。
「麻衣さんと……お前のお母さんと手続きしてる時、聞かずにはいられなかった。娘さんはお元気ですかってな。そしたら大学のことを少し話してくれて、『勉強ばっかりでねぇ。息抜きにお見合いさせたら気が合ったみたいで』って……そのあと、言葉を濁してた」
「……それで?」
「『まあ一度ご縁ができれば、あとどうなるかなんて分かんないしね』って言ってた」
「お母さん、また適当なことを……」
「そいつとうまくいけばいい、って……幸せになれよって、一応は本気で願ってた」
「一応なんだ?」
「今思えばな。やっぱり無理だ……ごめんな」
「ううん……嬉しい」
物凄く嬉しい。
「あのね。その人、会社の取引相手で私も担当になったんだけど、今は何もないから」
「いいやつなんだろ?」
「うん。王子様みたいな人でね……私に、自由になってほしいって言ってた」
「何者だよ、そいつ。いくつだ」
「私よりひとつ下」
「はー……若くてもそこまで言えるやつもいるってのに、俺は」
指で頬を、顎のラインをなぞられた。ゾクッとする。執着を思い知らせるかのような触り方。
「またお前を閉じ込めちまったな」
「うぅん」
私は何度も首を横に振った。
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