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22 ヒロインと悪役令嬢? 後
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明け方、騎士たちがジルの牢にやってきて、手枷と目隠しをされてから乗せられた馬車は、北の森へと向かって走りだした。
馬車から降ろされ、北の森を追いたてられるように歩かされたあと、突然なんの気配もしなくなった。
ここで死ぬらしい、とジルは直感した。そして何かの動物の、枯れ葉を踏む足音が近づいてくる。せめてもと手枷がはまった手を持ちあげて目隠しを取った。
するとそこには――――動物ではなく黒いローブを着た男性が立っていた。ジルは彼を執行人だと思って後ずさった。男性はそれを見て眉を下げ、なだめるように胸の前で掌を下にして数回上下させた。
「怖がらなくていい。君を助けにきた。俺は冒険者のケイという」
ケイと名乗った男性はタグを見せてきた。そしてローブのフードを取った。黒い髪と紫の瞳の、穏やかそうなどこにでもいる普通の男性だった。
「今から魔獣を呼ぶけど、襲ったりしないから怖がらないで。その子が結界で君を守るからね」
恐る恐るかろうじて頷くと、大きな銀狐がのっそり姿を表した。ジルは口を手で覆って悲鳴をこらえた。
「騒がないでくれてありがとう」
それからケイは袋を渡して口早にこう言った。
「聖獣シスイに頼まれたんだ。これはお金。一時的に森の小屋に避難してほしい」
「えっ、本当に!? 助けてくださるの? シスイ様が……」
ジルはいつもエングリット王子の横にいた真っ白いふわふわの大きな獣を思いうかべて、感謝の言葉を捧げた。
「いちおう生活用品は揃えたが、いるものがあれば銀毛に頼んで護衛してもらって買い物してくれ。銀毛は結界をここに張っているから安心していい。ほとぼりが冷めたらここを出るように、とシスイの指示だ。すぐに冤罪は晴れるからね。ここは時が進まないからご家族に早く会いに行ってあげて」
一度に言われてジルはよく飲み込めなかったがシスイが助けてくれたことはわかった。
「あと……シスイは言葉が通じるんだ。君に、力が及ばず申し訳なかったと伝えてほしいと頼まれた」
一瞬ケイが泣きだすのではないかと思い、ジルは慌てた。
「いいえ! 恩人ですわ! 感謝いたしますとお伝えください」
ケイはちょっと皮肉げに口をゆがめた。
「それはご自分で。……では目を閉じてもらってもいいかな?」
ケイは優しい穏やかな声でそう頼んできた。ジルはなぜか安心して目を閉じた。
そして次に目を開けたときには目の前に小さな小屋があって、銀毛と二人になっていた。いや、さらに白い大きな犬、じゃなくて聖獣シスイがいっしょだった。
「ケイさん!?」
シルはきょろきょろと見まわしたがすでにケイは姿を消していた。諦めてシスイの前に膝をついた。
「シスイ様、助けていただきありがとうございます」
「わっふ!!」
気にすんな! とでもいうように明るくジルに返事をし、二匹は案内するように振りかえりながら小屋に入っていく。小屋は小さいが清潔で、必要なものはすべて揃っていた。二階に登って寝室を確認し、窓を開けて庭を見おろすと、庭の中に小さな畑まである。
「昨日まで人が住んでいたみたいだわ」
ひととおり家の中を確認し終わると、小さな台所に戻った。すぐ外には井戸もあるようだし、水の魔石も豊富にある。貯蔵庫も満タンだ。
「シスイ様、ありがとうございます」
ジルは礼を言った。シスイはしょんぼりとそれを聞いている。こんなことになって自分にもがっかりしているのだ。
謝罪の気持ちを込めてジルを見れば、ふわりと白い手で撫でられた。
「シスイ様は悪くないわ。私のために本当にありがとう」
シスイが人間だったらそこで真っ赤になっていただろう。シスイは熱を外に出すために、口を開けて熱い息を吐いた。
シスイはエングリット王子が十七歳のときに転移してきた。
ちょうど卒業する年、急にジルのことばかり話すようになったので、不安になって学園に行ってみることにした。幸い何度も行ったことがあるので転移で入れる。エングリット王子は驚いていたが、使い魔として登録し、そばに置いておくことにした。
エングリット王子の話のとおり、ジルはうつくしく柔らかい雰囲気の少女だった。反対に婚約者のフィーネリアのほうは美人だがきつい印象を受ける。
「ジル! 昼食をともに……」
ジルを見つけたエングリット王子はそのたおやかな手を握らんばかりの勢いで近寄っていった。
シスイは止めねば! と、わうわう! と吠えて後ろ足で立ち、エングリット王子の胸に手を乗せた。
「こらこら。お前もいっしょだぞ」などと戯れているうちにジルはその場から立ちさってしまっていた。
「む、聞こえなかったか。惜しいことをした」
このようなことが数度あって、シスイの努力でなにごともなくエングリット王子は卒業していった。
(あー、良かった。大変なことになるところだった。エングリットにも困ったもんだよ)
ところがである。ジルが聖女として王宮にあがってきてしまった。シスイとしても青天の霹靂である。当然、王や側近、大臣たちまでがエングリット王子をいさめた。
しかしエングリット王子はやってしまった。
「フィーネリア、心配はいらぬ。お前もきちんと娶るつもりだ。この国では第三王妃まで持てるからの」
「では、ではわたくしに第二王妃になれと?」
「そうなるであろうの。しかし聖女には王妃の実務はさせぬ。聖女の仕事をやってもらうことになる。実質、第一王妃の役割を務めるのはお前だ」
この会話のあと、ジルが偽物だった証拠が出てしまったのである。もちろん周りはガルバン公爵を疑った。だが本当に偽物なのかもしれない。決定的な証拠は身分のないジルに不利なものだった。
さらにはフィーネリアが本当の聖女であり、ジルがその功績を横取りしたとまで言われはじめていた。
シスイはエングリット王子の発言を聞いたときから、自分が使っていた北の森の小屋にジルを匿うと決め、準備を始めていた。
ジルの身の危険も感じたが、それよりもジルが誰かのものになると思うとなぜかひどい焦燥感にかられた。
小屋全体に浄化をかけ、新しい寝具を入れ、台所を整備し、生活用品や食料品を大量に揃えた。
銀毛にもジルを守るようによくよくいい聞かせた。
そして帰ってきてみればジルは牢に入れられていた。
なんとかしてエングリット王子について牢を見にいくと、やつれてなおもうつくしいジルがそこにいた。
「刑が決まった。北の森への追放だ」
エングリット王子の言葉にシスイはカッとなった。
(お前がジルを構うからだ! もう王族の面倒なんて見るもんか!)
二百年近く何代にも渡って王族を守護してきたシスイだったが、もしも次があってももうやめると決めたのだった。
執行の日、シスイは馬車を追って走った。目立たないようあとをつけ、騎士がいなくなってからジルに声をかけた。
目を閉じさせて転移をしてからシスイになる。ジルに説明をするために必要に迫られてケイになっただけだったからだ。
ジルが気にいるか不安だったが、幸いにもジルはすごくよろこんでくれた。特に庭の畑が気に入ったようだ。これがのちに『北の森の魔女』と呼ばれることに繋がったのだった……。
それからシスイは証拠集めの傍らせっせと食料品を持って小屋に通った。転移でジルを家族のもとへ届け、無事を知らせたりもした。泣いてよろこぶ家族に、シスイは身が引きしまる思いだった。
自暴自棄になったエングリット王子はあてにならず、シスイはひとりで奔走していた。そしてついに冤罪を晴らすことに成功し、ガルバン親子を失脚させたのだった。
幸せな気持ちでジルのもとに向かったシスイだったが、ジルのもとへはたどり着くことができなかった。
シスイが来なくなったので、心配したジルはローブを被って王都に出かけていき、そこで冤罪が晴れたことを知った。しかしジルはそのまま公に名乗り出ることはなく、あいかわらず北の森の小屋で銀毛と暮らした。
「シスイ様、いまごろ何をなさっているかしら?」
約六十年後のその日、そう考えながら森でレベル上げをして帰ってきたジルは、家の中を覗く白い影を見つけたのだった。
馬車から降ろされ、北の森を追いたてられるように歩かされたあと、突然なんの気配もしなくなった。
ここで死ぬらしい、とジルは直感した。そして何かの動物の、枯れ葉を踏む足音が近づいてくる。せめてもと手枷がはまった手を持ちあげて目隠しを取った。
するとそこには――――動物ではなく黒いローブを着た男性が立っていた。ジルは彼を執行人だと思って後ずさった。男性はそれを見て眉を下げ、なだめるように胸の前で掌を下にして数回上下させた。
「怖がらなくていい。君を助けにきた。俺は冒険者のケイという」
ケイと名乗った男性はタグを見せてきた。そしてローブのフードを取った。黒い髪と紫の瞳の、穏やかそうなどこにでもいる普通の男性だった。
「今から魔獣を呼ぶけど、襲ったりしないから怖がらないで。その子が結界で君を守るからね」
恐る恐るかろうじて頷くと、大きな銀狐がのっそり姿を表した。ジルは口を手で覆って悲鳴をこらえた。
「騒がないでくれてありがとう」
それからケイは袋を渡して口早にこう言った。
「聖獣シスイに頼まれたんだ。これはお金。一時的に森の小屋に避難してほしい」
「えっ、本当に!? 助けてくださるの? シスイ様が……」
ジルはいつもエングリット王子の横にいた真っ白いふわふわの大きな獣を思いうかべて、感謝の言葉を捧げた。
「いちおう生活用品は揃えたが、いるものがあれば銀毛に頼んで護衛してもらって買い物してくれ。銀毛は結界をここに張っているから安心していい。ほとぼりが冷めたらここを出るように、とシスイの指示だ。すぐに冤罪は晴れるからね。ここは時が進まないからご家族に早く会いに行ってあげて」
一度に言われてジルはよく飲み込めなかったがシスイが助けてくれたことはわかった。
「あと……シスイは言葉が通じるんだ。君に、力が及ばず申し訳なかったと伝えてほしいと頼まれた」
一瞬ケイが泣きだすのではないかと思い、ジルは慌てた。
「いいえ! 恩人ですわ! 感謝いたしますとお伝えください」
ケイはちょっと皮肉げに口をゆがめた。
「それはご自分で。……では目を閉じてもらってもいいかな?」
ケイは優しい穏やかな声でそう頼んできた。ジルはなぜか安心して目を閉じた。
そして次に目を開けたときには目の前に小さな小屋があって、銀毛と二人になっていた。いや、さらに白い大きな犬、じゃなくて聖獣シスイがいっしょだった。
「ケイさん!?」
シルはきょろきょろと見まわしたがすでにケイは姿を消していた。諦めてシスイの前に膝をついた。
「シスイ様、助けていただきありがとうございます」
「わっふ!!」
気にすんな! とでもいうように明るくジルに返事をし、二匹は案内するように振りかえりながら小屋に入っていく。小屋は小さいが清潔で、必要なものはすべて揃っていた。二階に登って寝室を確認し、窓を開けて庭を見おろすと、庭の中に小さな畑まである。
「昨日まで人が住んでいたみたいだわ」
ひととおり家の中を確認し終わると、小さな台所に戻った。すぐ外には井戸もあるようだし、水の魔石も豊富にある。貯蔵庫も満タンだ。
「シスイ様、ありがとうございます」
ジルは礼を言った。シスイはしょんぼりとそれを聞いている。こんなことになって自分にもがっかりしているのだ。
謝罪の気持ちを込めてジルを見れば、ふわりと白い手で撫でられた。
「シスイ様は悪くないわ。私のために本当にありがとう」
シスイが人間だったらそこで真っ赤になっていただろう。シスイは熱を外に出すために、口を開けて熱い息を吐いた。
シスイはエングリット王子が十七歳のときに転移してきた。
ちょうど卒業する年、急にジルのことばかり話すようになったので、不安になって学園に行ってみることにした。幸い何度も行ったことがあるので転移で入れる。エングリット王子は驚いていたが、使い魔として登録し、そばに置いておくことにした。
エングリット王子の話のとおり、ジルはうつくしく柔らかい雰囲気の少女だった。反対に婚約者のフィーネリアのほうは美人だがきつい印象を受ける。
「ジル! 昼食をともに……」
ジルを見つけたエングリット王子はそのたおやかな手を握らんばかりの勢いで近寄っていった。
シスイは止めねば! と、わうわう! と吠えて後ろ足で立ち、エングリット王子の胸に手を乗せた。
「こらこら。お前もいっしょだぞ」などと戯れているうちにジルはその場から立ちさってしまっていた。
「む、聞こえなかったか。惜しいことをした」
このようなことが数度あって、シスイの努力でなにごともなくエングリット王子は卒業していった。
(あー、良かった。大変なことになるところだった。エングリットにも困ったもんだよ)
ところがである。ジルが聖女として王宮にあがってきてしまった。シスイとしても青天の霹靂である。当然、王や側近、大臣たちまでがエングリット王子をいさめた。
しかしエングリット王子はやってしまった。
「フィーネリア、心配はいらぬ。お前もきちんと娶るつもりだ。この国では第三王妃まで持てるからの」
「では、ではわたくしに第二王妃になれと?」
「そうなるであろうの。しかし聖女には王妃の実務はさせぬ。聖女の仕事をやってもらうことになる。実質、第一王妃の役割を務めるのはお前だ」
この会話のあと、ジルが偽物だった証拠が出てしまったのである。もちろん周りはガルバン公爵を疑った。だが本当に偽物なのかもしれない。決定的な証拠は身分のないジルに不利なものだった。
さらにはフィーネリアが本当の聖女であり、ジルがその功績を横取りしたとまで言われはじめていた。
シスイはエングリット王子の発言を聞いたときから、自分が使っていた北の森の小屋にジルを匿うと決め、準備を始めていた。
ジルの身の危険も感じたが、それよりもジルが誰かのものになると思うとなぜかひどい焦燥感にかられた。
小屋全体に浄化をかけ、新しい寝具を入れ、台所を整備し、生活用品や食料品を大量に揃えた。
銀毛にもジルを守るようによくよくいい聞かせた。
そして帰ってきてみればジルは牢に入れられていた。
なんとかしてエングリット王子について牢を見にいくと、やつれてなおもうつくしいジルがそこにいた。
「刑が決まった。北の森への追放だ」
エングリット王子の言葉にシスイはカッとなった。
(お前がジルを構うからだ! もう王族の面倒なんて見るもんか!)
二百年近く何代にも渡って王族を守護してきたシスイだったが、もしも次があってももうやめると決めたのだった。
執行の日、シスイは馬車を追って走った。目立たないようあとをつけ、騎士がいなくなってからジルに声をかけた。
目を閉じさせて転移をしてからシスイになる。ジルに説明をするために必要に迫られてケイになっただけだったからだ。
ジルが気にいるか不安だったが、幸いにもジルはすごくよろこんでくれた。特に庭の畑が気に入ったようだ。これがのちに『北の森の魔女』と呼ばれることに繋がったのだった……。
それからシスイは証拠集めの傍らせっせと食料品を持って小屋に通った。転移でジルを家族のもとへ届け、無事を知らせたりもした。泣いてよろこぶ家族に、シスイは身が引きしまる思いだった。
自暴自棄になったエングリット王子はあてにならず、シスイはひとりで奔走していた。そしてついに冤罪を晴らすことに成功し、ガルバン親子を失脚させたのだった。
幸せな気持ちでジルのもとに向かったシスイだったが、ジルのもとへはたどり着くことができなかった。
シスイが来なくなったので、心配したジルはローブを被って王都に出かけていき、そこで冤罪が晴れたことを知った。しかしジルはそのまま公に名乗り出ることはなく、あいかわらず北の森の小屋で銀毛と暮らした。
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