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38 ギルド長の指名依頼
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ギルド長のシドにギルド長室に連れてこられた慧吾は、表面上では椅子に静かに収まってお茶を飲んでいた。内心ではアレがバレたのかコレがバレたのかとドキドキである。
「おまえ……収納が使えるそうだな」
慧吾は少しだけほっとした。それなら依頼の話かもしれない。しかしシドは依然として眉を険しく顰めたままだ。
「しかも魔石を大量に欲しがっている。何に使う? 調べた限りではそれらは流通はしていないようだが、万一のことがあっては困る」
厳しい目つきでシドは慧吾を睨みつけた。慧吾は大量に買うと疑われるなどと思っておらず面食らっている。そのへんは日本人の発想で、悪い人間がいるというのを真っ先に考えつかないからだろう。
「えっと、すみません。ちょっと個人的な実験に使っていまして。魔石の研究っていうか……。役に立つものを作ろうかと思っているんです」
困惑しきった様子の慧吾にシドは少しだけ態度を和らげた。
「何にせよ、俺の目が光っていることを忘れるな」
「は、はい……」
慧吾は素直に返事をした。それを見たシドは満足げに足を組んだ。そしてカップを持ってお茶を一口すすると話題を変えた。
「ところで、ダンジョンは知っているな?」
「はい」
「この付近では北の森に沿ってずっと西北に馬車で行った先に『トーリア迷宮』というのがある。朝出ると翌日の昼頃に着く距離だ。明日Bランクパーティが『黒狼』がダンジョンに行く。おまえは荷物持ちとしてついて行け。報酬は取った魔石の四分の一だ」
魔石が五十個欲しかったら魔獣を二百匹倒さなければならない計算だ。しかもめんどくさい。それでもギルド長じきじきの依頼はまず断れないと思っていい。
そのうえ、ジルと恋人同士になったとたんに離れ離れだ。行き帰りだけでも三日はかかる。ダンジョンに泊まるとなればもっとかかってしまう。慧吾はがっくりとうなだれて承諾した。
せっかく王都に出てきたので夕食の材料を買い、台所にそれを並べながらジルに昼間のことを報告をした。
「ごめんな。またひとりにして」
「ううん。断れないんじゃしょうがないわ。でも……大丈夫だと思うけど気をつけてね」
エプロンをつけながらの『気をつけてね』の破壊力に慧吾は大きく目を見開き、しばし動きを止めた。それから顔を両手で覆いブツブツと小さな声で文句を垂れはじめた。
「うう~、なんでだよ、かわいいよ。行きたくない……」
翌日の早朝、慧吾が出かけようとしていると、ジルが見送りに来てくれた。
「あのね、これ作ったの。良かったらみなさんで召しあがって」
と、なんと鍋いっぱいのスープを作ってくれたらしい。慧吾は驚きと感激で思わずジルを抱きしめた。
「ありがとう! これで楽しみができた。行ってくるね」
「おおげさね、もう。行ってらっしゃい」
ジルは笑いながらぽんぽんと慧吾の背中を叩いた。
慧吾は気持ちを切り替え、待ち合わせ場所に向かった。そこにはすでに馬車があり、三人の若い男性が待っていた。
「お待たせしました。『黒狼』さんですか? 俺はDランクのケイです」
慧吾が自己紹介をするとひとりの男性が進みでた。黒目黒髪の、なんとなく勇者を連想させる男だ。
「俺がリーダーのジャス、剣士だ。敬語は苦手なんで気楽に頼む」
「わかった。よろしく」
次に灰色の髪の狼のような男がその場で軽く手を挙げた。
「俺はパリス、同じく剣士」
「よろしく」
その次はローブを着た紺色の髪の男――というより男の子といっていいくらい若い――がぺこりと頭を下げた。
「魔術師のイオ。得意なのは火魔法と風魔法。よろしくね」
「すごいな。よろしく」
ひととおり紹介し終わると、さっそく馬車に乗りこむ。馬車の中は武器や野営に必要な品もいっしょに乗っていた。食料品に気づいた慧吾は傷まないようそれも収納に入れた。
御者はこの三人で交代でやるらしい。最初は狼っぽいパリスだ。勇者っぽいリーダーのジャスは慧吾に契約内容についての説明をしなければならない。
「今回は無理を言って引きうけてもらった。ありがとう」
ジャスは男らしい仕草で頭を下げた。
「あ、いや。俺も魔石が欲しかったからな」
「そうらしいな。大量に買っているとか。俺たちも助かってる。いつもの荷物持ちが来れなくてアンタに来てもらったんだ。スキルは収納だけかい? 魔獣討伐の依頼は受けたことあるか?」
「討伐依頼は基本受けてない。だけど氷魔法を持ってるぞ」
慧吾が討伐依頼を受けると人型では剣は使えないので氷魔法で倒すことになる。氷魔法は加減を間違うと毛皮が使えなくなったりして面倒なため、あまり受けたくないのだ。金は困らないほど貯まっているし、討伐なら浄化したほうが早い。ただし素材もあとかたも残らず、依頼には向かない。
聖獣でなら人に隠れて牙や爪で倒し、それをごまかすために『死んでたのを拾いました』と提出することはできる。しかし、それはたまにしか使えない手だ。毎回だと怪しすぎる。
よって今はまでずっとほとんど討伐依頼は受けていない。万年Dランク冒険者だ。どっちにしろ転移するごとに登録からやり直しになるのだ。慧吾はそれで構わなかった。
その点ダンジョンの魔獣は死ぬとすべて魔石に変わる。魔石まで消えてなくなる浄化さえ使わなければ、氷魔法だろうか剣だろうがとにかく魔獣を倒せばいい。ダンジョンでなら慧吾も活躍できそうだ。そう思って氷魔法のことを申告した慧吾にジャスは首を傾げた。
「氷魔法ってあんまり聞いたことないな」
「へえ、珍しいな! 魔獣を氷で覆ったって文献で読んだことがある。動けなくなってる間に剣士が倒してたらしいよ。ケイは珍しいスキルばっかり持ってるんだね」
魔術師のイオが目を輝かせた。対してジャスは懐疑的だ。
「ふうん、俺らは氷で覆う前に倒してしまうからな。ま、収納で来てもらってんだし後ろで見ててくれたらいいよ」
慧吾なら覆うのではなくそのまま固めてバリンだ。しかしまあ確かにもともとは収納要員だ。出しゃばらないほうがいいかもしれない。慧吾は多少気落ちしながらも頷いた。
「ええ、俺氷魔法見たかったのに」
「帰ってから見せてもらえばいいだろ」
「それもそうだけどさ」
ジャスとイオで話しがつき、慧吾は依頼後イオに氷魔法を見せることになった。
夕方まで馬車に揺られ、その日は丘の上で野営だ。いよいよお楽しみのジルのスープの出番である。慧吾は収納から鍋ごとスープを出した。なんだなんだと黒狼パーティの三人が集まってくる。
「俺の恋人が持たせてくれたんだ。みんなで食べよう」
「いい匂い! やったあ!」
イオが子どものようによろこんでくれて慧吾も鼻が高い。取りわけたものをパリスがパクリと食べ、ニヤリと笑った。
「うまいな。おまえも食え」
パリスが食べたのを見てジャスも食べはじめた。
「うまい! ケイの恋人は料理上手なんだな」
「料理だけじゃなくてすべてがすばらしいんだ」
「はいはい」
とめどもなく語りだしそうな雰囲気を感じとったジャスに軽くあしらわれ、肩透かしを食らった慧吾だった。
慧吾は黒狼パーティから預かっていたパンも配り、手近な木に腰かけて食事を始めた。肝心のスープはというと。すごくおいしい……けど余計に恋しくなる味だった。
食事が済んだら就寝だ。
「俺、結界が張れるからイオと交代で見張りをしよう」
結界は多くの魔術師が大なり小なり張れるスキルだ。ただ起きていないと張れないため、ひと晩中張っているわけにもいかない。結界石を発表したあとにはこんなときも楽になるはずである。今はまだ出すことができないのがもどかしい。
「大丈夫、いつも三人で交代でやってるからさ」
とジャスにすげなく断られてしまった。憶測であるが腕を信用されていないのを感じる。慧吾は仕方ないかと狭い馬車でごろ寝することにした。眠れないと思っていたのにぐっすり朝まで眠ってしまったのだった。
ガサゴソいう音で目を覚ました慧吾にイオが声をかけてきた。
「おはよ、もう出るよ」
身体を起こすとみんな朝からエネルギッシュに野営の片付けをしている。慧吾も慌てて出発の準備をした。
慧吾は馬車の中で、軽く朝食を取った。それからまた四時間ほど馬車に揺られ、やっとダンジョン近くの小さな村『トーリア』に到着した。ここを拠点として、ここから馬車で二時間ほどのダンジョンに通うことになるのだ。あまり近いと危険だからこの距離なのであるが、帰るのが面倒でダンジョンに泊まる冒険者も多い。
このパーティはいつもここでは御者を借りるだけらしい。ダンジョンで降りると御者が馬車を街に持ってかえって預かってくれるサービスを利用しているそうだ。今回は慧吾のために昼休憩に寄ることになった。小さな食堂に入り、ガッツリ食べる三人を横目にいつもの適量を食べきる。
食後は街で食料品を少し買い足し、それからまた馬車に乗る。そして二時間後、やっとダンジョンに到着だ。
「おまえ……収納が使えるそうだな」
慧吾は少しだけほっとした。それなら依頼の話かもしれない。しかしシドは依然として眉を険しく顰めたままだ。
「しかも魔石を大量に欲しがっている。何に使う? 調べた限りではそれらは流通はしていないようだが、万一のことがあっては困る」
厳しい目つきでシドは慧吾を睨みつけた。慧吾は大量に買うと疑われるなどと思っておらず面食らっている。そのへんは日本人の発想で、悪い人間がいるというのを真っ先に考えつかないからだろう。
「えっと、すみません。ちょっと個人的な実験に使っていまして。魔石の研究っていうか……。役に立つものを作ろうかと思っているんです」
困惑しきった様子の慧吾にシドは少しだけ態度を和らげた。
「何にせよ、俺の目が光っていることを忘れるな」
「は、はい……」
慧吾は素直に返事をした。それを見たシドは満足げに足を組んだ。そしてカップを持ってお茶を一口すすると話題を変えた。
「ところで、ダンジョンは知っているな?」
「はい」
「この付近では北の森に沿ってずっと西北に馬車で行った先に『トーリア迷宮』というのがある。朝出ると翌日の昼頃に着く距離だ。明日Bランクパーティが『黒狼』がダンジョンに行く。おまえは荷物持ちとしてついて行け。報酬は取った魔石の四分の一だ」
魔石が五十個欲しかったら魔獣を二百匹倒さなければならない計算だ。しかもめんどくさい。それでもギルド長じきじきの依頼はまず断れないと思っていい。
そのうえ、ジルと恋人同士になったとたんに離れ離れだ。行き帰りだけでも三日はかかる。ダンジョンに泊まるとなればもっとかかってしまう。慧吾はがっくりとうなだれて承諾した。
せっかく王都に出てきたので夕食の材料を買い、台所にそれを並べながらジルに昼間のことを報告をした。
「ごめんな。またひとりにして」
「ううん。断れないんじゃしょうがないわ。でも……大丈夫だと思うけど気をつけてね」
エプロンをつけながらの『気をつけてね』の破壊力に慧吾は大きく目を見開き、しばし動きを止めた。それから顔を両手で覆いブツブツと小さな声で文句を垂れはじめた。
「うう~、なんでだよ、かわいいよ。行きたくない……」
翌日の早朝、慧吾が出かけようとしていると、ジルが見送りに来てくれた。
「あのね、これ作ったの。良かったらみなさんで召しあがって」
と、なんと鍋いっぱいのスープを作ってくれたらしい。慧吾は驚きと感激で思わずジルを抱きしめた。
「ありがとう! これで楽しみができた。行ってくるね」
「おおげさね、もう。行ってらっしゃい」
ジルは笑いながらぽんぽんと慧吾の背中を叩いた。
慧吾は気持ちを切り替え、待ち合わせ場所に向かった。そこにはすでに馬車があり、三人の若い男性が待っていた。
「お待たせしました。『黒狼』さんですか? 俺はDランクのケイです」
慧吾が自己紹介をするとひとりの男性が進みでた。黒目黒髪の、なんとなく勇者を連想させる男だ。
「俺がリーダーのジャス、剣士だ。敬語は苦手なんで気楽に頼む」
「わかった。よろしく」
次に灰色の髪の狼のような男がその場で軽く手を挙げた。
「俺はパリス、同じく剣士」
「よろしく」
その次はローブを着た紺色の髪の男――というより男の子といっていいくらい若い――がぺこりと頭を下げた。
「魔術師のイオ。得意なのは火魔法と風魔法。よろしくね」
「すごいな。よろしく」
ひととおり紹介し終わると、さっそく馬車に乗りこむ。馬車の中は武器や野営に必要な品もいっしょに乗っていた。食料品に気づいた慧吾は傷まないようそれも収納に入れた。
御者はこの三人で交代でやるらしい。最初は狼っぽいパリスだ。勇者っぽいリーダーのジャスは慧吾に契約内容についての説明をしなければならない。
「今回は無理を言って引きうけてもらった。ありがとう」
ジャスは男らしい仕草で頭を下げた。
「あ、いや。俺も魔石が欲しかったからな」
「そうらしいな。大量に買っているとか。俺たちも助かってる。いつもの荷物持ちが来れなくてアンタに来てもらったんだ。スキルは収納だけかい? 魔獣討伐の依頼は受けたことあるか?」
「討伐依頼は基本受けてない。だけど氷魔法を持ってるぞ」
慧吾が討伐依頼を受けると人型では剣は使えないので氷魔法で倒すことになる。氷魔法は加減を間違うと毛皮が使えなくなったりして面倒なため、あまり受けたくないのだ。金は困らないほど貯まっているし、討伐なら浄化したほうが早い。ただし素材もあとかたも残らず、依頼には向かない。
聖獣でなら人に隠れて牙や爪で倒し、それをごまかすために『死んでたのを拾いました』と提出することはできる。しかし、それはたまにしか使えない手だ。毎回だと怪しすぎる。
よって今はまでずっとほとんど討伐依頼は受けていない。万年Dランク冒険者だ。どっちにしろ転移するごとに登録からやり直しになるのだ。慧吾はそれで構わなかった。
その点ダンジョンの魔獣は死ぬとすべて魔石に変わる。魔石まで消えてなくなる浄化さえ使わなければ、氷魔法だろうか剣だろうがとにかく魔獣を倒せばいい。ダンジョンでなら慧吾も活躍できそうだ。そう思って氷魔法のことを申告した慧吾にジャスは首を傾げた。
「氷魔法ってあんまり聞いたことないな」
「へえ、珍しいな! 魔獣を氷で覆ったって文献で読んだことがある。動けなくなってる間に剣士が倒してたらしいよ。ケイは珍しいスキルばっかり持ってるんだね」
魔術師のイオが目を輝かせた。対してジャスは懐疑的だ。
「ふうん、俺らは氷で覆う前に倒してしまうからな。ま、収納で来てもらってんだし後ろで見ててくれたらいいよ」
慧吾なら覆うのではなくそのまま固めてバリンだ。しかしまあ確かにもともとは収納要員だ。出しゃばらないほうがいいかもしれない。慧吾は多少気落ちしながらも頷いた。
「ええ、俺氷魔法見たかったのに」
「帰ってから見せてもらえばいいだろ」
「それもそうだけどさ」
ジャスとイオで話しがつき、慧吾は依頼後イオに氷魔法を見せることになった。
夕方まで馬車に揺られ、その日は丘の上で野営だ。いよいよお楽しみのジルのスープの出番である。慧吾は収納から鍋ごとスープを出した。なんだなんだと黒狼パーティの三人が集まってくる。
「俺の恋人が持たせてくれたんだ。みんなで食べよう」
「いい匂い! やったあ!」
イオが子どものようによろこんでくれて慧吾も鼻が高い。取りわけたものをパリスがパクリと食べ、ニヤリと笑った。
「うまいな。おまえも食え」
パリスが食べたのを見てジャスも食べはじめた。
「うまい! ケイの恋人は料理上手なんだな」
「料理だけじゃなくてすべてがすばらしいんだ」
「はいはい」
とめどもなく語りだしそうな雰囲気を感じとったジャスに軽くあしらわれ、肩透かしを食らった慧吾だった。
慧吾は黒狼パーティから預かっていたパンも配り、手近な木に腰かけて食事を始めた。肝心のスープはというと。すごくおいしい……けど余計に恋しくなる味だった。
食事が済んだら就寝だ。
「俺、結界が張れるからイオと交代で見張りをしよう」
結界は多くの魔術師が大なり小なり張れるスキルだ。ただ起きていないと張れないため、ひと晩中張っているわけにもいかない。結界石を発表したあとにはこんなときも楽になるはずである。今はまだ出すことができないのがもどかしい。
「大丈夫、いつも三人で交代でやってるからさ」
とジャスにすげなく断られてしまった。憶測であるが腕を信用されていないのを感じる。慧吾は仕方ないかと狭い馬車でごろ寝することにした。眠れないと思っていたのにぐっすり朝まで眠ってしまったのだった。
ガサゴソいう音で目を覚ました慧吾にイオが声をかけてきた。
「おはよ、もう出るよ」
身体を起こすとみんな朝からエネルギッシュに野営の片付けをしている。慧吾も慌てて出発の準備をした。
慧吾は馬車の中で、軽く朝食を取った。それからまた四時間ほど馬車に揺られ、やっとダンジョン近くの小さな村『トーリア』に到着した。ここを拠点として、ここから馬車で二時間ほどのダンジョンに通うことになるのだ。あまり近いと危険だからこの距離なのであるが、帰るのが面倒でダンジョンに泊まる冒険者も多い。
このパーティはいつもここでは御者を借りるだけらしい。ダンジョンで降りると御者が馬車を街に持ってかえって預かってくれるサービスを利用しているそうだ。今回は慧吾のために昼休憩に寄ることになった。小さな食堂に入り、ガッツリ食べる三人を横目にいつもの適量を食べきる。
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