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16歳の時。アレンはアナニーを覚えたと言う。ロージーは、ちょうど自分達が道を違えた頃か、と思ったことを口にした。
あれから約24年。24年間も火照った身体を持て余し、ひとり遊びに興じてきたのか、こいつは。脳内に、惚けた顔で涎を垂らし揺さぶられるアレンの姿が再生され、ロージーは口の中に涎が湧いてくるのを実感しつつ、向かい側に座るアレンに視線を移した。執務室内、仕事の書類が散らかったローテーブルの向こう、明るい色合いのソファの上。アレンは俯き、頭を抱えている。耳まで赤い。ロージーは自身の体温が上がるのを覚え、喉を鳴らし唾液を飲み込む。
理性がテーブル上の書類を一瞥させた。どうせもう確認作業だけだ。それこそ24年間、今まで休まず、性欲にすら私情を挟まず、がむしゃらに働いてきたのだから、もういいじゃないかと悪魔が囁く。
「アレン」
呼ぶと彼は顔を上げて睨んでくる。紅潮した顔で睨まれても怖くない。騎士団で部下を指導する時に眼光鋭く部下の弱点を容赦なく突く時の方が怖い。童顔で若く見えるのを気にして前髪を上げているようだが、前髪に関係なく剣を振るう時のアレンは目を爛々と輝かせており、前髪に関係なく若く見える。
騎士団の若手達を中心に、特にマゾ気質の連中から「抱かれたい」と思われているなんて、本人は知らないのだろう。ふとした無防備な表情や無邪気な笑顔を見てしまった連中からは「むしろ抱きたい」と思われているなど、微塵も気づいていないはず。
「アレン、隠し部屋に行こう」
王族だけが知る城の隠し通路内にある籠城部屋。最初にアレンを抱いた場所。あれからアレンを抱くのは基本的にあの部屋なので、あの部屋に行くというのが性行為の符号になっている。
「…仕事中だ、ばか」
アレンは真面目だ。真面目なので、本当に駄目なら敬語で返してくる。タメ口ということは満更でもないということ。気が変わらないうちに、余計な邪魔が入らないうちにと。気が揉める中、立ち上がり、アレンの腕を掴んで執務室から連れ出した。
唾液を飲ませたい。精液を中で放ちたい。アレンを外側だけでなく内側からも自分で染めてしまいたい。これは自分のものだと主張して他のオスを遠ざけたい。そんな独占欲が日に日に強まっている気がする。
「んんっ、んふ、ハァ…、ひ!」
四つん這いになり縋るようにシーツを握り込むアレンを後ろから穿ちつつ、乳房を両手で揉みしだく。口づけを強請るように肩越しに振り向くアレンの、熱と涙で潤んだ瞳を見てしまえば応えないわけにはいかなくて。思い切り突き上げたいのを堪えて口づけを与えてやる。おずおずと躊躇いがちに差し出された舌を吸い、歯列を舐めてやる。苦しげな呻き声の中に甘えの響きを感じ取り、ロージーまで苦しくなった。心臓と、主に股間が。
唇を離して思い切り腰を振りたいのに、離れようとするとアレンの目が悲しげに見つめてくる。
体勢の都合上、ロージーの体重を殆どアレンが支えているのだが、そちらに関しては全く苦ではないらしい。騎士として生きてきた男の、鍛え抜かれた筋肉に驚く。驚きつつ、不満を覚える。もっとアレンの腰が砕けるほど、姿勢を保つのが難しくなるほど、快感でグズグズにしてやりたい。負けず嫌いを発揮するのはおかしいと頭では分かっている。
甘やかしたい、壊したい。
「ろ、じぃ…、ちくび、さわってぇ」
離れた唇の隙間から掠れた声が請う。別に避けていたつもりはなかったが、乳房全体の輪郭を確認するように揉んでいた為、乳首が寂しくなったらしい。つん、と立った乳首を軽く抓ってやると「ひんっ」と啼きつつ、びくんっとアレンの背が跳ねた。
「はぁ…、そろそろ腰を使ってもいいか?」
「…くち、さみしい」
「そ、そうか」
相手は筋肉だるまのような男だ。それなのに可愛く思えてロージーは小さく唸る。正常位か対面座位にすべきだったかと後悔していた。とはいえ、対面座位はアレンの重みに自分が耐えられないだろうなと、冷静な頭が真面目にシミュレーション結果を弾き出す。それも、同じ道を志していたはずなのに道を違えた結果である。正常位は前回同様、天井裏に潜む影の連中にアレンが余所見をするかもしれない。
「すまん、あとでたくさんキスしてやるから」
上半身を起こしてアレンの背から身体を離し、アレンの臀部を両手で掴む。ぺろりと己の唇を舐め、己の欲を追うべくギリギリまで引き抜く。引き留めようとアレンの内部はキューッと締め付けてくる。寂しいと訴えるようにヒクヒクと震える縁に、捲れ上がった内臓の卑猥な色合いに、ゾクゾクと期待が、欲が湧き上がる。一気に突き上げると、四つん這いになっているアレンが背を反らして衝撃を逃がそうと震える。
「ひぃん!!!!!」
ゴリゴリとメスしこりを削る勢いでカリを押し付けつつ、ギリギリまで抜いては、一気に奥まで突き上げるということを繰り返し、内側の熱さと狭さ、締め付けを味わう。
「や、あ!あ、ん、…ひッ」
「うお…っ」
アレンの内部の痙攣に、ロージーの動きが鈍る。搾り取られる。
「あ、あ、あぁ…」
腕で上半身を支える余裕をなくし、ベッドに横顔を押し付けて涎を垂らしながら必死に毟り集めたシーツに爪を立てて縋るアレンの姿には感慨深いものがある。まだまだだと、その背を追い、筋の美しい肌に吸い付き、痕を残していく。吸い付く度にビクビクと震えるのが愛しい。
内部の痙攣が落ち着きを見せ、アレンの呼吸が落ち着いてきたのを見計らい、改めて腰を振り始めた。
「そ、んな、また…!」
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