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しおりを挟む「いや、異常だろ」
「保護者が子供にGPS持たせるのと一緒だよ。可愛い莉緒が心配だから危ないところに行かないか見張ってただけ。ね?何もおかしくない」
綺麗で、でもどこか薄っぺらい笑顔を向けられる。
「…にいさん、俺、二十歳過ぎてるんだけど」
「そうだね。大きくなったね」
会話は噛み合っているのに伝わらない。
一体自分のどこにGPSが仕掛けられているのか。思わずキョロキョロするが、思い当たる節はない。スマホなどにスパイアプリを入れられたとしたら、一体いつ、そのような真似が可能だったのか!まともに会うのも何年ぶりか分からないのに、どうやって見張っていたというのだろう。最早脅威である。これは最早義兄でも何でもない。危険な人物だ。
「怯えちゃった?ふふ、本当に、かわいい」
「き、きらいになるぞ」
「ふふふ、かわいい発想だね」
───莉緒が可愛すぎて死んじゃいそうだよ
陶然とした眼差しで呟かれ、耳が焼けそうなほどに熱くなる。
莉緒が梁都に向ける気持ちになんて価値はないらしい。関係ないのだと、どちらにせよ結果は同じなのだと、緩むことのない腕の強さが示している。
「そういえば莉緒の働いていた工場、潰れちゃったね」
「な、」
何故それを、なんて、今更すぎる。脳内で響いた冷静な思考に同意し、閉口した。
地元に根付いている大きな工場で大規模な不正が露呈し、突然閉鎖に追い込まれ、大勢が突然失職した。テレビは連日その話題で持ちきりだ。漏れ無く莉緒もそこで働いていたのである。自己都合ではなく雇用側の都合なので補助金は出るが、無職であるという現状は変わらない。
「しかも社員寮からの即刻立ち退きも要求されて、取り敢えず小さなレンタル倉庫に家財を詰め込んでフラフラしてるんでしょ?」
「───」
探偵でも雇っているのだろうか。とはいえ、義弟に過ぎない莉緒を監視させる意図は分からない。義理でも兄弟だからだろうか。責任感故と言えば聞こえはいいが、明らかに過剰だ。度が過ぎている。
「ねぇ、莉緒。何で僕がこんな話するか分かる?」
「分からないし、知りたくない」
「今なら誰にも邪魔されない。だから安心してねってことだよ」
───無職で住所不定の男が姿を消しても、誰も不審に思わないし探さない。
□ □ □ □ □
衣類を全て剥ぎとられ、後ろ手に手首を縛られた挙句、腕を含めた上体まで縛られた莉緒は、寝室らしき部屋に閉じ込められた。莉緒の義兄である梁都は、かなり頭がイカれているらしい。
必死に顔を背けている莉緒の脇に、梁都は自身の陰茎を突っ込み、ずっぽずっぽと前後に腰を振る。脇を緩めて雄の熱から逃げたくても上体を縛る縄が邪魔をする。抵抗するほど縄が食い込んで痛いだけだ。
「かわいい、かわいいね、莉緒」
「…ッ」
梁都の手が莉緒の唇をなぞる。陰茎を触った汚い手で触るなと言いたかったが、口の中にその指を突っ込まれるのではと警戒して歯を食いしばる。脇の下がねちゃねちゃして、そこから脇腹へと液体が伝う。肌をなぞる感触が擽ったい。
「次はどこにしようか?」
ハァハァと荒い吐息を注ぎ込まれても尚、必死に顔を逸したまま。反応すれば梁都を喜ばせるだけだと堪える。
「口、と言いたいところだけど…、噛まれそうだよねぇ」
「!」
くにっと指で胸の突起を潰されて、ビクッと莉緒の身体が跳ねた。
「乳首、おへそ、膝裏でもいいなぁ…、足指も捨て難い。全身に僕の精液を塗りたくってあげるね。もちろん、ナカも」
ギラリと熱の篭った視線で舐め刷りされ、意図せず震えてしまう。自分が捕食される側だと嫌でも自覚してしまった。
「にいさん、やめて」
兄弟なのだと潤んだ瞳で訴えてみる。
綺麗な、綺麗で美しい兄は、これ以上ないくらいの美しい笑顔を浮かべた。それが答えだ。
「可哀想な莉緒。可哀想で、可愛いね」
全身に精液を塗りたくられ、肛門にローションとディルドを差し込まれ、ようやく莉緒は梁都の自慰なのか模擬性交なのか分からない行為から解放される。緊縛も解かれるが部屋からは出られず、与えられる食料は粥のみ。しかも当然のように全裸のまま。
勝手にディルドを抜いたらお仕置きする、と言われている。梁都が戻ってくる気配がしたら入れ直せばいいような気もしたが、自分で上手く胎内に戻せる気がしなかった。梁都が用意したディルドは、莉緒が遊んだことのあるディルドより明らかに太く、陰茎を嬲られながらでも痛みに呻くくらいの太さである。絶望的だ。
便意を催したら手伝うから呼ぶようにとナースコールのようなスイッチを渡されたが、この年齢で義兄にシモの世話をされるのは嫌だ。既に一度風呂場で胎内まで洗われたとはいえ、一度でも二度でも嫌だ。とはいえ粗相をするのも嫌だ。
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