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第八十六話 新役員
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新学期が始まりました。私は3年生になりました。
毎年恒例の生徒会の役員の選定です。
今年からレオ様が役員に加わりました。王族モードのレオ様は無表情です。
なんと新入生の1番はアロマの弟のハリーでした。優秀と聞いていましたが驚きました。学園で平民の主席は2人目でした。主席の挨拶はハリーは辞退しました。2位の侯爵令嬢に譲りました。アナ達は1組入りをしました。アリス様がいるので意地悪されないか見ていてくれると思います。
ハリーには生徒会のことを話して了承をもらいました。そのため休みの間にビアードの騎士に頼んでハリーに護身術を仕込んでもらいました。細身ですがお肉が増えて筋肉もしっかりついたことに感動しています。
「生徒会に今年度から貴族以外も迎え入れたい。主席のハリーに声を掛けたいが反対意見はあるか?」
「殿下、学園生として相応しいと言えますか?」
「推薦者はエイベルとレティシアだ。貴族以外の意見を取り入れるのも平等の学園では悪くない。レティシア、彼は学園生徒に相応しいか?」
「ビアードは領民も厳しく教育してます。特に彼は優秀です。殿下の期待に添えないなら除名してください。任命するなら私が責任持って指導いたしますわ」
「ビアードが言うなら俺は賛成します。」
役員の皆様も頷いてくれました。ビアードの名前は偉大ですね・・。
「指導係はどうするか」
「殿下、私にお任せを」
「レティシアにはレオを任せているだろう。ハリーはエイベルに。」
エイベルに任せて大丈夫でしょうか・・・。私がフォローすればいいですね。
正直、レオ様に指導はいりません。私が教えるのは笛を吹くことくらいです。基本は同性が指導につくんですが皆様、レオ様に指導するのは恐れ多いので私に任されました。
結局、エイベルの部屋で3人で仕事をしているので今までと変わらないんですけどね・・・。
レオ様は今年は生徒会役員の執務を覚えて来年から殿下と一緒に会長業務を覚えます。クロード殿下に合格をいただければですが。
私は明日の放課後にハリー達に声を掛けに行くことになりました。
もう一人の侯爵令嬢とは面識がありません。イナリ・セント侯爵令嬢は中立貴族ですがあまり社交に出ません。ただ1年生は特に優秀と目立つ令嬢がいなかったので、順位で選ばれました。ハズレ年と殿下の呟きは聞こえませんでした。
1年1組に行くとハリーが待っていてくれました。
「ハリー、入学おめでとう。これから生徒会に行くけど意地悪されたら教えてください」
「はい。よろしくお願いします」
私が親しくしていると見せつければ手を出す生徒がいないと信じたいです。
セント様を見つけたので近づき礼をします。
「初めまして。レティシア・ビアードと申します。クロード殿下よりセント様を生徒会にお連れするように頼まれています。」
「かしこまりました」
無表情のセント様に驚きながらも笑みを浮かべて案内します。セント様の視線が痛いんですが何かしたんでしょうか。気にするのはやめましょう。
生徒会室に行くと全員揃っていました。
クロード殿下が作り笑いの穏やかな笑みを浮かべています。
「生徒会長のクロード・フラン。入学おめでとう。優秀な二人に生徒会に入ってもらいたい」
セント様は無表情でクロード殿下を見つめてます。
この方、大丈夫でしょうか。
「殿下、ビアード様に師事させていただけるならお受けします」
私ですか!?
任命に条件をつけるって大丈夫でしょうか・・。
殿下に逆らうなんて恐ろしいことを。
「レティシアになぜ?」
「言葉にできません」
二人の無言の睨み合いが怖いです。
私には無理です。指導できません。
殿下が周りを見渡しています。今年だけは一月だけは生徒会役員の試用任命になります。ハリーのためのものですが・・・。
「レティシア、どうする?」
嫌な予感がしますが答えられる言葉は一つだけです。
「殿下の判断にお任せします」
「リオ。レオの指導は代われるか?」
「殿下の命であればお任せを。」
リオはカーチス様の指導係です。
カーチス様も、もうほとんど手を離れているから任されるんでしょう。
「レティシア、セント嬢は任せるよ。」
私には静かに頷く選択肢しかありませんでした。
「ハリーはどうする?」
「精一杯務めさせていただきます」
「指導はエイベルをつけよう。初めてのことだから不都合があればいつでも相談を。」
殿下が二人に鍵を渡されました。
この試用期間の適応は二人には話しません。
「殿下、案内はお任せください」
二人を連れて礼をして退室しました。
セント様から部屋に案内しました。簡素な部屋を静かに見つめています。
「部屋は自由に使ってください。生徒会の予定表です。会議は全員参加ですが授業が優先です。体調不良や家の用での欠席時は生徒会に伝えて休んでください。細かい仕事は追々教えます。困ったことがあればいつでも声を掛けてください。明日の放課後生徒会室でお待ちしてます。失礼します」
セント様の部屋を出ると付いてくる様子に首を傾げます。
「セント様、今日の生徒会は終わりです。自由にしてください」
しばらく待ってもじっと見られるだけです。
「失礼しますね。」
私はやることがあるので放っておきましょう。ハリーの部屋に案内します。
「ハリー、この部屋は貴方の部屋だから自由に使ってください。今日はこれで終わりです。主席おめでとうございます。もし意地悪されたら教えてください。これは私達からお祝いです」
ハリーにペンとノートを渡します。ペンは魔石が仕込んであるためインクが自動に作られます。セリアに頼んで作ってもらいました。アロマにもお揃いで渡してあります。
「ありがとうございます」
私はハリーと別れて生徒会に戻ることにしました。セント様が後ろから付いてくるのはどうしてでしょうか・・。
「セント様?」
返答しないんですが・・・。気にするのはやめましょう。
生徒会室に戻るとセント様はいなくなりました。
幾つか話し合いがされて解散になりました。
レオ様は中々生徒会に溶け込めません。無表情の第二王子を恐れ多いと皆様遠慮しています。
まだすぐには難しいですよね。
レオ様のことよりも、セント様の指導ができる気がしないんですがどうすればいいでしょうか。
毎年恒例の生徒会の役員の選定です。
今年からレオ様が役員に加わりました。王族モードのレオ様は無表情です。
なんと新入生の1番はアロマの弟のハリーでした。優秀と聞いていましたが驚きました。学園で平民の主席は2人目でした。主席の挨拶はハリーは辞退しました。2位の侯爵令嬢に譲りました。アナ達は1組入りをしました。アリス様がいるので意地悪されないか見ていてくれると思います。
ハリーには生徒会のことを話して了承をもらいました。そのため休みの間にビアードの騎士に頼んでハリーに護身術を仕込んでもらいました。細身ですがお肉が増えて筋肉もしっかりついたことに感動しています。
「生徒会に今年度から貴族以外も迎え入れたい。主席のハリーに声を掛けたいが反対意見はあるか?」
「殿下、学園生として相応しいと言えますか?」
「推薦者はエイベルとレティシアだ。貴族以外の意見を取り入れるのも平等の学園では悪くない。レティシア、彼は学園生徒に相応しいか?」
「ビアードは領民も厳しく教育してます。特に彼は優秀です。殿下の期待に添えないなら除名してください。任命するなら私が責任持って指導いたしますわ」
「ビアードが言うなら俺は賛成します。」
役員の皆様も頷いてくれました。ビアードの名前は偉大ですね・・。
「指導係はどうするか」
「殿下、私にお任せを」
「レティシアにはレオを任せているだろう。ハリーはエイベルに。」
エイベルに任せて大丈夫でしょうか・・・。私がフォローすればいいですね。
正直、レオ様に指導はいりません。私が教えるのは笛を吹くことくらいです。基本は同性が指導につくんですが皆様、レオ様に指導するのは恐れ多いので私に任されました。
結局、エイベルの部屋で3人で仕事をしているので今までと変わらないんですけどね・・・。
レオ様は今年は生徒会役員の執務を覚えて来年から殿下と一緒に会長業務を覚えます。クロード殿下に合格をいただければですが。
私は明日の放課後にハリー達に声を掛けに行くことになりました。
もう一人の侯爵令嬢とは面識がありません。イナリ・セント侯爵令嬢は中立貴族ですがあまり社交に出ません。ただ1年生は特に優秀と目立つ令嬢がいなかったので、順位で選ばれました。ハズレ年と殿下の呟きは聞こえませんでした。
1年1組に行くとハリーが待っていてくれました。
「ハリー、入学おめでとう。これから生徒会に行くけど意地悪されたら教えてください」
「はい。よろしくお願いします」
私が親しくしていると見せつければ手を出す生徒がいないと信じたいです。
セント様を見つけたので近づき礼をします。
「初めまして。レティシア・ビアードと申します。クロード殿下よりセント様を生徒会にお連れするように頼まれています。」
「かしこまりました」
無表情のセント様に驚きながらも笑みを浮かべて案内します。セント様の視線が痛いんですが何かしたんでしょうか。気にするのはやめましょう。
生徒会室に行くと全員揃っていました。
クロード殿下が作り笑いの穏やかな笑みを浮かべています。
「生徒会長のクロード・フラン。入学おめでとう。優秀な二人に生徒会に入ってもらいたい」
セント様は無表情でクロード殿下を見つめてます。
この方、大丈夫でしょうか。
「殿下、ビアード様に師事させていただけるならお受けします」
私ですか!?
任命に条件をつけるって大丈夫でしょうか・・。
殿下に逆らうなんて恐ろしいことを。
「レティシアになぜ?」
「言葉にできません」
二人の無言の睨み合いが怖いです。
私には無理です。指導できません。
殿下が周りを見渡しています。今年だけは一月だけは生徒会役員の試用任命になります。ハリーのためのものですが・・・。
「レティシア、どうする?」
嫌な予感がしますが答えられる言葉は一つだけです。
「殿下の判断にお任せします」
「リオ。レオの指導は代われるか?」
「殿下の命であればお任せを。」
リオはカーチス様の指導係です。
カーチス様も、もうほとんど手を離れているから任されるんでしょう。
「レティシア、セント嬢は任せるよ。」
私には静かに頷く選択肢しかありませんでした。
「ハリーはどうする?」
「精一杯務めさせていただきます」
「指導はエイベルをつけよう。初めてのことだから不都合があればいつでも相談を。」
殿下が二人に鍵を渡されました。
この試用期間の適応は二人には話しません。
「殿下、案内はお任せください」
二人を連れて礼をして退室しました。
セント様から部屋に案内しました。簡素な部屋を静かに見つめています。
「部屋は自由に使ってください。生徒会の予定表です。会議は全員参加ですが授業が優先です。体調不良や家の用での欠席時は生徒会に伝えて休んでください。細かい仕事は追々教えます。困ったことがあればいつでも声を掛けてください。明日の放課後生徒会室でお待ちしてます。失礼します」
セント様の部屋を出ると付いてくる様子に首を傾げます。
「セント様、今日の生徒会は終わりです。自由にしてください」
しばらく待ってもじっと見られるだけです。
「失礼しますね。」
私はやることがあるので放っておきましょう。ハリーの部屋に案内します。
「ハリー、この部屋は貴方の部屋だから自由に使ってください。今日はこれで終わりです。主席おめでとうございます。もし意地悪されたら教えてください。これは私達からお祝いです」
ハリーにペンとノートを渡します。ペンは魔石が仕込んであるためインクが自動に作られます。セリアに頼んで作ってもらいました。アロマにもお揃いで渡してあります。
「ありがとうございます」
私はハリーと別れて生徒会に戻ることにしました。セント様が後ろから付いてくるのはどうしてでしょうか・・。
「セント様?」
返答しないんですが・・・。気にするのはやめましょう。
生徒会室に戻るとセント様はいなくなりました。
幾つか話し合いがされて解散になりました。
レオ様は中々生徒会に溶け込めません。無表情の第二王子を恐れ多いと皆様遠慮しています。
まだすぐには難しいですよね。
レオ様のことよりも、セント様の指導ができる気がしないんですがどうすればいいでしょうか。
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