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第百二十七話 新しい目標
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生徒会役員は補佐官を選びおえ無事に任命が決まりました。
最終学年のエイベル達は全体のフォロー役として補佐官は免除されました。
レオ様達と作った魔石の配布も終わりました。補佐官の生徒にも緊急用の笛が用意されました。役員の割り当てられる仕事は増えましたが私は優秀なロキが一緒なので去年より楽ですわ。
またクロード様が王宮での内務を学園に持ち込むようになりました。おかげで王宮に行かなくてもお手伝いできるようになりました。エドワードとレオ様と頑張ったおかげでクロード様にお休みができました。このお休みはレオ様はフィルとエイベルと一緒に素材収集に出かけてます。
クロード様のために防衛魔法と追跡魔法を仕込んだローブを用意して着用してもらっています。クロード様とロダ様と私でお揃いのローブを着てお出かけです。ローブを愛用する方は珍しくないので目立ちません。私は王都の森にある綺麗な泉に案内する予定でしたが突然フラフラと歩き出したクロード様が地面に手をあてると階段が出てきました。
「行ってみるか」
マオ達に忍んで護衛をさせているので大丈夫でしょう。中は真っ暗なのでフィルの魔石で灯りを灯します。迷いなく歩いていくクロード様。
「触れるべからず」
石板に古語で綴られている文字を読み上げたクロード様が壁を叩くと階段がありました。しばらく進むと泉がありました。水の気配がしないのに水場に出会ったのは初めてですわ。
「レティ、触ったら駄目。水じゃない」
ディーネの言葉に嫌な予感がします。クロード様を結界で覆うと泉の水が固まり大きな銀の鳥になりました。銀の鳥の目は赤く怒った顔をしています。逃げましょう。きっと住処を荒らしたから怒ってますわ。
「レティシア、殿下を。行ってくる」
微笑んだロダ様がポスンと音がして銀の鳥が消えました。止める間もなかったですわ。目の前には枯れた泉があります。
「ロダの空間魔法だ」
私の結界を解除したクロード様が枯れた泉の中心に歩き落ちている本を読み始めました。え?
「これは、貴重な物だ」
「クロード様、持って帰りますの?」
「王国のものは私の物。持ち主がいれば返すよ」
「かしこまりました」
「お待たせしました。悪いものでしたので討伐しました」
「御苦労だった。貴重な物が手に入った」
ロダ様が帰ってきました。髪も乱さず穏やかな笑みを浮かべるロダ様は強いんですね。色々突っ込みたいことはありますがクロード様が笑っているので無粋なことはやめましょう。外に出ると辺りは真っ暗だったのでクロード様の転移で学園に帰りました。
それからクロード様は定期的にお休みを作ることを覚えました。月の最後の休養日はクロード様とロダ様と出かけるお忍びの日になり、ビアードの社交が入らないように調整してます。
気づいたらレオ様も混ざり、クロード様は迷宮散策が趣味になりました。両殿下が似た者同士だったとは知りませんでしたわ。
私の思い描いた観光とは違いますが楽しそうなので構いませんわ。
今日はラル王国の迷宮に来ています。ロダ様と両殿下の魔法でどんな遠い国も一瞬です。密入国なので見つかれば大問題ですが。
「楽しそうですね」
無表情で相談するクロード様とレオ様を微笑ましくロダ様と並んで眺めています。殿方の冒険好きは代わりません。
時々レオ様が好奇心に負けて罠を発動するので注意が必要です。魔道士として一流のロダ様がいるので御身の心配はありませんが。念のためサラ様から異常を治せる万能薬も預かっています。ルーン公爵から最高級の回復薬も。
「ビアードに帰らなくていいの?」
「リオが執務を引き受けてくださってるので大丈夫ですわ」
「寂しがってない?」
ロダ様とリオはお友達です。私に会いたいと言うのにロベルト先生の訓練に夢中です。エイベルの訓練好きが移ったようですわ。冗談ばかり言う寂しがりやのリオが楽しそうなのは喜ばしいことですわ。
「時々ロベルト先生の手伝いに学園に遊びに来ますわ。私を放って訓練ばかりで楽しそうです。ロキがまた魔法を教えてほしいと言ってましたわ」
「ロキは勤勉だな。次の休みに訪ねるよ」
「ありがとうございます。やはり兄弟仲良くが一番ですわ」
「そうだね。もう少し柔軟性が身につくと楽なんだろうに」
「同感ですわ。」
ロダ様には両殿下も弟のように見えているようです。
クロード様とレオ様は兄弟喧嘩ができるようになりました。仲睦まじい姿に心がじんわりします。
クロード様が生前の記憶にのまれないように精一杯お手伝いしようと思います。クロード様を変態にさせないという大事な目標ができました。
まさかクロード様と私の逃亡生活がずっと続いていたなんて知りたくありませんでしたわ。
きっとお父様達が国を治めてくれるでしょう。クロード様が逃げ、変態のレオ殿下が治める国がどうなったかは怖くて知りたくありません。
夢の話にお付き合いすると言ったので、きちんと聞きますよ。
クロード様の夢の世界の私の腑抜けとポンコツ具合に頭も痛くなりますが。
そろそろ二人の喧嘩を仲裁しようと思います。クロード様のブリザードは子供の癇癪と思えば微笑ましいですわ。
ロダ様は動く様子はありません。ディーネに頼んで二人に水をかけてもらいました。ずぶ濡れの二人に笑いが止まりません。
ロダ様が乾かしてくれるので問題ありませんわ。
今世は皆で楽しく過ごせたらいいですわ。両殿下との幸せ探しが新しい目標ですわ。
最終学年のエイベル達は全体のフォロー役として補佐官は免除されました。
レオ様達と作った魔石の配布も終わりました。補佐官の生徒にも緊急用の笛が用意されました。役員の割り当てられる仕事は増えましたが私は優秀なロキが一緒なので去年より楽ですわ。
またクロード様が王宮での内務を学園に持ち込むようになりました。おかげで王宮に行かなくてもお手伝いできるようになりました。エドワードとレオ様と頑張ったおかげでクロード様にお休みができました。このお休みはレオ様はフィルとエイベルと一緒に素材収集に出かけてます。
クロード様のために防衛魔法と追跡魔法を仕込んだローブを用意して着用してもらっています。クロード様とロダ様と私でお揃いのローブを着てお出かけです。ローブを愛用する方は珍しくないので目立ちません。私は王都の森にある綺麗な泉に案内する予定でしたが突然フラフラと歩き出したクロード様が地面に手をあてると階段が出てきました。
「行ってみるか」
マオ達に忍んで護衛をさせているので大丈夫でしょう。中は真っ暗なのでフィルの魔石で灯りを灯します。迷いなく歩いていくクロード様。
「触れるべからず」
石板に古語で綴られている文字を読み上げたクロード様が壁を叩くと階段がありました。しばらく進むと泉がありました。水の気配がしないのに水場に出会ったのは初めてですわ。
「レティ、触ったら駄目。水じゃない」
ディーネの言葉に嫌な予感がします。クロード様を結界で覆うと泉の水が固まり大きな銀の鳥になりました。銀の鳥の目は赤く怒った顔をしています。逃げましょう。きっと住処を荒らしたから怒ってますわ。
「レティシア、殿下を。行ってくる」
微笑んだロダ様がポスンと音がして銀の鳥が消えました。止める間もなかったですわ。目の前には枯れた泉があります。
「ロダの空間魔法だ」
私の結界を解除したクロード様が枯れた泉の中心に歩き落ちている本を読み始めました。え?
「これは、貴重な物だ」
「クロード様、持って帰りますの?」
「王国のものは私の物。持ち主がいれば返すよ」
「かしこまりました」
「お待たせしました。悪いものでしたので討伐しました」
「御苦労だった。貴重な物が手に入った」
ロダ様が帰ってきました。髪も乱さず穏やかな笑みを浮かべるロダ様は強いんですね。色々突っ込みたいことはありますがクロード様が笑っているので無粋なことはやめましょう。外に出ると辺りは真っ暗だったのでクロード様の転移で学園に帰りました。
それからクロード様は定期的にお休みを作ることを覚えました。月の最後の休養日はクロード様とロダ様と出かけるお忍びの日になり、ビアードの社交が入らないように調整してます。
気づいたらレオ様も混ざり、クロード様は迷宮散策が趣味になりました。両殿下が似た者同士だったとは知りませんでしたわ。
私の思い描いた観光とは違いますが楽しそうなので構いませんわ。
今日はラル王国の迷宮に来ています。ロダ様と両殿下の魔法でどんな遠い国も一瞬です。密入国なので見つかれば大問題ですが。
「楽しそうですね」
無表情で相談するクロード様とレオ様を微笑ましくロダ様と並んで眺めています。殿方の冒険好きは代わりません。
時々レオ様が好奇心に負けて罠を発動するので注意が必要です。魔道士として一流のロダ様がいるので御身の心配はありませんが。念のためサラ様から異常を治せる万能薬も預かっています。ルーン公爵から最高級の回復薬も。
「ビアードに帰らなくていいの?」
「リオが執務を引き受けてくださってるので大丈夫ですわ」
「寂しがってない?」
ロダ様とリオはお友達です。私に会いたいと言うのにロベルト先生の訓練に夢中です。エイベルの訓練好きが移ったようですわ。冗談ばかり言う寂しがりやのリオが楽しそうなのは喜ばしいことですわ。
「時々ロベルト先生の手伝いに学園に遊びに来ますわ。私を放って訓練ばかりで楽しそうです。ロキがまた魔法を教えてほしいと言ってましたわ」
「ロキは勤勉だな。次の休みに訪ねるよ」
「ありがとうございます。やはり兄弟仲良くが一番ですわ」
「そうだね。もう少し柔軟性が身につくと楽なんだろうに」
「同感ですわ。」
ロダ様には両殿下も弟のように見えているようです。
クロード様とレオ様は兄弟喧嘩ができるようになりました。仲睦まじい姿に心がじんわりします。
クロード様が生前の記憶にのまれないように精一杯お手伝いしようと思います。クロード様を変態にさせないという大事な目標ができました。
まさかクロード様と私の逃亡生活がずっと続いていたなんて知りたくありませんでしたわ。
きっとお父様達が国を治めてくれるでしょう。クロード様が逃げ、変態のレオ殿下が治める国がどうなったかは怖くて知りたくありません。
夢の話にお付き合いすると言ったので、きちんと聞きますよ。
クロード様の夢の世界の私の腑抜けとポンコツ具合に頭も痛くなりますが。
そろそろ二人の喧嘩を仲裁しようと思います。クロード様のブリザードは子供の癇癪と思えば微笑ましいですわ。
ロダ様は動く様子はありません。ディーネに頼んで二人に水をかけてもらいました。ずぶ濡れの二人に笑いが止まりません。
ロダ様が乾かしてくれるので問題ありませんわ。
今世は皆で楽しく過ごせたらいいですわ。両殿下との幸せ探しが新しい目標ですわ。
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