271 / 286
第百三十二話後編 初恋作戦
しおりを挟む
恋とはどうすれば経験できるのでしょうか。
エイミー様にもカトリーヌ様にセリアにも見惚れないエイベル。美人も可愛いお顔も駄目なんでしょうか。
「お兄様、恋をしましょう!!」
「邪魔」
腰に思いっきり抱きつくと頭を叩かれました。
「ソート様はどんな方がお好きですか?」
「俺に尽くしてくれて母上達とうまく付き合える令嬢」
「エイベルもソート様くらい意見を持ってください。ビアード公爵夫人に相応しい方はたくさんいますわ。エイベルを押し倒せる令嬢はいませんし。未亡人好き?」
「母上と妹で手一杯だ。レティシア、暇なら付き合え」
「かしこまりました」
空に上がって戦うエイベルに令嬢達が歓声をあげても見向きもしません。エイベルを水浸しにして頬を染めて見ている令嬢。水も滴る姿にイチコロ?令嬢に水を滴らせるわけにはいきません。エイベルは積極性のない令嬢ならお話できます。大量の荷物を運んでいれば自然に手伝いますし、転んでいれば手を差し伸べます。令嬢には人気なのに誰にも見向きはしません。エイベルの教室に令嬢を連れて食事に同席させてもずっとソート様と話していました。手作り弁当というものに憧れると言うので用意していただいたのに手をつけませんでした。
「エイベルをイチコロさせる令嬢がどこかに転がっていないでしょうか」
令嬢をエイベルに向かって思いっきり突き飛ばしても、うっとりするのは令嬢だけ。
「クロード様、恋の体験ができる魔法はありませんか?違法にならない」
「美姫の国に連れていくか?男の夢が詰まったという」
「恋であり欲を求めているわけではありません。恋に落ちるというものを色々試しましたが効果はありません」
「勅命出そうか?」
「いえ、お気持ちだけで」
侍従が淹れたおいしいお茶を飲みながらため息をつきます。クロード様の冗談に力が抜けました。ブリザードが吹き荒れることは時々ありますが、健やかなお顔を見れることが嬉しく思います。
「王族扱いされない生活はいかがですか?」
「顔が良く見えるから思考が読みやすい」
「クロード様も恋慕う方ができれば教えてくださいませ。協力致しますわ」
「必要ない感情だ。レティシアはあるのか?」
「はい。夢の中では優しくて頼りになる殿方に恋をしましたわ」
「夢か。エイベルに初恋しろと言える立場か」
「私は婚約者がいますので夢の初恋で充分ですよ。それに恋を知らない方が生きやすいと思ってしまう私はお母様のお考えを理解できません」
「公爵家は政略結婚は少ない。だから」
言いよどむクロード様の思考はわかります。アリア様の悪戯がクロード様の心に闇を落としました。私は絶対にクロード様の罪を認めません。アリア様が療養中であっても容赦しませんわ。生前に私はクロード様のためだけにあるようにとアリア様に教わりました。私は教え通りアリア様のお心を受け継ぎます。教えがなくても自業自得ですので同情の余地はありません。明るい笑いを浮かべます。
「クロード様は何も悪くありません。恋に狂うのは自己責任ですわ。私達はただ人です。どんなに律しても心が抑えきれないこともありましょう。夫婦問題は子供には関係ありませんわ」
「レティシアもあるのか?」
暗さを持つ瞳に悪戯顔で笑いかけます。真面目なクロード様が気にしないですむようにまたロダ様と相談しましょう。
「内緒です。令嬢の心を覗こうなど無粋なことはやめてくださいませ。今度のお休みはどこに行きますか?」
侍従に声を掛けられたのでお茶の時間は終わりです。打ち合わせも終わり資料を持って退室しました。訓練場に顔を出すと今日も訓練をしています。強くなるのに必死なエイベルに恋は必要なんでしょうか。ルーンにも王妃教育にも恋の教えはありません。感情を隠して優雅に笑顔でいることだけを求められました。ビアード公爵夫人の考えはわかりません。ビアード公爵夫妻は一目で恋に落ちたと聞きましたが私にはわからない感覚です。リオを好きなことは覚えておりますが恋をした瞬間はわかりません。
「ここにいたのか。シア?」
「恋心は必要なんでしょうか?」
「価値観はそれぞれだ。恋にも才能があるって母上が言っていた。恋に夢中になり追いかけられるのは才能のある人だけだって」
応えがあることに驚き横を見るとリオがいました。才能ですか。恋に気付いてもきっと私は夢中で追いかけられませんわ。生前は国外逃亡した私をリオが追いかけてきてくれましたが逆の立場なら私は追いかけられなかったと思います。
「私もエイベルもありませんわね。迷った所で結論は変わりませんね。どうされました?」
「手伝いが終わったから顔を見に」
「お嬢様、ビアードから伝令です!!外出届は処理してあります」
駆けてくるロキの気遣いに頷き、駆け出し学園の門を出るとマオが待っていました。マオの風で飛べばビアードまですぐです。
診療所に着くと真っ青な顔で倒れている夫人がいました。治癒魔法をかけますがもう胸の音は小さく消え始めています。魔法は反応しません。
「家族を呼んでください」
血を失い過ぎています。魔力のない者は失った血を魔力では補えません。
祈りを捧げて家族に伝えるように命じて退室すると赤子を抱いて走る男性とすれ違いました。手配は医務官達がしてくれるでしょう。
赤子を生み、意識の戻らない夫人を診療所に運んだ時にはすでに遅かったんでしょう。
ビアードは出産は産婆が立ち合います。ビアードの誇る産婆を否定するわけではありません。ですが誇り高い産婆は出産の際に医務官を同席させるという申し出は嫌がられます。
ビアードの産婆は絶対の自信を持っているので医務官も治癒魔導士も部屋に入れるのを嫌がります。そして赤子を取り上げたあとの責任は一切持ちません。無事に出産が終えればいいという恐ろしい思考の持ち主です。ビアード公爵夫妻はなぜか絶対の信頼を置いていますが、産婆のいない環境で育った私には理解できません。ルーンは医務官が産婆の代わりに付き添い母子共に体が回復するまで責任を持ちます。産婆の意識改革は無理でしたわ。幼子の言葉は流され私の実績の薄さでは説得にかけました。子供を取り上げた経験はありますが数では劣ります。ビアード領の子供を私が一人で取り上げるのはできません。頑丈な領民が多いからなのか、諦めを知っているからかその後の悲劇を受け入れられているのでしょう。
木に登って冷たい風を感じます。
エイベルの初恋よりも大事なことがありませんか?
でもビアード公爵が相応しくなることのほうが大事なのでしょうか。ルーン公爵に治癒魔法を教えてもらうたびにルーンの治癒師が欲しくなってしまいます。頭にポンと置かれる手に顔を上げるとリオがいました。
「リオも帰られたんですね」
「ルーンの力を借りないのか?」
「頑張りますよ。ふがいないですわね。私の指導不足ですわ」
「どう考えても」
「新しいことを始めるよりも変えることのほうが大変です。歴史があるものは尚更。それに救われているのも事実です」
マールにもルーンの治癒師が派遣され産婆の文化はありません。だからビアードの酷い惨状が信じられないのでしょう。
価値観の不一致はどうにもならないことです。
ビアード公爵令嬢なのでビアード公爵夫妻が大事にするものは大事にするように振舞います。感情を見せないで動くのは得意です。
そして必要性がわからないことでもやるべきことも変わりません。
弱気になったことを見つからないように明るく笑いかけます。
やることはたくさんありますわ。
まずはビアード公爵夫人の命令を叶えるために動きましょう。
頬を撫でる風にふと気づきました。
ルーンの治癒師を恋しく思う気持ちは恋に似ています。
放課後に作戦会議を開きましょう。リオが学園まで送ってくれるというので風で送ってもらいました。安定した飛行に笑みがこぼれました。
「恋とは難儀なものですわね。手が届かなくても欲しくてたまらなくなります。そして反対されるとさらに盛り上がるのが初めてわかりましたわ」
「シア!?」
「送っていただきありがとうございます。気を付けて帰ってくださいませ」
礼をして学園に帰りました。
私にとって絶対的なウンディーネ様の教えと治癒魔法。そして産婆はノーム様の生まれる力を信仰しています。
理想の形が違うので反発します。
私にとっての理想の実現に邪魔なものを排除したくなる。
恋敵を排除したくなった当時の嫌な私と同じです。
絶対の立ち位置を取られたくなかった私。
私情に流されてはいけません。任された箱庭の中でできることを探しましょう。
エイミー様にもカトリーヌ様にセリアにも見惚れないエイベル。美人も可愛いお顔も駄目なんでしょうか。
「お兄様、恋をしましょう!!」
「邪魔」
腰に思いっきり抱きつくと頭を叩かれました。
「ソート様はどんな方がお好きですか?」
「俺に尽くしてくれて母上達とうまく付き合える令嬢」
「エイベルもソート様くらい意見を持ってください。ビアード公爵夫人に相応しい方はたくさんいますわ。エイベルを押し倒せる令嬢はいませんし。未亡人好き?」
「母上と妹で手一杯だ。レティシア、暇なら付き合え」
「かしこまりました」
空に上がって戦うエイベルに令嬢達が歓声をあげても見向きもしません。エイベルを水浸しにして頬を染めて見ている令嬢。水も滴る姿にイチコロ?令嬢に水を滴らせるわけにはいきません。エイベルは積極性のない令嬢ならお話できます。大量の荷物を運んでいれば自然に手伝いますし、転んでいれば手を差し伸べます。令嬢には人気なのに誰にも見向きはしません。エイベルの教室に令嬢を連れて食事に同席させてもずっとソート様と話していました。手作り弁当というものに憧れると言うので用意していただいたのに手をつけませんでした。
「エイベルをイチコロさせる令嬢がどこかに転がっていないでしょうか」
令嬢をエイベルに向かって思いっきり突き飛ばしても、うっとりするのは令嬢だけ。
「クロード様、恋の体験ができる魔法はありませんか?違法にならない」
「美姫の国に連れていくか?男の夢が詰まったという」
「恋であり欲を求めているわけではありません。恋に落ちるというものを色々試しましたが効果はありません」
「勅命出そうか?」
「いえ、お気持ちだけで」
侍従が淹れたおいしいお茶を飲みながらため息をつきます。クロード様の冗談に力が抜けました。ブリザードが吹き荒れることは時々ありますが、健やかなお顔を見れることが嬉しく思います。
「王族扱いされない生活はいかがですか?」
「顔が良く見えるから思考が読みやすい」
「クロード様も恋慕う方ができれば教えてくださいませ。協力致しますわ」
「必要ない感情だ。レティシアはあるのか?」
「はい。夢の中では優しくて頼りになる殿方に恋をしましたわ」
「夢か。エイベルに初恋しろと言える立場か」
「私は婚約者がいますので夢の初恋で充分ですよ。それに恋を知らない方が生きやすいと思ってしまう私はお母様のお考えを理解できません」
「公爵家は政略結婚は少ない。だから」
言いよどむクロード様の思考はわかります。アリア様の悪戯がクロード様の心に闇を落としました。私は絶対にクロード様の罪を認めません。アリア様が療養中であっても容赦しませんわ。生前に私はクロード様のためだけにあるようにとアリア様に教わりました。私は教え通りアリア様のお心を受け継ぎます。教えがなくても自業自得ですので同情の余地はありません。明るい笑いを浮かべます。
「クロード様は何も悪くありません。恋に狂うのは自己責任ですわ。私達はただ人です。どんなに律しても心が抑えきれないこともありましょう。夫婦問題は子供には関係ありませんわ」
「レティシアもあるのか?」
暗さを持つ瞳に悪戯顔で笑いかけます。真面目なクロード様が気にしないですむようにまたロダ様と相談しましょう。
「内緒です。令嬢の心を覗こうなど無粋なことはやめてくださいませ。今度のお休みはどこに行きますか?」
侍従に声を掛けられたのでお茶の時間は終わりです。打ち合わせも終わり資料を持って退室しました。訓練場に顔を出すと今日も訓練をしています。強くなるのに必死なエイベルに恋は必要なんでしょうか。ルーンにも王妃教育にも恋の教えはありません。感情を隠して優雅に笑顔でいることだけを求められました。ビアード公爵夫人の考えはわかりません。ビアード公爵夫妻は一目で恋に落ちたと聞きましたが私にはわからない感覚です。リオを好きなことは覚えておりますが恋をした瞬間はわかりません。
「ここにいたのか。シア?」
「恋心は必要なんでしょうか?」
「価値観はそれぞれだ。恋にも才能があるって母上が言っていた。恋に夢中になり追いかけられるのは才能のある人だけだって」
応えがあることに驚き横を見るとリオがいました。才能ですか。恋に気付いてもきっと私は夢中で追いかけられませんわ。生前は国外逃亡した私をリオが追いかけてきてくれましたが逆の立場なら私は追いかけられなかったと思います。
「私もエイベルもありませんわね。迷った所で結論は変わりませんね。どうされました?」
「手伝いが終わったから顔を見に」
「お嬢様、ビアードから伝令です!!外出届は処理してあります」
駆けてくるロキの気遣いに頷き、駆け出し学園の門を出るとマオが待っていました。マオの風で飛べばビアードまですぐです。
診療所に着くと真っ青な顔で倒れている夫人がいました。治癒魔法をかけますがもう胸の音は小さく消え始めています。魔法は反応しません。
「家族を呼んでください」
血を失い過ぎています。魔力のない者は失った血を魔力では補えません。
祈りを捧げて家族に伝えるように命じて退室すると赤子を抱いて走る男性とすれ違いました。手配は医務官達がしてくれるでしょう。
赤子を生み、意識の戻らない夫人を診療所に運んだ時にはすでに遅かったんでしょう。
ビアードは出産は産婆が立ち合います。ビアードの誇る産婆を否定するわけではありません。ですが誇り高い産婆は出産の際に医務官を同席させるという申し出は嫌がられます。
ビアードの産婆は絶対の自信を持っているので医務官も治癒魔導士も部屋に入れるのを嫌がります。そして赤子を取り上げたあとの責任は一切持ちません。無事に出産が終えればいいという恐ろしい思考の持ち主です。ビアード公爵夫妻はなぜか絶対の信頼を置いていますが、産婆のいない環境で育った私には理解できません。ルーンは医務官が産婆の代わりに付き添い母子共に体が回復するまで責任を持ちます。産婆の意識改革は無理でしたわ。幼子の言葉は流され私の実績の薄さでは説得にかけました。子供を取り上げた経験はありますが数では劣ります。ビアード領の子供を私が一人で取り上げるのはできません。頑丈な領民が多いからなのか、諦めを知っているからかその後の悲劇を受け入れられているのでしょう。
木に登って冷たい風を感じます。
エイベルの初恋よりも大事なことがありませんか?
でもビアード公爵が相応しくなることのほうが大事なのでしょうか。ルーン公爵に治癒魔法を教えてもらうたびにルーンの治癒師が欲しくなってしまいます。頭にポンと置かれる手に顔を上げるとリオがいました。
「リオも帰られたんですね」
「ルーンの力を借りないのか?」
「頑張りますよ。ふがいないですわね。私の指導不足ですわ」
「どう考えても」
「新しいことを始めるよりも変えることのほうが大変です。歴史があるものは尚更。それに救われているのも事実です」
マールにもルーンの治癒師が派遣され産婆の文化はありません。だからビアードの酷い惨状が信じられないのでしょう。
価値観の不一致はどうにもならないことです。
ビアード公爵令嬢なのでビアード公爵夫妻が大事にするものは大事にするように振舞います。感情を見せないで動くのは得意です。
そして必要性がわからないことでもやるべきことも変わりません。
弱気になったことを見つからないように明るく笑いかけます。
やることはたくさんありますわ。
まずはビアード公爵夫人の命令を叶えるために動きましょう。
頬を撫でる風にふと気づきました。
ルーンの治癒師を恋しく思う気持ちは恋に似ています。
放課後に作戦会議を開きましょう。リオが学園まで送ってくれるというので風で送ってもらいました。安定した飛行に笑みがこぼれました。
「恋とは難儀なものですわね。手が届かなくても欲しくてたまらなくなります。そして反対されるとさらに盛り上がるのが初めてわかりましたわ」
「シア!?」
「送っていただきありがとうございます。気を付けて帰ってくださいませ」
礼をして学園に帰りました。
私にとって絶対的なウンディーネ様の教えと治癒魔法。そして産婆はノーム様の生まれる力を信仰しています。
理想の形が違うので反発します。
私にとっての理想の実現に邪魔なものを排除したくなる。
恋敵を排除したくなった当時の嫌な私と同じです。
絶対の立ち位置を取られたくなかった私。
私情に流されてはいけません。任された箱庭の中でできることを探しましょう。
0
あなたにおすすめの小説
ざまぁはハッピーエンドのエンディング後に
ララ
恋愛
私は由緒正しい公爵家に生まれたシルビア。
幼い頃に結ばれた婚約により時期王妃になることが確定している。
だからこそ王妃教育も精一杯受け、王妃にふさわしい振る舞いと能力を身につけた。
特に婚約者である王太子は少し?いやかなり頭が足りないのだ。
余計に私が頑張らなければならない。
王妃となり国を支える。
そんな確定した未来であったはずなのにある日突然破られた。
学園にピンク色の髪を持つ少女が現れたからだ。
なんとその子は自身をヒロイン?だとか言って婚約者のいるしかも王族である王太子に馴れ馴れしく接してきた。
何度かそれを諌めるも聞く耳を持たず挙句の果てには私がいじめてくるだなんだ言って王太子に泣きついた。
なんと王太子は彼女の言葉を全て鵜呑みにして私を悪女に仕立て上げ国外追放をいい渡す。
はぁ〜、一体誰の悪知恵なんだか?
まぁいいわ。
国外追放喜んでお受けいたします。
けれどどうかお忘れにならないでくださいな?
全ての責はあなたにあると言うことを。
後悔しても知りませんわよ。
そう言い残して私は毅然とした態度で、内心ルンルンとこの国を去る。
ふふっ、これからが楽しみだわ。
悪役令嬢の逆襲
すけさん
恋愛
断罪される1年前に前世の記憶が甦る!
前世は三十代の子持ちのおばちゃんだった。
素行は悪かった悪役令嬢は、急におばちゃんチックな思想が芽生え恋に友情に新たな一面を見せ始めた事で、断罪を回避するべく奮闘する!
私と義弟の安全は確保出来たので、ゆっくり恋人を探そうと思います
織り子
恋愛
18歳で処刑された大公家の令嬢、セレノア・グレイス。
目を覚ますと――あの日の6年前に戻っていた。
まだ無邪気な弟ルシアン、笑う両親。
再び訪れる“反逆の運命”を知るのは、彼女だけ。
――大公家に産まれた時点で、自由な恋愛は諦めていた。だが、本当は他の令嬢達の話を聞くたびにうらやましかった。人生1度きり。もう少し花のある人生を送りたかった。一度でいいから、恋愛をしてみたい。
限られた6年の中で、セレノアは動き出す。
愛する家族を守るため、未来を変えるために。
そして本当の願い(恋愛)を叶えるために。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
愛する人は、貴方だけ
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
下町で暮らすケイトは母と二人暮らし。ところが母は病に倒れ、ついに亡くなってしまう。亡くなる直前に母はケイトの父親がアークライト公爵だと告白した。
天涯孤独になったケイトの元にアークライト公爵家から使者がやって来て、ケイトは公爵家に引き取られた。
公爵家には三歳年上のブライアンがいた。跡継ぎがいないため遠縁から引き取られたというブライアン。彼はケイトに冷たい態度を取る。
平民上がりゆえに令嬢たちからは無視されているがケイトは気にしない。最初は冷たかったブライアン、第二王子アーサー、公爵令嬢ミレーヌ、幼馴染カイルとの交友を深めていく。
やがて戦争の足音が聞こえ、若者の青春を奪っていく。ケイトも無関係ではいられなかった……。
しつこい公爵が、わたしを逃がしてくれない
千堂みくま
恋愛
細々と仕事をして生きてきた薬師のノアは、経済的に追い詰められて仕方なく危険な仕事に手を出してしまう。それは因縁の幼なじみ、若き公爵ジオルドに惚れ薬を盛る仕事だった。
失敗して捕らえられたノアに、公爵は「俺の人生を狂わせた女」などと言い、変身魔術がかけられたチョーカーを付けて妙に可愛がる。
ジオルドの指示で王子の友人になったノアは、薬師として成長しようと決意。
公爵から逃げたいノアと、自覚のない思いに悩む公爵の話。
※毎午前中に数話更新します。
彼女が高級娼婦と呼ばれる理由~元悪役令嬢の戦慄の日々~
プラネットプラント
恋愛
婚約者である王子の恋人をいじめたと婚約破棄され、実家から縁を切られたライラは娼館で暮らすことになる。だが、訪れる人々のせいでライラは怯えていた。
※完結済。
良くある事でしょう。
r_1373
恋愛
テンプレートの様に良くある悪役令嬢に生まれ変っていた。
若い頃に死んだ記憶があれば早々に次の道を探したのか流行りのざまぁをしたのかもしれない。
けれど酸いも甘いも苦いも経験して産まれ変わっていた私に出来る事は・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる