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幕間(2)
しおりを挟む先程の場では笑っていただけだったが、
「翔吾」
光助はふと危機感を抱き、あらかじめ、釘を刺しておく事にしてみた。
「何だよ」
「あいつらの真似して、外で歌ったりするなよ」
「するか。ボケ。お前、俺を何だと思ってんだ」
「駄目人間」と返した直後、飛んできた拳を光助はぎりぎりで避ける。翔吾も本気で殴ろうとしたわけではなかったから光助にも避けられたし、光助も光助で真面目に避けたわけではなかったが為のぎりぎりであった。
「ふん」と翔吾は不満げに鼻を鳴らした。
「俺の勘だと、俺よりもお前の方が『駄目』な気がするけどな」
前段の拳と同じようなものだ。翔吾が本気で光助の事を「駄目」だと言っているわけではないという事は確かに感じられているのに、拳とは違って、光助はその言葉をぎりぎりどころか避ける事自体が出来なかった。真正面から受け止めてしまった。
翔吾が何をもって光助の事を「駄目」としたのかは分からないが、
「ま。そうかもな」
光助は下手くそな苦笑い顔で頷く事しか出来なかった。すると、
「チッ」
何故か、翔吾は不機嫌そうに舌打ちをしてくれやがった。
どういう感情だ。
光助は弱り顔のまま、笑ってしまった。
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