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後日談・メス堕ち元帥の楽しい騎士性活・後編
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「……まあ、ご覧になって皆様」
止まぬ戦火の中、未だ退廃と虚飾に満ちた偽りの楽園──貴族達が集う宮廷の片隅。
石畳に刻まれる律動的な長靴の響きに、とりとめのない噂話に花を咲かせていた貴婦人の一人が振り返る。
促す声に視線を向けた淑女たちの視界に現れたのは、獅子を思わせる威風堂々とした金髪の美丈夫と彼に付き従う月輪を思わせる怜悧な美貌の貴公子──国の英雄である双璧の騎士二人だった。
ふわり、と甘やかな花の香りを漂わせ、颯爽と歩む長身の影に、淑女達が陶然とする。
「ご機嫌麗しゅう。子爵夫人」
自らに注がれる熱っぽい視線を受けて、金髪の美丈夫が上品に微笑みながら完璧な作法で挨拶をする。
影のように寄り添う白髪の貴公子もこれに倣い、母親に連れられたまだ若い乙女が頬を赤くする。
「あら、リッシュモン伯にレイ男爵。もうここをお立ちになられるんですの?」
「つい先日、凱旋されたばかりではないですか」
「停戦協定も結ばれて、しばらく戦いはないと聞きましたのに」
国でも随一の美男子達と少しでもお近づきになろうと次々と声を上げる貴婦人達に、あくまでも落ち着いた声で金髪の美丈夫──リッシュモン伯アルテュールが答える。
「──はい。
またこの王の庭の近くで不届きにも狼藉を働く者がいると報告がありましたので。一刻も早く向かわねば」
大きな戦が無くなると、今度は職を失った傭兵崩れの連中が食い扶ちを稼ぐため、街道沿いの村々を襲う盗賊紛いの真似をし始める。
国王直轄の正規軍を預かる者として、そういった輩を厳しく取り締まるのもまた、騎士達の大切な役目だった。
「そんな……貴方様自ら現地で指揮を執らなくても」
「盗賊狩りなど、他の将軍に任せても良いのでは?」
言い募る淑女達に、才色兼備の権化たる伯爵が静かに首を振る。
「いえ。こういう時だからこそ、上に立つ私自らが動かねばならぬのですよ。
陛下の号令の下、この国は変わる。その新しい国の──軍の在り方を示す者として、私は振る舞わねばならぬのです」
伯爵が国政に対して様々な改革を進言しているという話と、その彼と対立する貴族達が水面下で激しい権力闘争を繰り返している、という噂は貴婦人達の間にも降りてきている。
男がその理想を貫くためには、対立する者達に足元をすくわれないよう、常に自ら戦う意思を持ち、実際に緊張感をもって行動しなければいけない、ということなのだろう。
「正義の人」──そうあだ名される程の潔癖で公正、かつ厳格な男の気性と実績は、敵軍には畏怖と共に鳴り響き、民草には憧憬によって歓迎されている。
貴婦人達は今宵、英雄と夜会を愉しむ機会を失うのを残念に思いながら、二人を見送るしかなかった。
「本当に我々の英雄は御立派ですわ」
「なに。私や男爵は陛下の騎士として当然の仕事をしているだけです……では部下を待たせておりますので、私達はこれで」
「ご武運を」
現れた時と同じ涼やかさで、最高位の騎士達は花々の前から去っていった。
その後ろ姿を見つめて、貴婦人達が嘆息する。
「……なんて素敵なのかしら」
「ああ、あの方が私の主人だったら何だって出来るのに」
こうして、また救国の英雄に対する信仰と伝説は強化されていくのだ──が、しかし。
■■■
「……なあ、ジル」
ますます熱くなった羨望の眼差しを背中に感じながら、隣で歩く友人にしか聴こえない小声で、金髪の美丈夫が呟く。
「あの彼女達の中に、私が女装してセンズリこくのを冷たく見下ろしながら、罵ってチンポを踏みつけてイカせてくれるような素敵な女王様はいるかなぁ……」
「…………いないでしょうね」
「だよなぁ…………」
「まったく貴方と言う人は……
ご主人様からご褒美が欲しければ、きちんと元帥としての務めを全うする事ですよ。
……ほら!想像して前屈みになってない!どんだけ見下げた淫乱男なんですか!貴方は!」
「んぁあああぁぁあ♥♥だめェェえ♥♥♥♥おしりぶたないでっ♥また興奮しちゃう♥♥
先っぽ擦れてぇッ♥♥みるくでちゃうよォおっ♥♥」
見目麗しき英雄の実態は──どうしようもない変態だった。
■■■
「はーい♡久しぶりだねぇ、アルテュールちゃん♡」
「はッ……♥あ゛、ぉ…おぁあああぁぁぁ゛………♥♥」
「元帥閣下は相変わらず忙しいみたいだけど、元気そうで何より。そしてここもエッチなままで何よりだよ♡」
「んお゛ぉおお♥♥はぁっ、は──ッ♥♥♥♥
きたっ♥きたぁあ♥♥んぁあああっ♥♥ちんぽ好きっ♥しゅきぃ♥♥
ふぅ゛うう♥♥あ゛っ♥あ゛っ♥あ゛っ♥ほッ♥ぉ゛おおぉ♥♥んお゛っ♥おぁあぁぁぁあッ♥♥♥♥」
徹底して人払いが施されたその部屋は、今やむせ返るような淫気と性臭に満ちていた。
背後から男の蕩けきった雌穴に、勢いよく熱い肉の楔が打ち込まれる。
待ち望んでいたもので胎の中が満たされる悦びに、金髪の雌奴隷がむせび泣く。
「あひッ♥♥ひぃ♥♥ぃ゛いい゛ぃい♥♥お゛っ♥おおッ♥♥んほぉお゛おおッ♥♥♥♥
ちんぽっ♥♥おちんぽが……ッ♥♥
種付け生チンポッ♥♥チンポハメハメされてッ♥♥あるてゅーるのメスチンポッ♥びゅるびゅるきてるぅうッ♥♥」
白皙の美貌と均整のとれた見事な裸体を妖しく桃色に染め上げて、恥も外聞もなく男の皮を被った淫婦はよがり狂った。
その腰の動きに合わせて、中途半端に勃ち上がった逸物がだらしなく揺れている。そしてその先端から滲み出る先走りの滴があたりに振りまかれる度、部屋の性臭を一層濃くしていた。
「ご主人様──アルテュールちゃんのお兄様も忙しい方だからね。
今日は俺達で特別にたーくさん相手してあげるね♡」
「あぅ……♥ひ……ぃいい゛ぃいいぃんッ♥♥
も……♥♥きもひぃ♥♥あっ♥そこぉ♥あ、あ、あ゛、ぉ……♥♥あ――♥♥♥♥」
調教師の男に耳元で囁かれた男の身体が、びくびくと震え、触れずとも常にふっくらと目立つ様になっている乳首を扱いてやると、首筋を仰け反らせ、見事な金髪を散らしながら、歓喜の声を上げる。
「はははっ、嬉しい?
実はね、俺もまたアルテュールちゃんとエッチ出来てすごく嬉しいんだ♡」
ずぶっ……ずぶっ!じゅぼんっ!
最奥まで貫かれた後、ずるずると入り口近くまで引き戻され、また捻じ込むように犯される。
肉と肉がぶつかり合う破裂音や卑猥な水音と共に、獣じみたみっともない喘ぎ声が部屋に響く。鼓膜からもその理性は削られていき、官能の虜となった男の思考は肉欲の塊と化していく。
そこにいたのはもう戦場の華たる騎士でも敬虔で実直な貴族でもない、発情した一匹のメスだった。
「俺ね、これまでたくさんの奴隷や娼婦を仕込んできたけど、元帥閣下は本当に良い感じに堕ちてくれたからさあ、可愛くてたまらないんだよね。
ほら、身体の相性も結構良いみたいだし♡」
「はふっ♥はっ♥はひ♥♥あ、はぁ、う、うぅ゛う♥♥あ゛っく……きゅんきゅんひてっ……♥♥あうっ♥♥おなかきゅんきゅんひてるっ♥
あ゛、あ、奥、おぐッ、ぅ♥♥孕む……っ♥♥孕んじゃうっ♥♥♥♥」
「俺もいっぱい中出しするつもりでいるけど、アルテュールちゃんもいっぱいみるく出してね♡」
「あ゛──っ♥♥あ゛──♥♥あぁぁあああぁぁッ♥♥♥♥
ぎもぢっ、い♥♥ちんぽきもちぃい゛ッよぉおおっ♥♥ケツマンコぐりぐりしゃれてェッ♥♥びゅるびゅるみるくだしゅのっ♥♥きもちよしゅぎるよぉおおおっ♥♥♥♥」
「ふふ、そんなに腰振りまくってアヘ顔晒してくれると、俺も攻め甲斐があるよ。そんなにココ、虐められるのが好きかい?」
「おほっ♥♥ほぉおおっ♥♥んおっ♥
しゅきぃっ♥♥だいしゅきっ♥♥ごしゅじんさまにハメハメされながらちんぽシコシコされるのだいしゅきぃッ♥♥♥♥」
「本当に元帥閣下はエッチだなぁ♡
ちょっと見ないうちに、おちんちんもこんなにしちゃって♡」
雌奴隷の胎の中を突き上げながら、男が扱き上げている逸物は、以前目にして記憶していたものから大きく様変わりしていた。
大きさこそ平均的なものより立派な質量を誇っていたが、以前より勢いを失い、もはやこの硬さでは挿入できるか怪しい状態だ。
更にズル剥けだったはずの先端は伸びきった皮で完全に隠れており、滲み出た露と恥垢で汚らしく音を立てながら、精が吐き出されるのを待っている。
「なぁに?皮オナにはまって自分で包茎ちんちんにしちゃったの?
とんだ変態さんだなぁ♡」
「あぁ……♥♥ごめっ♥ごめんなひゃっ♥♥んぃ゛い……ッ♥♥
えっちな変態でごめんなひゃいいっ♥♥
皮でくちゅくちゅっ♥♥って♥ぴゅるぴゅるするのがまんしながらシコシコ♥するの気持ちよくって♥♥
いっぱいのばしてシコシコしてたらっ♥ちんぽかぶっちゃったのっ♥♥」
「困った子だなぁ……
おしりはチンポ大好きなケツマンコで、乳首も女の子みたいにぷくぷくして♡おまけにオチンチンは大きいだけの汚い皮付きフニャチンポ。
そんなえっちで女の子にもてそうにない身体じゃ……もうメスになるしかないよね♡」
「う゛♥♥あ゛ぁああああああああ───っ♥♥」
みっともなく変わり果てた肉茎を容赦なく男の指が嬲る。
ぐちゅぐちゅと皮が露を含んで立てる耳障りな擦過音と、注挿を繰り返す度粘膜を熱く火照らせる後孔の掘削音が重なり合い、呼吸すらままならぬ暴力的な快感が雌奴隷を襲った。
「はっ……♥はぁっ……♥♥
はッ、あ゛、ぉお……♥♥はふっ♥はっ♥はひ♥♥お゛っ♥お゛っ♥♥あ゛あ♥♥んお゛ぉおーッ♥♥♥
だめェ♥♥だめだめぇえぇェエ♥♥りゃめら゛っ、てぇ゛え……♥
おちんぽバカになりゅうううううううぅぅ♥♥♥♥バカになっちゃうよぉぉオオ♥♥」
汗じみた身体が終わりのない快楽の螺旋にとり込まれ、痙攣を繰り返す。
涙で歪んだ視界に光が散って、心と身体が快感についていけず、気が遠くなる。
「お兄様には悪いけど……正直もう、アルテュールちゃんの変態メスぶりは堂に入り過ぎていて、お薬で正気に戻そうとするのも限界だと思うんだよねー……
ようするにさ、きっかけを作ったのは俺達だけど、元帥閣下はもともと変態さんの素質があったんだよね。多分誰も認めないだろうけど」
肉壁を抉る楔の動きが終幕に向けて早くなる。
解放と最高の悦楽への期待に金髪の雌奴隷の胸が高鳴った。
「そう!アルテュールちゃんは間違いなく上に一文字つく変態メス!
ズル剥けデカチンを自分で包茎フニャチンポにしちゃうような被虐性癖もここに極まった生粋のド変態さんだぁ♡」
「ふぇ……ええぇえ♥♥」
ここまで辱められ、貶められて。
歪んだ幸福感に支配された美貌が浮かべているのは、恐ろしい事に嘘偽りのない笑みだった。
「ほーら♡ぐちょぐちょーっ♡て♡♡
ちんぽ苛められて、皮の中ガマン汁でぽよぽよだぁ♡
先っぽ紐で縛っちゃおうかなっ♡そしたら溜まったミルクとお汁でますます皮が伸びて、どんどん恥ずかしいおちんちんになっちゃうね♡」
「ん゛っ♥♥ぁ……あぁぁあ゛ッ♥♥」
もはや男の中に、騎士としての矜持や人間としての最低限の恥じらいすら存在せず。
既にその心も身体も、植えつけられた変態奴隷としての在り方を当たり前のものとして受け入れてしまっていた。
「なあに?そんなに嬉しいの?
大した淫乱さんだなぁ、アルテュールちゃんは。
元があんななのに、ここまでおバカで可愛くなる子は初めてだよ。
ホント、むしろせっかくの才能なんだし、活かした方がいいんじゃないかなー、と俺としては思うのよね。
そのあたり、恥として悩むより、開き直っちゃった方が楽しく生きられると思うよー?
……ま、ちょっと奥さんは可哀想だけどっ!」
「ふひぃ────ッ♥♥♥♥」
一際勢いよく突きこまれた剛直の先端が最奥で破裂した。
熱いものが胎の中を迸る感覚に、声もなく高貴な性奴の身体は絶頂を迎える。
「それともいっそ、奥さんもこちら側に目覚めて貰おうっか?
……うん。それいいかもね。
そうすればアルテュールちゃんも、周りのみんなも全員幸せになれるでしょ?
よしよし。可愛い元帥閣下の為だもの。報酬外だけど色々サービスしちゃうね♡
代わりにまた俺とエッチしてくれるとうれしーな♡」
快楽の波に視線を宙に彷徨わせたまま、夢見心地の表情で放心している男に、調教師は微笑んで言った。
責め立てていた肉の楔が引き抜かれると、縦に割れた雌穴から、ぐぼっ、とみっともない音を立ててため込まれた精液が零れ落ちる。生温かいそれらが腿を伝う感触にすら感じてしまい、性奴がかすれた声で啼いた。
縛められていた皮被りの巨根の先端からも、ちょろちょろと精液とも先走りの液ともつかぬ性の甘露が流れ出し、横たわる寝台の上を汚している。
この堕ちるところまで堕ち切った無様な媚態が、今の英雄と呼ばれた男のありのままの姿だった。
息も絶え絶えになりながらも、既にあさましく自分で後孔を指で弄り始めている様子のなんとまあ愛おしいことか。自らを嬲り続ける雌奴隷の有様に、調教師は上機嫌に目を細めた。
──男の身体を堕落の限りを尽くすべく躾けたのは、ほかならぬ彼だったからだ。
「そのうちこの可愛いフニャチンが全然勃たなくなっちゃったら、ジルちゃんとメスエッチが出来るように、ぴったりの梁型を作ってあげる♡
もうアルテュールちゃんは何も隠す必要はないからね。
好きなだけエッチして、幸せに生きればいいよ。
だってアルテュールちゃんのスケベな本性はこの俺もほだされちゃった貴重な才能なんだからね……♡ふふふ」
主人の声に、蕩けきった美貌が嬉しそうに笑ったように見えたのは、男の気のせいだったろうか。
ただ、確かな事は。
この国に清廉にして潔白な騎士の中の騎士など、どこにもいない、ということだった。
■■■
「ちくしょう……!まさか王国軍の本隊がくるなんてよぅ!」
「しかも指揮しているのが、あのリッシュモン伯なんて……ツキが無さ過ぎるぜ」
「……あの騎士様は街道荒らしに容赦がない……明日の朝には縛り首だぜ……俺達……」
「ああくそ!死ぬって分かっていたら、もう一度綺麗な姉ちゃんの胸に顔を埋めておきたかった!」
捕縛された盗賊達が、引き立てられ通されたのは、討伐部隊を率いる司令官がいる幕舎の中だった。
その事をやや奇妙に感じながらも、小声で悪態をつく男達は、それでも実力行使には出ないまま、大人しく目の前の男の一挙手一投足を見守っている。
鮮やかな用兵で瞬く間にゴロツキ共を包囲したその部隊の指揮者──リッシュモン伯アルテュールは、同性の目から見ても腹立たしい程の美男子だった。
脇に控えている白髪の騎士もやはり一瞬美女かと思うほど容姿が整っており、それでいて腕っぷしも強いのだから性質が悪い。
明らかに自分達は彼等の英雄譚に花を添える為だけの損な脇役だ──この事実に盗賊達は自分の命運を呪うしかなかった。
「……元気そうなのはこれでそろったのかな?」
「はい。後は怪我人だったり、そもそも息をしていない屍ばかりですので」
「そうか……まあ、私と君で五人もいれば充分だろう」
「私は参加しませんよ。アルテュール」
「え?何故だ。君だってこれほど相手にするのはご無沙汰だろう?」
「……確かにそうですが、私が相手では、下手すれば彼等にとってご褒美にしかなりませんから」
「ふーむ……なるほど……そうかもしれんな」
「……な、なんなんだよアンタら……一体何をするつもりなんだよ……」
自分達を見ながら、何やら二人でよくわからない相談を始めた騎士達に、不安になった盗賊の一人が思わず声を上げる。
「ふ……なあに……お前達にとってはそう悪い話でもないかもしれんぞ?
では、アルテュール。私は近くに控えていますので、あとは存分にお愉しみ下さい」
「途中で参加したくなったら遠慮しなくていいぞ?」
「貴方ほど堪え性がなくはありませんよ。私は。
さて……何人正気で残れるのやら……まあ、私の知った事ではないがな」
「………………」
不穏な言葉を残して白髪の騎士がその場から消えると、男達はいよいよ我が身にふりかかろうとしている途方もない災厄の予感に震え始める。
何より、その予感に説得力を齎したのは、男達を見る伯爵の奇妙に熱を帯びた視線と、嫣然とした破顔だった。
「では……始めようか。
私を満足させられたなら、その首、繋いでやらなくもない……せいぜい、しっかり励んでくれよ?」
舌舐めずりさえして微笑む男の表情は、既に厳格な騎士のものではなく。
悦楽への期待に、心がはち切れんばかりになっている、淫婦のものだった。
■■■
──この界隈には一帯に防音の魔術を施した装置が作用しているはずだが、それにしても酷いものだな……
気を紛らわせるために持ち込んだ史書を捲りながら、白髪の貴公子が嘆息する。
「うぁ……っ、やめろ!もうやめてくれ!」
「おっ♥♥ぉお゛♥♥おっ♥♥ぉお゛♥♥おほ……っ♥♥
この狼藉汚チンポめっ♥♥今までどれだけ女子供を泣かせてきたんだっ♥んっ♥
ケツマンコで粛正してやるッ♥♥」
「は、離れろ変態ッ!いやだ……ッ!男の尻なんかでイキたくないぃいいいッ!いやだぁあああッ!」
……耳が無駄に良い己が憎い。
察するに、盗賊共は今まさに女装下着をその身にまとった変態男から攻め立てられ、自慢の極太マラをしゃぶりつくされている最中だろう。
口ではああ言ってみたものの、同じ業を背負うものとして、やはり心身が少なからずうずいてしまう。
趣味と実益を兼ねて、伯爵が捕縛した盗賊達を相手に、自らの性癖を発露して愉しむようになったのは最近の話だが、これほど愉快なものであれば、もっと早くからしておけばよかったな……と今更ながら思ってしまう。
……もっとも、そう考え始めている白髪の貴公子の思考回路も、すっかり官能の奴隷に成り下がったが故の結論であったのだが、彼もまた精神の変性が深い部分にまで及んでしまっているが為に、その自覚はない。
「おほッ♥♥お♥お♥お♥♥ッぉおお♥♥♥
イクッ♥♥ケツマンコイクッ♥♥盗賊汚チンポ♥で、メスイキ♥♥すりゅ♥♥いっちゃうのぉおぉおッ♥♥♥♥」
「ひぃいいいいいいいいいぃぃぃ…………ッ♥♥」
……明日の処刑をまたずとも、あの場所に夜明けまでまともな男は残っていないかもしれないな。
残された貴公子はなおも史書をめくりつつ、さて己はどの呼吸であの場に加わろうかと、熱を帯び始めた股間を指でやんわりと撫で上げながら、妖艶に微笑むのであった。
止まぬ戦火の中、未だ退廃と虚飾に満ちた偽りの楽園──貴族達が集う宮廷の片隅。
石畳に刻まれる律動的な長靴の響きに、とりとめのない噂話に花を咲かせていた貴婦人の一人が振り返る。
促す声に視線を向けた淑女たちの視界に現れたのは、獅子を思わせる威風堂々とした金髪の美丈夫と彼に付き従う月輪を思わせる怜悧な美貌の貴公子──国の英雄である双璧の騎士二人だった。
ふわり、と甘やかな花の香りを漂わせ、颯爽と歩む長身の影に、淑女達が陶然とする。
「ご機嫌麗しゅう。子爵夫人」
自らに注がれる熱っぽい視線を受けて、金髪の美丈夫が上品に微笑みながら完璧な作法で挨拶をする。
影のように寄り添う白髪の貴公子もこれに倣い、母親に連れられたまだ若い乙女が頬を赤くする。
「あら、リッシュモン伯にレイ男爵。もうここをお立ちになられるんですの?」
「つい先日、凱旋されたばかりではないですか」
「停戦協定も結ばれて、しばらく戦いはないと聞きましたのに」
国でも随一の美男子達と少しでもお近づきになろうと次々と声を上げる貴婦人達に、あくまでも落ち着いた声で金髪の美丈夫──リッシュモン伯アルテュールが答える。
「──はい。
またこの王の庭の近くで不届きにも狼藉を働く者がいると報告がありましたので。一刻も早く向かわねば」
大きな戦が無くなると、今度は職を失った傭兵崩れの連中が食い扶ちを稼ぐため、街道沿いの村々を襲う盗賊紛いの真似をし始める。
国王直轄の正規軍を預かる者として、そういった輩を厳しく取り締まるのもまた、騎士達の大切な役目だった。
「そんな……貴方様自ら現地で指揮を執らなくても」
「盗賊狩りなど、他の将軍に任せても良いのでは?」
言い募る淑女達に、才色兼備の権化たる伯爵が静かに首を振る。
「いえ。こういう時だからこそ、上に立つ私自らが動かねばならぬのですよ。
陛下の号令の下、この国は変わる。その新しい国の──軍の在り方を示す者として、私は振る舞わねばならぬのです」
伯爵が国政に対して様々な改革を進言しているという話と、その彼と対立する貴族達が水面下で激しい権力闘争を繰り返している、という噂は貴婦人達の間にも降りてきている。
男がその理想を貫くためには、対立する者達に足元をすくわれないよう、常に自ら戦う意思を持ち、実際に緊張感をもって行動しなければいけない、ということなのだろう。
「正義の人」──そうあだ名される程の潔癖で公正、かつ厳格な男の気性と実績は、敵軍には畏怖と共に鳴り響き、民草には憧憬によって歓迎されている。
貴婦人達は今宵、英雄と夜会を愉しむ機会を失うのを残念に思いながら、二人を見送るしかなかった。
「本当に我々の英雄は御立派ですわ」
「なに。私や男爵は陛下の騎士として当然の仕事をしているだけです……では部下を待たせておりますので、私達はこれで」
「ご武運を」
現れた時と同じ涼やかさで、最高位の騎士達は花々の前から去っていった。
その後ろ姿を見つめて、貴婦人達が嘆息する。
「……なんて素敵なのかしら」
「ああ、あの方が私の主人だったら何だって出来るのに」
こうして、また救国の英雄に対する信仰と伝説は強化されていくのだ──が、しかし。
■■■
「……なあ、ジル」
ますます熱くなった羨望の眼差しを背中に感じながら、隣で歩く友人にしか聴こえない小声で、金髪の美丈夫が呟く。
「あの彼女達の中に、私が女装してセンズリこくのを冷たく見下ろしながら、罵ってチンポを踏みつけてイカせてくれるような素敵な女王様はいるかなぁ……」
「…………いないでしょうね」
「だよなぁ…………」
「まったく貴方と言う人は……
ご主人様からご褒美が欲しければ、きちんと元帥としての務めを全うする事ですよ。
……ほら!想像して前屈みになってない!どんだけ見下げた淫乱男なんですか!貴方は!」
「んぁあああぁぁあ♥♥だめェェえ♥♥♥♥おしりぶたないでっ♥また興奮しちゃう♥♥
先っぽ擦れてぇッ♥♥みるくでちゃうよォおっ♥♥」
見目麗しき英雄の実態は──どうしようもない変態だった。
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「はーい♡久しぶりだねぇ、アルテュールちゃん♡」
「はッ……♥あ゛、ぉ…おぁあああぁぁぁ゛………♥♥」
「元帥閣下は相変わらず忙しいみたいだけど、元気そうで何より。そしてここもエッチなままで何よりだよ♡」
「んお゛ぉおお♥♥はぁっ、は──ッ♥♥♥♥
きたっ♥きたぁあ♥♥んぁあああっ♥♥ちんぽ好きっ♥しゅきぃ♥♥
ふぅ゛うう♥♥あ゛っ♥あ゛っ♥あ゛っ♥ほッ♥ぉ゛おおぉ♥♥んお゛っ♥おぁあぁぁぁあッ♥♥♥♥」
徹底して人払いが施されたその部屋は、今やむせ返るような淫気と性臭に満ちていた。
背後から男の蕩けきった雌穴に、勢いよく熱い肉の楔が打ち込まれる。
待ち望んでいたもので胎の中が満たされる悦びに、金髪の雌奴隷がむせび泣く。
「あひッ♥♥ひぃ♥♥ぃ゛いい゛ぃい♥♥お゛っ♥おおッ♥♥んほぉお゛おおッ♥♥♥♥
ちんぽっ♥♥おちんぽが……ッ♥♥
種付け生チンポッ♥♥チンポハメハメされてッ♥♥あるてゅーるのメスチンポッ♥びゅるびゅるきてるぅうッ♥♥」
白皙の美貌と均整のとれた見事な裸体を妖しく桃色に染め上げて、恥も外聞もなく男の皮を被った淫婦はよがり狂った。
その腰の動きに合わせて、中途半端に勃ち上がった逸物がだらしなく揺れている。そしてその先端から滲み出る先走りの滴があたりに振りまかれる度、部屋の性臭を一層濃くしていた。
「ご主人様──アルテュールちゃんのお兄様も忙しい方だからね。
今日は俺達で特別にたーくさん相手してあげるね♡」
「あぅ……♥ひ……ぃいい゛ぃいいぃんッ♥♥
も……♥♥きもひぃ♥♥あっ♥そこぉ♥あ、あ、あ゛、ぉ……♥♥あ――♥♥♥♥」
調教師の男に耳元で囁かれた男の身体が、びくびくと震え、触れずとも常にふっくらと目立つ様になっている乳首を扱いてやると、首筋を仰け反らせ、見事な金髪を散らしながら、歓喜の声を上げる。
「はははっ、嬉しい?
実はね、俺もまたアルテュールちゃんとエッチ出来てすごく嬉しいんだ♡」
ずぶっ……ずぶっ!じゅぼんっ!
最奥まで貫かれた後、ずるずると入り口近くまで引き戻され、また捻じ込むように犯される。
肉と肉がぶつかり合う破裂音や卑猥な水音と共に、獣じみたみっともない喘ぎ声が部屋に響く。鼓膜からもその理性は削られていき、官能の虜となった男の思考は肉欲の塊と化していく。
そこにいたのはもう戦場の華たる騎士でも敬虔で実直な貴族でもない、発情した一匹のメスだった。
「俺ね、これまでたくさんの奴隷や娼婦を仕込んできたけど、元帥閣下は本当に良い感じに堕ちてくれたからさあ、可愛くてたまらないんだよね。
ほら、身体の相性も結構良いみたいだし♡」
「はふっ♥はっ♥はひ♥♥あ、はぁ、う、うぅ゛う♥♥あ゛っく……きゅんきゅんひてっ……♥♥あうっ♥♥おなかきゅんきゅんひてるっ♥
あ゛、あ、奥、おぐッ、ぅ♥♥孕む……っ♥♥孕んじゃうっ♥♥♥♥」
「俺もいっぱい中出しするつもりでいるけど、アルテュールちゃんもいっぱいみるく出してね♡」
「あ゛──っ♥♥あ゛──♥♥あぁぁあああぁぁッ♥♥♥♥
ぎもぢっ、い♥♥ちんぽきもちぃい゛ッよぉおおっ♥♥ケツマンコぐりぐりしゃれてェッ♥♥びゅるびゅるみるくだしゅのっ♥♥きもちよしゅぎるよぉおおおっ♥♥♥♥」
「ふふ、そんなに腰振りまくってアヘ顔晒してくれると、俺も攻め甲斐があるよ。そんなにココ、虐められるのが好きかい?」
「おほっ♥♥ほぉおおっ♥♥んおっ♥
しゅきぃっ♥♥だいしゅきっ♥♥ごしゅじんさまにハメハメされながらちんぽシコシコされるのだいしゅきぃッ♥♥♥♥」
「本当に元帥閣下はエッチだなぁ♡
ちょっと見ないうちに、おちんちんもこんなにしちゃって♡」
雌奴隷の胎の中を突き上げながら、男が扱き上げている逸物は、以前目にして記憶していたものから大きく様変わりしていた。
大きさこそ平均的なものより立派な質量を誇っていたが、以前より勢いを失い、もはやこの硬さでは挿入できるか怪しい状態だ。
更にズル剥けだったはずの先端は伸びきった皮で完全に隠れており、滲み出た露と恥垢で汚らしく音を立てながら、精が吐き出されるのを待っている。
「なぁに?皮オナにはまって自分で包茎ちんちんにしちゃったの?
とんだ変態さんだなぁ♡」
「あぁ……♥♥ごめっ♥ごめんなひゃっ♥♥んぃ゛い……ッ♥♥
えっちな変態でごめんなひゃいいっ♥♥
皮でくちゅくちゅっ♥♥って♥ぴゅるぴゅるするのがまんしながらシコシコ♥するの気持ちよくって♥♥
いっぱいのばしてシコシコしてたらっ♥ちんぽかぶっちゃったのっ♥♥」
「困った子だなぁ……
おしりはチンポ大好きなケツマンコで、乳首も女の子みたいにぷくぷくして♡おまけにオチンチンは大きいだけの汚い皮付きフニャチンポ。
そんなえっちで女の子にもてそうにない身体じゃ……もうメスになるしかないよね♡」
「う゛♥♥あ゛ぁああああああああ───っ♥♥」
みっともなく変わり果てた肉茎を容赦なく男の指が嬲る。
ぐちゅぐちゅと皮が露を含んで立てる耳障りな擦過音と、注挿を繰り返す度粘膜を熱く火照らせる後孔の掘削音が重なり合い、呼吸すらままならぬ暴力的な快感が雌奴隷を襲った。
「はっ……♥はぁっ……♥♥
はッ、あ゛、ぉお……♥♥はふっ♥はっ♥はひ♥♥お゛っ♥お゛っ♥♥あ゛あ♥♥んお゛ぉおーッ♥♥♥
だめェ♥♥だめだめぇえぇェエ♥♥りゃめら゛っ、てぇ゛え……♥
おちんぽバカになりゅうううううううぅぅ♥♥♥♥バカになっちゃうよぉぉオオ♥♥」
汗じみた身体が終わりのない快楽の螺旋にとり込まれ、痙攣を繰り返す。
涙で歪んだ視界に光が散って、心と身体が快感についていけず、気が遠くなる。
「お兄様には悪いけど……正直もう、アルテュールちゃんの変態メスぶりは堂に入り過ぎていて、お薬で正気に戻そうとするのも限界だと思うんだよねー……
ようするにさ、きっかけを作ったのは俺達だけど、元帥閣下はもともと変態さんの素質があったんだよね。多分誰も認めないだろうけど」
肉壁を抉る楔の動きが終幕に向けて早くなる。
解放と最高の悦楽への期待に金髪の雌奴隷の胸が高鳴った。
「そう!アルテュールちゃんは間違いなく上に一文字つく変態メス!
ズル剥けデカチンを自分で包茎フニャチンポにしちゃうような被虐性癖もここに極まった生粋のド変態さんだぁ♡」
「ふぇ……ええぇえ♥♥」
ここまで辱められ、貶められて。
歪んだ幸福感に支配された美貌が浮かべているのは、恐ろしい事に嘘偽りのない笑みだった。
「ほーら♡ぐちょぐちょーっ♡て♡♡
ちんぽ苛められて、皮の中ガマン汁でぽよぽよだぁ♡
先っぽ紐で縛っちゃおうかなっ♡そしたら溜まったミルクとお汁でますます皮が伸びて、どんどん恥ずかしいおちんちんになっちゃうね♡」
「ん゛っ♥♥ぁ……あぁぁあ゛ッ♥♥」
もはや男の中に、騎士としての矜持や人間としての最低限の恥じらいすら存在せず。
既にその心も身体も、植えつけられた変態奴隷としての在り方を当たり前のものとして受け入れてしまっていた。
「なあに?そんなに嬉しいの?
大した淫乱さんだなぁ、アルテュールちゃんは。
元があんななのに、ここまでおバカで可愛くなる子は初めてだよ。
ホント、むしろせっかくの才能なんだし、活かした方がいいんじゃないかなー、と俺としては思うのよね。
そのあたり、恥として悩むより、開き直っちゃった方が楽しく生きられると思うよー?
……ま、ちょっと奥さんは可哀想だけどっ!」
「ふひぃ────ッ♥♥♥♥」
一際勢いよく突きこまれた剛直の先端が最奥で破裂した。
熱いものが胎の中を迸る感覚に、声もなく高貴な性奴の身体は絶頂を迎える。
「それともいっそ、奥さんもこちら側に目覚めて貰おうっか?
……うん。それいいかもね。
そうすればアルテュールちゃんも、周りのみんなも全員幸せになれるでしょ?
よしよし。可愛い元帥閣下の為だもの。報酬外だけど色々サービスしちゃうね♡
代わりにまた俺とエッチしてくれるとうれしーな♡」
快楽の波に視線を宙に彷徨わせたまま、夢見心地の表情で放心している男に、調教師は微笑んで言った。
責め立てていた肉の楔が引き抜かれると、縦に割れた雌穴から、ぐぼっ、とみっともない音を立ててため込まれた精液が零れ落ちる。生温かいそれらが腿を伝う感触にすら感じてしまい、性奴がかすれた声で啼いた。
縛められていた皮被りの巨根の先端からも、ちょろちょろと精液とも先走りの液ともつかぬ性の甘露が流れ出し、横たわる寝台の上を汚している。
この堕ちるところまで堕ち切った無様な媚態が、今の英雄と呼ばれた男のありのままの姿だった。
息も絶え絶えになりながらも、既にあさましく自分で後孔を指で弄り始めている様子のなんとまあ愛おしいことか。自らを嬲り続ける雌奴隷の有様に、調教師は上機嫌に目を細めた。
──男の身体を堕落の限りを尽くすべく躾けたのは、ほかならぬ彼だったからだ。
「そのうちこの可愛いフニャチンが全然勃たなくなっちゃったら、ジルちゃんとメスエッチが出来るように、ぴったりの梁型を作ってあげる♡
もうアルテュールちゃんは何も隠す必要はないからね。
好きなだけエッチして、幸せに生きればいいよ。
だってアルテュールちゃんのスケベな本性はこの俺もほだされちゃった貴重な才能なんだからね……♡ふふふ」
主人の声に、蕩けきった美貌が嬉しそうに笑ったように見えたのは、男の気のせいだったろうか。
ただ、確かな事は。
この国に清廉にして潔白な騎士の中の騎士など、どこにもいない、ということだった。
■■■
「ちくしょう……!まさか王国軍の本隊がくるなんてよぅ!」
「しかも指揮しているのが、あのリッシュモン伯なんて……ツキが無さ過ぎるぜ」
「……あの騎士様は街道荒らしに容赦がない……明日の朝には縛り首だぜ……俺達……」
「ああくそ!死ぬって分かっていたら、もう一度綺麗な姉ちゃんの胸に顔を埋めておきたかった!」
捕縛された盗賊達が、引き立てられ通されたのは、討伐部隊を率いる司令官がいる幕舎の中だった。
その事をやや奇妙に感じながらも、小声で悪態をつく男達は、それでも実力行使には出ないまま、大人しく目の前の男の一挙手一投足を見守っている。
鮮やかな用兵で瞬く間にゴロツキ共を包囲したその部隊の指揮者──リッシュモン伯アルテュールは、同性の目から見ても腹立たしい程の美男子だった。
脇に控えている白髪の騎士もやはり一瞬美女かと思うほど容姿が整っており、それでいて腕っぷしも強いのだから性質が悪い。
明らかに自分達は彼等の英雄譚に花を添える為だけの損な脇役だ──この事実に盗賊達は自分の命運を呪うしかなかった。
「……元気そうなのはこれでそろったのかな?」
「はい。後は怪我人だったり、そもそも息をしていない屍ばかりですので」
「そうか……まあ、私と君で五人もいれば充分だろう」
「私は参加しませんよ。アルテュール」
「え?何故だ。君だってこれほど相手にするのはご無沙汰だろう?」
「……確かにそうですが、私が相手では、下手すれば彼等にとってご褒美にしかなりませんから」
「ふーむ……なるほど……そうかもしれんな」
「……な、なんなんだよアンタら……一体何をするつもりなんだよ……」
自分達を見ながら、何やら二人でよくわからない相談を始めた騎士達に、不安になった盗賊の一人が思わず声を上げる。
「ふ……なあに……お前達にとってはそう悪い話でもないかもしれんぞ?
では、アルテュール。私は近くに控えていますので、あとは存分にお愉しみ下さい」
「途中で参加したくなったら遠慮しなくていいぞ?」
「貴方ほど堪え性がなくはありませんよ。私は。
さて……何人正気で残れるのやら……まあ、私の知った事ではないがな」
「………………」
不穏な言葉を残して白髪の騎士がその場から消えると、男達はいよいよ我が身にふりかかろうとしている途方もない災厄の予感に震え始める。
何より、その予感に説得力を齎したのは、男達を見る伯爵の奇妙に熱を帯びた視線と、嫣然とした破顔だった。
「では……始めようか。
私を満足させられたなら、その首、繋いでやらなくもない……せいぜい、しっかり励んでくれよ?」
舌舐めずりさえして微笑む男の表情は、既に厳格な騎士のものではなく。
悦楽への期待に、心がはち切れんばかりになっている、淫婦のものだった。
■■■
──この界隈には一帯に防音の魔術を施した装置が作用しているはずだが、それにしても酷いものだな……
気を紛らわせるために持ち込んだ史書を捲りながら、白髪の貴公子が嘆息する。
「うぁ……っ、やめろ!もうやめてくれ!」
「おっ♥♥ぉお゛♥♥おっ♥♥ぉお゛♥♥おほ……っ♥♥
この狼藉汚チンポめっ♥♥今までどれだけ女子供を泣かせてきたんだっ♥んっ♥
ケツマンコで粛正してやるッ♥♥」
「は、離れろ変態ッ!いやだ……ッ!男の尻なんかでイキたくないぃいいいッ!いやだぁあああッ!」
……耳が無駄に良い己が憎い。
察するに、盗賊共は今まさに女装下着をその身にまとった変態男から攻め立てられ、自慢の極太マラをしゃぶりつくされている最中だろう。
口ではああ言ってみたものの、同じ業を背負うものとして、やはり心身が少なからずうずいてしまう。
趣味と実益を兼ねて、伯爵が捕縛した盗賊達を相手に、自らの性癖を発露して愉しむようになったのは最近の話だが、これほど愉快なものであれば、もっと早くからしておけばよかったな……と今更ながら思ってしまう。
……もっとも、そう考え始めている白髪の貴公子の思考回路も、すっかり官能の奴隷に成り下がったが故の結論であったのだが、彼もまた精神の変性が深い部分にまで及んでしまっているが為に、その自覚はない。
「おほッ♥♥お♥お♥お♥♥ッぉおお♥♥♥
イクッ♥♥ケツマンコイクッ♥♥盗賊汚チンポ♥で、メスイキ♥♥すりゅ♥♥いっちゃうのぉおぉおッ♥♥♥♥」
「ひぃいいいいいいいいいぃぃぃ…………ッ♥♥」
……明日の処刑をまたずとも、あの場所に夜明けまでまともな男は残っていないかもしれないな。
残された貴公子はなおも史書をめくりつつ、さて己はどの呼吸であの場に加わろうかと、熱を帯び始めた股間を指でやんわりと撫で上げながら、妖艶に微笑むのであった。
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