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学園生活をエンジョイする
噂の家具職人
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そんな幸せな時間を過ごした翌日。
ペッテリから思いもよらない知らせが入った。
『一度断られた家具職人から、今からでも依頼を受けることが出来ないか、と問い合わせがあった』
どんな心境の変化があったのかわからないけど、依頼を受けてくれるなら有難いことこの上ない。俺は二つ返事で了承した。ペッテリは早速今日、その家具職人を宮殿まで連れて来てくれるらしい。……あれ?正体は隠してるんじゃないの……?来ちゃって大丈夫?
あっ……。後、図書室で会った男爵令嬢に断りの連絡を入れなきゃ。申し訳ないな。折角考えてくれてるのに。何か他に依頼出来るようなことを探しておこうかな。
そんなことを考えながら、俺は宮殿の応接室で待っていた。そう言やここでペッテリと初めて会ったんだっけ。懐かしいな。あの頃から俺もペッテリも成長して……いないな。うん。
そんなことを考えていると、ペッテリがやって来た。
「あっ……。おはようございます、エルネスティ様……!今日も相変わらず素晴らしい天使ですね……!」
ペッテリは初っ端から興奮気味でそう挨拶した。お前はいつでもブレないな。安心するよ。
「おはようございます、ペッテリ」
「いきなりすみません……。家具職人がどうしても休日が良いと言ったので、1週間後になるよりは今日の方が良いかと思いまして……」
ペッテリは「ありがたやー」のポーズをしながらそう言った。まあ確かに早いに越したことはない。図書室で会った男爵令嬢に事情を説明しなきゃだし。
「その方が助かります。ありがとうございます。……それで、その家具職人と言うのは……?」
「部屋の外で待って貰っているので、読んできます……!」
ペッテリはトトトと駆け足で扉の方へ向かい、扉を開いて外へ向かって何かを言った。そしてこちらを振り返り、にっこりと笑う。
「では紹介しますね……。こちらが以前話しましてたエルネスティ様のご希望に沿うことの出来るであろう家具職人、マティルダ・スヴィ・トゥオメラさんです」
「えっ……」
ペッテリの言葉に俺は思わず声が零れた。マティルダとは女性の名前で、しかもミドルネームを持っているので貴族の名家出身である。そんな人間が家具職人をしていることに、驚きが隠せなかったのだ。
そしてその家具職人の姿を見て、俺はいっそう驚くこととなる。
「初のお目にかかります。……って、エルネスティ殿下っ!?」
「貴女は……先日図書室で会った……」
なんとその家具職人は、以前図書室で出会った男爵令嬢であった。
* * *
「……えっと、改めまして自己紹介させていただきます。私はトゥオメラ男爵家次女、そしてテラスト工房にて臨時家具職人として働いております、マティルダ・スヴィ・トゥオメラと申します。以後お見知り置きを」
「……はい。ご紹介ありがとうございます。私は今回、貴女に依頼を出しましたハーララ帝国第四皇子、エルネスティ・トゥーレ・タルヴィッキ・ニコ・ハーララです。よろしくお願いします」
俺たちはとりあえず落ち着こうと、一旦形式的な自己紹介を済ませ、マティルダ嬢に応接室のソファの対面に座ってもらった。ペッテリが気を利かせてお茶を準備してくれたので、それを飲みながら話を進めて行く。
「驚きました。貴女がペッテリが言っていた正体不明の家具職人だったとは」
「私も驚きました。まさか殿下が私に二重の依頼をなさっていたとは」
マティルダ嬢は冗談めかして言った後、サッと顔を青くした。無礼だとでも思ったのかな?
俺はマティルダ嬢が肩の力を抜けるように、クスッと笑みを零した。
「ふふっ。不可抗力ですよ」
「あっ、えーっと、その……あはは」
マティルダ嬢は要領を得ない様子で曖昧に笑った。ううむ。やっぱり初見じゃ舐められるか怖がられるかの二択だな。俺、こんなにも天使なのに。
まあとりあえず、話を変えてみようかな。
「何故、私の依頼を受けようと思い直したのですか?」
「……殿下は仰りました。『好きなことならやらないと損だし上手ならそれは誇って良いことだ』と。私も、好きなことを堂々と好きだと言いたい。そう思いまして、勇気を振り絞って依頼を引き受けることにしたのです。図書室でのご依頼も、週明けにはお返事をするつもりでしたし」
マティルダ嬢は吹っ切れたような清々しい表情でそう言った。俺は何気なく……ってか当たり前のことを言ったつもりだったけど、それが彼女にとっては重大な言葉だったのかな。
「……ありがとうございます。難しい依頼だと思いますが、よろしくお願いしますね」
「……最初に断っておきますが、私は素人に毛が生えた程度の知識と技術しかないので、あまり過度な期待はちょっと……」
「大丈夫ですよ。ペッテリが認めた家具職人です。きっと依頼を遂行してくれると信じてますので」
俺は激励のつもりでそう言ったが、マティルダ嬢とペッテリは顔を強ばらせた。……ん?俺、なんか変なこと言ったかな?
「……その期待に応えられるよう、善処します……」
マティルダ嬢は先程とは打って変わって血の気が引いた顔でボソリと呟いた。ペッテリは労うような苦笑いをマティルダ嬢に向ける。なんだ?俺、地雷でも踏んだのか?
その場に流れる変な空気を払拭するために、ペッテリが努めて明るい声で話を逸らした。
「……そっ、そう言えばマティルダさんとエルネスティ様って知り合いだったのですね……!知りませんでした……!」
「はい。私とマティルダ嬢は学園で同じクラスなんです」
「そうなんですか……!という事は、エルネスティ様と同い年であれだけの作品を作れるなんて、凄いですね……!」
「えっ。あっ、ありがとうございます……?」
マティルダ嬢は褒められ慣れていないのか、照れながら疑問形でお礼を言った。そして俯いたかと思えば、両頬を手で覆った。
「……ふふっ。褒められるのって、こんなにも嬉しいんですね。……私はこの趣味を、褒められたことがありませんでしたから」
マティルダ嬢は悲しそうに目を伏せた。そう言えば図書室で会った時も『男爵令嬢がこんなことをしておかしいと思わないのか』みたいなことを言ってたし、そんな扱いを受けて来たんだろうな。
「……実は私が家具職人なのは、家族にも内緒なんです。絶対反対されてしまうので。だから今でも少し怖いんです。家族にこのことがバレて、勘当されないかとか、友達にバレて馬鹿にされないか、とか……」
「それなら安心してください。貴女に文句を言ってくる輩は私が追い払いますから。これでも私はこの国の皇子です。大概の人はブチッてひと捻りで消せます」
「けっ、消す……」
「私、基本的に私の邪魔をするものには容赦ない人間なので」
俺は右手を胸に添えて天使の笑みを浮かべた。マティルダ嬢はヒクヒクと頬を引き攣らせる。あっ、勘違いしないでね?俺、普段は事勿れ主義で人畜無害だから!安心して!取って食ったりはしないよ!!
* * * * * * * * *
2022/03/16
一部誤字と文章がおかしい部分を修正しました。
ペッテリから思いもよらない知らせが入った。
『一度断られた家具職人から、今からでも依頼を受けることが出来ないか、と問い合わせがあった』
どんな心境の変化があったのかわからないけど、依頼を受けてくれるなら有難いことこの上ない。俺は二つ返事で了承した。ペッテリは早速今日、その家具職人を宮殿まで連れて来てくれるらしい。……あれ?正体は隠してるんじゃないの……?来ちゃって大丈夫?
あっ……。後、図書室で会った男爵令嬢に断りの連絡を入れなきゃ。申し訳ないな。折角考えてくれてるのに。何か他に依頼出来るようなことを探しておこうかな。
そんなことを考えながら、俺は宮殿の応接室で待っていた。そう言やここでペッテリと初めて会ったんだっけ。懐かしいな。あの頃から俺もペッテリも成長して……いないな。うん。
そんなことを考えていると、ペッテリがやって来た。
「あっ……。おはようございます、エルネスティ様……!今日も相変わらず素晴らしい天使ですね……!」
ペッテリは初っ端から興奮気味でそう挨拶した。お前はいつでもブレないな。安心するよ。
「おはようございます、ペッテリ」
「いきなりすみません……。家具職人がどうしても休日が良いと言ったので、1週間後になるよりは今日の方が良いかと思いまして……」
ペッテリは「ありがたやー」のポーズをしながらそう言った。まあ確かに早いに越したことはない。図書室で会った男爵令嬢に事情を説明しなきゃだし。
「その方が助かります。ありがとうございます。……それで、その家具職人と言うのは……?」
「部屋の外で待って貰っているので、読んできます……!」
ペッテリはトトトと駆け足で扉の方へ向かい、扉を開いて外へ向かって何かを言った。そしてこちらを振り返り、にっこりと笑う。
「では紹介しますね……。こちらが以前話しましてたエルネスティ様のご希望に沿うことの出来るであろう家具職人、マティルダ・スヴィ・トゥオメラさんです」
「えっ……」
ペッテリの言葉に俺は思わず声が零れた。マティルダとは女性の名前で、しかもミドルネームを持っているので貴族の名家出身である。そんな人間が家具職人をしていることに、驚きが隠せなかったのだ。
そしてその家具職人の姿を見て、俺はいっそう驚くこととなる。
「初のお目にかかります。……って、エルネスティ殿下っ!?」
「貴女は……先日図書室で会った……」
なんとその家具職人は、以前図書室で出会った男爵令嬢であった。
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「……えっと、改めまして自己紹介させていただきます。私はトゥオメラ男爵家次女、そしてテラスト工房にて臨時家具職人として働いております、マティルダ・スヴィ・トゥオメラと申します。以後お見知り置きを」
「……はい。ご紹介ありがとうございます。私は今回、貴女に依頼を出しましたハーララ帝国第四皇子、エルネスティ・トゥーレ・タルヴィッキ・ニコ・ハーララです。よろしくお願いします」
俺たちはとりあえず落ち着こうと、一旦形式的な自己紹介を済ませ、マティルダ嬢に応接室のソファの対面に座ってもらった。ペッテリが気を利かせてお茶を準備してくれたので、それを飲みながら話を進めて行く。
「驚きました。貴女がペッテリが言っていた正体不明の家具職人だったとは」
「私も驚きました。まさか殿下が私に二重の依頼をなさっていたとは」
マティルダ嬢は冗談めかして言った後、サッと顔を青くした。無礼だとでも思ったのかな?
俺はマティルダ嬢が肩の力を抜けるように、クスッと笑みを零した。
「ふふっ。不可抗力ですよ」
「あっ、えーっと、その……あはは」
マティルダ嬢は要領を得ない様子で曖昧に笑った。ううむ。やっぱり初見じゃ舐められるか怖がられるかの二択だな。俺、こんなにも天使なのに。
まあとりあえず、話を変えてみようかな。
「何故、私の依頼を受けようと思い直したのですか?」
「……殿下は仰りました。『好きなことならやらないと損だし上手ならそれは誇って良いことだ』と。私も、好きなことを堂々と好きだと言いたい。そう思いまして、勇気を振り絞って依頼を引き受けることにしたのです。図書室でのご依頼も、週明けにはお返事をするつもりでしたし」
マティルダ嬢は吹っ切れたような清々しい表情でそう言った。俺は何気なく……ってか当たり前のことを言ったつもりだったけど、それが彼女にとっては重大な言葉だったのかな。
「……ありがとうございます。難しい依頼だと思いますが、よろしくお願いしますね」
「……最初に断っておきますが、私は素人に毛が生えた程度の知識と技術しかないので、あまり過度な期待はちょっと……」
「大丈夫ですよ。ペッテリが認めた家具職人です。きっと依頼を遂行してくれると信じてますので」
俺は激励のつもりでそう言ったが、マティルダ嬢とペッテリは顔を強ばらせた。……ん?俺、なんか変なこと言ったかな?
「……その期待に応えられるよう、善処します……」
マティルダ嬢は先程とは打って変わって血の気が引いた顔でボソリと呟いた。ペッテリは労うような苦笑いをマティルダ嬢に向ける。なんだ?俺、地雷でも踏んだのか?
その場に流れる変な空気を払拭するために、ペッテリが努めて明るい声で話を逸らした。
「……そっ、そう言えばマティルダさんとエルネスティ様って知り合いだったのですね……!知りませんでした……!」
「はい。私とマティルダ嬢は学園で同じクラスなんです」
「そうなんですか……!という事は、エルネスティ様と同い年であれだけの作品を作れるなんて、凄いですね……!」
「えっ。あっ、ありがとうございます……?」
マティルダ嬢は褒められ慣れていないのか、照れながら疑問形でお礼を言った。そして俯いたかと思えば、両頬を手で覆った。
「……ふふっ。褒められるのって、こんなにも嬉しいんですね。……私はこの趣味を、褒められたことがありませんでしたから」
マティルダ嬢は悲しそうに目を伏せた。そう言えば図書室で会った時も『男爵令嬢がこんなことをしておかしいと思わないのか』みたいなことを言ってたし、そんな扱いを受けて来たんだろうな。
「……実は私が家具職人なのは、家族にも内緒なんです。絶対反対されてしまうので。だから今でも少し怖いんです。家族にこのことがバレて、勘当されないかとか、友達にバレて馬鹿にされないか、とか……」
「それなら安心してください。貴女に文句を言ってくる輩は私が追い払いますから。これでも私はこの国の皇子です。大概の人はブチッてひと捻りで消せます」
「けっ、消す……」
「私、基本的に私の邪魔をするものには容赦ない人間なので」
俺は右手を胸に添えて天使の笑みを浮かべた。マティルダ嬢はヒクヒクと頬を引き攣らせる。あっ、勘違いしないでね?俺、普段は事勿れ主義で人畜無害だから!安心して!取って食ったりはしないよ!!
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一部誤字と文章がおかしい部分を修正しました。
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