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飼育
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カレンとヘザーが閉じ込められて、半月がたっていた。
朝は天井の軋む音で目が覚める。
見ると天井の一部が少しずつ開き、ガラス越しに日の光が差し込んでくる。
これが今は目覚ましがわりになっていた。
時間になると一度首輪をつけられた状態でだされ、部屋のさらに奥に設置された簡易シャワーで身綺麗にするように命じられる。
シャワーはカーテンもなく洗っている姿が丸見えだ。
二人は最初服を脱ぐことに抵抗したが、やらなければ、他に人を呼んで強制的に洗うと言われ、泣く泣く羞恥心と戦いながら裸体を晒していた。
カレンはそう言われた際、どうしてそこまでと文句を言ったが、衛生は大事だという一言で終わらせられた。
食事も毎食、簡単ながらキチンと運ばれてきており、今日は、パンと肉のソテーと野菜のコンソメスープ。さらにはフルーツまでついてきた。
味も悪くない。おそらくロザリーと呼ばれていた女性が作っているのだろう。
ただ、量が少し多く残すことは許されなかった。
時間をかけようやく食べ終わると、ヘザーは壁にもたれかかりぼんやりと考える。
カレンは自分たちを捕まえて、内蔵を売ったり人身売買するつもりだと言っていた。
だから健康的な状態で生かしてるんだと。
堪えているが、時おり叫ぶたくなるような恐怖に襲われる。
指を噛み、叫び声を抑えいているとカレンの呻き声が聞こえる。
同じように壁に寄りかかり、縮こまっている。
おそらく同じ気持ちだろう。
いつまで閉じ込められるのか、いつ殺されるのか見えない不安が常にあった。
すると、ガシャンと扉が開く音がした。
それと同時に冷たい室内に響く靴の音に、二人は怯えはじめた。
檻の前に現れたのは、青白い肌の男。
怯えている二人を見ても特になにも感じてないのか、檻の鍵を開けると二人の首輪を引っ張り引きずり出す。
そのまま引きずられるように歩くと、半月ぶりにあのおぞましい加工室に連れてかれた。
そこには、他の二人も待っており少女達を品定めしていた。
少し生臭い空気に、見たくなくても目にはいる嫌なシミのついている道具達。
時おりくる吐き気に負けそうになりながらヘザーはたっていた。
すると、急に背後から羽交い締めにされる。
カレンも同じようにされているのが見えた。
そんな少女二人に、青白い男...ギルは大降りのハサミをもって近寄ってくる。
「怪我したくなったら暴れるなよ」
恐怖から身をよじっているヘザーにギルは話しかけた。
あっという間に衣服は切り裂かれ、まだ未発達な体晒す。
カレンも同じよう裸にされると、近くの作業台に横にされ固定される。
ヘザーもその隣の作業台にがっちり手足を固定された。
「やめて!離して!この変態野郎!」
カレンは固定されてるにもかかわらず、手足を必死に動かして抵抗する。
「静かにしろよ。そっちのお嬢さんを見習えよ。世の中にはいくらごねたって、どうしようもないことがあるんだ」
ギルが諭すように人生論らしきものを暴れるカレンに話す。
「本当に、こっちは静かだな。まあ、めそめそ泣くばっかりで気が滅入るけどうるさくはないな」
黒髪の男、アルがヘザーを見下ろしながら言い放つ。
その視線にヘザーは恥ずかしさよりも、恐ろしさを感じていた。
ふと気づくとあの背の大きな男がいない。
嫌な予感がする。
固定されて、あまり周りが見えないのも不安だ。
すると、ドアの開閉の音と「つれてきたぞ」という声。
二つの作業台の間に、誰かが立ったのがわかった。
ヘザーはその人物を見て、目を見開いた。
見覚えのある柔らかいブロンド。
背負って歩けるほど軽そうな体。
「ソフィア...!」
それはかつて、自分達が見捨てた少女だった。
怪我は治ったのだろう。しっかりと自分の足で立っている。
「よかった...無事で...!」
ヘザーは泣いて再開を喜ぶ。が、ソフィアは二人を冷めた目で眺めていた。
「さて、ソフィア...だったかな?に決めてもらうことがあるんだ。まあ、そっちの男から大体は聞いていただろう?」
ギルはヘザーの横に立っているレオを指差すと
改まったように話し始める。
ソフィアは表情を変えずに頷いた。
訳がわからない顔をしているカレンとヘザー。
カレン側に立っているアルは覗き込むと
「お前らも聞きたい?何を決めるか」
と、どこか愉快そうに聞いた。
「な...何を決めるのよ...」
震えながらも、強気な態度で聞くカレン。
ギルはそれを聞くと、ただ一言告げた。
「どっちを殺すかだよ」
シンッと水をうったような静寂が流れた。
「うそ...だよね?ソフィア...?」
絞り出すように声をだすヘザー。
その顔は今にも気を失いそうなほど青い。
カレンも同様だ、先ほどまでの態度では考えられないほど動揺しており、何かを懇願するような目をしてソフィアを見つめている。
だがソフィアは、以前として無言のまま真っ直ぐ目の前のギルを見つめている。
「そ...ソフィア!私..ごめんね!見捨てたりして...!」
ヘザーはせきをきったように話し出す。
どうやらソフィアの本気を感じ取ったらしい。
カレンもそれを聞き、自分の命の手綱を握っている少女に話しかけた。
「ソフィア...恨まれるような事をしておいて、こんなこと言えないけど...ごめんなさい...」
涙を流しながら謝罪をするカレン。
その姿はどこか諦めを感じていた。
見捨てるように指示したのは自分だ。
殺されるのも仕方なしと思っているのかもしれない。
「さあ、ソフィア」
まだ何かを言っている二人の言葉を遮るようにギルが言う。
「教えてくれ。どっちを殺す?指をさしてくれ」
「ソフィア...!!私たち友人だったじゃない!」
叫ぶヘザー
「...ソフィア」
今まででは考えられない程、大人しくなったカレン。
ゆっくりと、ソフィアは指をさした。
朝は天井の軋む音で目が覚める。
見ると天井の一部が少しずつ開き、ガラス越しに日の光が差し込んでくる。
これが今は目覚ましがわりになっていた。
時間になると一度首輪をつけられた状態でだされ、部屋のさらに奥に設置された簡易シャワーで身綺麗にするように命じられる。
シャワーはカーテンもなく洗っている姿が丸見えだ。
二人は最初服を脱ぐことに抵抗したが、やらなければ、他に人を呼んで強制的に洗うと言われ、泣く泣く羞恥心と戦いながら裸体を晒していた。
カレンはそう言われた際、どうしてそこまでと文句を言ったが、衛生は大事だという一言で終わらせられた。
食事も毎食、簡単ながらキチンと運ばれてきており、今日は、パンと肉のソテーと野菜のコンソメスープ。さらにはフルーツまでついてきた。
味も悪くない。おそらくロザリーと呼ばれていた女性が作っているのだろう。
ただ、量が少し多く残すことは許されなかった。
時間をかけようやく食べ終わると、ヘザーは壁にもたれかかりぼんやりと考える。
カレンは自分たちを捕まえて、内蔵を売ったり人身売買するつもりだと言っていた。
だから健康的な状態で生かしてるんだと。
堪えているが、時おり叫ぶたくなるような恐怖に襲われる。
指を噛み、叫び声を抑えいているとカレンの呻き声が聞こえる。
同じように壁に寄りかかり、縮こまっている。
おそらく同じ気持ちだろう。
いつまで閉じ込められるのか、いつ殺されるのか見えない不安が常にあった。
すると、ガシャンと扉が開く音がした。
それと同時に冷たい室内に響く靴の音に、二人は怯えはじめた。
檻の前に現れたのは、青白い肌の男。
怯えている二人を見ても特になにも感じてないのか、檻の鍵を開けると二人の首輪を引っ張り引きずり出す。
そのまま引きずられるように歩くと、半月ぶりにあのおぞましい加工室に連れてかれた。
そこには、他の二人も待っており少女達を品定めしていた。
少し生臭い空気に、見たくなくても目にはいる嫌なシミのついている道具達。
時おりくる吐き気に負けそうになりながらヘザーはたっていた。
すると、急に背後から羽交い締めにされる。
カレンも同じようにされているのが見えた。
そんな少女二人に、青白い男...ギルは大降りのハサミをもって近寄ってくる。
「怪我したくなったら暴れるなよ」
恐怖から身をよじっているヘザーにギルは話しかけた。
あっという間に衣服は切り裂かれ、まだ未発達な体晒す。
カレンも同じよう裸にされると、近くの作業台に横にされ固定される。
ヘザーもその隣の作業台にがっちり手足を固定された。
「やめて!離して!この変態野郎!」
カレンは固定されてるにもかかわらず、手足を必死に動かして抵抗する。
「静かにしろよ。そっちのお嬢さんを見習えよ。世の中にはいくらごねたって、どうしようもないことがあるんだ」
ギルが諭すように人生論らしきものを暴れるカレンに話す。
「本当に、こっちは静かだな。まあ、めそめそ泣くばっかりで気が滅入るけどうるさくはないな」
黒髪の男、アルがヘザーを見下ろしながら言い放つ。
その視線にヘザーは恥ずかしさよりも、恐ろしさを感じていた。
ふと気づくとあの背の大きな男がいない。
嫌な予感がする。
固定されて、あまり周りが見えないのも不安だ。
すると、ドアの開閉の音と「つれてきたぞ」という声。
二つの作業台の間に、誰かが立ったのがわかった。
ヘザーはその人物を見て、目を見開いた。
見覚えのある柔らかいブロンド。
背負って歩けるほど軽そうな体。
「ソフィア...!」
それはかつて、自分達が見捨てた少女だった。
怪我は治ったのだろう。しっかりと自分の足で立っている。
「よかった...無事で...!」
ヘザーは泣いて再開を喜ぶ。が、ソフィアは二人を冷めた目で眺めていた。
「さて、ソフィア...だったかな?に決めてもらうことがあるんだ。まあ、そっちの男から大体は聞いていただろう?」
ギルはヘザーの横に立っているレオを指差すと
改まったように話し始める。
ソフィアは表情を変えずに頷いた。
訳がわからない顔をしているカレンとヘザー。
カレン側に立っているアルは覗き込むと
「お前らも聞きたい?何を決めるか」
と、どこか愉快そうに聞いた。
「な...何を決めるのよ...」
震えながらも、強気な態度で聞くカレン。
ギルはそれを聞くと、ただ一言告げた。
「どっちを殺すかだよ」
シンッと水をうったような静寂が流れた。
「うそ...だよね?ソフィア...?」
絞り出すように声をだすヘザー。
その顔は今にも気を失いそうなほど青い。
カレンも同様だ、先ほどまでの態度では考えられないほど動揺しており、何かを懇願するような目をしてソフィアを見つめている。
だがソフィアは、以前として無言のまま真っ直ぐ目の前のギルを見つめている。
「そ...ソフィア!私..ごめんね!見捨てたりして...!」
ヘザーはせきをきったように話し出す。
どうやらソフィアの本気を感じ取ったらしい。
カレンもそれを聞き、自分の命の手綱を握っている少女に話しかけた。
「ソフィア...恨まれるような事をしておいて、こんなこと言えないけど...ごめんなさい...」
涙を流しながら謝罪をするカレン。
その姿はどこか諦めを感じていた。
見捨てるように指示したのは自分だ。
殺されるのも仕方なしと思っているのかもしれない。
「さあ、ソフィア」
まだ何かを言っている二人の言葉を遮るようにギルが言う。
「教えてくれ。どっちを殺す?指をさしてくれ」
「ソフィア...!!私たち友人だったじゃない!」
叫ぶヘザー
「...ソフィア」
今まででは考えられない程、大人しくなったカレン。
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