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ロザリー
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コンクリートでできた無機質な建物の隣にある、牧歌的な家が彼らの住処だった。
よく手入れされた花壇で彩られた道を通り、小さなベルのついた玄関ドアを開けるとベルの軽い音が鳴り響く。
ホコリ一つない清潔な廊下を歩き、玄関からそう遠くはない位置にある扉を開くと、リビングルームが現れた。
ギルは中へ進むと、リビングの奥に設置されたカウンターキッチンを覗き込む。
どうやら人を探しているようだ。
目当て人物がいないと見ると、目の前にあるホワイトオークのダイニングテーブルに片手に持っていた包みをそっと置く。
先ほど取り出したばかりの血肉滴る新鮮な「それ」は、シミ一つないテーブルを汚さないようしっかりと油紙で包まれていた。
レオは少し遅れてリビングに入ってくると、同じように誰かを探すように目を動かす。
すると、リビングのドアのすぐ傍らにある天井まである本棚から一冊抜かれていることに気づいた。
おそらく、革張りのシングルソファに無造作に置かれているのがそれだろう。
しおりが挟まれている様子から、先ほどまで読書をしていたようだ。
何気なく、それをレオが手に取ると同時にリビングに一人の女性が現れた。
小さな缶詰を片手に持っているとこから、保存用の倉庫に行っていたのだろう。
リビングにいた男二人は、彼女が現れたのがわかると同時に表情を明るくする。
その顔を見た彼女も、口角を上げて鈴のような声で話しかけた。
「おかえりなさい二人とも」
髪を緩く纏め、モスグリーンのワンピースに身を包んだ女性はそこだけみれば奇異な所は無いだろう。
だが、彼女のことを説明するならばその容姿について触れなければなかった。
彼女の髪と肌は作り物のように白く、その両の瞳は髪の色を際立たせるように赤く染まっていた。
まるで純白の陶器に、深紅の薔薇を飾ったような女性。それが彼らの愛している薔薇。
ロザリーだった。
「ただいまロザリー」
「おかえりレオ」
レオは彼女に近づくと、優しくその頬を撫でる。
どうやら焦ってきたようだ。白い頬に紅が差し、ほんのり蒸気しており冷たくなった手に心地よい。
「ギルもお帰り。今日は少し遅かったね」
ロザリーはダイニングテーブルの椅子に腰かけていた、ギルに目を向けると明るく声をかけた。
どうやらレオが先越したことが不満だったらしいが、彼女が自分の方へ歩いてくると機嫌を直したような笑みを浮かべて包みを指さしながら
「欲しがっていたもの、手に入れたよロザリー」
と、つい先ほどまで人間を猟銃で追い回していたとは思えぬ口調ででロザリーに話しかけた。
彼女は赤い目でその包みを捉えると、嬉しそうに声を弾ませた。
「ありがとうギル。これで明日には美味しいレバーパテを食べられるわ」
そっと手に取った、まだ生暖かい塊を包んでいる油紙を一枚めくって中を覗くと、屈託のない笑顔を見せるロザリーを眩しそうに眺める二人。
彼女はキッチンに向かうと冷蔵庫に包みをしまい、調理途中の料理に手をかけ始めた。
細かく刻み、煮込んでいた野菜の様子をみると持ってたトマト缶詰を開ける。
缶切りで丁寧に、穴を開けていくと瑞々しい果肉が見え始め青臭い香りが鼻をくすぐる。
飛び散らないように慎重に中身を鍋に入れると味を調節する。トマトスープのようだ。
ロザリーは軽く味を見ると、納得したのか軽く頷くと弱火にし蓋をした。
彼女はスープの完成までのあいだに、手慣れたしぐさで肉をカットしていく。
フライパンにバターを入れると、頃合いを見て小麦粉をまぶした肉を並べはじめ、辺りにバターと肉の焼ける食欲をそそる香りが漂い始めた。
カウンターのかごの中からレモンを一つ選び取ると、良く研いである包丁でリズムよく薄くカットしていく。
まるで機械のように正確に半分ほど切り終わると、一番最初に用意しておいたアスパラの横に添える。こちらも、測ったかのように大きさを揃えており、それが彼女の几帳面さが表れていた。
残った半分を肉に絞り香りづけをしていくと、軽く水分を飛ばし焼き加減を確認した後、並べていた食器に盛り付けをしていく。
彼女がとあることに気づいたのは、付け合わせ用にアスパラとレモンを残った肉汁と共に炒めていた時だ。
「そういえばアルは?」
ちょうど冷蔵庫に水を取りに来たギルに問うと、彼は手に取ったペットボトルの蓋を左手で開けつつ料理中の小さな薔薇に、不在の人物について話し始めた。
「犬小屋。最近生まれただろ。様子見に行ったみたいだ」
言い終わるとペットボトルに口をつけ、冷たい水を飲みほしていく。
上下する男にしては細く白い喉元を見たロザリーは、思わず自分の手をちらりと見る。
彼も自分と似たような見た目だ。人より色素が薄く奇異な目で見られることが多い。
ただ、ロザリーの肌が作り物のような目に痛いほどの真白だとすれば、彼は青白いものの、首元などにはうっすらと細い血管が通っているのが透けて見え、まだ人間らしさがある。
そんな彼でも、気味が悪いと散々な評価を外では受けるのだ。自分など何と言われることか。
もっとも、こんな肌ゆえにあまり日の光の中を歩けないのだから関係はないのだが。
ぼんやりと手を眺めていると、不思議そうにこちらを見ているギルの視線に気付く。
心配したのか、声をかけようとした彼を遮るように
「フィーアことでしょ。生まれた子、一匹弱っているって言ってたから…ちょうど夕飯もできたし呼んでくるね」
そのまま何か言いたげなギルの横をさっと速足で通り過ぎた。
どうやらレオはシャワーでも浴びに行ったのだろう。誰もいないリビングのドアノブに手をかけ廊下に出る。
外はすっかり日が暮れ、森は静かな暗闇に包まれていた。
防犯のためつけている小さな外灯と月明りを頼りに犬小屋を目指していく。
彼らにあまり自分の容姿のコンプレックスを話したくなかった。
あの男たちはロザリーの容姿を好んでいた。話したところで、歯が溶けるような言葉で褒め称えはじめるだろう。
だからこそ、話したくないときがあるのだ。時には一人で受け止めたいこともある。
そんなことを考えていると、一見の小屋の前につく。
周囲を歩きやすいように整地し、脱走防止の柵で囲われているこの小屋こそが犬たちの住処だ。
ゆっくりとすでに鍵の開いているドアを押し開ける。
中はゆうに一軒家のリビングほどの、広々とした空間であり非常に清潔にされ、あちこちに寝どこであろう毛布やクッションが置かれている。
空調も管理され、周囲で自由にすごしている犬たちがいなければ犬小屋とはわからぬほど臭いも少なかった。
その一番奥、衝立で一部囲われているスペースのそばにアルはいた。
彼女のことを目でとらえると、声を出さず手招きをする。
そっと周りの犬たちを驚かさないように近づき、衝立の中を覗くと白い品の良い犬が、生成りの毛布の上に横たわっていた。
細身ながら大型のその犬は、長い足を伸ばしながら腹のそばにいる子供たちを眺めていた。
まだ目の開ききっていない、ぬいぐるみのようなそれを見てロザリーは目を細める。
その様子を見て嬉しそうに横にいる男は微笑む。その手には布にくるまれた手のひらほどの荷物。
産んだ子が一匹ダメだったのだ。
時間がかかったのはそのためだ。母親が手放さなく、ようやくさきほど納得したのかこちらに渡してくれた。
もう体温もなく冷たくなった布の中のそれを、そっと指先で撫でる。
……犬ですら、子供を愛おしむというのに
その言葉は彼の記憶からくるものか
ざわつく気持ちを深呼吸して落ち着かせたのち、子犬たちに釘付けになっているロザリーに話しかける。
恐らく夕食のことを伝えに来たのだろう。
彼は気持ちを切り替えて自宅に戻ることにした。
輝かしい、白き姫君と共に。
よく手入れされた花壇で彩られた道を通り、小さなベルのついた玄関ドアを開けるとベルの軽い音が鳴り響く。
ホコリ一つない清潔な廊下を歩き、玄関からそう遠くはない位置にある扉を開くと、リビングルームが現れた。
ギルは中へ進むと、リビングの奥に設置されたカウンターキッチンを覗き込む。
どうやら人を探しているようだ。
目当て人物がいないと見ると、目の前にあるホワイトオークのダイニングテーブルに片手に持っていた包みをそっと置く。
先ほど取り出したばかりの血肉滴る新鮮な「それ」は、シミ一つないテーブルを汚さないようしっかりと油紙で包まれていた。
レオは少し遅れてリビングに入ってくると、同じように誰かを探すように目を動かす。
すると、リビングのドアのすぐ傍らにある天井まである本棚から一冊抜かれていることに気づいた。
おそらく、革張りのシングルソファに無造作に置かれているのがそれだろう。
しおりが挟まれている様子から、先ほどまで読書をしていたようだ。
何気なく、それをレオが手に取ると同時にリビングに一人の女性が現れた。
小さな缶詰を片手に持っているとこから、保存用の倉庫に行っていたのだろう。
リビングにいた男二人は、彼女が現れたのがわかると同時に表情を明るくする。
その顔を見た彼女も、口角を上げて鈴のような声で話しかけた。
「おかえりなさい二人とも」
髪を緩く纏め、モスグリーンのワンピースに身を包んだ女性はそこだけみれば奇異な所は無いだろう。
だが、彼女のことを説明するならばその容姿について触れなければなかった。
彼女の髪と肌は作り物のように白く、その両の瞳は髪の色を際立たせるように赤く染まっていた。
まるで純白の陶器に、深紅の薔薇を飾ったような女性。それが彼らの愛している薔薇。
ロザリーだった。
「ただいまロザリー」
「おかえりレオ」
レオは彼女に近づくと、優しくその頬を撫でる。
どうやら焦ってきたようだ。白い頬に紅が差し、ほんのり蒸気しており冷たくなった手に心地よい。
「ギルもお帰り。今日は少し遅かったね」
ロザリーはダイニングテーブルの椅子に腰かけていた、ギルに目を向けると明るく声をかけた。
どうやらレオが先越したことが不満だったらしいが、彼女が自分の方へ歩いてくると機嫌を直したような笑みを浮かべて包みを指さしながら
「欲しがっていたもの、手に入れたよロザリー」
と、つい先ほどまで人間を猟銃で追い回していたとは思えぬ口調ででロザリーに話しかけた。
彼女は赤い目でその包みを捉えると、嬉しそうに声を弾ませた。
「ありがとうギル。これで明日には美味しいレバーパテを食べられるわ」
そっと手に取った、まだ生暖かい塊を包んでいる油紙を一枚めくって中を覗くと、屈託のない笑顔を見せるロザリーを眩しそうに眺める二人。
彼女はキッチンに向かうと冷蔵庫に包みをしまい、調理途中の料理に手をかけ始めた。
細かく刻み、煮込んでいた野菜の様子をみると持ってたトマト缶詰を開ける。
缶切りで丁寧に、穴を開けていくと瑞々しい果肉が見え始め青臭い香りが鼻をくすぐる。
飛び散らないように慎重に中身を鍋に入れると味を調節する。トマトスープのようだ。
ロザリーは軽く味を見ると、納得したのか軽く頷くと弱火にし蓋をした。
彼女はスープの完成までのあいだに、手慣れたしぐさで肉をカットしていく。
フライパンにバターを入れると、頃合いを見て小麦粉をまぶした肉を並べはじめ、辺りにバターと肉の焼ける食欲をそそる香りが漂い始めた。
カウンターのかごの中からレモンを一つ選び取ると、良く研いである包丁でリズムよく薄くカットしていく。
まるで機械のように正確に半分ほど切り終わると、一番最初に用意しておいたアスパラの横に添える。こちらも、測ったかのように大きさを揃えており、それが彼女の几帳面さが表れていた。
残った半分を肉に絞り香りづけをしていくと、軽く水分を飛ばし焼き加減を確認した後、並べていた食器に盛り付けをしていく。
彼女がとあることに気づいたのは、付け合わせ用にアスパラとレモンを残った肉汁と共に炒めていた時だ。
「そういえばアルは?」
ちょうど冷蔵庫に水を取りに来たギルに問うと、彼は手に取ったペットボトルの蓋を左手で開けつつ料理中の小さな薔薇に、不在の人物について話し始めた。
「犬小屋。最近生まれただろ。様子見に行ったみたいだ」
言い終わるとペットボトルに口をつけ、冷たい水を飲みほしていく。
上下する男にしては細く白い喉元を見たロザリーは、思わず自分の手をちらりと見る。
彼も自分と似たような見た目だ。人より色素が薄く奇異な目で見られることが多い。
ただ、ロザリーの肌が作り物のような目に痛いほどの真白だとすれば、彼は青白いものの、首元などにはうっすらと細い血管が通っているのが透けて見え、まだ人間らしさがある。
そんな彼でも、気味が悪いと散々な評価を外では受けるのだ。自分など何と言われることか。
もっとも、こんな肌ゆえにあまり日の光の中を歩けないのだから関係はないのだが。
ぼんやりと手を眺めていると、不思議そうにこちらを見ているギルの視線に気付く。
心配したのか、声をかけようとした彼を遮るように
「フィーアことでしょ。生まれた子、一匹弱っているって言ってたから…ちょうど夕飯もできたし呼んでくるね」
そのまま何か言いたげなギルの横をさっと速足で通り過ぎた。
どうやらレオはシャワーでも浴びに行ったのだろう。誰もいないリビングのドアノブに手をかけ廊下に出る。
外はすっかり日が暮れ、森は静かな暗闇に包まれていた。
防犯のためつけている小さな外灯と月明りを頼りに犬小屋を目指していく。
彼らにあまり自分の容姿のコンプレックスを話したくなかった。
あの男たちはロザリーの容姿を好んでいた。話したところで、歯が溶けるような言葉で褒め称えはじめるだろう。
だからこそ、話したくないときがあるのだ。時には一人で受け止めたいこともある。
そんなことを考えていると、一見の小屋の前につく。
周囲を歩きやすいように整地し、脱走防止の柵で囲われているこの小屋こそが犬たちの住処だ。
ゆっくりとすでに鍵の開いているドアを押し開ける。
中はゆうに一軒家のリビングほどの、広々とした空間であり非常に清潔にされ、あちこちに寝どこであろう毛布やクッションが置かれている。
空調も管理され、周囲で自由にすごしている犬たちがいなければ犬小屋とはわからぬほど臭いも少なかった。
その一番奥、衝立で一部囲われているスペースのそばにアルはいた。
彼女のことを目でとらえると、声を出さず手招きをする。
そっと周りの犬たちを驚かさないように近づき、衝立の中を覗くと白い品の良い犬が、生成りの毛布の上に横たわっていた。
細身ながら大型のその犬は、長い足を伸ばしながら腹のそばにいる子供たちを眺めていた。
まだ目の開ききっていない、ぬいぐるみのようなそれを見てロザリーは目を細める。
その様子を見て嬉しそうに横にいる男は微笑む。その手には布にくるまれた手のひらほどの荷物。
産んだ子が一匹ダメだったのだ。
時間がかかったのはそのためだ。母親が手放さなく、ようやくさきほど納得したのかこちらに渡してくれた。
もう体温もなく冷たくなった布の中のそれを、そっと指先で撫でる。
……犬ですら、子供を愛おしむというのに
その言葉は彼の記憶からくるものか
ざわつく気持ちを深呼吸して落ち着かせたのち、子犬たちに釘付けになっているロザリーに話しかける。
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