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23.蝋燭と鞭①

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父さんは時間をかけて僕の身体を縄で縛り上げていった。
けして縛るのが遅いわけではなく、縄がよじれないように、けれど緩くもキツすぎもしない程度に何度も巻いたり通したりするから時間がかかるのだ。
昔、プロの緊縛師の講座に参加して教えてもらったらしい。
シュッ…シュッ…と縄同士の擦れる音が静かな部屋に響く。
胸のあたりは亀甲縛りにも似ているが、女性のように胸が無いので少し違う。
そしてバンザイした両手を肘から曲げて後頭部で両手を固定する諸手上げ縛りという方法も組み合わされているらしい。
基本はあるが、縛り方は幾通りも方法があり、綺麗に形作られた緊縛は芸術にも近いと思う。
「男性と女性は骨格や肉付きが違うから、慣れないな。父さん、男は初めて縛るから痛いとか変だとかあったら隠さず言いなさい」
縛ったままプレイをするならば、無理な縛りは禁物なのだ。
縄は初めての素人の僕は他と比べられないが、父さんの縄は痛いことは無く、大人しく拘束されていった。
あらかた上半身を縛り終えると父さんは僕を眺めて悩む。
品定めをするような視線にドキドキする。
「脚はどうしようかな。もう少し我慢出来るかい?」
「はぁ……はぁ……はぁ……、大丈夫です」
「ふふ。そんな顔して。興奮してるの?仕方ないね。脚の前におちんちんも縛ってあげよう」
父さんは勃起している幹にぐるぐると縄を巻き付け、腰に回されていた縄へ陰茎がいつも上を向くように括られた。
陰嚢は根本と左右の玉が別れるように縄を渡され、皮が伸びて玉袋がパンパンに張って見える。
それから膝を折り曲げて腿裏とふくらはぎがくっつくくらいに縛る脚固定縛りというのを左右それぞれしてくれた。
これで足をバタつかせて抵抗することも出来ない。
これで完全に身動きが取れなくなった。
父さんは僕の背後に回ると、尻朶を開いて穴が見えるようにする。
恥ずかしくて堪らない。
思わず力が入るが、余計にアナルが見えてしまうだけだ。
父さんは僕の両乳首を指先で摘まみながら囁いた。
耳元にかかる吐息だけで感じてしまいそうだ。
「綺麗だよ」
父さんは僕をベッドの上に放置したまま、いくつものアダルトグッズを見えるように並べる。
抵抗出来ない上体であれを全部使われてしまうのだろうか。そう考えると息が上がる。
「最近、乳首クリップは使っていなかったね。電気でギューギューしようか」
「お願いします!電気ビリビリ、痛くて気持ち良くて好きです」
父さんはその言葉を聞いて満足げに微笑むと、乳首クリップを取り出した。
乳首イキが出来るようになったのはこのクリップのおかげかもしれない。
金属製の小さな洗濯バサミのようなハサミから強弱を操作する機械へ線が繋がっている。
スイッチを入れるとブブブ……と音を立てて震え始めた。
これはバイブ機能のほうだ。
強い刺激が来ると思っていたので拍子抜けだ。
振動自体は心地良いけれど、もっと強く当てて欲しいと思いつつ黙っていると、突然、バチッ!!っと衝撃が来た。
驚いて目を見開くと父さんは笑っていた。
その父さんの手には先ほどまで無かった30cm程のスティック状の何かを握っている。
握る部分は太めだが先の10cmくらいは細くなっており、先端だけラッパみたいに僅かに開いている。
僕に見せるように足裏に近付けるとピシッと音を立てて鋭い痛みが走った。見ていたので分かるが、先から青白い電気の線が見えた。
テレビ番組の実験などで静電気を発生させる透明な玉の中を小さい雷が幾本も走った映像を見ることがあるが、あの光だ。
つまり父さんのワンド杖の先から電撃が出るのだ。
時々パチパチと電撃が弾ける音がする。
僕はゴクリと生唾を飲み込んだ。
これからどんな風に虐められるのか期待してしまう。
父さんは無言のまま、ゆっくりと足裏に近付けと肌に触れる前に、ピシッ!と鋭い音を鳴らして刺すような痛みが走る。
安全性も確認されている玩具なので、痛みはあるが傷などの跡が付くほどではない。
平手で叩かれる時は手の面が広くて当たった全体がジンとするが、細い一点に痛みが集中するので平手と同じ強さだったとしても鋭い痛みになる。
「痛いかい?慣れるまで敏感な部分にはしないから安心しなさい」
「痛いけどぉ、きもちいい……」
「ふふ。変態な子だ。それならば、今度はこっちだ」
「ひぃ……!!」
腹のあたりで電気がパチンッと弾ける。
痛みはある。
あるのだが、それを遥かに上回る快感が押し寄せてくる。
父さんは何度もワンドを振るい、僕の身体を嬲ってくれた。
しかも乳首クリップの電気まで入れられ、僕は叫んだ。
「ひぎゃああぁぁぁ!!」
ビクンッビクンッと痙攣する。
「痛いのが好きなんだろ?こんなの序の口だよ」
「あがっ、あぐぅ……ぎもぢい、いでず、もう許じでぇ!」
気持ち良いのに、苦しさもあって弱音が出てしまい、ちぐはぐした懇願してしまう。
「始めたばかりだろう」
父さんはそう言うと、またワンドを脇腹に触れさせる。
バチッ バチッ パチッ バチチッ
「ごめんなざい!ゆるして、ゆるしてください!いだいのすきっ、すきなのにぃぃ!だめぇ!!」
脳が痛いのか気持ち良いのか分からずパニックになる。
身体全体を左右に捻り、のたうちまわる。
「好きなんだろう?」
「好きれす、いだいっ、痛いのがぁぁ、痛いの大好きだからぁぁ!!!」
「なら、ちゃんとおねだり出来るよね?」
「はい、出来ます。勃起クリ乳首もっとビリビリください!痛くてもビリビリでイっちゃうのぉ!!」
僕は必死になっておねだりした。
父さんは僕の言葉に満足したらしく、ニッコリと笑ってスイッチを切り替えてくれた。
再び強烈な電撃が襲ってくる。
あまりの強さに一瞬意識を失いそうになるが、すぐに次の電流で覚醒させられる。
僕は叫び続けた。
「イグッ、イグゥウウッ!!!」
射精を伴わない絶頂に悶え苦しむ。
父さんはそれを見下ろしていた。
ゾクゾクする。
もっと見て。蔑んで欲しい。
父さんの視線は下半身へと注がれているのに気付いた。
電気責めで敏感になっているペニスは先走り液をダラダラと垂れ流していた。
「縛られていてもおちんちんぬるぬるだよ」
電気を切ったワンドの先でクイックイッと優しく玉袋や竿を持ち上げられて身震いした。
その電気が入れられ急所を痛め付けられるかもしれないと考えただけでカウパーを止められない。
しかし焦らされるだけで電気が入ることはなかった。
その代わり、乳首のパルス周波を変えて僕を責めてきた。
乳首をギューギュー抓られているような責めは堪らないし、股間も気になって仕方ない。
僕はあっという間に果ててしまった。
射精の許可を取る暇も無かった。
「勝手にイってごめんなさい」
「悪いことを謝れて偉いね。金玉もビリビリされると思って期待した?」
「はい……」
「正直で良い」
父さんはジンジンしている乳首からクリップを外して、乳首に吸引器を取り付けた。
ネジを巻くと筒の中が真空になっていき、乳輪ごと盛り上がって赤くエッチな乳首になる。
「おまんこもお口も寂しいだろう?」
父さんはバイブを手に取り、見せつけるように舐めてみせた。
舌先がヌルリと這っていく様子はとても淫猥だ。
僕のアナルは物欲しげにヒクついてしまう。
父さんはローションをたっぷり垂らすと、ゆっくりと挿入してきた。ズプ……と入り込んでくる異物に歓喜の声を上げる。
父さんは根元まで入れ終わると、抜けてしまわないように縄で固定した。
それから口にもディルドを咥えさせると、それも頭に固定する
苦しくてえづきそうになる。
「おごっ、あがっ」
「父さん、ちょっと準備があるから良い子にしてるんだよ」
頭を撫でられて、涙目で僕はコクりと肯いた。
父さんは部屋を出て行った。
バイブとディルドを与えられて放置プレイが始まった。
玩具では物足りない身体中が疼いて仕方がない。
父さんが戻ってきたのは三十分程経ってからだ。
そして床にビニールシートのようなものを敷き始めた。
何に使うのか分からないが、父さんが戻ってきてくれた事が嬉しくて、そんな事はどうでも良くなっていた。
僕は期待に満ちた眼差しを向けていたが、口に咥えさせられていたディルドを取り払われてからそのシートの上に下ろされる。
父さんは僕の身体を折り曲げるように押さえつけてくる。
お尻を上げた土下座のような格好だ。おまんこバイブが尻尾のようだ。
頭が下がっているので何をされるか見えない。
父さんが僕の周りを歩いてから頭側に立った。
「赤い縄が良く似合ってる。もっと綺麗に飾ってあげよう」
ポタポタッ
背中に熱さを感じた。最初は何か分からなかった。少ししてからそれが蝋燭だと分かった。
熱い!と思った時には既に遅く、父さんは容赦なく僕の肌に蝋を落としてきた。
ジュワッと蝋が肌に触れる一瞬だけだが、焼けるような熱さがある。
それが何処に落とされるか分からない。
蝋が落とされる度にビクビクと身体を振るわせた。
「綺麗だよ」
褒めてくれるお礼に父さんの足先をベロベロと舐めしゃぶった。
「ありがとうございます。嬉しいです。もっと、もっとください!」
「本当にお前は可愛いね。ほら、もっとあげるよ」
ポタポタポタポタッ!
「ひぎゃッ!!!!!」
尻に蝋を垂らされて驚いて声を上げる。
アナルに近い場所ほど無防備で熱さが強く感じる。
表面に蝋の膜が出来てしまえば、熱さというより温かいくらいで気持ち良いが、不意打ちで蝋の散っていない部分に垂らされると熱くてびっくりする。
陰嚢に垂らさた時は熱いのか痛いのか分からず叫んでしまった。
「熱いーっ!!熱い熱いッ!おちんちんダメェッ!!そこはダメなのぉぉ!!」
「熱かったかな?」
「あついのぉぉ!!」
蝋の位置を外されて力を抜く。
尻の蝋が厚みを増していく。
痛みは感じない弱火でジワジワと炙られるような感覚。
お腹の奥がきゅんきゅんとうずいている。
父さんは僕をひっくり返し、再び蝋燭を手に取ると、乳首の器具を外してくれた。
真っ赤に晴れて痛々しい見た目だ。
しかし父さん今度は胸元に垂らし始めた。
「あづぃいいいっ!!!」
「敏感になっているから余計感じるんだろうね」
「いだいぃいぃい!!」
乳首が火傷しそうなほどの熱さだ。
「反対の乳首もだよ」
「やぁあああっ!!熱い!熱い!熱いよぉおお!」
もう片方も同じように虐められた。
父さん熱さに悶える僕を見て楽しそうにしている。
乳首にも丁寧に蝋が落とされ、ツンと上を向いて大きくなった乳首はあっという間に蝋でコーティングされてしまった。
重なっていくと痛さより気持ち良さが勝つ。僕はまたイってしまった。
それからも父さんは僕の全身に蝋を垂らした。
腕を後ろ手に縛られているせいで、身体を庇う事も出来ず、ただひたすらに蝋が落ちてくるのを待つしかない。
ぺニスと玉袋に垂らされた時が一番キツかった。
亀頭に落とされた時は、あまりの衝撃に意識を失いかけた。
玉袋も表面から焼かれているようで、熱くて堪らない。
「もう許じでぇええ」
「どうして?」
「おねがいじまずぅ!」
僕は泣いて懇願した。
「嫌なら謝りなさい」
「ご、ごべんなざいぃ、ゆるじてくだざぃっ」
「何を許すんだい」
「あちゅいのっ、ヂンボあぢゅいのぉ!」
僕は必死でお願いする。
父さんは仕方がないなと笑った。
やっと分かってくれたようだ。
ほっと息をつく。
だが、父さんは僕の期待を裏切って、バイブの刺さっているアナルの縁に蝋を垂らした。
「おまんごらめぇぇっ!!」
身をくねらせて逃れようとしたが目測誤って陰嚢に赤い雫が落ちる。
「あ゛ぎゃああぁあ!!!」
「こっちの方が熱かったかな?それともこっちが良かったかい?」
父さんはわざとアナルと陰嚢を交互に責め立てる。
「動くな!」
バッチィィン!! 尻を思い切り叩かれた。
僕はその痛みで動けなくなる。
父さんは再び蝋燭を傾けると、狙いを定めて蝋を落としては、肌の上で円を描くように蝋を溶かしていった。
父さんは僕の身体に蝋を落としながら、時々ベチッと叩いて反応を楽しんだ。
僕は悲鳴を上げながらも、父さんの気が済むまで耐え続けた。
「ああ。蝋でコーティングされておまんこが塞がってしまったね。私のおちんぽ入れられなくなってしまったな」
「やらっ……やらぁ!とうしゃんのおちんぽがいいのぉ!」
「そんなこと言っても、お尻のバイブ、抜けないかもなぁ」
「やだ!やだ!バイブじゃなくておちんちんが良い!父さんの太くて長いペニスを奥まで突いてぐちゃぐちゃにして欲しいの!」
「それならばもう少し痛いの耐えれるね?」
「うん!がんばる!頑張るからぁ!早く、早く抜いてぇえ!!」
父さんは満足げに笑うと、僕に鞭を見せた。
握り手の先から何本ものラバーの穂が6本垂れ下がるバラ鞭というものだ。
「これで乳首もおまんこも隠してしまった蝋を剥がしてあげる」
父さんは僕に見せつけるかのようにゆっくりと素振りをする。
鞭は初めてで、期待に胸が躍る。
父さんが近付いきて、鞭を振るった。
ザッ!!バシィッ!!
肌の表面を撫でるように痛みが走る。一本鞭とは違って複数の穂に分散されるので音ほど痛みは無い。
最初は背中からで、鞭の衝撃が走る度に、蝋がパラリと落ちて行った。
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