屋根裏のネズミ捕まる

如月 永

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屋根裏のネズミ

2.

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しかしそんな気持ちとは裏腹に身体は快感を求めて止まない。
「はうぅ、やだ、も、イキたくない……っ!」
涙混じりの懇願。みっともないのにそれしか出来ない。
「射精は気持ち良いものだろう?どうして嫌がるのだ?」
「何回もっ、しゃせっ、つらい……」
「そうかそうか。なら、出さずに達せるようになれば良い」
辰彦が一回手を叩くと、どこかに控えていた小姓が部屋の外から声をかける。
「辰彦様、何をご用意しましょうか?」
「いつもの道具箱と、この前手に入れたアレは湯に浸けておきなさい」
「はい」
すぐに小姓が箱と盥を持ってきて、こちらを見もせずさっさと去っていく。
当然だ。この部屋にいたら媚薬でおかしくなってしまうからだ。
「さあ、お楽しみの時間だよ」
「や、やだ……、やめろぉ……っ」
辰彦が近寄って来て、俺の股間を撫で上げた。それだけで背筋に電流が流れたかのように感じて、軽くイッた。
それを確認してから辰彦は膝立ちだった俺の拘束は解かないままに、位置だけを下げると、俺は四つん這いをするような態勢にされる。
もちろん腕は竹の棒に括られた状態で床に手は付くことは出来なかったが。
辰彦は俺の菊門がよく見えるように肩幅より広く開脚させた。
「ははっ、このデカ尻にふんどし!いいね!」
六尺褌を愛用していたので、尻側は捩った紐がT字状になっているだけだから、剥き出しの尻を両手で撫で回された。
「撫で…るなぁ……っ!あひぃっ!?」
突然の衝撃。辰彦が尻を叩いたのだ。そのジンジンとするのも快感だった。
「まだ自分の立場を解らないのかい?まぁそちらの方が愉しみ甲斐があるから良いけど」
そう言うと辰彦は小姓から受け取った箱の中から小ぶりの壺を取り出した。中には白くネバネバした液体が入っていた。
その中身を手に出してから、辰彦は俺の褌の捻れた紐を横にずらすと、尻の穴に塗り込んだ。
「ひっ、つめた……ッ!」
ぬちゅりとした感覚に鳥肌が立つ。
媚薬によって敏感になった身体にはそれだけでも刺激が強かった。
辰彦は俺の反応を楽しむ様に指先で穴の縁をなぞったり、円を描くように揉み込んでくる。
指先で丁寧に塗られると、ヒクヒクする穴が恥ずかしい。
「ふふふふふ、絶景だね。四郎のここ、物欲しそうだよ?」
「ち、違ぁ……っ!」
「じゃあ、これは何かな?僕の指を飲み込もうとしてるんだけど」
「んんんんんんっ!!」
人差し指の第一関節まで挿れられると、それだけで身体がビクビクしてしまう。
「あれ?またイったのかい?ひどい雄臭がするよ。でももうすぐ私の雌にしてあげるから」
「俺はっ、雌になんてならないぃ……っ」
中指を足されて、二本の指で内壁を引っ掻かれる。
媚薬と潤滑剤のおかげで痛みはない。
むしろもっと欲しいと思ってしまう自分がいる事に絶望しながら、必死に耐えていた。
辰彦は執拗にそこばかり責めてくる。
三本目を入れられる頃には、俺の陰茎からは精液ではない透明な体液が流れ続けていた。
もう抵抗しようにも力が入らなかった。
それどころか、腹の奥がきゅっと疼くような感覚に襲われ、早くどうにかして欲しいという気持ちすら湧いてきた。
いつの間にか俺の顔は涙と唾液と鼻水でぐちゃぐちゃになって頭巾を汚していた。
「苦しそうだね。頭巾も取ってあげようか?」
濡れた布の不快感はあるが、忍者として素顔を見せる訳にはいかない。
俺は首を縦に振った。
「そう。四郎の可愛い泣き顔が見れなくて残念だ」
その間も後孔への愛撫は止まなかった。
もう理性も羞恥心も全て溶けてしまったようだ。
今となってはこの男の前で痴態を晒す事くらい、どうってことないように思えた。
俺がそう思ったのを見透かしているのか、辰彦はニヤリと笑いながら四本目を狭い穴に捩込んだ。
「んああああっ!あっ!ああっ!やらっ!もぉ無理ぃ……っ!」
「これくらいで泣いてたら私のは入らないよ」
辰彦は俺に見せつけるように、中でバラバラに動かしたり、ぐるりと掻き回したりする。
その頃には褌も緩んでほとんど取れかけて、脚に引っ掛かっているだけだった。
「あっ!やめっ!ひぎぃっ!!やらっ!やめてぇえっ!」
「あぁ、そろそろいいか」
そう言うと辰彦は指を引き抜いて、着物の前を寛げてから己の男根を取り出した。
それは想像以上に太くて長い、凶器のような代物だった。
子供の腕くらいありそうなあんなものが入るはずがない。
恐怖でガチガチと歯が鳴る。
しかしそんな事はお構い無しに、辰彦は俺の後孔に亀頭を擦り付けてきた。
潤滑剤で滑りが良くなったとは言え、太い部分が通る時はかなり痛かった。
痛みで余計に力が入ってしまう。
しかし、辰彦の剛直は容赦なく俺の中へと侵入してきた。
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