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アリス IN 異世界地球
残された脅威
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【コロシアム】
だった場所ではファルバァスが猛威を奮っていた!何とか攻撃できる者が攻撃し続けていたが…獣神に喰われる人が多過ぎて、ダメージよりも回復している方が多いようだ
「破壊力ぅ!!」
「ロマーニャ!!」
ファルバァスが生み出す魔獣が暴れている。アテナやエリエスが先陣をきりソイツらを倒していたが…如何(いかん)せんファルバァスが魔獣を生み出す勢いが早い
ファルバァス本体を狙えない魔法使い達が、ソイツ等に魔力をぶつけていたが…いつまでも増え続ける魔獣に、魔法使い達の魔力の方が先に尽き始めている
「あちゃー、地上ではまだファルバァスが猛威を奮っているのね」
「キウ様、どんな感じでしょうか?」
地上に出て来た有栖とミアナ、優輝
「見ての通り、アイツは厄介だ」
「すまないな、俺達も頑張ってはいるんだが…」
「アイツ…俺達の投てきだけはキッチリガードしやがってな…そのくせ魔獣はガンガン産みやがる」
「いい加減、シンドくなってきたよ」
カルーア、ヒイロ、キウ、ミンクの攻撃はファルバァスに唯一まともにダメージを与えているのだが、それゆえにファルバァスも彼等の攻撃だけは数百の触手で、キッチリガードしていた
「やっぱり、ヤツを倒すには地上に落とさないと…無理か…」
1km上空に浮かれているうえに魔法が完全に吸収されてしまうので、このままでは倒しようが無かった
徐々にスタミナの差が現れ始め、地上側の方が旗色が悪くなってきていた。そんな様子をファルバァスよりも高い位置から見ている者が居る
(不味いわ~、このままだと私の星が獣神に壊滅させられそうだわ~でもでも…惑星神が直接の手出しは禁止されているし…どうしたら良いのよ~、も~!!)
この星の神エリスアも、ファルバァスの猛威に頭を悩ませていた
【久しぶりの地球】
「本当に帰っちゃうのか?」
「うん、ごめんねぇ。やっぱりアタシ…家族の元に帰りたいんだぁ」
不景気とウィルスの流行の影響で、平日の午後の港にはアリス達以外は誰も居なかった
「こら、佐々木!アリスちゃんの意志を尊重する!って決めただろうが!女々しい真似するんじゃない!」
師範代はアリスが出した答えを尊重する気でいるのに、短い間とは言えアリスと恋仲になっていた佐々木は別れるのがツラいようだ
「アリスちゃん、はい、コレ!」
優香はアリスに惑星エリスアに帰る為の必須アイテム【賢者の石】を手渡した
「ありがとうねぇ、優香ちゃん!本当にお世話になっちゃいましたぁ!」
「んーん良いの、楽しかったよ!…そうだ!向こうで兄貴に会ったら「せいぜい頑張れ」って伝えてあげてね」
「うん!ちゃんと伝えるねぇ」
アリスと優香は最後の別れを交わしていた
「アリスちゃん、娘の有栖に会えたら…「魔女でも何でも良いから、胸を張って生きて欲しい」と私達が言っていたと伝えて欲しい!」
「うん!徳川のおじさん、おばさん。伝えるよ必ずね!」
「アリス…俺は…いつまでも、お前の事を忘れないからな…元気でな!」
「うん、佐々木お兄ちゃん。今までありがとうねぇ……じゃ…【賢者の石】よ。アタシが家族の元に帰れる道を切り開いてぇ!」
「バシュウゥゥ!」前回とは違い、今回【賢者の石】はアリスの気持ちに応え、眩い光を放ち始めた
「…コレが転移門なの!?お兄ちゃんや有栖さん、そして小町おばさんを連れ去った…この光が!?」
優香は、この光こそが家族の絆を引き裂いた光だと思うと、胸の内は複雑だった
【賢者の石】の内部の金の文字が鮮やかに輝く!すると空へ登る光が更に強さを増した
「さようならぁ!みんなぁ…本当にありがとうねぇ!アタシ…アタシ…ここでの暮らしを忘れないからねぇ!」
アリスはこの世界で良くしてくれた全員に、最高の笑顔を送った!悲しさを出してしまうと…今にも泣き崩れそうだったから…
転移門の光が一段と輝きを増し、もはや肉眼でアリスの姿を捉えられない程に眩しくなった
「アリスぅ!」
佐々木は、もうアリスに会えない!と直感し最後に叫んだ
「ギイィィン!!」転移門の光がアリスを包み、彼女を大空へと打ち出した!
やがて強烈な光の柱は姿を消し…アリスはもう何処にも居なくなっていた
「帰って行ったね……さあ、帰ろうか?」
アリスの帰還を見届けた優香は、立ち尽くす全員(特に佐々木)の背中を押す様に、家に帰ることを催促した
「そうだね…」
アリスは居なくなってしまった。しかし、それは受け入れなければならない現実。佐々木も車に乗ろうとすると、車の後ろに岸田が居た
「佐々木くん…アリスって子は?」
「あぁ、自分の星へ帰ったよ」
どうやら謎の発光現象を偶然見掛けた岸田は最後の別れをしているのだと悟り、邪魔にならない様に事が済むまで静観していた様だ。だが…
「ん!?それよりもキミ、凄く顔色が悪いようだが…大丈夫なのかね?」
「本当だ!岸田どうした?」
アリスとの別れの悲しさから、師範代に言われるまで岸田の様子のおかしさに気付けなかった佐々木
「あの子が居なくなったなら…今から佐々木君とやり直す機会なのに…わたし…」
「おい!様子が変だ!みんな、その子から離れるんだ!」
異変に気が付いた師範代に言われ、佐々木以外は岸田から距離を取った
「わたし…おかしいの…自分が…自分でなくなる様な…うっ!がはっ!…苦しい…助けて佐々木君……うあああっ!!」
顔色の悪かった岸田が、突然雄叫びをあげた!…すると彼女の身体が獣の様に変化していく
「まさか!?ヴォィド化なのか?岸田がヴォィドに!?」
岸田は最後の寄生虫ヴォィドに刺されていた。その体液が全身に巡り彼女を魔物であるヴォィドに変貌させていく
運命の悪戯か?ソレは唯一ヴォイド化した動物と互角に戦えていた、アリスが地球を去った直後に起きてしまった
続く
だった場所ではファルバァスが猛威を奮っていた!何とか攻撃できる者が攻撃し続けていたが…獣神に喰われる人が多過ぎて、ダメージよりも回復している方が多いようだ
「破壊力ぅ!!」
「ロマーニャ!!」
ファルバァスが生み出す魔獣が暴れている。アテナやエリエスが先陣をきりソイツらを倒していたが…如何(いかん)せんファルバァスが魔獣を生み出す勢いが早い
ファルバァス本体を狙えない魔法使い達が、ソイツ等に魔力をぶつけていたが…いつまでも増え続ける魔獣に、魔法使い達の魔力の方が先に尽き始めている
「あちゃー、地上ではまだファルバァスが猛威を奮っているのね」
「キウ様、どんな感じでしょうか?」
地上に出て来た有栖とミアナ、優輝
「見ての通り、アイツは厄介だ」
「すまないな、俺達も頑張ってはいるんだが…」
「アイツ…俺達の投てきだけはキッチリガードしやがってな…そのくせ魔獣はガンガン産みやがる」
「いい加減、シンドくなってきたよ」
カルーア、ヒイロ、キウ、ミンクの攻撃はファルバァスに唯一まともにダメージを与えているのだが、それゆえにファルバァスも彼等の攻撃だけは数百の触手で、キッチリガードしていた
「やっぱり、ヤツを倒すには地上に落とさないと…無理か…」
1km上空に浮かれているうえに魔法が完全に吸収されてしまうので、このままでは倒しようが無かった
徐々にスタミナの差が現れ始め、地上側の方が旗色が悪くなってきていた。そんな様子をファルバァスよりも高い位置から見ている者が居る
(不味いわ~、このままだと私の星が獣神に壊滅させられそうだわ~でもでも…惑星神が直接の手出しは禁止されているし…どうしたら良いのよ~、も~!!)
この星の神エリスアも、ファルバァスの猛威に頭を悩ませていた
【久しぶりの地球】
「本当に帰っちゃうのか?」
「うん、ごめんねぇ。やっぱりアタシ…家族の元に帰りたいんだぁ」
不景気とウィルスの流行の影響で、平日の午後の港にはアリス達以外は誰も居なかった
「こら、佐々木!アリスちゃんの意志を尊重する!って決めただろうが!女々しい真似するんじゃない!」
師範代はアリスが出した答えを尊重する気でいるのに、短い間とは言えアリスと恋仲になっていた佐々木は別れるのがツラいようだ
「アリスちゃん、はい、コレ!」
優香はアリスに惑星エリスアに帰る為の必須アイテム【賢者の石】を手渡した
「ありがとうねぇ、優香ちゃん!本当にお世話になっちゃいましたぁ!」
「んーん良いの、楽しかったよ!…そうだ!向こうで兄貴に会ったら「せいぜい頑張れ」って伝えてあげてね」
「うん!ちゃんと伝えるねぇ」
アリスと優香は最後の別れを交わしていた
「アリスちゃん、娘の有栖に会えたら…「魔女でも何でも良いから、胸を張って生きて欲しい」と私達が言っていたと伝えて欲しい!」
「うん!徳川のおじさん、おばさん。伝えるよ必ずね!」
「アリス…俺は…いつまでも、お前の事を忘れないからな…元気でな!」
「うん、佐々木お兄ちゃん。今までありがとうねぇ……じゃ…【賢者の石】よ。アタシが家族の元に帰れる道を切り開いてぇ!」
「バシュウゥゥ!」前回とは違い、今回【賢者の石】はアリスの気持ちに応え、眩い光を放ち始めた
「…コレが転移門なの!?お兄ちゃんや有栖さん、そして小町おばさんを連れ去った…この光が!?」
優香は、この光こそが家族の絆を引き裂いた光だと思うと、胸の内は複雑だった
【賢者の石】の内部の金の文字が鮮やかに輝く!すると空へ登る光が更に強さを増した
「さようならぁ!みんなぁ…本当にありがとうねぇ!アタシ…アタシ…ここでの暮らしを忘れないからねぇ!」
アリスはこの世界で良くしてくれた全員に、最高の笑顔を送った!悲しさを出してしまうと…今にも泣き崩れそうだったから…
転移門の光が一段と輝きを増し、もはや肉眼でアリスの姿を捉えられない程に眩しくなった
「アリスぅ!」
佐々木は、もうアリスに会えない!と直感し最後に叫んだ
「ギイィィン!!」転移門の光がアリスを包み、彼女を大空へと打ち出した!
やがて強烈な光の柱は姿を消し…アリスはもう何処にも居なくなっていた
「帰って行ったね……さあ、帰ろうか?」
アリスの帰還を見届けた優香は、立ち尽くす全員(特に佐々木)の背中を押す様に、家に帰ることを催促した
「そうだね…」
アリスは居なくなってしまった。しかし、それは受け入れなければならない現実。佐々木も車に乗ろうとすると、車の後ろに岸田が居た
「佐々木くん…アリスって子は?」
「あぁ、自分の星へ帰ったよ」
どうやら謎の発光現象を偶然見掛けた岸田は最後の別れをしているのだと悟り、邪魔にならない様に事が済むまで静観していた様だ。だが…
「ん!?それよりもキミ、凄く顔色が悪いようだが…大丈夫なのかね?」
「本当だ!岸田どうした?」
アリスとの別れの悲しさから、師範代に言われるまで岸田の様子のおかしさに気付けなかった佐々木
「あの子が居なくなったなら…今から佐々木君とやり直す機会なのに…わたし…」
「おい!様子が変だ!みんな、その子から離れるんだ!」
異変に気が付いた師範代に言われ、佐々木以外は岸田から距離を取った
「わたし…おかしいの…自分が…自分でなくなる様な…うっ!がはっ!…苦しい…助けて佐々木君……うあああっ!!」
顔色の悪かった岸田が、突然雄叫びをあげた!…すると彼女の身体が獣の様に変化していく
「まさか!?ヴォィド化なのか?岸田がヴォィドに!?」
岸田は最後の寄生虫ヴォィドに刺されていた。その体液が全身に巡り彼女を魔物であるヴォィドに変貌させていく
運命の悪戯か?ソレは唯一ヴォイド化した動物と互角に戦えていた、アリスが地球を去った直後に起きてしまった
続く
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