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憎奪戦争編
神代兵器発進!
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【飛空戦艦VS有翼魔獣】
「貴様ら聞けっ!!空飛ぶ船の奇妙な光線は強力だが、砲台から直線方向にしか発射出来ないうえに連射も出来ないようだ。焦らずキッチリ回避して、隙を突いて攻撃しろっ!」
有翼魔獣を率いるエセックスは、個体の戦闘力が高いだけでなく冷静な分析力と統率力を併せ持っていた。彼からの指示を受けヒットアンドアウェイに徹する彼の部下たち
「砲撃のタイミングを見られているぞ!魔法使い達よ、暗闇魔法を展開し敵に発射タイミングを悟らせるな!」
飛空戦艦を指揮するジョブス王子も、エセックスに負けず劣らずの優秀な采配っぷりを魅せていた
「イントレピッド!下のランドルフはどうしたんだ!ちっとも動きが感じられんが!?」
「ランドルフ様は敵の兵士長らしき者と相打ちされたそうです!生きてはいますが、衛生所まで退避したものと思います」
サキュバス族のイントレピッドは、直接の戦闘力は低いが相手の精神状態を揺さぶる魔法で支援行動を得意とし、素早い移動と高い聴力で情報収集に徹っしていた
「ランドルフにサシで相打ちしただと?……伝承の古代人の子孫とかいう化け物か?……それならば相打ちもやむ無しか…ヤツらが戻るまでに戦局を変えるぞ!かかれーっ!」
両軍の咆哮が飛び交うマリニウム城の上空は、双方譲らぬ激しい戦闘が続いていた
もちろん両軍とも自軍の勝利を思い描いて戦っている訳だが…鉄の船が空を飛び怪光線を放っていて、ソレを仕留めようと群がる有翼の魔獣族
地上でも激しい戦闘が続いていた。そして死に絶えた兵の亡き骸が転がっている
そんな光景をただ眺める非戦闘員の国民たちには、例えどちらが勝利しようともマリニウムに安寧の日々が戻る気配は微塵も感じられなかった
【衛生所】
オヅベルド公爵の館を負傷兵の回復所として解放されていた。大怪我を負ったランドルフを抱えたレキシントンが、満身創痍で逃げ込んで来た。ソレを出迎えるラッセル・オヅベルド公爵
「おお!魔人ランドルフよ、手酷いダメージを受けたな……回復師よ!ランドルフの手当をしろ!女には魔力回復ポーションを与えよ!彼らの戦力は大きい。必ず死なせるなよ!」
「迅速な手当て感謝します!……もしかして、ラッセル公爵も出陣なさるのですか?」
ラッセル・オヅベルドは、爵位のある者が身にまとう礼服を脱いで戦闘用の迷彩服に着替えていたので、レキシントンは参戦するのか?質問したようだ
「時代は変わるのだよ!指導者が後方で観戦するだけの古いやり方は淘汰されるのだ!
なぁに。古代人たちの遺物を継いでいるのはヤツらだけではないのだ。科学班よ。神代兵器【ジョウモォン】を稼働させろ!ククク…ヤツらの驚く顔が目に浮かぶわ!」
【騒乱の城下町】
「くっ!オヅベルド公爵…何処に居るの?エーデは父君と母君の敵を討つ為に…」
「ゴバァンッ!!」
オヅベルド公爵邸の大きな倉庫を食い破るかの様に、中から巨大なナニかが起き上がっていた。ソレに気が付き見上げるエーデ
「な!?ナニよアレ……伝承の巨人族!?」
大きな倉庫から出てきたその巨体は、身長が約20メートル弱もあり、ロボットという存在を知らないこの星の人には巨人族と見間違えるほどの巨体を誇っていた
「かーかっかっか!恐れ入ったか、王国の石頭どもよ!コレが古代人の残した決戦兵器【ジョオモォン】だ!」
「古代人はあんな物を武器として使うの?」
初めて決戦型魔装騎兵を見たエーデは、歳相応の少女のように震えていた。クラウン城での武闘会でカルーアに敗北したその日から、師匠のフュールに厳しい訓練を望んで受け続け、目覚ましく強くなれた自信があったのだが…目の前で繰り広げられている異様な光景に言葉も少なく立ち尽くしていた
【マリニウム城内】
「怪我は無かったかい?ヒイロさん」
「あっ、あぁ…キミは確か…優輝君と一緒に居た…」
「アサシンマスターのミクイさ!…間に合った様で良かった!……と言いたかったけど、かなりの手傷を負わされたね。アサシンの携行している回復ポーションだが飲んでくれよ」
レキシントンの大量の水流により、グチャグチャに荒らされた謁見の間。散乱した物や者を掻き分けヒイロを確保したミクイ
「(/◎\)ゴクゴクッ・・・ふぅ…ありがとう!身体の痛みが引いていくよ………しかし、外が騒がしいな……何が起こっているんだ?」
「ほら。肩を貸すよ!見に行こうか………んな!?何なのさ、アレ!?」
「デカイ!!アレは兵器なのか!?」
表に出たヒイロとミクイは、オヅベルド公爵邸の方角からマリニウム城に目掛けて歩いてくる巨大な人を見付けた。人と呼ぶにはあまりにも無骨な姿で、兵器と呼ぶにはあまりにも強力過ぎた!
【オヅベルド公爵】
「ふははははは!ヤレ【ジョオモォン】王国の犬どもを薙ぎ倒すのだっ!放てっ!ジョオモォンビームぅ!!」
古代人が残した切り札。上半身が肥大化した様な人型決戦兵器の頭部の中央にあるゴーグルの様な部位が怪しく光り、マリニウム城に向けて赤い光線が飛んで行った!
「ゴバァンッ!!」
赤い光線はヒイロとミクイ達から、やや離れた場所を飛びマリニウム城に大きな穴を開けた!
カルーアたちの様な選ばれた上位の魔法使いだけが放つ、極大魔法に匹敵する破壊力(パワー)だった
更に赤い光線が飛んで行った道中のあらゆる建物や、敵味方を問わず全ての生物を巻き込み、高い熱量で焼き尽くしてしまった
「やっべぇぞ!あんなのに焼かれたら、跡形も残らないだろうぜ!」
「そうだね…1度城から離れた方が正解だね。ごめんね。手っ取り早く逃げるからさ、担がせてもらうよ」
「はいっ!?」
ミクイはレキシントンから受けた傷が癒えていないヒイロを、お姫様抱っこスタイルで抱き抱えると馬よりも早く走れるその脚力を活かし、マリニウム城から遠ざかった
【城下町入り口】
「何ですか、あの巨大な人型は!?」
「お、お兄ちゃん!?」
「俺にも分かんねーよ!」
「まさか…アレがお姉さんの記憶にある古代人の武器なの?」
マリニウム城下町の入り口にようやく到着したケチュアたち4人は、無双して暴れながら城を目指す巨人をイキナリ見せ付けられて、流石に恐怖で足が震えていた
続く
「貴様ら聞けっ!!空飛ぶ船の奇妙な光線は強力だが、砲台から直線方向にしか発射出来ないうえに連射も出来ないようだ。焦らずキッチリ回避して、隙を突いて攻撃しろっ!」
有翼魔獣を率いるエセックスは、個体の戦闘力が高いだけでなく冷静な分析力と統率力を併せ持っていた。彼からの指示を受けヒットアンドアウェイに徹する彼の部下たち
「砲撃のタイミングを見られているぞ!魔法使い達よ、暗闇魔法を展開し敵に発射タイミングを悟らせるな!」
飛空戦艦を指揮するジョブス王子も、エセックスに負けず劣らずの優秀な采配っぷりを魅せていた
「イントレピッド!下のランドルフはどうしたんだ!ちっとも動きが感じられんが!?」
「ランドルフ様は敵の兵士長らしき者と相打ちされたそうです!生きてはいますが、衛生所まで退避したものと思います」
サキュバス族のイントレピッドは、直接の戦闘力は低いが相手の精神状態を揺さぶる魔法で支援行動を得意とし、素早い移動と高い聴力で情報収集に徹っしていた
「ランドルフにサシで相打ちしただと?……伝承の古代人の子孫とかいう化け物か?……それならば相打ちもやむ無しか…ヤツらが戻るまでに戦局を変えるぞ!かかれーっ!」
両軍の咆哮が飛び交うマリニウム城の上空は、双方譲らぬ激しい戦闘が続いていた
もちろん両軍とも自軍の勝利を思い描いて戦っている訳だが…鉄の船が空を飛び怪光線を放っていて、ソレを仕留めようと群がる有翼の魔獣族
地上でも激しい戦闘が続いていた。そして死に絶えた兵の亡き骸が転がっている
そんな光景をただ眺める非戦闘員の国民たちには、例えどちらが勝利しようともマリニウムに安寧の日々が戻る気配は微塵も感じられなかった
【衛生所】
オヅベルド公爵の館を負傷兵の回復所として解放されていた。大怪我を負ったランドルフを抱えたレキシントンが、満身創痍で逃げ込んで来た。ソレを出迎えるラッセル・オヅベルド公爵
「おお!魔人ランドルフよ、手酷いダメージを受けたな……回復師よ!ランドルフの手当をしろ!女には魔力回復ポーションを与えよ!彼らの戦力は大きい。必ず死なせるなよ!」
「迅速な手当て感謝します!……もしかして、ラッセル公爵も出陣なさるのですか?」
ラッセル・オヅベルドは、爵位のある者が身にまとう礼服を脱いで戦闘用の迷彩服に着替えていたので、レキシントンは参戦するのか?質問したようだ
「時代は変わるのだよ!指導者が後方で観戦するだけの古いやり方は淘汰されるのだ!
なぁに。古代人たちの遺物を継いでいるのはヤツらだけではないのだ。科学班よ。神代兵器【ジョウモォン】を稼働させろ!ククク…ヤツらの驚く顔が目に浮かぶわ!」
【騒乱の城下町】
「くっ!オヅベルド公爵…何処に居るの?エーデは父君と母君の敵を討つ為に…」
「ゴバァンッ!!」
オヅベルド公爵邸の大きな倉庫を食い破るかの様に、中から巨大なナニかが起き上がっていた。ソレに気が付き見上げるエーデ
「な!?ナニよアレ……伝承の巨人族!?」
大きな倉庫から出てきたその巨体は、身長が約20メートル弱もあり、ロボットという存在を知らないこの星の人には巨人族と見間違えるほどの巨体を誇っていた
「かーかっかっか!恐れ入ったか、王国の石頭どもよ!コレが古代人の残した決戦兵器【ジョオモォン】だ!」
「古代人はあんな物を武器として使うの?」
初めて決戦型魔装騎兵を見たエーデは、歳相応の少女のように震えていた。クラウン城での武闘会でカルーアに敗北したその日から、師匠のフュールに厳しい訓練を望んで受け続け、目覚ましく強くなれた自信があったのだが…目の前で繰り広げられている異様な光景に言葉も少なく立ち尽くしていた
【マリニウム城内】
「怪我は無かったかい?ヒイロさん」
「あっ、あぁ…キミは確か…優輝君と一緒に居た…」
「アサシンマスターのミクイさ!…間に合った様で良かった!……と言いたかったけど、かなりの手傷を負わされたね。アサシンの携行している回復ポーションだが飲んでくれよ」
レキシントンの大量の水流により、グチャグチャに荒らされた謁見の間。散乱した物や者を掻き分けヒイロを確保したミクイ
「(/◎\)ゴクゴクッ・・・ふぅ…ありがとう!身体の痛みが引いていくよ………しかし、外が騒がしいな……何が起こっているんだ?」
「ほら。肩を貸すよ!見に行こうか………んな!?何なのさ、アレ!?」
「デカイ!!アレは兵器なのか!?」
表に出たヒイロとミクイは、オヅベルド公爵邸の方角からマリニウム城に目掛けて歩いてくる巨大な人を見付けた。人と呼ぶにはあまりにも無骨な姿で、兵器と呼ぶにはあまりにも強力過ぎた!
【オヅベルド公爵】
「ふははははは!ヤレ【ジョオモォン】王国の犬どもを薙ぎ倒すのだっ!放てっ!ジョオモォンビームぅ!!」
古代人が残した切り札。上半身が肥大化した様な人型決戦兵器の頭部の中央にあるゴーグルの様な部位が怪しく光り、マリニウム城に向けて赤い光線が飛んで行った!
「ゴバァンッ!!」
赤い光線はヒイロとミクイ達から、やや離れた場所を飛びマリニウム城に大きな穴を開けた!
カルーアたちの様な選ばれた上位の魔法使いだけが放つ、極大魔法に匹敵する破壊力(パワー)だった
更に赤い光線が飛んで行った道中のあらゆる建物や、敵味方を問わず全ての生物を巻き込み、高い熱量で焼き尽くしてしまった
「やっべぇぞ!あんなのに焼かれたら、跡形も残らないだろうぜ!」
「そうだね…1度城から離れた方が正解だね。ごめんね。手っ取り早く逃げるからさ、担がせてもらうよ」
「はいっ!?」
ミクイはレキシントンから受けた傷が癒えていないヒイロを、お姫様抱っこスタイルで抱き抱えると馬よりも早く走れるその脚力を活かし、マリニウム城から遠ざかった
【城下町入り口】
「何ですか、あの巨大な人型は!?」
「お、お兄ちゃん!?」
「俺にも分かんねーよ!」
「まさか…アレがお姉さんの記憶にある古代人の武器なの?」
マリニウム城下町の入り口にようやく到着したケチュアたち4人は、無双して暴れながら城を目指す巨人をイキナリ見せ付けられて、流石に恐怖で足が震えていた
続く
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