84 / 135
憎奪戦争編
ヘルメスの街へ帰還
しおりを挟む
【ヘルメスの街近く】
森の中を馬や馬車で移動する複数の人影。それは、アルバート家を目指す三姉妹達とホロミナティの4人だ
「その街には宿屋が数軒あるのですか?…それでしたら、最初からアルバートさん宅に泊めてもらうのではなく、取り敢えず宿屋をあたってみては如何でしょう?」
アルバート家族(ファミリー)と共にヘルメスの街にやって来た【ホロミナティ】の4人
身分がハッキリしない自分たち4人を街に受け入れてもらいやすくする為に、ヒイロ達のコネで商業ギルドのマスター【ジュリアン】や、その奥さん【ネネカ】に口添えして貰える。という約束を得ていたので、元々城内勤務だったコヨリィからしたら、更にいきなり4人で彼らの家にお邪魔して泊めてもらうのは、あまりにもお世話になり過ぎてしまうと気が引けているようだ。が…
「そんな事は気にしないでください!俺たちの家族は…恥ずかしい話ですが、血の繋がった者は誰も居ない全員訳ありの出生なんです。それでも肩を寄せ合い助け合って生きているんです」
「そうですの!ホロミナティの皆さまの話を聞かせてもらいましたら、とても他人とは思えませんの。今夜だけとは言わずに、しばらく泊まっていって欲しいですの!…ね、お兄さま?」
「あぁ!もちろんだ!ほとんど手ぶらで出発されたのでしょう?出費は極力抑えた方が良いですよ」
遠慮するコヨリィたちに、気を使う必要は無いと言うヒイロをフォローしたサーシャ。ホロミナティは顔を見合わせて相談する
「それじゃミーコ達…あっ!?いや、ミコ達は取り敢えず今夜お泊まりさせてもらうにぇ!」
「よろしくおねげぇしますだ」
「ご飯もいーっぱいお願いしまーすっ!」
「サケマタさんは少し遠慮しましょうね」
ヒイロ達の好意に感謝するミコ、ノエール、サケマタ、コヨリィの4人。遠慮なくご飯まで要求するサケマタを注意するコヨリィ
「ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)アハハっ!!たーのしいぃ♪」
そのやり取りに笑いだしたアリスの気持ち良い笑い声に、全員が釣られて笑い始めた時だった。今居る森を抜ければ間もなく【ヘルメスの街】の西に辿り着く頃
「待ってみんな、誰かが近付いて来るよ!」
カルーアの探知魔法が彼らに近付いて来る者を察知した。一瞬、彼らに緊張が走ったが…
「警戒する必要はねーよ。俺の保護者たちだからな」
「み~なさ~ん!ご無事での帰還~何よりです~!ヨシュア様~お元気そうで~嬉しいです~」
「サーシャママ~!!!」
街のスグそばの森の端で会ったのは、ヨシュアの保護者エルデスとサーシャをママと敬愛する吸血姫のコハラコだった
「ヨシュア様~良くぞ~ご無事で~」
「あったりめーだろーが!」
「ず~っと心配してたのですよ~」
頭上に探知の精霊魔法が視認化する程に魔力を高めて、ヨシュア達を迎えに来たエルデス
「ママ~元気で良かったノ!」
「お留守番有難うですの!」
元気いっぱいのコハラコは、音速ダッシュで駆け寄るとタックルするかのようにサーシャに抱きついた
「ぐはっ!?…ケホケホ…やれやれ、コハラコはまだまだ甘えん坊さんですの(笑)」
「凄く嬉しいノ!でも強過ぎたノ、ごめんなさいノ」
「あーん。ヨシュア様~」
「うっぷ!?苦しいっ!胸で窒息するだろーがっ!」
微笑ましく抱き合う2組みだが…エルデスの豊満すぎる胸に包まれているヨシュアを見て、彼の彼女の立場であるアリスは…自分の未成熟な胸を見て嫉妬し、ヨシュアのほっぺを引っ張った
「イテテ!何すんだよアリス!?」
「ふんだっ!!」
「あはははは♪」
ヨシュアを取り巻く2人の少女のやり取りに、思わず周りの者たちは笑いが溢れた
【アルバート家】
「おかえりなさい…皆さんっ!エルデスさんが…皆さんを探知したと言われたので…温かい料理を作って…お待ちしていました…あれ!?お連れの方たちが…変わっていますね?…初めまして…ボクはこの家でお手伝いをさせていただいている…ミルと申します…宜しくお願いします…」
アルバート家は玄関をくぐると、スグに応接間(キッチン)になっているのだが、沢山の料理をちょうど今、作り終えたミルが出迎えてくれた。そして初見であるホロミナティに、礼儀正しい挨拶をしていた
「WAON!WOWー!」
裏手では馬小屋に居る狼(ハイラ)が、ご主人であるアリスの匂いを嗅ぎ取り喜びの雄叫びをあげている
「ミル。少しお料理もらって良いかなぁ?ハイラに上げてきたいのぉ!」
「はい、もちろんですよ。ハイラちゃんの分も…ここに作ってありますから」
「«٩(*´ ꒳ `*)۶»ありがとうねぇ!」
そう言うと、アリスは皿に盛られたハイラの食事を持って馬小屋に向かった。裏手からハイラの雄叫びが上がり、アリスと再会できた悦びに浸っているようだ
「カルーアちゃん、カルーアちゃん!」
「( „❛ ֊ ❛„)んっ?何だいサケマタさん?」
「あのミルって女の子、可愛いですね♪ちょーっと紹介してもらえませんか?」
可愛い年下の女の子が好きなサケマタは、ミルを見たとたん目の色が変わっている
「ソレは構わないよ。けど、一応言っておくけど…あんな格好をしてはいるけど、ミルは男の娘だからね…ちゃんと付いてるよ」
「えぇ!?あんな可愛い顔だちなのに、男の子なんですかぁ!?そ、そんなぁ……」
異性に全く興味のないサケマタは激しく落胆したのだが……その横のノエールは…
「んっまぁ!!ミルちゃんは男の子なんですけっ?可愛いだなぁ!女の子みたいに可愛いのに男の子なんて最&高なんですけんど!…はぁ、ミルちゃんの居るこの家に数日泊めてもらったら、理性がぶっ飛んじまうだよ♪」
逆に小さな男の子が好きなノエールは、ミルが好みのドストライクなようで極限状態に陥っていた
「ヒイィィィ!!(゜ロ゜ノ)ノ なんですかぁ!?」
身の危険を察知したミルが、壁まで後ずさっていた。その様子を見て一喝するミコ
「でゃまれっ!お泊まりさせてもらえるうえに、食事までもてなしてくれる家で、迷惑になるほど騒ぐんじゃないにぇ!!」
ホロミナティのBOSSミコが、はしゃぎ過ぎている仲間たちを一喝した。が、彼女の声は可愛い過ぎてちっとも【圧】が感じられなかったので、ほとんど効果が無かったw
「いただきマース!」
「いただきますの!」
久しぶりにアルバート家で全員が揃っての食事になった。エルデスやコハラコからマリニウムでの事を聞かれたり、ミルの事を根掘り葉掘り聞こうとするノエール
ヒイロに「はい、あーん」をして甘えまくるカルーア。ソレを見たエルデスがヨシュアに同じ事をしようとすると、慌てて対抗意識を燃やすアリス
久しぶりのアルバート家に、気持ち良いほどの笑い声が響き渡っていた。数日ぶりにアルバート家族に平和な日々が訪れた
続く
森の中を馬や馬車で移動する複数の人影。それは、アルバート家を目指す三姉妹達とホロミナティの4人だ
「その街には宿屋が数軒あるのですか?…それでしたら、最初からアルバートさん宅に泊めてもらうのではなく、取り敢えず宿屋をあたってみては如何でしょう?」
アルバート家族(ファミリー)と共にヘルメスの街にやって来た【ホロミナティ】の4人
身分がハッキリしない自分たち4人を街に受け入れてもらいやすくする為に、ヒイロ達のコネで商業ギルドのマスター【ジュリアン】や、その奥さん【ネネカ】に口添えして貰える。という約束を得ていたので、元々城内勤務だったコヨリィからしたら、更にいきなり4人で彼らの家にお邪魔して泊めてもらうのは、あまりにもお世話になり過ぎてしまうと気が引けているようだ。が…
「そんな事は気にしないでください!俺たちの家族は…恥ずかしい話ですが、血の繋がった者は誰も居ない全員訳ありの出生なんです。それでも肩を寄せ合い助け合って生きているんです」
「そうですの!ホロミナティの皆さまの話を聞かせてもらいましたら、とても他人とは思えませんの。今夜だけとは言わずに、しばらく泊まっていって欲しいですの!…ね、お兄さま?」
「あぁ!もちろんだ!ほとんど手ぶらで出発されたのでしょう?出費は極力抑えた方が良いですよ」
遠慮するコヨリィたちに、気を使う必要は無いと言うヒイロをフォローしたサーシャ。ホロミナティは顔を見合わせて相談する
「それじゃミーコ達…あっ!?いや、ミコ達は取り敢えず今夜お泊まりさせてもらうにぇ!」
「よろしくおねげぇしますだ」
「ご飯もいーっぱいお願いしまーすっ!」
「サケマタさんは少し遠慮しましょうね」
ヒイロ達の好意に感謝するミコ、ノエール、サケマタ、コヨリィの4人。遠慮なくご飯まで要求するサケマタを注意するコヨリィ
「ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)アハハっ!!たーのしいぃ♪」
そのやり取りに笑いだしたアリスの気持ち良い笑い声に、全員が釣られて笑い始めた時だった。今居る森を抜ければ間もなく【ヘルメスの街】の西に辿り着く頃
「待ってみんな、誰かが近付いて来るよ!」
カルーアの探知魔法が彼らに近付いて来る者を察知した。一瞬、彼らに緊張が走ったが…
「警戒する必要はねーよ。俺の保護者たちだからな」
「み~なさ~ん!ご無事での帰還~何よりです~!ヨシュア様~お元気そうで~嬉しいです~」
「サーシャママ~!!!」
街のスグそばの森の端で会ったのは、ヨシュアの保護者エルデスとサーシャをママと敬愛する吸血姫のコハラコだった
「ヨシュア様~良くぞ~ご無事で~」
「あったりめーだろーが!」
「ず~っと心配してたのですよ~」
頭上に探知の精霊魔法が視認化する程に魔力を高めて、ヨシュア達を迎えに来たエルデス
「ママ~元気で良かったノ!」
「お留守番有難うですの!」
元気いっぱいのコハラコは、音速ダッシュで駆け寄るとタックルするかのようにサーシャに抱きついた
「ぐはっ!?…ケホケホ…やれやれ、コハラコはまだまだ甘えん坊さんですの(笑)」
「凄く嬉しいノ!でも強過ぎたノ、ごめんなさいノ」
「あーん。ヨシュア様~」
「うっぷ!?苦しいっ!胸で窒息するだろーがっ!」
微笑ましく抱き合う2組みだが…エルデスの豊満すぎる胸に包まれているヨシュアを見て、彼の彼女の立場であるアリスは…自分の未成熟な胸を見て嫉妬し、ヨシュアのほっぺを引っ張った
「イテテ!何すんだよアリス!?」
「ふんだっ!!」
「あはははは♪」
ヨシュアを取り巻く2人の少女のやり取りに、思わず周りの者たちは笑いが溢れた
【アルバート家】
「おかえりなさい…皆さんっ!エルデスさんが…皆さんを探知したと言われたので…温かい料理を作って…お待ちしていました…あれ!?お連れの方たちが…変わっていますね?…初めまして…ボクはこの家でお手伝いをさせていただいている…ミルと申します…宜しくお願いします…」
アルバート家は玄関をくぐると、スグに応接間(キッチン)になっているのだが、沢山の料理をちょうど今、作り終えたミルが出迎えてくれた。そして初見であるホロミナティに、礼儀正しい挨拶をしていた
「WAON!WOWー!」
裏手では馬小屋に居る狼(ハイラ)が、ご主人であるアリスの匂いを嗅ぎ取り喜びの雄叫びをあげている
「ミル。少しお料理もらって良いかなぁ?ハイラに上げてきたいのぉ!」
「はい、もちろんですよ。ハイラちゃんの分も…ここに作ってありますから」
「«٩(*´ ꒳ `*)۶»ありがとうねぇ!」
そう言うと、アリスは皿に盛られたハイラの食事を持って馬小屋に向かった。裏手からハイラの雄叫びが上がり、アリスと再会できた悦びに浸っているようだ
「カルーアちゃん、カルーアちゃん!」
「( „❛ ֊ ❛„)んっ?何だいサケマタさん?」
「あのミルって女の子、可愛いですね♪ちょーっと紹介してもらえませんか?」
可愛い年下の女の子が好きなサケマタは、ミルを見たとたん目の色が変わっている
「ソレは構わないよ。けど、一応言っておくけど…あんな格好をしてはいるけど、ミルは男の娘だからね…ちゃんと付いてるよ」
「えぇ!?あんな可愛い顔だちなのに、男の子なんですかぁ!?そ、そんなぁ……」
異性に全く興味のないサケマタは激しく落胆したのだが……その横のノエールは…
「んっまぁ!!ミルちゃんは男の子なんですけっ?可愛いだなぁ!女の子みたいに可愛いのに男の子なんて最&高なんですけんど!…はぁ、ミルちゃんの居るこの家に数日泊めてもらったら、理性がぶっ飛んじまうだよ♪」
逆に小さな男の子が好きなノエールは、ミルが好みのドストライクなようで極限状態に陥っていた
「ヒイィィィ!!(゜ロ゜ノ)ノ なんですかぁ!?」
身の危険を察知したミルが、壁まで後ずさっていた。その様子を見て一喝するミコ
「でゃまれっ!お泊まりさせてもらえるうえに、食事までもてなしてくれる家で、迷惑になるほど騒ぐんじゃないにぇ!!」
ホロミナティのBOSSミコが、はしゃぎ過ぎている仲間たちを一喝した。が、彼女の声は可愛い過ぎてちっとも【圧】が感じられなかったので、ほとんど効果が無かったw
「いただきマース!」
「いただきますの!」
久しぶりにアルバート家で全員が揃っての食事になった。エルデスやコハラコからマリニウムでの事を聞かれたり、ミルの事を根掘り葉掘り聞こうとするノエール
ヒイロに「はい、あーん」をして甘えまくるカルーア。ソレを見たエルデスがヨシュアに同じ事をしようとすると、慌てて対抗意識を燃やすアリス
久しぶりのアルバート家に、気持ち良いほどの笑い声が響き渡っていた。数日ぶりにアルバート家族に平和な日々が訪れた
続く
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる


