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イシス王国&ドルイド王国編
待ち受ける者たち
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【大食堂】
「ほう!カルーアがもう、妖精から2度目の悪戯をされたのか?それは興味深いな」
「よっぽど気に入られたのかしら?」
「なんでさ!わたしは、あんな恥ずかしい夢を2度も観させられて、イイ迷惑なんだけど?」
カルーアは、またしても妖精から悪戯された件でフレメイル兄妹に相談したのだが…予想外な事に、早くも2度目の悪戯された事を評価される様な言われ方をされた
「カルーアお姉様っ!その夢は、どのような内容だったんですの?凄かったんですの?イッちゃったんですの?サーシャに詳しく聞か…ふがっ!?」
「パシっ!」カルーアは無言でサーシャの口に、平手打ちを喰らわせた。涙目で顔を手で押さえ悶絶するサーシャ。そこへ王女の小町が現れた
「カルーアさん、本来妖精は人見知りが激しくて、懐かれて悪戯されるにもかなりの日数が経ってからなんです。ましてや、この国に来て10日未満で2度目の悪戯をされるなんて…初めて聞きました」
「カルーアちゃんは、ハイエルフ族であるが故に妖精に親しまれやすいのもあるのだろうな、無論それだけでもあるまいが…」
小町と共に国王まで大食堂に来た
「オヤジにおふくろ、今日は皆と一緒に食事するのか?珍しいな」
いくらフレンドリーな国王と王女とは言え、食事は皆と別れてするのは、この国でも同じらしい
「今日この食事の後に、みなさん出発されるのでしょ?なら、最後に食事くらい御一緒したいもの」
三姉妹達はドルアーガでの最後の食事を、国王達を交え沢山話をして楽しい思い出にした
【出発】
「久しぶりに料理したから、味の方はあまり自信ないけど持っていって。コッチの袋には保存用の食料を入れて置いたから、道中の足しにでもしてください」
「王女自らの調理の品、有難うございます!こんなにしていただき、感謝しかありません」
アドルは王女、小町の気遣いにキチンとお礼を述べた
「三姉妹達、コレはお土産よ」
「開けて良いぃ?」
アリスはミンクからもらった袋の紐を解いて、中に手を突っ込むと…中にはモワーフ族のぬいぐるみが3体あった。それぞれ髪の色と服の色がお揃いになっていた
「赤の髪に赤い服…コレはアリスお姉様がもらうと良いと思いますの」
「じゃあ…私はこのシルバーのぬいぐるみを、サーシャには黄色のぬいぐるみだね」
ミンクはわざわざ、三姉妹のイメージカラーに合わせたぬいぐるみを用意してくれていた
「アドル、優輝、強くなれよ!」
2人はドレイクから激励を受けた
そうして、彼等はドルアーガの者たちに別れを告げリリアとミントスの待つイシスに向けて出発した
ドレイクから激励された時、優輝は今までと違う表情だった
「どうした優輝?今日は…なんだか、いつもと雰囲気が…違うな?」
「ふふん、大人になるのさ…いや、なったのかもね(笑)フハハハハ♬」
「また、変な物、拾い食いした?」
「してねーよ!」
昨夜、優輝に何かあったのか?まさか…消去の魔女 徳川有栖と…
「流石にイシス迄は、付いてきてくれないねぇ」
「それなんだけどね…」
アリスが苦笑いで言ったことに、アドルが補足説明を始めた
「今回の洞窟の崩壊の件で、洞窟からキッチリした神殿へと全面的に作り替えるらしいよ」
「そうなんだ…じゃあ、しばらく忙しくなっちゃうんだね。それじゃ、余計に仕方ないね」
「それだけじゃなく、国王が王国を王女と子供達に任せて、自分は封印の門番になるらしいんだ」
「ええっ!?国王様なのにぃ?」
流石に国王自ら門番になる事にみんな驚いていた。それに対してミクイが話し出す
「元々、ドラゴンは、洞窟を守る番人って、聞いた事ない?彼等もまた、本来の役割に従事する、って事でしょーね」
「ミクイさん、詳しいんだね。各地を旅したボクも知らなかったよ」
「ミクイは、諜報部ですから!」
その時、ミクイの横顔に切り傷がある事に気が付いた優輝。聞いてみたが「昨夜、ちょっと…」と言うのみで深く語らない
「とりあえず治療しますの、こちらへどうぞ」
「ありがとう…サーシャちゃん成分を吸えば、ミクイは回復する!」
「普通の治療ですの!」
ミクイと優輝は馬車の奥に居る、サーシャの方に移動した。そこで唐突にカルーアが起き上がり荷台から、手綱を握るアドルとアリスの方に来た
「カルーアちゃん、どうかしたのかい?」
「うん…何か嫌な感じが…深い闇のような気配がしないかい?…殺意のような感じがするんだ…」
「そうなの?…アリスの鼻は…何も感じないよ?」
アドルは無言で周囲を警戒する
静かな間が流れた。荷台では治療される事にかこつけて、サーシャに密着するミクイと止めようとする優輝…その時だった!
「下だ!!何か居るぞ!全員、馬車から飛び降りてっ!」
馬車を引く馬の異変を素早く察知したアドルが、カルーアを抱き馬車から飛び降りた。身の軽いアリスは自分で飛び降りたが、着地すると羨ましそうにカルーアを眺める
「何だ?どうした?」
荷台から優輝達が顔を出した時、馬車の影が全方位に拡がり包み込む様に馬車を飲み込んだ。馬車は、まるで花のつぼみに包み込まれた感じになった
「んっふっふ…待っていましたよぉ…アドル・クリスニッジぃ~」
「洞窟の封印を破壊したのが吸血姫なんだから、当然居るよね…オデュッセウス伯爵!」
ドルアーガ王国を出て馬車でイシスに向かって1時間辺りの位置で、アドル達を待ち構えていたオデュッセウス伯爵と吸血姫コハラコ
「今日こそ…5年前の決着をつけようじゃぁ、あぁーりませんか!」
林を駆けていた馬車を待ち構えていた彼等は、アドルとの決着を要求して来た
続く
「ほう!カルーアがもう、妖精から2度目の悪戯をされたのか?それは興味深いな」
「よっぽど気に入られたのかしら?」
「なんでさ!わたしは、あんな恥ずかしい夢を2度も観させられて、イイ迷惑なんだけど?」
カルーアは、またしても妖精から悪戯された件でフレメイル兄妹に相談したのだが…予想外な事に、早くも2度目の悪戯された事を評価される様な言われ方をされた
「カルーアお姉様っ!その夢は、どのような内容だったんですの?凄かったんですの?イッちゃったんですの?サーシャに詳しく聞か…ふがっ!?」
「パシっ!」カルーアは無言でサーシャの口に、平手打ちを喰らわせた。涙目で顔を手で押さえ悶絶するサーシャ。そこへ王女の小町が現れた
「カルーアさん、本来妖精は人見知りが激しくて、懐かれて悪戯されるにもかなりの日数が経ってからなんです。ましてや、この国に来て10日未満で2度目の悪戯をされるなんて…初めて聞きました」
「カルーアちゃんは、ハイエルフ族であるが故に妖精に親しまれやすいのもあるのだろうな、無論それだけでもあるまいが…」
小町と共に国王まで大食堂に来た
「オヤジにおふくろ、今日は皆と一緒に食事するのか?珍しいな」
いくらフレンドリーな国王と王女とは言え、食事は皆と別れてするのは、この国でも同じらしい
「今日この食事の後に、みなさん出発されるのでしょ?なら、最後に食事くらい御一緒したいもの」
三姉妹達はドルアーガでの最後の食事を、国王達を交え沢山話をして楽しい思い出にした
【出発】
「久しぶりに料理したから、味の方はあまり自信ないけど持っていって。コッチの袋には保存用の食料を入れて置いたから、道中の足しにでもしてください」
「王女自らの調理の品、有難うございます!こんなにしていただき、感謝しかありません」
アドルは王女、小町の気遣いにキチンとお礼を述べた
「三姉妹達、コレはお土産よ」
「開けて良いぃ?」
アリスはミンクからもらった袋の紐を解いて、中に手を突っ込むと…中にはモワーフ族のぬいぐるみが3体あった。それぞれ髪の色と服の色がお揃いになっていた
「赤の髪に赤い服…コレはアリスお姉様がもらうと良いと思いますの」
「じゃあ…私はこのシルバーのぬいぐるみを、サーシャには黄色のぬいぐるみだね」
ミンクはわざわざ、三姉妹のイメージカラーに合わせたぬいぐるみを用意してくれていた
「アドル、優輝、強くなれよ!」
2人はドレイクから激励を受けた
そうして、彼等はドルアーガの者たちに別れを告げリリアとミントスの待つイシスに向けて出発した
ドレイクから激励された時、優輝は今までと違う表情だった
「どうした優輝?今日は…なんだか、いつもと雰囲気が…違うな?」
「ふふん、大人になるのさ…いや、なったのかもね(笑)フハハハハ♬」
「また、変な物、拾い食いした?」
「してねーよ!」
昨夜、優輝に何かあったのか?まさか…消去の魔女 徳川有栖と…
「流石にイシス迄は、付いてきてくれないねぇ」
「それなんだけどね…」
アリスが苦笑いで言ったことに、アドルが補足説明を始めた
「今回の洞窟の崩壊の件で、洞窟からキッチリした神殿へと全面的に作り替えるらしいよ」
「そうなんだ…じゃあ、しばらく忙しくなっちゃうんだね。それじゃ、余計に仕方ないね」
「それだけじゃなく、国王が王国を王女と子供達に任せて、自分は封印の門番になるらしいんだ」
「ええっ!?国王様なのにぃ?」
流石に国王自ら門番になる事にみんな驚いていた。それに対してミクイが話し出す
「元々、ドラゴンは、洞窟を守る番人って、聞いた事ない?彼等もまた、本来の役割に従事する、って事でしょーね」
「ミクイさん、詳しいんだね。各地を旅したボクも知らなかったよ」
「ミクイは、諜報部ですから!」
その時、ミクイの横顔に切り傷がある事に気が付いた優輝。聞いてみたが「昨夜、ちょっと…」と言うのみで深く語らない
「とりあえず治療しますの、こちらへどうぞ」
「ありがとう…サーシャちゃん成分を吸えば、ミクイは回復する!」
「普通の治療ですの!」
ミクイと優輝は馬車の奥に居る、サーシャの方に移動した。そこで唐突にカルーアが起き上がり荷台から、手綱を握るアドルとアリスの方に来た
「カルーアちゃん、どうかしたのかい?」
「うん…何か嫌な感じが…深い闇のような気配がしないかい?…殺意のような感じがするんだ…」
「そうなの?…アリスの鼻は…何も感じないよ?」
アドルは無言で周囲を警戒する
静かな間が流れた。荷台では治療される事にかこつけて、サーシャに密着するミクイと止めようとする優輝…その時だった!
「下だ!!何か居るぞ!全員、馬車から飛び降りてっ!」
馬車を引く馬の異変を素早く察知したアドルが、カルーアを抱き馬車から飛び降りた。身の軽いアリスは自分で飛び降りたが、着地すると羨ましそうにカルーアを眺める
「何だ?どうした?」
荷台から優輝達が顔を出した時、馬車の影が全方位に拡がり包み込む様に馬車を飲み込んだ。馬車は、まるで花のつぼみに包み込まれた感じになった
「んっふっふ…待っていましたよぉ…アドル・クリスニッジぃ~」
「洞窟の封印を破壊したのが吸血姫なんだから、当然居るよね…オデュッセウス伯爵!」
ドルアーガ王国を出て馬車でイシスに向かって1時間辺りの位置で、アドル達を待ち構えていたオデュッセウス伯爵と吸血姫コハラコ
「今日こそ…5年前の決着をつけようじゃぁ、あぁーりませんか!」
林を駆けていた馬車を待ち構えていた彼等は、アドルとの決着を要求して来た
続く
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