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最終章 妖精少女の夢は月光に…… 新世界を優しく煌めき照らす編
月のプレイヤーVS地上のプレイヤー
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~ 月面都市 ~
「不思議だ…… これで息が出来るのか?」
「ああ、この装置で宇宙服の生命維持機能と同じ機能を装着者の身体に、薄い膜状のバリアにして包むんだ」
「へぇ…… これなら宇宙空間も平気なの?」
「大丈夫ですけど…… 使用中は見えてる風景の右上に数値が出るので、ゼロにならない様に気を付けて下さい。その数値が生命維持装置のパワーゲージです」
「無限に使えないのか…… どのくらいで減るんだ?」
「普通に宇宙空間を移動する分には、そんなに減りません。ですが、攻撃や妨害を受けると極端に減るので気を付けて下さい」
「そいつを買うって事は…… あんた等、生身なのかい?」
「珍しいの?」
「ああ…… サイボーグなら内蔵型を、アンドロイドや〝月人〟には必要が無いからな」
「月人?」
「月の人種の事で、彼等には〝宇宙空間適応〟のスキルがあるので、宇宙空間でも活動が出来るんですよ」
「装置の代わりに、魔力を使って保護バリアを張る事が出来るんだ」
「へぇ、地上でも〝水中適応〟のスキルがあるから、似た様な物かも知れないね」
・
・
・
「ここが、私達の戦闘訓練場です」
「ガラスに囲まれた部屋?」
「その透明な壁は、この都市の外壁と同じ奴だ。ちょっとくらいの衝撃じゃあ、傷1つ付かないぜ」
「この部屋の中に、特殊なフィールドバリアで戦闘空間を作り出します。その中で模擬戦をして貰うのですが…… 今回は、月での戦闘に慣れて貰う為に戦闘フィールドを月面にしますね」
「「「「「「了解!」」」」」」
「それでは、装置の確認と慣らしの為…… 模擬戦は1時間後に行う事にします。地上の皆さん、頑張って慣れて下さいね」
「「「「「「はい!」」」」」」
・
・
・
~ 1時間後…… ~
「では、模擬戦を始めます。両者、前へ!」
「先ずは…… 白銀からか?」
「これでも、運は強い方でね」
「悔しい! チョキを出していれば……」
「じゃんけんかよ……」
「それでは、両者構えて…… 始め!」
「俺が腰抜けか…… その身で受けろ!」
ギンガの剣が、アシュに迫るが…… ガキン!?
「中々の早さ…… でも、その斬撃じゃあ…… 俺は斬れないぜ!」
「剣が…… 斬撃が軽い!?」
「通常、剣は斬撃に重さを乗せて叩き斬る物だが…… 月面では、低重力の為にその切り方では威力が落ちるぜ」
「なるほど…… ならば、打撃系も威力が下がるのか?」
「その場合は…… ブースト!」
「ぐっ!?」
「さらに強い加速で、叩き込めば良い!」
「ロケットブーストか…… やってくれる」
「この程度の事…… 月じゃあ、常識だぜ」
・
・
・
「白銀さんは、月の低重力に苦戦してますね……」
二人の戦闘をモニタリングしていたオール1が呟く。
「これは…… 近接格闘系の俺達には、辛い状況らしいな」
「余程の切れ味や威力が無ければ、低重力下ではダメージになる前に相手を押してしまい、反動で自分も大きく後退したりしますからね」
「だから、反動の少ない武装が店に多いのかな……」
「物体質量で斬ったり叩いたりは、相手が固過ぎたりすると弾かれた反動で自分の体勢が崩れやすい。実弾を用いた銃等も同様で、月面や宇宙ではビーム系兵器等の光学武装が主流ですね…… まぁ、例外も居ますが」
「やってるな。アシュの奴め…… 追加した新ブースターを持て余してるな」
「おや、珍しく来たのですか?」
「強化した弟子の様子を見にな…… 彼等が地上のプレイヤー達か?」
「そうです♪ 私はタツミ。貴方は?」
「彼は【めたるまん】。月のサイボーグプレイヤーの先駆者にして、アシュの師ですね。月のトッププレイヤーの一人ですが…… 最近は自身の強化ばかりして、あまり表に出なかった人です」
「まあな…… 最近はアシュの強化が忙しくてな。地上から来たのなら、何か特殊な素材アイテムを持ってないか? 買い取るし月の素材アイテムとトレードもするぞ?」
「生憎と…… 素材アイテムは持って来て無いですね。アシュさんの身体は、めたるまんさんが作ってるんですか?」
「めたるまんで良いぞ。ああ、俺達サイボーグは身体弄れるのが強みだからな。いろいろ試していたら、アシュに会ってな…… あいつは作るのはダメダメだが、使いこなす事に才能が有って…… 今じゃあ、俺があいつのメカニックみたいな者だ」
「あっ!? 飛ぼうとして、ギンガがきりもみした……」
「次は私だね♪」
・
・
・
「で、地上組は惨敗と……」
「殴っても吹き飛ぶだけで…… ダメージにならないんだもん!」
「斬撃も同じ…… 何かしらの対策が必要だな」
「慣れていないのもありますが…… 相性が悪過ぎましたね」
「サイボーグやアンドロイドは、頑丈ですからね…… それでは1つ、サイボーグやアンドロイドとの戦い方をご教授するとしましょう。地上組の皆さんとアシュ、〝私達〟と一戦交えましょうか」
「げっ!? 俺もかよ!」
「私達って…… めたるまんも相手なの?」
「いいえ…… 彼は見学ですよ」
「アシュ、丁度良いから慣らして貰え」
「めたるさんヒデぇ!」
「さあ……〝私達〟と楽しい楽しいバトルの時間ですよ♪」
戦闘フィールドに…… オール1が〝複数〟現れた。
「不思議だ…… これで息が出来るのか?」
「ああ、この装置で宇宙服の生命維持機能と同じ機能を装着者の身体に、薄い膜状のバリアにして包むんだ」
「へぇ…… これなら宇宙空間も平気なの?」
「大丈夫ですけど…… 使用中は見えてる風景の右上に数値が出るので、ゼロにならない様に気を付けて下さい。その数値が生命維持装置のパワーゲージです」
「無限に使えないのか…… どのくらいで減るんだ?」
「普通に宇宙空間を移動する分には、そんなに減りません。ですが、攻撃や妨害を受けると極端に減るので気を付けて下さい」
「そいつを買うって事は…… あんた等、生身なのかい?」
「珍しいの?」
「ああ…… サイボーグなら内蔵型を、アンドロイドや〝月人〟には必要が無いからな」
「月人?」
「月の人種の事で、彼等には〝宇宙空間適応〟のスキルがあるので、宇宙空間でも活動が出来るんですよ」
「装置の代わりに、魔力を使って保護バリアを張る事が出来るんだ」
「へぇ、地上でも〝水中適応〟のスキルがあるから、似た様な物かも知れないね」
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「ここが、私達の戦闘訓練場です」
「ガラスに囲まれた部屋?」
「その透明な壁は、この都市の外壁と同じ奴だ。ちょっとくらいの衝撃じゃあ、傷1つ付かないぜ」
「この部屋の中に、特殊なフィールドバリアで戦闘空間を作り出します。その中で模擬戦をして貰うのですが…… 今回は、月での戦闘に慣れて貰う為に戦闘フィールドを月面にしますね」
「「「「「「了解!」」」」」」
「それでは、装置の確認と慣らしの為…… 模擬戦は1時間後に行う事にします。地上の皆さん、頑張って慣れて下さいね」
「「「「「「はい!」」」」」」
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~ 1時間後…… ~
「では、模擬戦を始めます。両者、前へ!」
「先ずは…… 白銀からか?」
「これでも、運は強い方でね」
「悔しい! チョキを出していれば……」
「じゃんけんかよ……」
「それでは、両者構えて…… 始め!」
「俺が腰抜けか…… その身で受けろ!」
ギンガの剣が、アシュに迫るが…… ガキン!?
「中々の早さ…… でも、その斬撃じゃあ…… 俺は斬れないぜ!」
「剣が…… 斬撃が軽い!?」
「通常、剣は斬撃に重さを乗せて叩き斬る物だが…… 月面では、低重力の為にその切り方では威力が落ちるぜ」
「なるほど…… ならば、打撃系も威力が下がるのか?」
「その場合は…… ブースト!」
「ぐっ!?」
「さらに強い加速で、叩き込めば良い!」
「ロケットブーストか…… やってくれる」
「この程度の事…… 月じゃあ、常識だぜ」
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「白銀さんは、月の低重力に苦戦してますね……」
二人の戦闘をモニタリングしていたオール1が呟く。
「これは…… 近接格闘系の俺達には、辛い状況らしいな」
「余程の切れ味や威力が無ければ、低重力下ではダメージになる前に相手を押してしまい、反動で自分も大きく後退したりしますからね」
「だから、反動の少ない武装が店に多いのかな……」
「物体質量で斬ったり叩いたりは、相手が固過ぎたりすると弾かれた反動で自分の体勢が崩れやすい。実弾を用いた銃等も同様で、月面や宇宙ではビーム系兵器等の光学武装が主流ですね…… まぁ、例外も居ますが」
「やってるな。アシュの奴め…… 追加した新ブースターを持て余してるな」
「おや、珍しく来たのですか?」
「強化した弟子の様子を見にな…… 彼等が地上のプレイヤー達か?」
「そうです♪ 私はタツミ。貴方は?」
「彼は【めたるまん】。月のサイボーグプレイヤーの先駆者にして、アシュの師ですね。月のトッププレイヤーの一人ですが…… 最近は自身の強化ばかりして、あまり表に出なかった人です」
「まあな…… 最近はアシュの強化が忙しくてな。地上から来たのなら、何か特殊な素材アイテムを持ってないか? 買い取るし月の素材アイテムとトレードもするぞ?」
「生憎と…… 素材アイテムは持って来て無いですね。アシュさんの身体は、めたるまんさんが作ってるんですか?」
「めたるまんで良いぞ。ああ、俺達サイボーグは身体弄れるのが強みだからな。いろいろ試していたら、アシュに会ってな…… あいつは作るのはダメダメだが、使いこなす事に才能が有って…… 今じゃあ、俺があいつのメカニックみたいな者だ」
「あっ!? 飛ぼうとして、ギンガがきりもみした……」
「次は私だね♪」
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「で、地上組は惨敗と……」
「殴っても吹き飛ぶだけで…… ダメージにならないんだもん!」
「斬撃も同じ…… 何かしらの対策が必要だな」
「慣れていないのもありますが…… 相性が悪過ぎましたね」
「サイボーグやアンドロイドは、頑丈ですからね…… それでは1つ、サイボーグやアンドロイドとの戦い方をご教授するとしましょう。地上組の皆さんとアシュ、〝私達〟と一戦交えましょうか」
「げっ!? 俺もかよ!」
「私達って…… めたるまんも相手なの?」
「いいえ…… 彼は見学ですよ」
「アシュ、丁度良いから慣らして貰え」
「めたるさんヒデぇ!」
「さあ……〝私達〟と楽しい楽しいバトルの時間ですよ♪」
戦闘フィールドに…… オール1が〝複数〟現れた。
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