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第19話 グンダリニの蛇
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ミーシャたちの一件の後、和哉とギルランスは再びルカの引く馬車に乗り、広々とした草原の中に伸びる一本道を目的地である王都『アドラ』に向って進んでいた。
「はぁ~、取り合えずあの親子が元に戻れて良かったよ……」
和哉は安堵の溜息を漏らす。
「そうだな……」
隣で座っているギルランスもどこか安心したような表情をしていた。
そんなギルランスに和哉は心が温かくなるのを感じながらも、結局根本の解決には至らなかった事を思い返していた。
「だけど、あの壺はいったいなんに使う物だったんだろう?」
「さぁな、だが、ろくでもない事に使われてんのは間違いねぇだろ」
和哉の問いに答えながらもギルランスの表情は険しかった。
(確かに、あんな物をリリアナさんに持たせるなんて許せないよな……)
ローブの男について調べようにも確かにギルランスの言う通り情報が少なすぎる。
それに、まだ冒険者として登録もしていない和哉では調べるにしても限界があるのは明白だった。
(よし!まずはやっぱりギルドに行って、正式な冒険者になってから情報を集めよう!)
冒険者になり、自分のスキルアップをしてからでないと調査もできない上に、あまり目立つ事をするのも事が事だけにリリアナの名誉を傷つけかねない。
(やっぱり、地道に冒険者として経験と実績を積み重ねていくしかないな!)
そんな決意を固めている和哉の横から声がかかる。
「どうした?ぶつぶつ独り言いってるぞ?何か気になる事でもあるのか?」
訝しげな表情でこちらを見るギルランスに和哉は気になっていた事を尋てみる事にした。
「ねぇ、あの時……リリアナさんの印を解いたときのやつ、あれって、やっぱ魔法?」
「あれか?ああそうだ。俺の魔力をお前の中で増幅させて発動させたんだ」
「へぇ~、なんか凄かったなぁ」
和哉は先程体験した事を思い出す。
あの時、ギルランスの手から自分に流れ込んで来た何かの力を感じた。
それが体の中で渦を巻き、手から放出されたときの感覚は今でもはっきりと覚えている。
(なんか不思議な感覚だったな……)
魔法なんてアニメや映画などでしか見た事がなかった和哉は、目の前で実際に起こった事に感動していた。
(あの時は無我夢中だったし、何がなんだか分からなかったけど、今考えると凄いなぁ)
いつかは自分もあんな風に魔法を使えるようになりたい、そう思った和哉はギルランスに聞いてみる。
「ねぇギル、どうすればギルみたいに魔法を使えるようになるのかな?」
するとギルランスは顎をさすりながら少し考えると言った。
「う~ん、そうだなぁ……俺の場合は、こう腹の底にグッと力込めて、で、それを体ん中でグワ~ッってした後、外に向けてブワーッって感じだな」
「うん……ごめん、全然分かんない……」
擬音だらけのギルランスの説明に和哉は苦笑いを零す。
「そうか?」
そんな和哉に対し、ギルランスは自分の説明力の無さを自覚している様子もなく、首を傾げていた。
そして「まぁ、実際やってみないと分かんねぇよな」と言い、ニッと笑ったかと思うとギルランスは馬車を止め、和哉に降りるよう促した。
(???)
いきなりの事で戸惑う和哉だったが、そのまま草原の中をスタスタと進んで行くギルランスの後を慌てて追いかけた。
馬車から少し離れた場所で立ち止まると、ギルランスが和哉の後ろに立って肩に手を置き話し始める。
「お前はまだ魔力の扱い方を知らないだけだ……」
「魔力の使い方?」
後ろから話かけられるギルランスの声を間近に感じながら、和哉はギルランスに問い返す。
「そうだ、魔力ってのは体の中にある生命力みたいなもんだ。それを意識的に操って使うんだが、まずは自分の中の魔力を感じ取る事から始めなきゃなんねぇ」
「魔力を感じ取る……ねぇ」
(う~ん、魔力って言われても、実際よく分かんないな……)
困惑し、頭を捻る和哉の後ろでギルランスは「まぁ、だろうな」と笑い、話を続けた。
「さっき、リリアナん時に俺がお前に流した魔力が呼び水になって、今ならやりやすいだろう……まずは、俺が言った”腹の底”ってのはここ、丹田だ。地域によっちゃ第2チャクラともグンダリニとも呼ばれるところだ」
そう言いながらギルランスは後ろから回した手を和哉の下腹部に当てた。
なかなか際どい場所に手を置かれ、その手の感触に和哉はドキリとするが、なんとか平静を装うとギルランスの話に聞き入った。
「ここに魔力の源となるエネルギーがある。まずはそれを知覚し覚醒出来るようにならなきゃ始まらねぇんだが……」
ギルランスは和哉の下腹部に手を当てたまま説明を続けていく。
だが、和哉としたら後ろから耳元へ直接囁かれるような体勢で話されているうえに、まるでバックハグでもされているような状態のまま下腹部に置かれたギルランスの手の感触やらがなんだかこそばゆく、話の内容に集中できないでいた。
(うぅ……なんか恥ずかしいな、コレ……)
妙な気恥ずかしさでソワソワした気分になる和哉だったが、ギルランスの「おい、聞いてんのか?」と、少しばかり不機嫌そうな声にハッと我に返ると慌てて「ご、ごめん!もっかいお願いします!」と頼んだ。
ギルランスは溜息を吐くと再度説明を始めた。
「まあ、要はここにある眠ってるエネルギーを起こせ、っつう話だ……そうだな、俺が修行した時はここにトグロを巻いて眠っている蛇をイメージしたが――」
「……う、うん」
和哉は湧き上がってくる気恥ずかしさを抑えつつ、相槌を打つ。
ギルランスが真剣に教えてくれているのだ、そう思い雑念を振り払い集中する。
「別に蛇でなくても構わねぇぞ。お前が想像しやすい物で螺旋状のものなら紐でもコイルでも何でもいい……どうだ?出来そうか?」
「うん、やってみるよ」
和哉はひとつ大きく深呼吸すると目を閉じ、静かに頭の中へと意識を向けた。
深く、広く、そして熱く……自分の心の奥底の更に深い底に沈んでいるであろうそれを呼び覚ますため意識を集中する。
すると、なんとなくだがお腹の中心辺り(ギルランスの手が置かれた奥のほう)に何か熱いものがあるような感じがした。
「う~ん、何となくだけど……これがそうかな?」
一旦目を開け、和哉が肩越しに振り返りそう伝えると、ギルランスは満足そうに頷いた。
「よし、じゃあ次はそこにもっと意識を集中してみろ……そこにさっき俺が言った蛇でも何でもいいからイメージしろ」
和哉は再び目を閉じ集中していく。
「それが出来たら、ソイツを起こして背骨に沿って体の中を螺旋状に上昇させていく……これがさっき俺が言った”体ん中をグワ~ッ”ってやつだ」
「や、やってみる」
目を閉じたまま頷き、和哉は言われた通りに下腹部に神経を集中させ深く深く潜っていった。
すると――。
(……いた!)
自分の中の暗い奥底に硬くトグロを巻いて眠っている蛇を見つけた。
(これを起こすのか……)
和哉がゆっくりと意識の手を伸ばしてそっと触れると、蛇の片目が薄く開き、少しトグロが弛む。
(うわっ!動いた!!)
驚いて手を離すと蛇は再び目を閉じ眠ってしまった。
(もう一度……今度はもっと強く……起きろ、起きてくれ)
和哉は再び蛇に手を伸ばすとその頭を撫でるように起こす。
すると蛇の目が徐々に開いていき、やがて完全に開いた。
そして、その鎌首をもたげるかと思った次の瞬間――!
(――あっ!待って!!)
蛇は霧散して消え去ってしまい、それと同時にガクンと膝から力が抜けた。
「おっと!」
崩れ落ちそうになる和哉の体を後ろからギルランスが抱き抱えるようにして支えてくれた。
「あ、ありがとう」
お礼を言って彼から離れようとするが、体に力が入らず立ち上がることも儘ならなかった。
和哉はそんな情けない自分に少し気落ちしながら大きく溜め息を零す。
「……っは~、失敗したぁ~!」
だが、落胆している和哉とは逆にギルランスは感心したような声を上げた。
「……ほう、なかなかやるじゃねぇか!まさか本当に成功させるとは思わなかったぜ!」
そう言ってギルランスは嬉しそうに小脇に抱えたままの和哉の頭をクシャクシャと撫でた。
「初めてであそこまで出来りゃ上出来だ」
「そ、そうかな?えへへ……」
ギルランスに抱えられ半分宙に浮いたような状態になりながら和哉は照笑いを零した。
そんな和哉にギルランスはフッと笑いかける。
「今の感覚を忘れるなよ?あとは何度も繰り返し練習してソイツを自在にコントロールできるようになる事だ、そうすりゃそのうち息をするように自然と魔力操作が出来るようになる」
そう言いながらギルランスはヒョイと和哉を抱き抱え上げると、馬車に戻るべく歩き出した。
(う……またお姫様抱っこかよ……)
戸惑う和哉をよそにギルランスは歩きながら話を続ける。
「これからは毎日、寝る前にでもいい、時間を見つけて必ず腹の下の方にある熱の塊を意識して感じろ、それを動かせるようになれば魔法も使えるようになるはずだ」
「うん、分かった」
素直に頷く和哉に、ギルランスは満足気に頷くと、そっと馬車に和哉を降ろした。
そして再び馬車を走らせながら、ギルランスは和哉に魔法について付け加える。
「いいか?魔力ってのは生命力と直結している。つまり、魔力の枯渇イコール命の尽きるときだ。そこだけは注意しとけよ?」
「分かった。気をつけるよ」
(よし!頑張って魔法が使えるようになって、早くギルの役にたてるようにならなきゃな!)
和哉は真剣な面持ちで頷くと、新たな決意を胸に空を見上げた。
「はぁ~、取り合えずあの親子が元に戻れて良かったよ……」
和哉は安堵の溜息を漏らす。
「そうだな……」
隣で座っているギルランスもどこか安心したような表情をしていた。
そんなギルランスに和哉は心が温かくなるのを感じながらも、結局根本の解決には至らなかった事を思い返していた。
「だけど、あの壺はいったいなんに使う物だったんだろう?」
「さぁな、だが、ろくでもない事に使われてんのは間違いねぇだろ」
和哉の問いに答えながらもギルランスの表情は険しかった。
(確かに、あんな物をリリアナさんに持たせるなんて許せないよな……)
ローブの男について調べようにも確かにギルランスの言う通り情報が少なすぎる。
それに、まだ冒険者として登録もしていない和哉では調べるにしても限界があるのは明白だった。
(よし!まずはやっぱりギルドに行って、正式な冒険者になってから情報を集めよう!)
冒険者になり、自分のスキルアップをしてからでないと調査もできない上に、あまり目立つ事をするのも事が事だけにリリアナの名誉を傷つけかねない。
(やっぱり、地道に冒険者として経験と実績を積み重ねていくしかないな!)
そんな決意を固めている和哉の横から声がかかる。
「どうした?ぶつぶつ独り言いってるぞ?何か気になる事でもあるのか?」
訝しげな表情でこちらを見るギルランスに和哉は気になっていた事を尋てみる事にした。
「ねぇ、あの時……リリアナさんの印を解いたときのやつ、あれって、やっぱ魔法?」
「あれか?ああそうだ。俺の魔力をお前の中で増幅させて発動させたんだ」
「へぇ~、なんか凄かったなぁ」
和哉は先程体験した事を思い出す。
あの時、ギルランスの手から自分に流れ込んで来た何かの力を感じた。
それが体の中で渦を巻き、手から放出されたときの感覚は今でもはっきりと覚えている。
(なんか不思議な感覚だったな……)
魔法なんてアニメや映画などでしか見た事がなかった和哉は、目の前で実際に起こった事に感動していた。
(あの時は無我夢中だったし、何がなんだか分からなかったけど、今考えると凄いなぁ)
いつかは自分もあんな風に魔法を使えるようになりたい、そう思った和哉はギルランスに聞いてみる。
「ねぇギル、どうすればギルみたいに魔法を使えるようになるのかな?」
するとギルランスは顎をさすりながら少し考えると言った。
「う~ん、そうだなぁ……俺の場合は、こう腹の底にグッと力込めて、で、それを体ん中でグワ~ッってした後、外に向けてブワーッって感じだな」
「うん……ごめん、全然分かんない……」
擬音だらけのギルランスの説明に和哉は苦笑いを零す。
「そうか?」
そんな和哉に対し、ギルランスは自分の説明力の無さを自覚している様子もなく、首を傾げていた。
そして「まぁ、実際やってみないと分かんねぇよな」と言い、ニッと笑ったかと思うとギルランスは馬車を止め、和哉に降りるよう促した。
(???)
いきなりの事で戸惑う和哉だったが、そのまま草原の中をスタスタと進んで行くギルランスの後を慌てて追いかけた。
馬車から少し離れた場所で立ち止まると、ギルランスが和哉の後ろに立って肩に手を置き話し始める。
「お前はまだ魔力の扱い方を知らないだけだ……」
「魔力の使い方?」
後ろから話かけられるギルランスの声を間近に感じながら、和哉はギルランスに問い返す。
「そうだ、魔力ってのは体の中にある生命力みたいなもんだ。それを意識的に操って使うんだが、まずは自分の中の魔力を感じ取る事から始めなきゃなんねぇ」
「魔力を感じ取る……ねぇ」
(う~ん、魔力って言われても、実際よく分かんないな……)
困惑し、頭を捻る和哉の後ろでギルランスは「まぁ、だろうな」と笑い、話を続けた。
「さっき、リリアナん時に俺がお前に流した魔力が呼び水になって、今ならやりやすいだろう……まずは、俺が言った”腹の底”ってのはここ、丹田だ。地域によっちゃ第2チャクラともグンダリニとも呼ばれるところだ」
そう言いながらギルランスは後ろから回した手を和哉の下腹部に当てた。
なかなか際どい場所に手を置かれ、その手の感触に和哉はドキリとするが、なんとか平静を装うとギルランスの話に聞き入った。
「ここに魔力の源となるエネルギーがある。まずはそれを知覚し覚醒出来るようにならなきゃ始まらねぇんだが……」
ギルランスは和哉の下腹部に手を当てたまま説明を続けていく。
だが、和哉としたら後ろから耳元へ直接囁かれるような体勢で話されているうえに、まるでバックハグでもされているような状態のまま下腹部に置かれたギルランスの手の感触やらがなんだかこそばゆく、話の内容に集中できないでいた。
(うぅ……なんか恥ずかしいな、コレ……)
妙な気恥ずかしさでソワソワした気分になる和哉だったが、ギルランスの「おい、聞いてんのか?」と、少しばかり不機嫌そうな声にハッと我に返ると慌てて「ご、ごめん!もっかいお願いします!」と頼んだ。
ギルランスは溜息を吐くと再度説明を始めた。
「まあ、要はここにある眠ってるエネルギーを起こせ、っつう話だ……そうだな、俺が修行した時はここにトグロを巻いて眠っている蛇をイメージしたが――」
「……う、うん」
和哉は湧き上がってくる気恥ずかしさを抑えつつ、相槌を打つ。
ギルランスが真剣に教えてくれているのだ、そう思い雑念を振り払い集中する。
「別に蛇でなくても構わねぇぞ。お前が想像しやすい物で螺旋状のものなら紐でもコイルでも何でもいい……どうだ?出来そうか?」
「うん、やってみるよ」
和哉はひとつ大きく深呼吸すると目を閉じ、静かに頭の中へと意識を向けた。
深く、広く、そして熱く……自分の心の奥底の更に深い底に沈んでいるであろうそれを呼び覚ますため意識を集中する。
すると、なんとなくだがお腹の中心辺り(ギルランスの手が置かれた奥のほう)に何か熱いものがあるような感じがした。
「う~ん、何となくだけど……これがそうかな?」
一旦目を開け、和哉が肩越しに振り返りそう伝えると、ギルランスは満足そうに頷いた。
「よし、じゃあ次はそこにもっと意識を集中してみろ……そこにさっき俺が言った蛇でも何でもいいからイメージしろ」
和哉は再び目を閉じ集中していく。
「それが出来たら、ソイツを起こして背骨に沿って体の中を螺旋状に上昇させていく……これがさっき俺が言った”体ん中をグワ~ッ”ってやつだ」
「や、やってみる」
目を閉じたまま頷き、和哉は言われた通りに下腹部に神経を集中させ深く深く潜っていった。
すると――。
(……いた!)
自分の中の暗い奥底に硬くトグロを巻いて眠っている蛇を見つけた。
(これを起こすのか……)
和哉がゆっくりと意識の手を伸ばしてそっと触れると、蛇の片目が薄く開き、少しトグロが弛む。
(うわっ!動いた!!)
驚いて手を離すと蛇は再び目を閉じ眠ってしまった。
(もう一度……今度はもっと強く……起きろ、起きてくれ)
和哉は再び蛇に手を伸ばすとその頭を撫でるように起こす。
すると蛇の目が徐々に開いていき、やがて完全に開いた。
そして、その鎌首をもたげるかと思った次の瞬間――!
(――あっ!待って!!)
蛇は霧散して消え去ってしまい、それと同時にガクンと膝から力が抜けた。
「おっと!」
崩れ落ちそうになる和哉の体を後ろからギルランスが抱き抱えるようにして支えてくれた。
「あ、ありがとう」
お礼を言って彼から離れようとするが、体に力が入らず立ち上がることも儘ならなかった。
和哉はそんな情けない自分に少し気落ちしながら大きく溜め息を零す。
「……っは~、失敗したぁ~!」
だが、落胆している和哉とは逆にギルランスは感心したような声を上げた。
「……ほう、なかなかやるじゃねぇか!まさか本当に成功させるとは思わなかったぜ!」
そう言ってギルランスは嬉しそうに小脇に抱えたままの和哉の頭をクシャクシャと撫でた。
「初めてであそこまで出来りゃ上出来だ」
「そ、そうかな?えへへ……」
ギルランスに抱えられ半分宙に浮いたような状態になりながら和哉は照笑いを零した。
そんな和哉にギルランスはフッと笑いかける。
「今の感覚を忘れるなよ?あとは何度も繰り返し練習してソイツを自在にコントロールできるようになる事だ、そうすりゃそのうち息をするように自然と魔力操作が出来るようになる」
そう言いながらギルランスはヒョイと和哉を抱き抱え上げると、馬車に戻るべく歩き出した。
(う……またお姫様抱っこかよ……)
戸惑う和哉をよそにギルランスは歩きながら話を続ける。
「これからは毎日、寝る前にでもいい、時間を見つけて必ず腹の下の方にある熱の塊を意識して感じろ、それを動かせるようになれば魔法も使えるようになるはずだ」
「うん、分かった」
素直に頷く和哉に、ギルランスは満足気に頷くと、そっと馬車に和哉を降ろした。
そして再び馬車を走らせながら、ギルランスは和哉に魔法について付け加える。
「いいか?魔力ってのは生命力と直結している。つまり、魔力の枯渇イコール命の尽きるときだ。そこだけは注意しとけよ?」
「分かった。気をつけるよ」
(よし!頑張って魔法が使えるようになって、早くギルの役にたてるようにならなきゃな!)
和哉は真剣な面持ちで頷くと、新たな決意を胸に空を見上げた。
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