92 / 302
1-完 闇の授業参観! 幼女魔王 対 豊満魔王
第92話 秘訣はスキル振り
しおりを挟む
「そんな。チサちゃんだって疲れているのに」
「わたしはダイキがいるから平気。でも、ダイキは人間だから、マナが尽きると死んじゃう」
こんな必死な顔をしたチサちゃん、初めて見たな。
ボクの身体に精気が漲ってくる。ボーッとしていた頭が、晴れ渡ってきた。
「もう安心。よかった」
「ありがとう、チサちゃん」
ボクたちは、二人で抱き合う。
「こちらも全力だったのに。いくらチサ様の力が強大でも、ダメージは免れないはず」
「殺すつもりで、撃ったんですか?」
「はい。それが礼儀。へたに手を抜くと、チサ様を信用していないことになります」
チサちゃんが絶対に耐えてくれるからと、全力でビームを撃つなんて。ボクには考えられない思考だ。
これが異世界の常識か。
ボクには分からなくてもいいや。
「そうか分かったぜ、ダイキ!」
誰よりも先に、ドレンは正解へと辿り着いたらしい。
同じ玉座だ。考えることは同じか。
「あはは、分かっちゃいましたか?」
マナを使い果たし、ボクは膝を突く。
「何が分かったのです、ドレン?」
「ダイキのヤロウ、【黒龍拳】にスキルポイントを全振りしたんだよ!」
ボクは保留にしていたスキルポイントを、全部【黒龍拳】に注ぎ込んだ。そのおかげか、無傷で済んでいる。ボクの作戦は成功した。ただ、黒龍鱗の形成でマナも底を尽きたけど。
「ボクはただ、ルチャの記憶に則っただけで」
あのとき、ルチャは自分のマナをすべて燃やして、女の子をかばっていた。
「チサちゃん、ボク、受け止めきったよ」
ボクは、抱きしめているチサちゃんに声をかける。
安心しきったように、チサちゃんは微笑んだ。
「どうする? まだやる?」
チサちゃんが尋ねると、セイさんは膝を突く。
「いいえ。これ以上は無意味です。参りました」
ようやく、セイさんが降参した。
「やったわねチサ、ダイキ!」
「おめでとうございます」
マミちゃんとケイスさんが、ボクたちにとびつく。
「正直、もうダメかと思ったぞ!」
エィハスが、ボクたちに駆け寄る。
「うむ。実に見事である。さすが我の仲間」
「あんなの、ドワーフのアイテムでも防げなかったよ!」
ゼーゼマンがゆっくりと歩み寄り、オンコがチサちゃんのホッペをツンツンした。
「あーあ。負けちまったな。やっぱパイセンはすげぇや」
ドレンも、元の姿に戻っている。
「それでもすげえな、ダイキは。チサからのサポートがあったとはいえ、オレの必殺技を受け止めてしまうなんてよ」
「あれで、本当にボクらの勝ちでいいの?」
ボクたちからは、一撃も攻撃していない。
ドレンの性格なら、納得いかないのでは?
「構わんさ。最大攻撃を防がれた時点で、お前らの実力は分かったからな」
「わたしはダイキがいるから平気。でも、ダイキは人間だから、マナが尽きると死んじゃう」
こんな必死な顔をしたチサちゃん、初めて見たな。
ボクの身体に精気が漲ってくる。ボーッとしていた頭が、晴れ渡ってきた。
「もう安心。よかった」
「ありがとう、チサちゃん」
ボクたちは、二人で抱き合う。
「こちらも全力だったのに。いくらチサ様の力が強大でも、ダメージは免れないはず」
「殺すつもりで、撃ったんですか?」
「はい。それが礼儀。へたに手を抜くと、チサ様を信用していないことになります」
チサちゃんが絶対に耐えてくれるからと、全力でビームを撃つなんて。ボクには考えられない思考だ。
これが異世界の常識か。
ボクには分からなくてもいいや。
「そうか分かったぜ、ダイキ!」
誰よりも先に、ドレンは正解へと辿り着いたらしい。
同じ玉座だ。考えることは同じか。
「あはは、分かっちゃいましたか?」
マナを使い果たし、ボクは膝を突く。
「何が分かったのです、ドレン?」
「ダイキのヤロウ、【黒龍拳】にスキルポイントを全振りしたんだよ!」
ボクは保留にしていたスキルポイントを、全部【黒龍拳】に注ぎ込んだ。そのおかげか、無傷で済んでいる。ボクの作戦は成功した。ただ、黒龍鱗の形成でマナも底を尽きたけど。
「ボクはただ、ルチャの記憶に則っただけで」
あのとき、ルチャは自分のマナをすべて燃やして、女の子をかばっていた。
「チサちゃん、ボク、受け止めきったよ」
ボクは、抱きしめているチサちゃんに声をかける。
安心しきったように、チサちゃんは微笑んだ。
「どうする? まだやる?」
チサちゃんが尋ねると、セイさんは膝を突く。
「いいえ。これ以上は無意味です。参りました」
ようやく、セイさんが降参した。
「やったわねチサ、ダイキ!」
「おめでとうございます」
マミちゃんとケイスさんが、ボクたちにとびつく。
「正直、もうダメかと思ったぞ!」
エィハスが、ボクたちに駆け寄る。
「うむ。実に見事である。さすが我の仲間」
「あんなの、ドワーフのアイテムでも防げなかったよ!」
ゼーゼマンがゆっくりと歩み寄り、オンコがチサちゃんのホッペをツンツンした。
「あーあ。負けちまったな。やっぱパイセンはすげぇや」
ドレンも、元の姿に戻っている。
「それでもすげえな、ダイキは。チサからのサポートがあったとはいえ、オレの必殺技を受け止めてしまうなんてよ」
「あれで、本当にボクらの勝ちでいいの?」
ボクたちからは、一撃も攻撃していない。
ドレンの性格なら、納得いかないのでは?
「構わんさ。最大攻撃を防がれた時点で、お前らの実力は分かったからな」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
98
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる