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4-2 今度は団体戦だ!

マミちゃんの本気

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『続いて第二試合でーす。出場者は整列してくださーい!』

 アナウンスの呼びかけに、マミちゃんが我に返った。

「せいぜい、イキってなさいよ。あんたたち勇者なんてボコボコにしてあげるから!」

 第二試合のホイッスルが鳴る。

 このチームの戦力は、マミちゃんとネウロータくんだ。

「まずは、球をいれてできるだけ天を稼ぐわ!」
「言われなくたって!」

 マミちゃんに指示されたからか、ネウロータくんがちょっと不機嫌になる。
 それでも、二人は息を合わせて球を自軍のカゴへいくつも放り込む。

 対する勇者に、注意すべき相手はいない。

 危なげないスタートである。

 ただ、玉座側は気が気じゃない。
 トシコさんもケイスさんも、球に触れてはいけないのだ。
 柱を支えることだけを強いられている。
 二人の玉座は、実に歯がゆそうな顔をしていた。

 今の所、どちらにも大きな動きはない。

 勇者チームは、確実に勝ちに来ていた。
 攻めに来たマミちゃんを一切無視して、勇者らは玉入れに専念する。
 一勝しているので、後は無難に勝とうとしているらしい。
 このままいくと、魔王側の全滅。そう考えているのだろう。
 そんなことをマミちゃんが許すはずがないのに。

「調子に乗るんじゃないわよ!」

 なんと、イクミちゃんと同じ戦法で、マミちゃんは敵の陣地に飛び込んだ。

 案の定、マミちゃんは集中砲火を食らう。

「バッカじゃない? 力任せなアンタに、あたしと同じ真似事ができるとでも思ってんの?」
「昔のアタシなら、そうだったかもしれない。あたしは目立つことが好きだから、いつも面白い方へ突っ込んでいた。現に今も!」

 マミちゃんの脇腹に、勇者の球が当たってしまう。

「ああ、マミちゃん!?」

 ボクが叫ぶと、マミちゃんは首を振った。

「でも、今は違う。あたしは、ひとりじゃない!」

 自陣へ引っ張られていくマミちゃんと入れ替わる形で、一人の影が敵陣の柱に取り付く。

 ネウロータくんが!

「おおおおおおっ!」

 たった一人で、ネウロータくんは柱を曲げていった。
 てっぺんにある球を、すべてこぼす。

「いいわネウロータ、引き上げよ!」
「おう!」

 ネウロータくんも、球に当たってスタート地点へ。

 後は、ふたりせっせと球を入れ始める。

 勇者側は攻め込みたいのに、マミちゃんたち二人以外は防衛にあたった。
 これでは近づけない。
 かといって、自軍の球を放っておくと脱落してしまう。

 仕方なく、球を入れ続けるしかない。

 とはいえ、圧倒的な差をつけられたままだ。

 ホイッスルを聞くまでもなく、マミちゃんたち魔王チームの勝利が決まった。
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