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第六章 バ美肉、ライブする!
第57話 新メンバー、紹介
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「え~っ。さあ、みなさんもごいっしょに! え~っ」
また、ゆーなちゃんがリスナーをけしかける。天丼かよ。
「あんた、聞いてたじゃん」
「知ってるけどさ。やっておかないとさ。リスナーが置いてきぼりじゃん」
「そうだけど。まあ、いいか。さて! 焦らしても仕方がないので、新メンバーの紹介です! どうぞ!」
ステージの中央から、新しい【尾鰭】のメンバーが現れた。
ふわふわツインテールで、スタイルのいい女性である。
ナイスバディのファン社長が抜けてしまうので、ちょうどいいバランスだ。
ビジュアル厳選のチョイスが、さすがだな。
「さて、現れましたが、さっそくお名前をどうぞ!」
「皆さん、こんばんは!」
言葉を発した途端、会場のリスナーたちがざわつく。
「僕の名前は、【t@N.Δ/M】ですっ!」
新メンバーが名乗った途端、会場がどよめいた。
それもそうだ。オレたちのオリ曲をすべて作った、作曲家なんだから。
「マジで、でむさんが、新メンバーなんですか?」
「はい。大マジです」
「つまり、つばさちゃん。新メンバーは、でむさんでいいんですね?」
「そうですよ。政治家構文やめろ、ゆーなちゃんっ」
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
あれは、三ヶ月以上前のこと。
作曲ユニット『迷宮配達人』を最近脱退したt@N.Δ/Mさんこと、出崎 明日夢さんが、ウチのオリジナル曲を作ってくれている。
ちょうどチームを脱退したタイミングで、オレはt@N.Δ/Mさんに依頼をしたのだった。
彼のオールジャンルな曲調は、たいかにテクノ一色だった『迷宮』には合わなかったかも知れない。けど尾鰭なら、彼の才能を活かせるだろう、と。
「円谷さん。まだ、八人目、決まらない、感じ。ですか?」
言葉少なめに、t@N.Δ/Mさんが聞いてきた。この人は、ボソボソとしゃべるのが特徴だ。
「はい。なかなかいいオトナが、現れてくれなくて」
オリ曲の依頼をしている間も、新メンバー募集は難航していた。
「それなりに稼いでいて、あまりカネに困っていない。かといって、守るものがないわけじゃない」
「活動内容に、家族や仲間の了解も得ている」
「承認欲求は弱めで、とにかくバズろうとギラギラしていない」
要は、ムチャな案件に飛びつかず、炎上も避けてくれそうな人を求めている。
そんなヤツは、なかなかいないのだ。
ガキだと危ない発言も平然とするし、ジイサン過ぎても社長のように限界が来る。
我が強すぎても、控えめすぎてもいけない。
「あの、円谷さん。相談なんですけど……」
「なんでしょう?」
「僕なんてどうでしょう?」
また、ゆーなちゃんがリスナーをけしかける。天丼かよ。
「あんた、聞いてたじゃん」
「知ってるけどさ。やっておかないとさ。リスナーが置いてきぼりじゃん」
「そうだけど。まあ、いいか。さて! 焦らしても仕方がないので、新メンバーの紹介です! どうぞ!」
ステージの中央から、新しい【尾鰭】のメンバーが現れた。
ふわふわツインテールで、スタイルのいい女性である。
ナイスバディのファン社長が抜けてしまうので、ちょうどいいバランスだ。
ビジュアル厳選のチョイスが、さすがだな。
「さて、現れましたが、さっそくお名前をどうぞ!」
「皆さん、こんばんは!」
言葉を発した途端、会場のリスナーたちがざわつく。
「僕の名前は、【t@N.Δ/M】ですっ!」
新メンバーが名乗った途端、会場がどよめいた。
それもそうだ。オレたちのオリ曲をすべて作った、作曲家なんだから。
「マジで、でむさんが、新メンバーなんですか?」
「はい。大マジです」
「つまり、つばさちゃん。新メンバーは、でむさんでいいんですね?」
「そうですよ。政治家構文やめろ、ゆーなちゃんっ」
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
あれは、三ヶ月以上前のこと。
作曲ユニット『迷宮配達人』を最近脱退したt@N.Δ/Mさんこと、出崎 明日夢さんが、ウチのオリジナル曲を作ってくれている。
ちょうどチームを脱退したタイミングで、オレはt@N.Δ/Mさんに依頼をしたのだった。
彼のオールジャンルな曲調は、たいかにテクノ一色だった『迷宮』には合わなかったかも知れない。けど尾鰭なら、彼の才能を活かせるだろう、と。
「円谷さん。まだ、八人目、決まらない、感じ。ですか?」
言葉少なめに、t@N.Δ/Mさんが聞いてきた。この人は、ボソボソとしゃべるのが特徴だ。
「はい。なかなかいいオトナが、現れてくれなくて」
オリ曲の依頼をしている間も、新メンバー募集は難航していた。
「それなりに稼いでいて、あまりカネに困っていない。かといって、守るものがないわけじゃない」
「活動内容に、家族や仲間の了解も得ている」
「承認欲求は弱めで、とにかくバズろうとギラギラしていない」
要は、ムチャな案件に飛びつかず、炎上も避けてくれそうな人を求めている。
そんなヤツは、なかなかいないのだ。
ガキだと危ない発言も平然とするし、ジイサン過ぎても社長のように限界が来る。
我が強すぎても、控えめすぎてもいけない。
「あの、円谷さん。相談なんですけど……」
「なんでしょう?」
「僕なんてどうでしょう?」
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