12 / 48
第一章 ウザい後輩に弱みを握られ、交際を迫られた。
ウザ後輩と、ホラー映画 2
しおりを挟む
物語は、楽しげなシーンからスタートする。「主人公の家によるから」というヒロインを見送って、主人公は文化部の会報を仕上げた。しかし、主人公が家に帰ると……。
「ひっ!」
いきなり、主人公の自室でヒロインが首をつっていた。
開始五分で飛ばすなー。
「先輩、怖いんスか?」
ニヤニヤしながら、クルミが小声で尋ねてくる。
「うるっせ。お前こそ手ぇ握ってきてるじゃんか!」
「こ、これは、先輩の体温を測ってるッス」
完全にビビってるな。
主人公は部活でモテモテであり、あらゆる女の子たちに言い寄られていた。
うらやましい。
主人公は死んだヒロインに操を立てて、誰にも手を出さなかった。
しかし、そんな生活も長くは続かない。
ヒロインの一人が、無理やり主人公と関係を持とうとした。
屋上で待ち伏せし、虎視眈々と主人公の到着を待つヒロイン。
「こいつ、手にクスリ瓶持ってるッス。媚薬ッスよ媚薬!」
「画面に集中しろ」
だが、ヤンデレヒロインが蘇り、その少女を屋上から突き落としてしまう。
「ぐええ」
「手を握るな」
「だから体温測ってるッス!」
その後も、次々とヒロインたちがスラッシャーとなったヤンデレヒロインの毒牙にかかっていく。
ある少女は、廃棄されたはずの焼却炉へブチ込まれた。
ある少女は避難訓練の中、家庭科室で爆死する。
直接カッターで腹を貫かれた少女も。
「手を握ってきてる!」
「体温んん!」
食い気味で、クルミが反論してきた。
主人公たちは調査の結果、ヤンデレがヒロインたちにいじめられていたと知る。
唯一いじめの共犯者でなかったヒロインと、主人公の手により、ヤンデレスラッシャーは成仏した。
かに見えたが……優しかったヒロインの背後にヤンデレが!
「ギャアアアアアアア!」
「アヒイイイイイイイ!」
というところで話は終わる。
明るくなっても、俺たちはたちがることができなかった。
「つまんなかったねー」などという冷めた声がポツポツ聞こえる。
俺たちには十分怖かったが。
「メシ、食うか?」
「ちょっと、ノドを通りそうにないッス」
クルミは首を振った。
軽くお茶だけにしようと、近くのカフェに寄る。
「あれは、ないな」
「ないッスね」
「スラッシャーを悲しい悪役にする必要性を感じない」
「哲学的な意見ッスね」
本来スラッシャーモノは、目に飛び込んできた獲物をただ狩り尽くすところに、怖さがある。
人を襲う理由を作ってしまうと、怖さよりも同情の目で見てしまう。
スラッシャー側に感情移入できるというメリットはあった。
しかし、ホラーにそれを求める人が、何人いるのか。
「第一、怖がりに来ているんだよ。言ってしまえば、ホラー映画は一種のアトラクションでいいんだよ。考えさせられる内容だと、その共感性が薄れる」
「感想が、ますます哲学的になってきたッス先輩」
「襲われる側に、殺されて然るべき理由があったのもマイナスだ。ゾンビ映画ならあれでよかったかも知れないが」
「映画を語りだしたら止まらなくなってるッス先輩!」
クルミに肩を揺さぶられて、ようやく俺は我に返る。
「おお、すまん。お前そっちのけで語りだしてしまった」
「マニアの片鱗を垣間見たッス」
青ざめた様子で、クルミが俺の様子を振り返った。
そんなに恐ろしかったか。
「ずっと手を握ってきたな」
「だから、あれは先輩が怖がってるからッス!」
「お前だってビビってたじゃんか!」
「はあ⁉ 誰がビビってたって言うんスか?」
大声で反論してきたため、周りがこちらをチラチラと見始めた。
「声のトーンを落とせ」
「すいませんッス。でも、あたしはビビってなんかないッスから」
冷静を装っている。が、明らかにクルミは足をガクガクと震わせていた。
「じゃあもう一回見るか?」
「それは断固拒否するッス!」
だよな。あまりにも強烈すぎる。
「いくら先輩の怖がってる顔が見たいって言っても、デメリットの方が多すぎるッス」
「やっぱりそれが目当てだったんだな!」
「ひい、ごめんなさいッス」
頭をかばいながら、クルミが怯えた目をした。
「先輩の怒った顔が、一番怖いッス」
「俺もバカにしてこなかったら、怒りません!」
夕方前に帰るという約束をしている以上、クルミを拘束するわ目にはいかない。
帰ることに。
「すいませんッス。映画だけのために」
「いや。楽しかった。塾否定派の理事長サマサマだな」
クルミを早く帰すのは、門限が厳しいからじゃない。怪しまれないようにするためだ。
「そうッスね。それだけは、父に感謝ッスよ」
クルミの父親は、「学業は学校で」をモットーにしていて、娘たちを塾通いなどはさせていない。てっきり家庭教師などを雇ってがんじがらめにするタイプかと思っていたけど。
「父の口癖は、よく遊びよく学べ、ッスから……?」
フードコートのすぐ脇にあるゲーセンに、クルミが目を移した。
「あれは、何スか?」
父親が、息子と一緒にボールを投げている。
「的あてだな」
ボールを投げて、番号の書かれたパネルに当てていくゲームだ。
「あれが、どうかしたか?」
「なんつーか、楽しそうッスねって思って」
親子が仲良くしている姿が、楽しそうに見えたのだろうか。
「やっていくか?」
「いえ。いいッス」
親子連れに混じって的あてするのは、さすがに恥ずかしいか。
「今日はありがとうッス。またお願いするッスね」
「おう。連絡をくれな」
別々の電車で帰り、俺は妹の待つ家へ。
「ひっ!」
いきなり、主人公の自室でヒロインが首をつっていた。
開始五分で飛ばすなー。
「先輩、怖いんスか?」
ニヤニヤしながら、クルミが小声で尋ねてくる。
「うるっせ。お前こそ手ぇ握ってきてるじゃんか!」
「こ、これは、先輩の体温を測ってるッス」
完全にビビってるな。
主人公は部活でモテモテであり、あらゆる女の子たちに言い寄られていた。
うらやましい。
主人公は死んだヒロインに操を立てて、誰にも手を出さなかった。
しかし、そんな生活も長くは続かない。
ヒロインの一人が、無理やり主人公と関係を持とうとした。
屋上で待ち伏せし、虎視眈々と主人公の到着を待つヒロイン。
「こいつ、手にクスリ瓶持ってるッス。媚薬ッスよ媚薬!」
「画面に集中しろ」
だが、ヤンデレヒロインが蘇り、その少女を屋上から突き落としてしまう。
「ぐええ」
「手を握るな」
「だから体温測ってるッス!」
その後も、次々とヒロインたちがスラッシャーとなったヤンデレヒロインの毒牙にかかっていく。
ある少女は、廃棄されたはずの焼却炉へブチ込まれた。
ある少女は避難訓練の中、家庭科室で爆死する。
直接カッターで腹を貫かれた少女も。
「手を握ってきてる!」
「体温んん!」
食い気味で、クルミが反論してきた。
主人公たちは調査の結果、ヤンデレがヒロインたちにいじめられていたと知る。
唯一いじめの共犯者でなかったヒロインと、主人公の手により、ヤンデレスラッシャーは成仏した。
かに見えたが……優しかったヒロインの背後にヤンデレが!
「ギャアアアアアアア!」
「アヒイイイイイイイ!」
というところで話は終わる。
明るくなっても、俺たちはたちがることができなかった。
「つまんなかったねー」などという冷めた声がポツポツ聞こえる。
俺たちには十分怖かったが。
「メシ、食うか?」
「ちょっと、ノドを通りそうにないッス」
クルミは首を振った。
軽くお茶だけにしようと、近くのカフェに寄る。
「あれは、ないな」
「ないッスね」
「スラッシャーを悲しい悪役にする必要性を感じない」
「哲学的な意見ッスね」
本来スラッシャーモノは、目に飛び込んできた獲物をただ狩り尽くすところに、怖さがある。
人を襲う理由を作ってしまうと、怖さよりも同情の目で見てしまう。
スラッシャー側に感情移入できるというメリットはあった。
しかし、ホラーにそれを求める人が、何人いるのか。
「第一、怖がりに来ているんだよ。言ってしまえば、ホラー映画は一種のアトラクションでいいんだよ。考えさせられる内容だと、その共感性が薄れる」
「感想が、ますます哲学的になってきたッス先輩」
「襲われる側に、殺されて然るべき理由があったのもマイナスだ。ゾンビ映画ならあれでよかったかも知れないが」
「映画を語りだしたら止まらなくなってるッス先輩!」
クルミに肩を揺さぶられて、ようやく俺は我に返る。
「おお、すまん。お前そっちのけで語りだしてしまった」
「マニアの片鱗を垣間見たッス」
青ざめた様子で、クルミが俺の様子を振り返った。
そんなに恐ろしかったか。
「ずっと手を握ってきたな」
「だから、あれは先輩が怖がってるからッス!」
「お前だってビビってたじゃんか!」
「はあ⁉ 誰がビビってたって言うんスか?」
大声で反論してきたため、周りがこちらをチラチラと見始めた。
「声のトーンを落とせ」
「すいませんッス。でも、あたしはビビってなんかないッスから」
冷静を装っている。が、明らかにクルミは足をガクガクと震わせていた。
「じゃあもう一回見るか?」
「それは断固拒否するッス!」
だよな。あまりにも強烈すぎる。
「いくら先輩の怖がってる顔が見たいって言っても、デメリットの方が多すぎるッス」
「やっぱりそれが目当てだったんだな!」
「ひい、ごめんなさいッス」
頭をかばいながら、クルミが怯えた目をした。
「先輩の怒った顔が、一番怖いッス」
「俺もバカにしてこなかったら、怒りません!」
夕方前に帰るという約束をしている以上、クルミを拘束するわ目にはいかない。
帰ることに。
「すいませんッス。映画だけのために」
「いや。楽しかった。塾否定派の理事長サマサマだな」
クルミを早く帰すのは、門限が厳しいからじゃない。怪しまれないようにするためだ。
「そうッスね。それだけは、父に感謝ッスよ」
クルミの父親は、「学業は学校で」をモットーにしていて、娘たちを塾通いなどはさせていない。てっきり家庭教師などを雇ってがんじがらめにするタイプかと思っていたけど。
「父の口癖は、よく遊びよく学べ、ッスから……?」
フードコートのすぐ脇にあるゲーセンに、クルミが目を移した。
「あれは、何スか?」
父親が、息子と一緒にボールを投げている。
「的あてだな」
ボールを投げて、番号の書かれたパネルに当てていくゲームだ。
「あれが、どうかしたか?」
「なんつーか、楽しそうッスねって思って」
親子が仲良くしている姿が、楽しそうに見えたのだろうか。
「やっていくか?」
「いえ。いいッス」
親子連れに混じって的あてするのは、さすがに恥ずかしいか。
「今日はありがとうッス。またお願いするッスね」
「おう。連絡をくれな」
別々の電車で帰り、俺は妹の待つ家へ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。
NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。
中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。
しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。
助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。
無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。
だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。
この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。
この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった……
7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか?
NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。
※この作品だけを読まれても普通に面白いです。
関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】
【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】
クラスで3番目に可愛い無口なあの子が実は手話で話しているのを俺だけが知っている
夏見ナイ
恋愛
俺のクラスにいる月宮雫は、誰も寄せ付けないクールな美少女。そのミステリアスな雰囲気から『クラスで3番目に可愛い子』と呼ばれているが、いつも一人で、誰とも話さない。
ある放課後、俺は彼女が指先で言葉を紡ぐ――手話で話している姿を目撃してしまう。好奇心から手話を覚えた俺が、勇気を出して話しかけた瞬間、二人だけの秘密の世界が始まった。
無口でクール? とんでもない。本当の彼女は、よく笑い、よく拗ねる、最高に可愛いおしゃべりな女の子だったのだ。
クールな君の本当の姿と甘える仕草は、俺だけが知っている。これは、世界一甘くて尊い、静かな恋の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる