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第二章 後輩ウザかわいさが、とどまるところを知らない(自称
ウザい後輩と、お化け屋敷
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真っ黒いカーテンを抜けて、お化け屋敷内部に。
「あれ、大したことないぜ」
誠太郎の言う通り、薬品のツンとした匂いがほのかに漂うだけで、後は暗いだ||
「ひっ」
||思わず、声が漏れた。
血まみれのベッドが、蛍光灯の点滅で一瞬だけ見える。連続して点滅すると、より状況が鮮明にわかった。これは手術台だ。血に染まった機材などが、床に散乱している。
「大丈夫ッスか先輩、足が震えてるッスよ」
「お前こそ平気か? 連れてきておきながら、今更後悔したって遅いからな」
「なーにを仰るヘタレさん、ッスよ。特等席で先輩のビビリ声を聞けるの、興奮してるんッスよ。早く可愛い声聞かせてほしいもんスね」
「随分と饒舌だな。怖いのをひた隠してるのミエミエなんだよ! もっと一歩一歩は大股で行かないとギヘエエ!」
なんか踏んだ! 内臓を踏んでる!
俺は片足立ちのまま、硬直してしまった。
「先輩ってなんでそんなにビビりなんスか?」
「生まれつきだ! 怖いものは怖い!」
なぜだろう。クルミの前だと、『毅然としなければ』という感覚が薄れる。自分に正直でイられるのだ。こいつも自分をさらけ出しているからか?
「認めましたね。カワイイ先輩ぃいひいいいい!」
クルミが、急に俺の胸に飛びついた。
抱きしめられ、俺は身動きが取れなくなる。
「おいクルミ! どうした?」
ただ俺の胸に顔をうずめた状態で、クルミは指を俺の背後に指す。
「おい、何もいねえぞ、脅かすな」
振り返ってみたが、暗黒があるだけで何もない。
「いたッス! 確かにいたッスよ!」
「どこにそんなのがアヒヒヒヒ!」
俺がクルミに振り返った途端、クルミの真後ろに骸骨がいた。
今度は俺が、クルミを強く抱きしめる。細い身体を引きずるように、後ずさった。
「ぎゃああああ!」
続いて、人体模型が暗黒から姿を現す。クルミが見たのはこれか!
「逃げろ!」
俺は猛ダッシュで、クルミの手を引く。
息切れも気にせず、ただ暗闇を駆け抜けた。
「はぎゃあああ!」
血糊の手形が、壁にベタベタと浮き出る。まるで、俺たちを追いかけるように。ペチョペチョという効果音も響く。
「手、手、手ェ!」
顔がプロペラ戦闘機になっているという、コンセプトの分からない怪物が出てきた。
「うわあ、なんだコイツ!」
「怖くないのが逆に怖いッス!」
意味不明なクリーチャーに追いかけ回され、俺たちはゴールを目指す。
「ドアだ!」
「出口って書いてるッス!」
俺はノブを回す。
「ひぎゃあああああ!」
最後の仕掛けはすべり台になっていた。
俺たちは、いつの間にか坂道を進み、建物の二階へと上がっていたのだ。そこから、防災訓練のように急降下する。
「おっ、帰ってきたぞ」
出口には、見計らったように誠太郎が。
「おかえりー」
アンズ会長もいる。
「二人さ、すっかり仲良しになったみたいで」
「へっ?」
気がつくと、俺の腕はクルミをガッチリとホールドしていた。
クルミも同様に、俺の腰に手を回している。
「あわわ!」
「すまん!」
俺はとっさに手を放す。
「でもさ、一時はどうなるかと思ったよ。二人に気を使わせちゃったかなーって」
「いや、そんなことはねーよ」
「いっそ、付き合っちゃえば?」
無邪気に首をかしげながら、アンズ会長は俺たちに語りかける。
カミングアウトの場面としては、ナイスなタイミングだ。
だが、クルミが俺と付き合っていると分かったら、アンズ会長の環境が変わってしまうのでは。
家に気を使って、誠太郎と付き合えなくなるとか。
アンズ会長なら、家より自分を優先しそうだが。
「まあ、もういいじゃんアンズさん」
「誠ちゃん?」
誠太郎がアンズ会長の背中を押して、俺たちの道を作る。
クルミと俺は、何事もなかったように立ち上がった。
「お、もういい時間だな」
時刻は、四時を回っている。もうそろそろ、帰り支度をしないと。
「今日は楽しかったな、リクト」
「おう。また来ようぜ」
すっかり帰宅ムードだった俺たちに、アンズ会長が待ったをかける。
「待って! 最後、門限過ぎてもいいから、最後に一つだけ!」
「どうしたの? そんなこだわりの乗り物ってあったっけ?」
「アレに乗りたい!」
観覧車を指差して、アンズ会長が駄々をこねた。
「そうだったな。あの観覧車、この街で一番でかいんだっけ」
「最強のデートスポットなんだっけ」
俺たちが話し込んでいる横で、アンズ会長がコクコクとうなずいている。
「乗りましょう!」
「でも、時間やばいよ」
「夕焼けがみたいの! みんなで!」
たしか、この遊園地は夕焼けに染まる街が一望できるって有名なんだっけ。
「クルミもどう? 席は、離れ離れになっちゃうけど」
「いいですね。行きましょう」
会長の言葉に、クルミも承諾する。
「先輩」と、クルミが不敵な笑みを浮かべてきた。
「まさか、高いトコロが苦手とか、言わないッスよね?」
デヘヘとニヤケながら、耳打ちしてくる。
「ああ。俺、高いところは平気なんだよ」
高身長のせいか、あまり怖くない。
オバケ・幽霊などの超常が怖いのだ。
「先輩も、問題ないそうです。参りましょう」
なんで、クルミが仕切っているんだろう?
「あれ、大したことないぜ」
誠太郎の言う通り、薬品のツンとした匂いがほのかに漂うだけで、後は暗いだ||
「ひっ」
||思わず、声が漏れた。
血まみれのベッドが、蛍光灯の点滅で一瞬だけ見える。連続して点滅すると、より状況が鮮明にわかった。これは手術台だ。血に染まった機材などが、床に散乱している。
「大丈夫ッスか先輩、足が震えてるッスよ」
「お前こそ平気か? 連れてきておきながら、今更後悔したって遅いからな」
「なーにを仰るヘタレさん、ッスよ。特等席で先輩のビビリ声を聞けるの、興奮してるんッスよ。早く可愛い声聞かせてほしいもんスね」
「随分と饒舌だな。怖いのをひた隠してるのミエミエなんだよ! もっと一歩一歩は大股で行かないとギヘエエ!」
なんか踏んだ! 内臓を踏んでる!
俺は片足立ちのまま、硬直してしまった。
「先輩ってなんでそんなにビビりなんスか?」
「生まれつきだ! 怖いものは怖い!」
なぜだろう。クルミの前だと、『毅然としなければ』という感覚が薄れる。自分に正直でイられるのだ。こいつも自分をさらけ出しているからか?
「認めましたね。カワイイ先輩ぃいひいいいい!」
クルミが、急に俺の胸に飛びついた。
抱きしめられ、俺は身動きが取れなくなる。
「おいクルミ! どうした?」
ただ俺の胸に顔をうずめた状態で、クルミは指を俺の背後に指す。
「おい、何もいねえぞ、脅かすな」
振り返ってみたが、暗黒があるだけで何もない。
「いたッス! 確かにいたッスよ!」
「どこにそんなのがアヒヒヒヒ!」
俺がクルミに振り返った途端、クルミの真後ろに骸骨がいた。
今度は俺が、クルミを強く抱きしめる。細い身体を引きずるように、後ずさった。
「ぎゃああああ!」
続いて、人体模型が暗黒から姿を現す。クルミが見たのはこれか!
「逃げろ!」
俺は猛ダッシュで、クルミの手を引く。
息切れも気にせず、ただ暗闇を駆け抜けた。
「はぎゃあああ!」
血糊の手形が、壁にベタベタと浮き出る。まるで、俺たちを追いかけるように。ペチョペチョという効果音も響く。
「手、手、手ェ!」
顔がプロペラ戦闘機になっているという、コンセプトの分からない怪物が出てきた。
「うわあ、なんだコイツ!」
「怖くないのが逆に怖いッス!」
意味不明なクリーチャーに追いかけ回され、俺たちはゴールを目指す。
「ドアだ!」
「出口って書いてるッス!」
俺はノブを回す。
「ひぎゃあああああ!」
最後の仕掛けはすべり台になっていた。
俺たちは、いつの間にか坂道を進み、建物の二階へと上がっていたのだ。そこから、防災訓練のように急降下する。
「おっ、帰ってきたぞ」
出口には、見計らったように誠太郎が。
「おかえりー」
アンズ会長もいる。
「二人さ、すっかり仲良しになったみたいで」
「へっ?」
気がつくと、俺の腕はクルミをガッチリとホールドしていた。
クルミも同様に、俺の腰に手を回している。
「あわわ!」
「すまん!」
俺はとっさに手を放す。
「でもさ、一時はどうなるかと思ったよ。二人に気を使わせちゃったかなーって」
「いや、そんなことはねーよ」
「いっそ、付き合っちゃえば?」
無邪気に首をかしげながら、アンズ会長は俺たちに語りかける。
カミングアウトの場面としては、ナイスなタイミングだ。
だが、クルミが俺と付き合っていると分かったら、アンズ会長の環境が変わってしまうのでは。
家に気を使って、誠太郎と付き合えなくなるとか。
アンズ会長なら、家より自分を優先しそうだが。
「まあ、もういいじゃんアンズさん」
「誠ちゃん?」
誠太郎がアンズ会長の背中を押して、俺たちの道を作る。
クルミと俺は、何事もなかったように立ち上がった。
「お、もういい時間だな」
時刻は、四時を回っている。もうそろそろ、帰り支度をしないと。
「今日は楽しかったな、リクト」
「おう。また来ようぜ」
すっかり帰宅ムードだった俺たちに、アンズ会長が待ったをかける。
「待って! 最後、門限過ぎてもいいから、最後に一つだけ!」
「どうしたの? そんなこだわりの乗り物ってあったっけ?」
「アレに乗りたい!」
観覧車を指差して、アンズ会長が駄々をこねた。
「そうだったな。あの観覧車、この街で一番でかいんだっけ」
「最強のデートスポットなんだっけ」
俺たちが話し込んでいる横で、アンズ会長がコクコクとうなずいている。
「乗りましょう!」
「でも、時間やばいよ」
「夕焼けがみたいの! みんなで!」
たしか、この遊園地は夕焼けに染まる街が一望できるって有名なんだっけ。
「クルミもどう? 席は、離れ離れになっちゃうけど」
「いいですね。行きましょう」
会長の言葉に、クルミも承諾する。
「先輩」と、クルミが不敵な笑みを浮かべてきた。
「まさか、高いトコロが苦手とか、言わないッスよね?」
デヘヘとニヤケながら、耳打ちしてくる。
「ああ。俺、高いところは平気なんだよ」
高身長のせいか、あまり怖くない。
オバケ・幽霊などの超常が怖いのだ。
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