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4-2 復興中の街を襲ってきた敵は、殴ります
要塞を止めろ
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移動要塞が、動きを止めた。やけにタイヤの動きが、スローになる。
サピィがマギ・マンサーの力で、一時的に機能を停止させたのだろう。
「なんだってんだ! 龍の背骨さえ攻略する移動要塞を、止めるなんて!」
それでも、魔物たちは群がってくる。
俺は、魔物の群れを斬り続けた。
「こんなことくらいで、弱らないでよね!」
【死神】ファルチェが、号令をかける。手から稲妻を発し、要塞にショックを与えた。
要塞が、再起動を始める。大きく旋回し、また街を押しつぶそうと迫ってきた。
「アハハ! 移動要塞は止められないよ!」
このままでは、運搬用のポータルが潰されてしまう。
要塞のコントロールは、サピィに任せるとして、俺たちはファルチェの攻略をせねば。
「待てよ? 運搬用ポータルなら……」
「どうした、ランバート?」
「俺に考えがある。リック。お前は、要塞を運搬用ポータルまで誘導してくれ」
幸い運搬用のポータルは大型で、街からも離れていた。街に被害が及ぶことはないだろう。
「……わかった」
リックが要塞を引き付ける。
「ちょっと、ランバートさん!?」
キンバリーが、迫ってくる要塞を指さして、慌てていた。
「運搬ポータルの転送先を、ペールディネで設定してくれ」
俺はキンバリーに、簡単に作戦を指示する。
「とんでもないことを考えつきますね、あなたは!」
とはいえ、キンバリーの口は笑っていた。
「……失敗したら、承知しませんよ!」
ポータルのコントロールは、大丈夫だろう。あとは、フェリシアだ。
俺は、トウコとフェリシアのいる地点まで移動した。
「フェリシア。今からポータルでペールディネに向かって、避難勧告を出してくれ。責任は俺が取る」
説明をすると、フェリシアが難色を示す。
「被害が甚大になる危険性があるわ。私の一存では」
「じゃあ一旦、王と話し合ってくれ。それだけの時間は稼ぐ」
「ええ。わかったわよ!」
フェリシアが、ポータルで移動する。
続いてトウコだが、負傷者の治療はあらかた完了したようだ。戦線復帰できそうである。
「トウコ、ヤツの動きを止めたい。なにかスキルはないか?」
「泥沼を作り出して、動きを封じてみるか?」
「やってくれ!」
「よっしゃ! 【クレイプール】!」
大型サモエド【ユキオ】に乗りながら、トウコがスキルを発動した。要塞の進行方向へ、トウコが泥の水たまりを広げる。
泥にタイヤを取られ、要塞の動きがわずかに止まった。
土魔法が、こんなにも頼もしいと思ったことはない。さすがミスティック・アデプトである。シャーマンの上位職だ。侮りがたし。
「何を考えているかわからないけど、やらせないわよ!」
戦場に戻ると、ファルチェの攻撃が俺に向かってきた。
それまでリックはファルチェと要塞、二つを同時に相手してきたのか。とんでもないな。
だが、ファルチェはリックとトウコ、俺のトリプル攻撃も受け付けない。
その間に、要塞のタイヤが泥から出てきた。
同時に、フェリシアが俺のもとに戻ってくる。
「王のお許しが出たわ! いいわよ!」
「よし、要塞をポータルに引き付ける!」
俺たちはめいめいに散って、要塞を誘導した。
要塞の方角には、運搬用のポータルがある。このまま行けば、魔方陣は潰れてしまうだろう。
「あはは! ポータルを一つ犠牲にする気なのね? そこまで追い詰められ――」
「犠牲になるのは、要塞の方だ」
「な!?」
移動要塞のタイヤが、運搬用ポータルを踏む。
「今だ!」
完全にポータルを要塞が踏んだ瞬間、キンバリーはポータルを起動させた。
ポータルを踏んでいる部分だけが、派手にえぐれる。
まるで断末魔の悲鳴のように、要塞の底が轟音を響かせた。
「ヤバイヤバイヤバイ!」
止まってくれると思っていたのだが、まだまだスピードが緩まらない。
「待て待て待て待てぇ!」
足を失った要塞が、砂埃を上げながら停止する。
荒くなった息を整えるのに、俺は十分時間をかける。ほんとに、ギリギリの勝負だった。
「ランバートッ。あんた、なんてことを思いつくの? わざと要塞にポータルを踏ませて、タイヤをもぎ取るなんて」
作戦に協力したフェリシアが、唖然とした顔になる。
「以前、ペールディネが事故を起こしたんだよ」
運搬用のポータルで、サイズオーバーの資材を運んできたのだ。おかげでポータルがわずかに破損する事故が発生した。
その事故を応用させてもらったのである。
「非力な俺たちでは、移動要塞なんか止められないからな。だったらと、その大きさを利用させてもらったのさ」
その代わり、ペールディネには貧乏くじを引いてもらったのだが。要塞のパーツを明け渡すことで、ペールディネとカタをつけた。
「フン。要塞の動きを止めたからなんだっていうのよ! まだ脅威は去っていないわ!」
移動要塞に砲台が一斉に展開した。
ルダニムの街が、破壊されていく。
フェリシアとトウコが、カバー役としてまた戦線を離脱した。
「ランバート、あそこから要塞の中に入れるぜ」
タイヤのあった位置がごっそりえぐれて、要塞の内部がむき出しになっ
ている。そこから要塞の内部へ向かう。
「俺たちは、砲台を潰していくぞ」
「そうはいかないわ!」
駆動系を取り戻すため、ファルチェも要塞に戻った。サソリ型の移動砲台を故障箇所の修復に向かわせる。
要塞が再起動することになれば、あとはサピィだけが頼りだ。
サピィがマギ・マンサーの力で、一時的に機能を停止させたのだろう。
「なんだってんだ! 龍の背骨さえ攻略する移動要塞を、止めるなんて!」
それでも、魔物たちは群がってくる。
俺は、魔物の群れを斬り続けた。
「こんなことくらいで、弱らないでよね!」
【死神】ファルチェが、号令をかける。手から稲妻を発し、要塞にショックを与えた。
要塞が、再起動を始める。大きく旋回し、また街を押しつぶそうと迫ってきた。
「アハハ! 移動要塞は止められないよ!」
このままでは、運搬用のポータルが潰されてしまう。
要塞のコントロールは、サピィに任せるとして、俺たちはファルチェの攻略をせねば。
「待てよ? 運搬用ポータルなら……」
「どうした、ランバート?」
「俺に考えがある。リック。お前は、要塞を運搬用ポータルまで誘導してくれ」
幸い運搬用のポータルは大型で、街からも離れていた。街に被害が及ぶことはないだろう。
「……わかった」
リックが要塞を引き付ける。
「ちょっと、ランバートさん!?」
キンバリーが、迫ってくる要塞を指さして、慌てていた。
「運搬ポータルの転送先を、ペールディネで設定してくれ」
俺はキンバリーに、簡単に作戦を指示する。
「とんでもないことを考えつきますね、あなたは!」
とはいえ、キンバリーの口は笑っていた。
「……失敗したら、承知しませんよ!」
ポータルのコントロールは、大丈夫だろう。あとは、フェリシアだ。
俺は、トウコとフェリシアのいる地点まで移動した。
「フェリシア。今からポータルでペールディネに向かって、避難勧告を出してくれ。責任は俺が取る」
説明をすると、フェリシアが難色を示す。
「被害が甚大になる危険性があるわ。私の一存では」
「じゃあ一旦、王と話し合ってくれ。それだけの時間は稼ぐ」
「ええ。わかったわよ!」
フェリシアが、ポータルで移動する。
続いてトウコだが、負傷者の治療はあらかた完了したようだ。戦線復帰できそうである。
「トウコ、ヤツの動きを止めたい。なにかスキルはないか?」
「泥沼を作り出して、動きを封じてみるか?」
「やってくれ!」
「よっしゃ! 【クレイプール】!」
大型サモエド【ユキオ】に乗りながら、トウコがスキルを発動した。要塞の進行方向へ、トウコが泥の水たまりを広げる。
泥にタイヤを取られ、要塞の動きがわずかに止まった。
土魔法が、こんなにも頼もしいと思ったことはない。さすがミスティック・アデプトである。シャーマンの上位職だ。侮りがたし。
「何を考えているかわからないけど、やらせないわよ!」
戦場に戻ると、ファルチェの攻撃が俺に向かってきた。
それまでリックはファルチェと要塞、二つを同時に相手してきたのか。とんでもないな。
だが、ファルチェはリックとトウコ、俺のトリプル攻撃も受け付けない。
その間に、要塞のタイヤが泥から出てきた。
同時に、フェリシアが俺のもとに戻ってくる。
「王のお許しが出たわ! いいわよ!」
「よし、要塞をポータルに引き付ける!」
俺たちはめいめいに散って、要塞を誘導した。
要塞の方角には、運搬用のポータルがある。このまま行けば、魔方陣は潰れてしまうだろう。
「あはは! ポータルを一つ犠牲にする気なのね? そこまで追い詰められ――」
「犠牲になるのは、要塞の方だ」
「な!?」
移動要塞のタイヤが、運搬用ポータルを踏む。
「今だ!」
完全にポータルを要塞が踏んだ瞬間、キンバリーはポータルを起動させた。
ポータルを踏んでいる部分だけが、派手にえぐれる。
まるで断末魔の悲鳴のように、要塞の底が轟音を響かせた。
「ヤバイヤバイヤバイ!」
止まってくれると思っていたのだが、まだまだスピードが緩まらない。
「待て待て待て待てぇ!」
足を失った要塞が、砂埃を上げながら停止する。
荒くなった息を整えるのに、俺は十分時間をかける。ほんとに、ギリギリの勝負だった。
「ランバートッ。あんた、なんてことを思いつくの? わざと要塞にポータルを踏ませて、タイヤをもぎ取るなんて」
作戦に協力したフェリシアが、唖然とした顔になる。
「以前、ペールディネが事故を起こしたんだよ」
運搬用のポータルで、サイズオーバーの資材を運んできたのだ。おかげでポータルがわずかに破損する事故が発生した。
その事故を応用させてもらったのである。
「非力な俺たちでは、移動要塞なんか止められないからな。だったらと、その大きさを利用させてもらったのさ」
その代わり、ペールディネには貧乏くじを引いてもらったのだが。要塞のパーツを明け渡すことで、ペールディネとカタをつけた。
「フン。要塞の動きを止めたからなんだっていうのよ! まだ脅威は去っていないわ!」
移動要塞に砲台が一斉に展開した。
ルダニムの街が、破壊されていく。
フェリシアとトウコが、カバー役としてまた戦線を離脱した。
「ランバート、あそこから要塞の中に入れるぜ」
タイヤのあった位置がごっそりえぐれて、要塞の内部がむき出しになっ
ている。そこから要塞の内部へ向かう。
「俺たちは、砲台を潰していくぞ」
「そうはいかないわ!」
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要塞が再起動することになれば、あとはサピィだけが頼りだ。
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追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
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