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4-4 抜け駆けした魔王を、殴ります
高次元空間での戦闘
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「どうしてここに? グスターヴォ様と一緒だったのでは?」
「詳しい話は後だ。とにかくこの扉を開けて、ウェイジス・エッジを打倒しに行くぞ」
「やはり、この一件にはウェイジス・エッジが絡んでいるのですね?」
「行けばわかる。ランバートとか言ったな。例のカギを、扉のコンソールに差し込め」
ジェンマは、扉ではなくコンソールを指差す。
「扉の方にあるカギではなく、か?」
差込口があるが。
「その穴は、ただのロックだ。扉自体が電子制御固定されているから、カギを開けたところで扉は開かないぞ。コンソールを起動させれば、ロックも同時に解ける」
つまり、ロックだけを解除しても扉そのものが動かないわけである。
俺は、コンソール側の鍵穴にキーを差し込む。
コンソールが、ひとりでに起動した。
「すごい殺気が、漂っているわね」
神の子であるゾーイまでもが、汗をかいている。
「いい? ここから先、ワタシは戦闘行為ができないわよ。結界を破壊することに専念するわ。闇の力を抑え込むことで、あなたたちを戦いやすくするわ」
「頼む。ゾーイ」
「本当は、すごく不本意なのよ。でも、助けてもらった借りもあるわ」
高次元魔術式空間に、俺たちは足を踏み入れた。
足先を触れただけで、吐き気がこみ上げてくる。内蔵を搾り取られているかのような感触だ。
「この世界では、肉体は重りにしかなりません。物理的な干渉は、ほぼ不可能だと思ってください」
唯一平気そうなのは、サピィとジェンマくらいだろうか。先陣を切って、二人は進んでいく。
「ピンピンしているわね。うらやましいわ」
「これでも、道案内程度しかできない」
フェリシアが感心するも、ジェンマは余裕なく答えた。
ゾーイが、機動の天使の羽を展開した。羽根の一つ一つが機械むき出しになり、障壁を作り出す。
気分が、やや落ち着いてきた。
「あれです。あの装置が、術式空間を制御しています」
人間大の仏像が、口から緑色の瘴気を放っている。
「装置を、早く壊して!」
ゾーイが急かす。しびれているのか、手や腕がブルブルと震えていた。
「それは、あたしがやるぞ!」
同じ聖女系スキルを持つトウコが、拳を固める。
「チェスト!」
仏像に向けて、右フックを叩き込んだ。
しかし、仏像がひとりでに動き出し、トウコの攻撃を受け止める。お返しとばかりに、ハイキックをトウコへ浴びせようとした。
「あんだってぇ!? 聞いてないぞ!」
トウコが跳躍して、後退する。
格闘技の型を決めながら、仏像が腰を低く構えた。
「私も聞いていない! 物理的な干渉は不可能だと聞いていたのに!」
「長い年月をかけて、仏像を改造したのでしょう」
サピィが、魔法を唱えようとする。
「よせ。大技を使ったら、消耗してウェイジス・エッジとの戦いに響いてしまう」
俺が、前に出る。
「ランバートこそ、下がっていてください。この空間では物理干渉に意味がない上に、動きも鈍ります。あなたでは、あのモンスターに勝てません」
「勝てるさ。こいつなら」
濃藍色の刀【黒曜顎】を、俺は抜く。
「【ディメンション・クロー】なら、あいつを切り裂けるだろう。トウコ」
「あいよ!」
「この刀に、お前の聖なる力を流し込んでくれ。それだけで、効果はあるはずだ」
「わかった。こうか?」
トウコが、黒曜顎に自分の力を注ぎ込む。
黒曜顎には、各種フィーンドジュエルが吸収されている。これで、ダイヤにトウコのパワーが宿ったはずだ。
「悪いが、通してもらうぞ。おらああ!」
俺は、ディメンション・クローを仏像に浴びせた。
だが、あっけなく避けられてしまう。やはり、動きが鈍るか。
「でえええい!」
フェリシアが、仏像の避けた方角に向かって体当たりをした。
アバラや腕を折られて、仏像の表情がわずかに歪んだ。
そうか。フェリシアも神聖系の職業である。
「詳しい話は後だ。とにかくこの扉を開けて、ウェイジス・エッジを打倒しに行くぞ」
「やはり、この一件にはウェイジス・エッジが絡んでいるのですね?」
「行けばわかる。ランバートとか言ったな。例のカギを、扉のコンソールに差し込め」
ジェンマは、扉ではなくコンソールを指差す。
「扉の方にあるカギではなく、か?」
差込口があるが。
「その穴は、ただのロックだ。扉自体が電子制御固定されているから、カギを開けたところで扉は開かないぞ。コンソールを起動させれば、ロックも同時に解ける」
つまり、ロックだけを解除しても扉そのものが動かないわけである。
俺は、コンソール側の鍵穴にキーを差し込む。
コンソールが、ひとりでに起動した。
「すごい殺気が、漂っているわね」
神の子であるゾーイまでもが、汗をかいている。
「いい? ここから先、ワタシは戦闘行為ができないわよ。結界を破壊することに専念するわ。闇の力を抑え込むことで、あなたたちを戦いやすくするわ」
「頼む。ゾーイ」
「本当は、すごく不本意なのよ。でも、助けてもらった借りもあるわ」
高次元魔術式空間に、俺たちは足を踏み入れた。
足先を触れただけで、吐き気がこみ上げてくる。内蔵を搾り取られているかのような感触だ。
「この世界では、肉体は重りにしかなりません。物理的な干渉は、ほぼ不可能だと思ってください」
唯一平気そうなのは、サピィとジェンマくらいだろうか。先陣を切って、二人は進んでいく。
「ピンピンしているわね。うらやましいわ」
「これでも、道案内程度しかできない」
フェリシアが感心するも、ジェンマは余裕なく答えた。
ゾーイが、機動の天使の羽を展開した。羽根の一つ一つが機械むき出しになり、障壁を作り出す。
気分が、やや落ち着いてきた。
「あれです。あの装置が、術式空間を制御しています」
人間大の仏像が、口から緑色の瘴気を放っている。
「装置を、早く壊して!」
ゾーイが急かす。しびれているのか、手や腕がブルブルと震えていた。
「それは、あたしがやるぞ!」
同じ聖女系スキルを持つトウコが、拳を固める。
「チェスト!」
仏像に向けて、右フックを叩き込んだ。
しかし、仏像がひとりでに動き出し、トウコの攻撃を受け止める。お返しとばかりに、ハイキックをトウコへ浴びせようとした。
「あんだってぇ!? 聞いてないぞ!」
トウコが跳躍して、後退する。
格闘技の型を決めながら、仏像が腰を低く構えた。
「私も聞いていない! 物理的な干渉は不可能だと聞いていたのに!」
「長い年月をかけて、仏像を改造したのでしょう」
サピィが、魔法を唱えようとする。
「よせ。大技を使ったら、消耗してウェイジス・エッジとの戦いに響いてしまう」
俺が、前に出る。
「ランバートこそ、下がっていてください。この空間では物理干渉に意味がない上に、動きも鈍ります。あなたでは、あのモンスターに勝てません」
「勝てるさ。こいつなら」
濃藍色の刀【黒曜顎】を、俺は抜く。
「【ディメンション・クロー】なら、あいつを切り裂けるだろう。トウコ」
「あいよ!」
「この刀に、お前の聖なる力を流し込んでくれ。それだけで、効果はあるはずだ」
「わかった。こうか?」
トウコが、黒曜顎に自分の力を注ぎ込む。
黒曜顎には、各種フィーンドジュエルが吸収されている。これで、ダイヤにトウコのパワーが宿ったはずだ。
「悪いが、通してもらうぞ。おらああ!」
俺は、ディメンション・クローを仏像に浴びせた。
だが、あっけなく避けられてしまう。やはり、動きが鈍るか。
「でえええい!」
フェリシアが、仏像の避けた方角に向かって体当たりをした。
アバラや腕を折られて、仏像の表情がわずかに歪んだ。
そうか。フェリシアも神聖系の職業である。
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追記:2025/09/20
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