27 / 71
第三章 FIRE失敗民、違法ダンジョンをぶっ壊す
第24話 違法ダンジョン
しおりを挟む
このダンジョンは、違法に改築されたものだ。
「ミツル。これが、違法ダンジョン?」
「ああ。これだ」
オークの装備品を、ロニに見せた。
「装備品の構造が、近代的すぎる。これは、どこかの業者が持たせたものだ」
それに、ルートに不自然な空洞がある。
「この空洞から、違法ダンジョンにつながっていると思っていい」
「入ろう! 妖精たちが、ムリヤリ働かされているのかも!」
オレは、焦るロニを抑え込む。
「止めないで! こうしている間にも妖精たちが」
「わかってる。だから、事前に準備しねえと」
オレはキナ子に、冒険者ギルドに繋げるように伝達する。
「ロニは、入口に戻れ。さっきの半魚人ニーチャンに、応援を要請してくれ」
この距離なら、ロニに直接行ってもらったほうが早い。
「わかった」
ロニを行かせて、オレは地球側のギルドに通信を入れた。
『その管轄でしたら、ホグビィド盗賊団が怪しいですね』
受付のお姉さんが、そう伝えてくる。
「ホグビィド盗賊団?」
『ジェラーノの街を拠点とする、大規模盗賊団です。非合法の盗賊ギルドといってしまったほうが、その規模は理解してもらえるかと』
盗賊ギルドに合法も何もあるのか、というツッコミは、この際抜きにする。
「で、その盗賊団が、どっかからの入れ知恵で、ダンジョン違法建築に関与していると」
『はい。盗賊団単独の行為とは、考えづらいです』
盗賊団と言っても、家業は物取りだけではない。違法ダンジョンの開発にも、関与しているという。
しかし、決定的な証拠は掴めず、彼らも行方をくらませていた。
『やけにおとなしいと思ったら、こういうことだったらしいですね』
「相手は盗賊団か。運が悪いと、暴力刃傷沙汰になるかもしれん。相手が人間の場合、最悪はPKになる」
プレイヤーキル……つまり、冒険者同士の殺し合いに。
『許可します。指定盗賊団ですので』
「わかった」
ギルドが全責任を負うので、盗賊団の関与が発覚次第、撃滅してくれとのことだ。
「空洞に入るぞ、キナ子。録画を頼む」
『セッティング完了です、ミツルさん』
キナ子の目をカメラ代わりにして、違法ダンジョンを調査する。
「トラップだ」
オレはナイフで、罠のワイヤーを外した。
「罠は原始的だが、盗賊団の知恵じゃねえ」
特殊な魔法が、かかっている。こんなもの、盗賊団が作れるはずがない。
「ロニが戻ってきたら、調べてもらおう」
灰色の道を、ソロリソロリと進む。
「わああああ!」
ダンジョンの奥で、悲鳴が上がった。
「いくぞ、キナ子!」
冒険者が、盗賊団に襲われている。装備からして、娯楽目的の富裕層のようだ。
盗賊団たちは、クロスボウなどで武装していた。装備品も、魔法でコーティングされている。明らかに、何者かの手が加えられていた。
冒険者のお供であるはずの傭兵が、死んでいる。
「待ってろ、助ける!」
「お前らの相手は、オレだ!」
魔法使いのスキル、【チェイン・ライトニング】で、その場の盗賊団全員を感電させる。
スキル調整の際、チェイン・ライトニングの範囲を六から一八へと一気に上げた。
「決めちまえ、キナ子!」
『はい。【旋風脚】!』
跳躍からの回し蹴りで、盗賊団どもの首をへし折る。
「一人も生かさん!」
オレは、残党も容赦せず撃退した。
すべての敵を倒し、オレは傭兵の死体を改める。
『首になにか、刺さっていますね』
「毒の矢だ」
さっきの毒矢トラップに、やられたんだな。
盗賊団の全滅を確認していると、ロニがやってきた。
ギルド職員に、冒険者を任せる。
「みんな、殺したの?」
初めて殺人を見たのか、ロニの足がすくんでいた。
「殺傷は、許可してもらっている。というか、盗賊はダンジョンでは【モンスター】扱い」だし」
正規ギルドを通していない盗賊団は、少なからず魔族と契約している。あるいはダンジョンの魔素を吸って、正気を失う。
「魂だけではなく、肉体も変質していくんだ。あんな風にな」
無数のオークが、オレたちを取り囲んでいる。
「ミツル、ひょっとしてコイツら全部?」
「ああ。元盗賊団だろう」
「ミツル。これが、違法ダンジョン?」
「ああ。これだ」
オークの装備品を、ロニに見せた。
「装備品の構造が、近代的すぎる。これは、どこかの業者が持たせたものだ」
それに、ルートに不自然な空洞がある。
「この空洞から、違法ダンジョンにつながっていると思っていい」
「入ろう! 妖精たちが、ムリヤリ働かされているのかも!」
オレは、焦るロニを抑え込む。
「止めないで! こうしている間にも妖精たちが」
「わかってる。だから、事前に準備しねえと」
オレはキナ子に、冒険者ギルドに繋げるように伝達する。
「ロニは、入口に戻れ。さっきの半魚人ニーチャンに、応援を要請してくれ」
この距離なら、ロニに直接行ってもらったほうが早い。
「わかった」
ロニを行かせて、オレは地球側のギルドに通信を入れた。
『その管轄でしたら、ホグビィド盗賊団が怪しいですね』
受付のお姉さんが、そう伝えてくる。
「ホグビィド盗賊団?」
『ジェラーノの街を拠点とする、大規模盗賊団です。非合法の盗賊ギルドといってしまったほうが、その規模は理解してもらえるかと』
盗賊ギルドに合法も何もあるのか、というツッコミは、この際抜きにする。
「で、その盗賊団が、どっかからの入れ知恵で、ダンジョン違法建築に関与していると」
『はい。盗賊団単独の行為とは、考えづらいです』
盗賊団と言っても、家業は物取りだけではない。違法ダンジョンの開発にも、関与しているという。
しかし、決定的な証拠は掴めず、彼らも行方をくらませていた。
『やけにおとなしいと思ったら、こういうことだったらしいですね』
「相手は盗賊団か。運が悪いと、暴力刃傷沙汰になるかもしれん。相手が人間の場合、最悪はPKになる」
プレイヤーキル……つまり、冒険者同士の殺し合いに。
『許可します。指定盗賊団ですので』
「わかった」
ギルドが全責任を負うので、盗賊団の関与が発覚次第、撃滅してくれとのことだ。
「空洞に入るぞ、キナ子。録画を頼む」
『セッティング完了です、ミツルさん』
キナ子の目をカメラ代わりにして、違法ダンジョンを調査する。
「トラップだ」
オレはナイフで、罠のワイヤーを外した。
「罠は原始的だが、盗賊団の知恵じゃねえ」
特殊な魔法が、かかっている。こんなもの、盗賊団が作れるはずがない。
「ロニが戻ってきたら、調べてもらおう」
灰色の道を、ソロリソロリと進む。
「わああああ!」
ダンジョンの奥で、悲鳴が上がった。
「いくぞ、キナ子!」
冒険者が、盗賊団に襲われている。装備からして、娯楽目的の富裕層のようだ。
盗賊団たちは、クロスボウなどで武装していた。装備品も、魔法でコーティングされている。明らかに、何者かの手が加えられていた。
冒険者のお供であるはずの傭兵が、死んでいる。
「待ってろ、助ける!」
「お前らの相手は、オレだ!」
魔法使いのスキル、【チェイン・ライトニング】で、その場の盗賊団全員を感電させる。
スキル調整の際、チェイン・ライトニングの範囲を六から一八へと一気に上げた。
「決めちまえ、キナ子!」
『はい。【旋風脚】!』
跳躍からの回し蹴りで、盗賊団どもの首をへし折る。
「一人も生かさん!」
オレは、残党も容赦せず撃退した。
すべての敵を倒し、オレは傭兵の死体を改める。
『首になにか、刺さっていますね』
「毒の矢だ」
さっきの毒矢トラップに、やられたんだな。
盗賊団の全滅を確認していると、ロニがやってきた。
ギルド職員に、冒険者を任せる。
「みんな、殺したの?」
初めて殺人を見たのか、ロニの足がすくんでいた。
「殺傷は、許可してもらっている。というか、盗賊はダンジョンでは【モンスター】扱い」だし」
正規ギルドを通していない盗賊団は、少なからず魔族と契約している。あるいはダンジョンの魔素を吸って、正気を失う。
「魂だけではなく、肉体も変質していくんだ。あんな風にな」
無数のオークが、オレたちを取り囲んでいる。
「ミツル、ひょっとしてコイツら全部?」
「ああ。元盗賊団だろう」
21
あなたにおすすめの小説
『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』
チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。
その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。
「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」
そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!?
のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。
家の庭にダンジョンができたので、会社辞めました。
希羽
ファンタジー
都内のブラックIT企業で働く社畜・佐藤健太(27歳)。
手取り18万、残業100時間。唯一の資産は、亡き祖母から相続した郊外のボロ戸建てだけ。
「このまま死ぬのかな……」
そう絶望していたある夜、庭の物置の裏に謎の穴が出現する。
そこは、なぜか最弱モンスターしか出ないのに、ドロップアイテムだけは最高ランクという、奇跡のボーナスダンジョンだった。
試しにスライムを叩いたら、出てきた宝石の査定額はなんと――【1,000,000円】。
「……え、これ一個で、俺の年収の3分の1?」
スマホアプリで即換金、ドローン配送で手間いらず。
たった10分の庭仕事で5000万円を稼ぎ出した健太は、翌朝、上司に辞表を叩きつけることを決意する。
※本作は小説家になろうでも投稿しています。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。
大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。
そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。
しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。
戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。
「面白いじゃん?」
アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる