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第四章 幼女、ドワーフと荒野を目指す(ちびっこ同士やな!
第31話 幼女 荒野に街を作る。しかし……
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森林エリアにある拠点は、ムカデ亜人たちの集会場にする。
必要な研究資材やアイテム、武器防具類などは持ち出して、後は亜人たちの住処として活用してもらうことに。
ウチは遺跡を、第二拠点に改造する。【メカ幼女】の修理も兼ねて、遺跡の本格的な修復も試みた。
機械技術系のスキルを取ったので、サクサクと修理が進んだ。おかげで、半日もせずにメカ幼女が完成する。しかも、格段にパワーアップして。
「どや? カニエ? ええ感じやろ?」
新しくなったメカ幼女を、カニエに自慢する。
「さすが、アトキン先生ですね。今まで出せなかった丸っこさも追加されて、キュートさも追加されていますね」
「解説的なコメント、どうもおおきにやで」
たしかにゴテゴテしたボディから、やや八〇年代っぽさを醸し出したに変えた。
「すごいですね、アトキン。メカ幼女ってバカにしていましたけど、テキパキ動くんですね」
「バカにしとったんかいっ。クゥハ」
「いやあ、幼女って言っているのに、ゴツいので」
「まあ、それは気にしとったわ」
さて、荒野をどう開拓するか。
「森や畑はあるから、都市にしよか」
木を植えても、森と変わらない。それなら、元からある森を有効活用したほうがいいだろう。
作物も、そっちで育てればいい。作るとしても、ジャガイモくらいでいいだろう。
ここはいっそ、街にしてしまうか。
「カニエ。王都に行って、テネブライの住民にないたいという人がおったら、勧誘してきてくれん? その間に、街っぽくしとくわ」
「わかりました。飛空艇でパーっと行ってきますね」
本当にカニエは、パーッと行ってしまった。メフティもついていく。
「ウチは、と」
荒野に、バーっと線を引いていった。居住地やイモ畑、冒険者ギルドなどの都市、役所の位置などを適当に決める。
「これでよし、と。本格的に街を作るんは、カニエが帰ってきたらにしよか」
建築に必要な資材は、クゥハに持ってきてもらった。
ひとまず、仮拠点を本拠地に。
井戸から水を汲み、水流の流れをよくする。泥だらけだった水が、だんだんと済んだ色に。
「水ゲット」
続いて、拠点を設置していった。コテージばかりだとアレだったので、荒野エリアの拠点はビルっぽくしてみた。規模は小さく、こじんまりとしたものだが。
「荒野エリアって、めちゃ広いんよな。鉄道も伸ばすか」
カニエがビュンビュン飛ばしているから錯覚するが、本来飛空艇は利用料金が高い。
庶民を招くのだから、安価な移動手段を考えねば。
なので、鉄道だ。飛空艇より遅いが、馬車よりは早い。
鈍行でも、それなりに景色を楽しめる。
「開発中の街を窓の向こうから見ながら、『ごらん。あれが社畜の夜景だよ』って言いながら優雅に駅弁を食うねん」
「かなり性格悪いですね、アトキン」
「でも、やってみたくないか?」
「興味はありますね」
駅弁に、だろうけど。クゥハの場合。
「とはいえ、物流関係でも使うから。クゥハやドワーフたちの手を借りなくても、よくなるやろうね」
森からの資材を運ぶときも、便利だ。
「鉄道を作る際に線路を作るんやけど、その過程でヤバい現象が起きるんを思い出したんよね」
この世界ではなく、現実世界でのことである。
「ん? 鉄道を作ることが、ヤバいことに繋がると?」
「説明は難しいんやけどな」
ドワーフを数名拠点に住まわせて、鉄道のレールを作ってもらうことにした。人間が相手だと事故につながってしまう。が、ドワーフなら、そんな危険極まりないことにはならない。
レールを作る工程を、見学させてもらった。なるほど、こうなると。で、アクシデントが起きるとこうなって……。
「アトキン、なにをブツブツと?」
「こっちの話や。気にせんとって」
ひとまず、線路づくりは順調のようだ。
「となると、移動要塞の修繕を急がんとな」
勝手はわからないが、ベヤムの知恵と腕力を借りて、移動要塞の復元をしてみる。
レベルが上っているので、【鍛冶】や【鉄鋼文明開発】のスキルをさらに上げた。これで、よくわかっていなかった機械関連のテクノロジーを学べる。
【ゴーレム操縦】にもスキルポイントを回して、より軽快に動けるようにした。
移住を求めるドワーフも、テネブライ【荒野エリア】へ招いた。これで、労働力も確保である。採掘関連は、彼らに任せよう。
そんな毎日を送っていたときのことだ。
カニエが、飛空艇で帰ってきた。
しかし、けたたましく、移動要塞の警報が鳴り響く。
飛空艇が荒野エリアの着地ポイントではなく、森林エリアの停留所まで引き換えしていく。
「カニエ、どないしてん! あんたが降りるんは、そっちちゃうで!」
『先生! 敵襲です!』
「……そういうことかいな」
おお、とうとうこの日が来たか。
テネブライは、領地を占領して自分の領土を拡大していく。
つまり、こちらが攻められるケースもあるのだ。
「相手は? どこから来てるんや?」
『テネブライの海からです』
大陸に囲まれた内海……【海洋】エリアからか。
『相手は……ダゴン!?』
ウチと同じタイプの敵が、ウチらの領土を狙っていた……。
(第四章 完)
必要な研究資材やアイテム、武器防具類などは持ち出して、後は亜人たちの住処として活用してもらうことに。
ウチは遺跡を、第二拠点に改造する。【メカ幼女】の修理も兼ねて、遺跡の本格的な修復も試みた。
機械技術系のスキルを取ったので、サクサクと修理が進んだ。おかげで、半日もせずにメカ幼女が完成する。しかも、格段にパワーアップして。
「どや? カニエ? ええ感じやろ?」
新しくなったメカ幼女を、カニエに自慢する。
「さすが、アトキン先生ですね。今まで出せなかった丸っこさも追加されて、キュートさも追加されていますね」
「解説的なコメント、どうもおおきにやで」
たしかにゴテゴテしたボディから、やや八〇年代っぽさを醸し出したに変えた。
「すごいですね、アトキン。メカ幼女ってバカにしていましたけど、テキパキ動くんですね」
「バカにしとったんかいっ。クゥハ」
「いやあ、幼女って言っているのに、ゴツいので」
「まあ、それは気にしとったわ」
さて、荒野をどう開拓するか。
「森や畑はあるから、都市にしよか」
木を植えても、森と変わらない。それなら、元からある森を有効活用したほうがいいだろう。
作物も、そっちで育てればいい。作るとしても、ジャガイモくらいでいいだろう。
ここはいっそ、街にしてしまうか。
「カニエ。王都に行って、テネブライの住民にないたいという人がおったら、勧誘してきてくれん? その間に、街っぽくしとくわ」
「わかりました。飛空艇でパーっと行ってきますね」
本当にカニエは、パーッと行ってしまった。メフティもついていく。
「ウチは、と」
荒野に、バーっと線を引いていった。居住地やイモ畑、冒険者ギルドなどの都市、役所の位置などを適当に決める。
「これでよし、と。本格的に街を作るんは、カニエが帰ってきたらにしよか」
建築に必要な資材は、クゥハに持ってきてもらった。
ひとまず、仮拠点を本拠地に。
井戸から水を汲み、水流の流れをよくする。泥だらけだった水が、だんだんと済んだ色に。
「水ゲット」
続いて、拠点を設置していった。コテージばかりだとアレだったので、荒野エリアの拠点はビルっぽくしてみた。規模は小さく、こじんまりとしたものだが。
「荒野エリアって、めちゃ広いんよな。鉄道も伸ばすか」
カニエがビュンビュン飛ばしているから錯覚するが、本来飛空艇は利用料金が高い。
庶民を招くのだから、安価な移動手段を考えねば。
なので、鉄道だ。飛空艇より遅いが、馬車よりは早い。
鈍行でも、それなりに景色を楽しめる。
「開発中の街を窓の向こうから見ながら、『ごらん。あれが社畜の夜景だよ』って言いながら優雅に駅弁を食うねん」
「かなり性格悪いですね、アトキン」
「でも、やってみたくないか?」
「興味はありますね」
駅弁に、だろうけど。クゥハの場合。
「とはいえ、物流関係でも使うから。クゥハやドワーフたちの手を借りなくても、よくなるやろうね」
森からの資材を運ぶときも、便利だ。
「鉄道を作る際に線路を作るんやけど、その過程でヤバい現象が起きるんを思い出したんよね」
この世界ではなく、現実世界でのことである。
「ん? 鉄道を作ることが、ヤバいことに繋がると?」
「説明は難しいんやけどな」
ドワーフを数名拠点に住まわせて、鉄道のレールを作ってもらうことにした。人間が相手だと事故につながってしまう。が、ドワーフなら、そんな危険極まりないことにはならない。
レールを作る工程を、見学させてもらった。なるほど、こうなると。で、アクシデントが起きるとこうなって……。
「アトキン、なにをブツブツと?」
「こっちの話や。気にせんとって」
ひとまず、線路づくりは順調のようだ。
「となると、移動要塞の修繕を急がんとな」
勝手はわからないが、ベヤムの知恵と腕力を借りて、移動要塞の復元をしてみる。
レベルが上っているので、【鍛冶】や【鉄鋼文明開発】のスキルをさらに上げた。これで、よくわかっていなかった機械関連のテクノロジーを学べる。
【ゴーレム操縦】にもスキルポイントを回して、より軽快に動けるようにした。
移住を求めるドワーフも、テネブライ【荒野エリア】へ招いた。これで、労働力も確保である。採掘関連は、彼らに任せよう。
そんな毎日を送っていたときのことだ。
カニエが、飛空艇で帰ってきた。
しかし、けたたましく、移動要塞の警報が鳴り響く。
飛空艇が荒野エリアの着地ポイントではなく、森林エリアの停留所まで引き換えしていく。
「カニエ、どないしてん! あんたが降りるんは、そっちちゃうで!」
『先生! 敵襲です!』
「……そういうことかいな」
おお、とうとうこの日が来たか。
テネブライは、領地を占領して自分の領土を拡大していく。
つまり、こちらが攻められるケースもあるのだ。
「相手は? どこから来てるんや?」
『テネブライの海からです』
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『相手は……ダゴン!?』
ウチと同じタイプの敵が、ウチらの領土を狙っていた……。
(第四章 完)
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